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AC通信 No. 339

2010/12/14

[AC通信:No.339]Andy Chang (2010/12/13)
[AC論説] No.339 ノーベル賞と台湾の民主

劉暁波のノーベル賞受賞について中国は諸国に授賞式に不参加を要
請するとか、孔子平和賞を設置して台湾の元副総統連戦に与えるなど、
茶番劇だと嘲笑されたが、台湾人にも大いに反省すべき点があるように
思われてならない。

あれほど独裁的な中国でも劉暁波が現れたのに、なぜ中国より民主的だ
と威張る台湾に劉暁波が現れないのか、厳しく反省すべきである。

●台湾は民主国家ではない

劉暁波の受賞について台湾人の反応は二つある。(1)中国は独裁国家
で劉暁波は独裁政権に抵抗した英雄である。(2)台湾は民主国家で、中
国とは違う。

つまり知識分子、オピニオンリーダーを自認する人たちは英雄を賞賛す
るだけで、もう一歩進んだ考えがない。中国は独裁国家で台湾は民主国
家であると言う見え透いたウソから抜け出せないからである。抜け出せな
いどころか、中華民国の圧政に甘んじているのではないか。台湾人は流
亡政権に統治されて65年たっても、独立を言いながら劉暁波のような人
物さえ出てこない。真の独立闘士がいない。

●中国だけでなく台湾にも民主はない

中国は政府の独裁の反対者を捕らえて牢獄に入れる。これは恐ろしいこ
とである。台湾では反対者を逮捕して牢獄に入れる事はやらない。でっち
上げ、陥穽などを使って馬英九に反対者を無実の罪で起訴し、有罪判
決を下して牢獄に入れる。結果は中国と同じである。元総統だった陳水
扁の裁判と判決がそのよい例である。

国民党の官僚が悪事を働いた場合、例えば馬英九の政府公金を私有し
ても、「宋朝の不文律」を引用して無罪にした。呆れてものが言えない。台
湾が民主国家でない証拠である。

台湾人は台湾は民主国家で、中国は独裁国家だと宣伝すれば台湾は
安泰だと思っている。台湾に民主自由はないと知りながらウソを言う。まる
で独裁政治をやるのは国民党で、民主を守り、民主国家の偽看板を守る
のは台湾人の責任みたいである。

●台湾人が主張すべきこと

台湾人が劉暁波の受賞で、台湾は民主国家であると言うのは間違った思
考である。劉暁波のように台湾の民主を追求すべきなのだ。

中国と同じく台湾にも民主自由はない。それなら台湾人は本気になって
真の民主を目差すべきである。なぜ台湾に劉暁波のような人物はいない
のかと考えるべきである。

劉暁波は中国の民主化の為に独裁権力と戦った。しかしそれは中国で
あって台湾に関係はない。どうして台湾人が劉暁波のニュースに喜ぶだ
けで、なぜ台湾には独裁権力と戦う英雄は居ないのか、どうすれば台湾
の民主、独立建国を達成できるかと考えないのだろうか。

●選挙は民主の証拠ではない

選挙が出来るから民主国家である、民衆は選票で民主を達成できると言
い、そして毎回の選挙で負ける。五都市長の選挙に負けた後、選挙は国
民党の独裁体制にガッチリ抑えられているから勝ち目はない。選挙は国
民党の巧妙な買収で押さえられていると報告された。

つまり選挙は不公平で民主的でないことが初めからわかっている、それな
のに台湾の一般民衆は選票で意思表示が出来る、政権を倒せると「台湾
人のリーダー」に洗脳されている。選挙は非民主だから別の方法を考えよ
うと言わない。

この責任の半分は国民党の独裁で、後の半分は台湾人が選挙は民主、
選票で勝てると宣伝しているからだ。選挙は国民党のイカサマ賭博である
と言わず、国民党体制を支持するから負け続けるのである。

それでも選挙で投票が出来る、意思表示が出来ると言うのは自己欺瞞、
言い逃れではないか。本当に中華民国から独立したいのなら選挙では達
成できない、別の方法を考えるべきと言うべきだ。

●評論家と野次馬

台湾には独立運動、評論家などと名乗る者がたくさんいる。しかし彼らは
流亡政権から独立するとは言わず、選挙のイカサマ、官僚の腐敗、自由
平等の欠落、社会道徳の欠如などを嘆き、同時に台湾の選挙で民主を
守るべきだと矛盾した事を言う。つまり運動家、評論家などは、中華民国
は流亡政権だと言いながら流亡政権を打倒する計画も行動も発表せず、
腐敗した社会で蠢いている存在である。

誰かの中華民国を批判する言論に続いて、野次馬が迎合や批判の論文
を書き、他人の評論をすれば自分も評論家のつもりの知識分子がいて、
あとはつまらない評論を読むだけで満足する大衆である。

●百里の道も一歩から

私が署名運動を提案したら、難しいと断られた。新方法が困難なのは当
然であり、これまでの方法も同じく困難である。私は従来の独立運動では
なく別の方法を提案したのである。彼らは出来ないのでない、やらない。
将来を憂慮していると言いながら、どうすれば逆境から離脱できるかを考
えない。

東亜諸国の合作で署名運動をやる提案に対し、何人かの日本読者から
賛同を受けたが、台湾人の運動家にはこれが理解できない。日本や東南
アジアは台湾の独立運動に関係ないと言う人がいてガッカリした。台湾人
は視野が本当に狭く、国際観がない。

戦後未処理の領土は台湾だけではない、日本も東南アジア諸国も中国
やロシアの覇権主義に苛まれているのに、諸国が合作して対応する、国
際的な考えを持つ人がいない。台湾独立は台湾人が自力でやるべきだ
と強がりを言うが、数十年も言い続けても成果がない。何十年も「亡国の
嘆き」を歌い、行動を起こす気概もなく、諸国との合作もやらない。

私が提案した諸国の署名運動は簡単ではない。しかし、これまで台湾や
日本が独自で中国やロシアに交渉しても成果はない。だから諸国合作で
やらなくてはならないのだ。百里の道も一歩から、と言うではないか。

民衆は何もやらないが投票は出来る。同じように民衆は署名も出来る。民
主だ独裁だといっても議論だけではどうにもならない。投票は結果が出れ
ば終りであるが、署名運動は長い時間をかけて推進できる。ノーベル賞を
貰った劉暁波を討論するより、自国の独立建国に署名運動を続けるべき
である。

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