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AC通信 No.303

2009/12/18

[AC通信:No.303]Andy Chang (2009/12/17)
[AC論説] No.303 選挙で台湾は救えない

多くの台湾人は台湾が独立するには選挙か鉄砲玉しかないと主張する
が、選挙も鉄砲玉も所詮は自分が他人に頼る気持ちに他ならない。選
挙をやるのは民進党の仕事と思い、鉄砲玉を撃つのは流血革命で、誰
かがやる事と思っている。

しかし民進党の選挙は建国ではなく利権の追及である。選挙で台湾を
救うことは出来ない。彼らには台湾建国の意思がないのである。

●選挙が終わってまた選挙

県市長の選挙が終わったばかりだが、国民党も民進党も直ちに来年の
「五都の市長選挙」の新しいキャンペーンが始まった。五都というの
は今回の県市長選挙に入らなかった、従来の台北市、台北県を改名し
た新北市、台中市と台中県を合併した台中市、台南市と台湾県を合併
した台南市、高雄市と高雄県を合併した高雄市のことである。この五
つの都市を直轄市として来年年末に選挙が行われる。

選挙とは中華民国を維持させる手段である。民衆の不満をガス抜きす
るため毎年のように選挙を行い、お祭り騒ぎで民間の金を浪費させて
反政府エネルギーを抹殺する。民進党がこれに加担して民衆を踊らせ、
建国に努力していると思い込ませる。

選挙で民進党が勝つ見込みはない。民進党が勝てるように思わせ、人
民が選挙でエネルギーを使い果し、中華民国の体制内に留まって居る
限り中華民国は安泰である。つまり、国民党と民進党は独立建国の阻
害である。人民がこの事実を理解しないと独立はできない。

●民進党は勝っていない

選挙が終わると民進党は勝利宣言をした。民進党は勝っていない。民
進党は新たに宜蘭県を取ったと得意がっているが、17県市の選挙で、
民進党4、国民党12と言う結果は民進党の惨敗と言う他はない。これ
でも選挙で国民党に勝ったと威張ることが出来るのか。17県市で僅か
に4県しか勝っていないのに、どうして選挙で政権奪回が可能と人民
を騙すのか。

有識者を自負する評論家が、民進党の得票率は三年前の38%から今回
の46%になったのは大きな進歩であると自己満足しているが、こんな
子供騙しの数字に民衆が満足できるはずがない。民進党の得票率が
46%なら国民党は54%と言う計算になる。台湾人の人口が85%を占
める台湾で民進党の得票率が過半数をとれないのは人民が民進党を支
持していないことである。

民進党の得票率が過半数を超えたのは、2004年の陳水扁の第二回目の
総統選挙で50.228%と僅かに半数を超えたときの一回だけだ。三年前
の県市長選挙は38%、今回の46%という得票率は民進党の惨敗と言う
べきである。

●民衆に頼る民進党、民進党に頼る民衆

台湾人は独立願望があり、更に多いのは中国の台湾併呑に反対である。
人民は数で勝負することが出来ないから政党に頼る。台湾人の政党は
民進党と台聯党だったが、民進党が国民党とグルになって小選挙区二
票制度を作り、結果として台聯党を含む小政党を潰した。つまり民進
党の目標は、国民党と民進党の二大政党で中華民国を牛耳ることで独
立はやらないと言うことである。

民進党は台湾人の政党と自称しながら台湾独立はやらない。つまり民
進党は単なる選挙の政党である。選挙とは国民党の体制下で党員の利
権を追及するだけだ。

民衆はこのような民進党に憤慨しているが、いつかは政権交替で独立
を果たせることを期待している。しかし陳水扁は8年間も政権を握っ
ていながら独立を果たせなかった。民進党は政権を奪回できても独立
をやる意思がない。つまり民進党は人民を利用しているだけで独立は
やらない、人民は民進党に投票するだけで反国民党の気持ちを満足さ
せる。毎回の選挙がこの繰り返しであり、これが国民党の仕組んだ中
華民国制度を維持させる策略に目が覚めない。

選挙になると民進党に投票するよう働きかけ、人民もこれに応じる。
選挙が終わると民進党は野党として国民党を攻撃するが、打倒国民党
の動きはまったくない。このことの繰り返しで一年また一年と過ぎて
いくが、国民党は選挙制度さえあれば安泰である。民進党が選挙で勝
つ見込みはないし、勝っても次の選挙でまた取り返せる。つまり国民
党と民進党がグルになった政権交替の茶番劇である。

●政権交替で建国は不可能

毎回の選挙を見ると民進党が本気で中華民国に反対する気配がないこ
とがわかる。選挙には政党の政策と主張が最も大切だが、民進党の選
挙に政策と主張を発表したことは一度もない。民進党は何を目指して
選挙に出るのか国民に知らせないのである。

政党主張を表現できない政党は民衆から軽蔑される。今回の県市長選
挙で民進党のスローガンは「緑色執政、品質保証」だった。去年の総
統選挙で謝長廷のスローガンは「逆転勝」だった。

これは政治主張でも何でもない。こんな頼りない政党が存在するのだ。
政権交替、建国独立など夢のまた夢である。民進党にとって選挙はお
祭り騒ぎで、国民党とグルになって人民を騙すだけである。

普段は馬英九の不能、国民党の横暴を叫んでも、選挙になると馬英九
が大水害で人民を見殺しにしたこと、中国接近反対、統一反対、ECFA
反対など、馬英九政権に反対する理由は山ほどあるのに、「品質保証」
などと念仏を唱えるのは、民進党が中華民国に反対しない、馬英九に
反対しないという態度が明らかである。

●台湾人のジレンマ

人民は民進党に失望しているけれども国民党よりはマシだと思ってい
る。民進党に失望しているなら別の方法、つまり体制外運動に参加す
べきだが、それができない。

毎年のように投票日が近づくと識者が国民党に投票するな、民進党に
投票しろと書き立てる。民進党がダメでも蒋系中国人に投票するより
マシだ、民進党に投票しなかったら国民党独裁が強まる。人民は仕方
がないから民進党に投票する。これで46%の得票率である。

台湾は既に民主国家である、選挙投票で政権交替を達成すると主張す
るが支持率が46%しかない、主張がないから人民は支持しない。これ
で政権交替はできない。民進党は政策を明確にできない。

民衆は陳水扁の執政8年を経験した。それで国民党の圧制を除去する
ことが出来なかった。政権交替しても国民党と共同で中華民国を経営
するつもりなら民衆は反対である。

●元総統を見殺しにする民進党

中国の易姓革命とは朝代が替わると前代の皇帝の一族を皆殺しにする
ことである。台湾人は中国人の残忍さに目覚めるべきである。

陳水扁は台湾人で八年の中華民国総統だった。中国人の馬英九が総統
に当選すると就任当日、陳水扁を逮捕して監獄にいれ、続いていろい
ろな理由をつけて陳水扁の妻や子女を起訴した。中国人の残忍さは
4500年少しも変わっていない。中華人民共和国も四人幇の裁判で同じ
ように易姓革命、先代を抹殺したのである。中国人が台湾人を敵視し
ている事実に目を瞑ってはならない。中国人は台湾人の敵である事実
を直視すべきである。

よくあることだが、民進党を批判すると同じ台湾人の政党を批判する
なと反発される。ところが民進党員の大半が陳水扁に批判的で、民衆
も陳水扁を批判するものが多い。民進党員の半数は十分な理由もなく
陳水扁に反対である。民衆の半数は国民党のメディア宣伝に騙され、
民進党は内部闘争で陳水扁救助をやらない。

自党の党首が中国人の司法暴力で一年も監獄に入れられているのに、
自分の同胞、自党の元党首、台湾人の元総統一族の悲惨な状況を救お
うとしない。

台湾人の総統で元は党首だった陳水扁が中国人に収監され、死ぬまで
出獄できない窮状を救わないで、どうして民進党に投票しろ、台湾人
は台湾人政党に投票しろと呼びかけることが出来るのか。

●体制外運動が虚無感を救う

選挙のたびに民進党は台湾人の愛国心に呼びかける。そして選挙が終
われば中華民国の利権追求に奔走する。これで民心が離れるばかりだ
が、いくら反省を呼びかけても反省しない。毎回の選挙では政策のな
い逆転勝とか、品質保証などのスローガンを掲げる。

民進党に期待するべきではない。民進党が政権交替で中華民国体制を
変えることは不可能である。ある党員はあと25年かかると言ったが、
台湾はあと2年ももたないと言う人が圧倒的に多い。これが虚無感に
繋がる。

民進党は独立運動に加担しない。政権交替は茶番劇である。選挙で台
湾は救えない。台湾人が団結できないのは民進党に対する依頼心と失
望である。

中華民国の体制から抜け出して独立運動をしなければ台湾は救えない。
それには台湾人の覚醒運動と、陳水扁救助運動を連結させて、台湾人
のアイデンティティの高揚を図るべきである。

10%の人民が独立運動に参加すれば独立は可能である。十人に一人が
立ち上がれば独立できる。この10%運動を推進すべきである。

台湾人はよく「台湾に天佑あれ」と叫ぶ。神は自ら助けるものを助け
る。天佑を祈る前に台湾人が決起すべきである。

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