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AC通信 No.529

2015/02/12

[AC通信:No.529 Andy Chang (2015/02/11)
[AC論説] No.529 ウソ報道の処理

ニューヨークタイムスがNBCテレビのメーンキャスター、Brian 
Williamsが12年前のイラク戦争の取材で、彼の乗っていたヘリコプ
ターがロケット榴弾の砲撃にあったと報道をしたのはウソだったと
報道したので、Williamsは慌てて謝罪と弁解をした。ところが彼の
謝罪は彼のヘリコプターではなくグループのヘリだったと言ったが、
これもウソで、彼のヘリは一時間後に到着したのだった。これが報
道され、続けてカトリーナ台風の時の報道もウソだったと暴かれ、
昨日2月10日にNBCはWilliamsを6ヶ月の無給出勤停止とした。

WilliamsはNBCテレビの主要キャスターだから出勤停止はニュース
番組に大きく影響する。処分しなければNBCに傷がつく。ニュース
番組の主要キャスターだからウソの報道をしたら懲戒免職にすべき
だが、大物キャスターだから出勤停止にしたのだろう。NBCは
Williams記者のウソ報道について謝罪をしていない。

この事件ですぐに思いつくのは朝日新聞の慰安婦問題の対処である。
慰安婦報道や吉田調書報道などの真相について、朝日新聞は自らの
具体的な見解が披露されることはなかった。また、朝日新聞は植村
氏の記事に対し、意図的な事実の捻じ曲げはないと主張してきたが
新聞社として誤報の訂正だけで謝罪はしていない。

朝日新聞が「記事を取り消し」たが謝罪しないのは新聞社として如
何なものか。記者がウソを書いた、新聞社がウソを報道したので国
際問題となった。この場合、記者が意図的なウソを書いたかどうか
と言う問題と、新聞社がウソを見抜けず報道したと言う二つの違っ
た責任問題があるはずで、新聞社が記者の責任として訂正記事だけ
で済ますわけには行かない。

植村記者は彼が書いた一連の慰安婦問題報道について、慰安婦と女
子挺身隊と混同したことや、「キーセン学校問題」を報道しなかった
のは隠蔽ではない、他の記者も間違った報道をしたなどを理由とし
て「私は捏造記者ではない」と主張している。

古い過去のことが捏造かどうかの判断は難しい。記者は記事に責任
を持つべきで、間違いはあったが取材の時は知らなかった、キーセ
ンの経歴をは問題ではないと弁解しているが、いくら弁解しても読
者側の判断は「灰色」ではないのか。

植村記者は捏造ではないからという理由で桜井よしこ氏や文芸春秋
社などを相手取って損害賠償の告訴したがとんでもない。彼の書い
た一連の記事が日本国や国民に与えた損害は計り知れないものであ
る。記者の受けた損害より誤報の責任と国家国民の損害賠償が先で
ある。

台湾では去年8月、陸委會主委王郁琦が直属部下の副主委張顯耀ほ
か三名が中国側に国家機密を漏らしたと告発し、彼を辞職に追い込
んだ。張顕耀副主委は無実を主張し、告発を白色恐怖だと記者会見
をしたので王郁琦は事件を検察に報告して法律沙汰になった。そし
て2月10日地方法廷の検察官は証拠不十分としてこの事件を不起
訴処分とした。陸委會主委王郁琦は検察の不起訴発表のあと、引責
辞職と同時に記者会見で検察側の処分に不満を述べた。

検察官は王郁琦は噂話を問題化して部下を免職処分にした、起訴す
るに十分な証拠がなかったと発表した。確証がないのに告発したな
ら捏造である。何か別のの原因で副主任張顕耀を更迭しようとした
が、彼が服従しなかったので免職、告訴となったのだ。

陸委会は中国と台湾(中華民国)の交渉の窓口であり、張顕耀は交
渉の主席である。こんな重要な地位にある者が交渉相手に機密を洩
らしたなら重大問題で、軽くて数十年の刑、悪ければ死刑である。
人命に関わる罪を捏造したから不起訴になったあとの引責辞職は当
然だが、不起訴に不満で記者会見をするとは恐ろしい話だ。

有名人や権力者は誤報や捏造を認めたがらないが国家国民にとって
は誤報や捏造が齎した影響のほうが大事である。新聞社は記者の責
任にする、記者は取材相手の責任にする、誰も責任を負わないが、
ウソ報道を受けた国家国民が被害者である。誤報でも捏造でも責任
は追及すべきである。

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