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AC通信 No.532

2015/03/02

[AC通信:No.532 Andy Chang (2015/03/01)
[AC論説] No.532 228事件68周年に思う

昨日2月28日は台湾の228事件記念日だった。台湾各地で228事件
記念集会が行われ、アメリカ各地でも台湾人同郷会で記念集会、講
演会などが行われた。

事件から68年経っても台湾人が受けた傷は癒えていない。国民党は
228大虐殺のあと38年にわたる白色恐怖、戒厳令を敷いた。台湾人
が受けた恐怖心は馬英九のお座なりの和解談話で済むものではない。

海外各地で行われた集会では大部分の参加者がそれぞれ家族、親戚、
友人が虐殺された悲惨な過去を語り、悲憤慷慨していた。海外の集
会と違って台湾各地の集会では、真相追究、真犯人は総帥蒋介石と
国民党軍の兵隊であると指摘していた。事件から68年経っても恨み
は消えないばかりか、ヒマワリ学生運動のあとの台湾人意識の高揚
で真相追及の声が盛んになった。怨恨が消えていないのは国民党、
中国人の和解談話に反省、誠意がないからである。

●蒋介石が虐殺を命じた

史実研究では、228事件の本質とは国民党軍による台湾人民大屠殺
である。国民党軍の兵士が見境なく人民を屠殺したのは蒋介石の命
令による、つまり真犯人は蒋介石で執行者は国民党軍である。

国民党は今日に至っても228事件について原因、経過、虐殺の記録
などを公開していない。今日に至っても殺害された人の総数やどの
ようにして殺害されたか、正確な記録がない。民間の調査では殺害
されたものの家族や事件の経験者などと元にたくさんの記録文書が
発表されている。しかし国民党は一部分の記録しか公開していない。
台湾人民は真相の究明を要求している。

●蒋介石の銅像

228当日、台湾各地で蒋介石の銅像に卵やペンキ入りの玉を投げる
などの抗議が相次いだ。報道によると台湾には今でも学校や公園に
蒋介石の銅像があり、その数は300を越えると言う。銅像にペンキ
を投げて抗議するなど二年前までは出来なかったことだ。去年のヒ
マワリ運動で国民党の権威失墜が起きてから可能になった。

蒋介石の228大虐殺で大量の青年や知識人、エリートが抹消された。
蒋介石は228事件の最高責任者である。それにも拘らず殺人魔王の
銅像が被害を受けた土地に設置され、68年が経過した今でも撤去さ
れていない。世界に類のない状況がいつまで続くのか。これが昨日
の228記念集会で討論されたことである。228事件の傷が未だに癒
えていない原因がここにある。

●虐殺か民族浄化か

集会では経験談や親族が殺害されたたくさんの悲惨な物語の他に、
228事件は虐殺事件か、または民族浄化(Ethnic Cleansing)だった
のかと言う疑問が出された。

蒋介石が国民党軍に命令して台湾で大虐殺があったのは確かである。
虐殺は中国人の日常茶飯事である。蒋介石は過去において中国で派
閥闘争や批判者、政敵を抹殺するため数多い闘争で数千、数万の敵
を殺した。陳炯明、呉佩孚、孫伝芳などとの闘争、北伐の戦いで蒋
介石が勝てば数千人が殺された。更に毛沢東の8000里大逃亡、戦後
は毛沢東に追われて台湾に亡命しても共産主義者の追殺はあった。
この過去を見れば蒋介石の殺戮は単なる「虐殺」かもしれない。

しかし蒋介石や国民党軍が台湾で行った虐殺は無差別でなく、台湾
人のエリート抹殺であった。有名人、資産家、教師、学者など知識
人を選別的に逮捕し殺害したのである。この点から見れば蒋介石の
殺戮は「民族浄化」である。

また、このことから明らかになるのは中国人は台湾人とは違う民族
で中国人は台湾人を奴隷視し、今でも台湾人を蔑視していると言う
事実である。

●毛沢東、トウ小平、蒋介石

言えることは、数千年の中国歴史にある殺戮は蒋介石のほかにも数
多くあったことである。世界現代史の殺人魔王四人とは、(1)スタ
ーリン4200万人、(2)毛沢東3782万人、(3)ヒットラー2095万
人、(4)蒋介石1021万人と言われている。世界史に掲載された殺
人魔王のうち二人が中国人である。

今の中国ではチベットと東トルキスタンで数々の虐殺事件がおきて
いる。中国人の性格から見れば民族浄化は漢民族にとっては何でも
ないことであり、いくら弱小民族を抹殺しても罪業を感じないので
ある。このほか中国では法輪功信者の殺戮が報道されている。

この事実でわかることは、残忍な中国人と温和な台湾人はまったく
違う人種であることだ。中国人が台湾を統治している限り、台湾に
平和はない。おまけに凶惨中国人は台湾を中国の領土と主張し、武
力行使で併呑すると公言している。台湾が独立しなければ中国人に
よる民族浄化は避けられないだろう。

●虐殺の被害者に「和解」を求めるな

228記念集会で馬英九は、228事件は「官逼民反」だったと言った。
つまり戦後台湾を占領した台湾省行政長官・陳儀が台湾でひどい掠
奪をしたため、飢餓や厄病などが起き、警察がタバコ売りを殴り殺
したかため民衆の抗議がエスカレートして反乱がおきたと言うのだ。
この説明は国民党の結論だが台湾人は絶対に承認しない。

掠奪や警察の横暴はあったが、228事件の原因はもっと深い原因が
あり、国民党は今でも真相を理解せず、後悔も謝罪もしない。馬英
九は事件が既に68年も前のことであり、中国人と台湾人が「和解し
て平和な発展」を遂げることを望むと述べた。

台湾人は被害者である。事件から68年が経過しても改悛の意志もな
い加害者が、被害者に対し和解しろと要求するのは加害者の傲慢で
ある。

「赦すことはできる、忘れてはならない」と言う人もいるが、反対
者も多い。虐殺は許せるるが民族浄化は許せない。台湾人にとって
228事件は筆舌で言い尽くせることではないのである。

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