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AC通信 No. 493

2014/04/05

[AC通信:No.493]Andy Chang (2014/04/04)
[AC論説] No.493 気になる「ヒマワリ学運」

ペリクレス(Pericles、490-429 BC)の格言:貴方が政治に興味を持た
なくても、政治が貴方に興味を持たないのではない。

アンディの格言:貴方が政治を左右することが出来なくても、政治
は間違いなく貴方を不幸にする。

ヒマワリ学運は三週間目に入ったが、毎朝パソコンを開くと50通の
メールが入り、さらに日暮れまでにまた50通のメールが入ってくる。
殆どがヒマワリ学運に関連するメールで、大抵は誰かの書いた記事
の再転送や賛成、反対、批判などである。まさに「一犬日に吠えて
万犬これに和す」とはこのことで、これだけでも台湾人が終戦から
今日まで常に屈辱感と焦燥感に悩まされていたことがわかる。

●台湾併呑の不平等条約

サービス貿易協定は経済合作協定だから台湾に有利だと馬英九は強
調しているが学生たちは騙されない。この三週間の発展を見ると若
者たちは民進党の政治家と関わりをなくし、民進党の選挙一点張り
の政治運動に同調しないことがわかる。

国民党よりのメディアは、学運リーダーの林飛帆、陳為廷などが2008
年の総統選挙の時に蔡英文の選挙事務所で働いていたとデマを飛ば
したが、彼らは直ちにYouTubeで否定した。国民党のでっち上げや
デマ宣伝は効果がなかったのだ。

学生たちは民進党とは関わりがなく、むしろ民進党がヒマワリ学運
を秋の選挙に利用したがっていることに警戒心を持っている。民進
党がサービス貿易協定は国会で各条討論するとか、ある民進党大物
は部分的に協定を受け入れることが出来ると述べたが、これだけで
も民進党政治家が既に台湾人民から乖離しているのがわかる。

民進党は選挙に勝つことしか考えていないが、学生たちはリーダー
のほかにも、テレビやYouTubeで所信を発表した若者たちがみんな
サービス貿易協定とは台湾統一(併呑)のための条約であると断定
する。若者たちはボンクラ政治家よりはるかに賢明である。

サービス貿易協定は台湾側の誰にも内容を知らせない「密室作業」
で協議された。もしもこれが二国間の条約であったら最初から国会
で内容の討論と審議を済ませ、それから総統がサインするべきであ
る。しかし上海で行われた貿易協議は馬英九の派遣した代表と中国
側の代表が内容を機密扱いで討論していた。中国側が「台湾は国で
はないから、サービス貿易協定は両国間条約ではない」と主張した
ことを馬英九政権が受け入れ、中国の要求をすべて鵜呑みした不平
等条約だった。

だからこそ馬英九は「この条約は一字も直すべきではない」と主張
したのだ。馬英九は既に中国の奴隷、中国の指示に従って行動して
いることがわかる。この条約は撤回すべきだ。

●外国メディアの報道

ヒマワリ学運が始まってからいろいろな外国メディアの報道があっ
たが殆どがサービス貿易協定の撤回に賛成で学生たちの行動を支持
している。外国メディアの報道は数え切れないほどあるが、中でも
ブルームバーグのペセック記者の「中国は台湾を失いつつあるか?
(Bloomberg View, William Pesek: “Is China Losing Taiwan?”)」と
言う記事はかなり正確である。

ペセック記者は「ヒマワリ学運が示した事は、習近平とオバマの綱
引きにおいて台湾がどちら側に付くかがわかる」と書いた。馬英九
は中国ベッタリだが人民は統一に反対なのだ。

ペセック記者は「馬英九のもっと大きな間違いは台湾人民が大人し
く彼の強権政治に屈服すると思っていたことだ」と書いた。台湾は
習近平の一地区ではない。ヒマワリ学運は平和な民主運動である。
98年に香港が中国回帰をしたが、今では香港人の中国に対する不満
が充満している、台湾がおめおめ統一されはずはないと言う。

馬英九は協定が経済的に台湾に有利であると主張したが、有利条件
とは中国のお情けにすがることである。中国の台湾に利する経済協
定が果たしてロシアの石油がウクライナに対するような影響を与え
るようにはいかない。馬英九はサービス貿易協定を撤回すべきだと
書いた。

●馬英九政権の次なる対応

ヒマワリ学運が起きたあと、馬英九は警察を使って学生たちを立法
院から追い出そうとして失敗した。その次に馬英九はメディアを使
って学運が暴力行為だと報道したが実際には平和な座り込みだった。
その次にリーダーの誹謗記事を書いたがこれもすぐに反論された。
31日には50万人のデモンストレーションが起きた。次に馬英九は
あろうことか竹聯幇ヤクザを使って暴力沙汰をでっち上げようとし
たが、逆に警察がヤクザを追い出した。

馬英九は王金平立法院長に警察を使って学生たちを強制的に退去さ
せろと命じたが、王金平は平和な民主運動を暴力で退去させるわけ
にいかないと答えた。

心配なのは馬英九がこのあとどんな手段を弄するかである。楽観的
な見方をすれば馬英九が協定を撤回するかもしれないが、私だけで
なく多くの人は私は中国人の倣岸で残忍な態度を懸念する。学生た
ちは協定撤回だけでなく、馬英九が4ヶ条の条件を受け入れること
を要求しているのだが、馬英九が要求を呑まなかったら暴力沙汰に
なるかもしれない。

大局的な見方をすれば、ヒマワリ学運を習近平とオバマの綱引きと
言う立場で見て、習近平は馬英九に暴力行使を要求するだろう。そ
してオバマは暴力反対のリップサービスで終わるだろう。

鎮暴警察を駆使して座り込みを続けている学生たちを攻撃するかも
しれない。非道な手段でリーダーを逮捕、または暗殺することも考
えられる。リーダーが居なくなったら学生たちは恐怖心から解散す
るかもしれない。このような事態になったら全国民が学生と共に決
起するだろうか。このような予想はそんな酷い事態が実現する前に
予防線を張って警戒することである。

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