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AC通信 No.444

発行日:5/15

[AC通信:No.444]Andy Chang (2013/05/14)
[AC論説] No.444 PASEA(東南亜平和連盟)の必要性

アメリカは尖閣有事の際は日本を防衛する、と言いながら尖閣諸島
の主権は日本にあると確言しない。台湾の独立問題では中華民国は
存在しないと言いながら、台湾独立に反対という。南シナ海の諸群
島で起きている中国の軍艦の武力行使に反対しながら中国が勝手に
島を占領しても反対しない。

米国は戦争したくない、戦争する余裕がないから、SFPT(サンフラン
シスコ平和条約)の第2条における未確定の領土主権をアイマイに
しているのである。

SFPTで未解決の領土が解決しなければ紛争は永久に続く。未解決領
土の主権は、主要占領国アメリカが主体となってSFPTの署名国と合
同し、SFPT第2条における主権を確定させ、SFPT改定条約を締結す
べきである。新条約(SFPT改定条約)を締結する責任は米国の国会
(立法院)にあり、政府(国務院)ではない。

つまり、オバマ政権はサン・フランシスコ条約で未解決のままにな
っている領土問題を解決せず、解決は米国政府の責任ではないとし
ている。そのため、東南アジアの地区で中国が勝手な領土拡張をし
てもアメリカは中国に警告するだけである。しかもアメリカは呆れ
たことに被害国に「平和的な解決」を要求し、紛争がエスカレート
するのを避けている。

アメリカ政府が曖昧なため、中国が勝手な「核心的興味」を主張す
るのである。左翼メディアも中国の勝手な主張を是認するような報
道をし、東南アの不穏を増幅させている。

領土主権が未解決だからこそ中国が「核心的興味」を持つという、
極めて不合理な主張をするのだ。世界で承認された領土なら中国の
「核心的興味」は通用しないばかりか、強盗行為である。

●林志昇がアメリカ政府を告訴

2006年に台湾の林志昇がアメリカの法廷に台湾の領土主権問題を提
訴、SFPT第2条で日本が主権を放棄した台湾澎湖の主権解決を要求
した。このあと、2009年4月7日にアメリカの高等法院は、林志昇
の告訴を認め、64年来台湾人民は無国籍であり、台湾人には国際社
会が承認する政府はなく、人民は政治煉獄で生活しているとしなが
ら、アメリカは三権分立だから司法機関は行政機関に命令すること
はできないと判決した。

この判決もまたアイマイで責任逃れに近いが、米国の行政機関が東
南アジアの未解決領土の主権を勝手に変更出来ないのも事実である。
このあと林志昇は領土の未解決はアメリカ政府の責任で、アメリカ
に解決権があるかぎり台湾人民はアメリカの暫定管轄下にあるとし
て、台湾民政府(Taiwan Civil Government)を設立した。アメリカ
政府も中華民国政府も台湾民政府に反対を表明していない。

●PASEAは政府主体でない民間運動

国を承認するのは国家の外交権限だが、台湾の領土主権が確定して
いなければ台湾国は存在しない。林志昇が台湾民政府を設立したあ
と、米国政府に台湾国の承認を要求するのは間違いで、台湾澎湖の
主権を確定するのが先決である。

台湾民政府を作ってもアメリカは反対しないが、アメリカには台湾
独立承認の権原がなく、先に領土主権が解決されなければならない。
未解決領土の主権を解決する権原は国務省でなく国会にある。つま
り条約の締結や条約改訂の権原は国会にあるので、米国国会がサ
ン・フランシスコ条約における未解決領土の問題を改定する必要が
ある。

これが私の提議するPASEAの主張であり、林志昇の主張と違う第一
である。第二に、PASEAは林志昇のようにSFPTの第2条b、つまり
台湾澎湖だけを追求するのではなく、SFPT第2条における「全ての
未解決領土」を全部いっしょに可決すべきであると主張する。

だからPASEAの主張には、台湾澎湖、日本の北方四島、竹島、尖閣
諸島や、南シナ海のパラセル、スプラトリー群島なども解決範囲に
入る。米国のほかにサン・フランシスコ条約に署名した各国(中国と
ロシアは署名していない)にも解決の責任がある。

さらに重要な点は、PASEAとは政府間の連合ではなく、民間の署名
運動であることだ。東南ア諸国の民間の署名を集め、米国国会に陳
情(告訴ではない)する運動である。こうすれば中国が勝手に二国
間で解決しようと言えなくなり、各個撃破は通用しない。

東南アジアの人民がSFPTの未解決問題の解決を要求するのは正当、
正義であり、米国国会は拒否できない。また、国会が国務院に諸国
の連合会議の開催を要求すれば国務院はアイマイ戦術を取れない。

SFPT署名国家の会議に中国は抗議できない。領土問題が単なる国家
間の問題であれば中国は「二国間で解決する」と各個撃破戦術を主
張するだろう。だが連合会議になれば中国は参加できず、たとえ中
国が会議に参加しても多数決である。各国が投票した結果、SFPT改
定条約が締結されれば東南アジアで初めて領土に関する問題が解消
し、平和が達成する。

●署名運動の難点

このように説明すれば誰でもPASEAに賛成するが、PASEAの困難は諸
国の署名を集めることにある。諸国でPASEAを宣伝し、署名を集め
て、さらに各国の署名を纏める人材がいない。連盟を作って署名運
動をし、連盟名義で米国国会に提出する組織も必要である。

各国を代表する人、各国の代表を纏める人が必要だが、これまでに
AC通信の読者のうち、日本で百人ばかりの署名を集めてくれた人が
いる。PASEAをFacebookに転載してくれた人もいる。だから日本で
数万人の署名を集めることは可能だし、台湾でも可能性はある。

だが日本と台湾の他に東南ア諸国でPASEAを広める人が居ない。だ
からPASEAはこれ以上進展していない。ご意見または指導者になっ
てくれる人はBunsho2@gmail.comにメールして下さい。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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