ペット

猫のおきて

猫は人の足を踏みながら通る。猫が膝に来るとトイレに行きたくなる。など、なぜだか猫が行う「猫のおきて」の数々をつぶさに検証。筆者の周りの猫たちの様子ものぞいていただけます。

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猫のおきてVol.10「黒猫は皆似ている、ような気がする」

2002/01/03

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 猫のおきて  第10号
            「黒猫は皆似ている、ような気がする」
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あ ら た ま や 見 た こ と の あ る 猫 に 会 う

 この素晴らしい句は、残念ながら私の作品ではない。これは「BS俳句王国」司会のN
HKアナウンサー、八木健さんの句である。これほど新年にぴったりの猫句はないのでは
ないかと思うほどの名句で、大好きである。試みに、この句の鑑賞をしてみよう。
「元旦、雑煮を祝ってから、近所の氏神へ参るため家を出る。新年の昼は静かで清々しく、
新調の着物を来た私の気持までもあらたまるようだ。と、歩いていたら、あら、塀の上に
見たことのある猫がいるではないか。あれは田中さんちのタマ。年があらたまっても相変
わらずの去年の毛皮のままなのは当然であるが、それにしても今年も息災そうで良かった。
猫にとっても良い年でありますように」

 冒頭でこの句をご紹介したのは、今回の話が「見たことのある猫」について、だからで
もある。いや、厳密に言えば「見たことのある猫、だと思ったら違った」という話だが。
 自意識過剰、いや自猫意識過剰なのかもしれないが、私は外で黒猫を見ると、当家から
遠く離れていて「こんなところにいるわけがない」という場所でさえ、一瞬、皆、当家の
黒猫の「ち」に見えてしまうのだ。よく見れば、顔や体つき、毛並みなど随分違っている
のにもかかわらず、見た瞬間には「はっ、ち!」と思ってしまうのである。あるいは逆に
自猫意識過剰だったら、「全然似てないじゃん。あの黒猫よりちのほうがずっとかわいい
し」などと思うものであるのかもしれないが。
 ともあれ、私は思った。黒猫は皆似ているのではないか? と。

 そして、この説を裏付ける様々なエピソードがある。やはり黒猫を飼っている友人は当
家の黒猫の写真を見て「うちのみにぃちゃんにそっくり」と言っていた。某ノーベル文学
賞作家のファン倶楽部サイトを運営している方は「先生」という名の黒猫を飼っていて、
その画像を載せていたので、当家の黒猫の画像を送ったところ「うちの猫の若い頃に似て
います」とメールを下さった。さらに帰省した折、私が暇に任せて黒い猫のぬいぐるみを
作ったら家人が揃って「あら、『ち』ができたのね」と言うではないか。
 ほーら、黒い猫は皆――ぬいぐるみでさえ――似ているのである。

「でも何で黒猫って皆似てるんでしょう」と、ある日、自説を当然のこととして話したら、
知人から諭すような口調でこう聞かれた。
「あのね、黒猫の一番の特徴って何だと思う?」
 そこで私は答えた。
「そりゃ、最高かつ最良の特徴は猫であるってことですよ」
「……うん、じゃ、それに次ぐ第二の特徴は?」
「全身真っ黒だってこと」
「第一と第二の特徴を共有しているとしたら、似ているのは当然じゃないの?」
 ……まったく、ご指摘の通り、気付けば当たり前のことなのであった。

 とは言え、そう見えてしまう感覚というのは治らず、雑誌での黒猫の写真を見ても、イ
ラストに描かれた黒猫を見ても「ち!」と思う私である。因みに私の好きな食前酒のひと
つであるデュボネのラベルに描かれた猫は、これは掛け値なしに当家の黒猫にそっくりで
ある。それは保証できる。

          *−*−*−*−*−*−*−*−*−*

 あけましておめでとうございます。新年は俳句から始めてしまいましたが、実は私も少
少句を作り、「馨歩」というのは実は俳句の号なのです。しかし最近はめっきり作ってい
ません。良い句が作れて、このメルマガに載せられると良いのですが。
 今回は私事に終始し(っていつも全然私事ですが)、当家の黒猫の話で恐縮でした。何
か、自分ちの猫のことばっかり言うのって、彼女自慢みたいで嫌な感じなので、できるだ
け控えたいとは思っているのですけれども。猫たわけのことと思ってご容赦下さい。
 今年も、肩の力が抜ける猫たわけ的状況をつらつら書き続けますので、宜しくお付き合
いのほど、お願い申し上げます。

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「猫のおきて」(通巻第10号)2002年1月3日発行(ほぼ毎週木曜日発行)
【著者・発行者】  馨歩
【E-MAIL】     bon-neko@mbi.nifty.com
【URL】(ただいま準備中・近日公開予定) http://homepage2.nifty.com/bon-neko/
【バックナンバー】 
  http://macky.nifty.com/cgi-bin/bnadisp.cgi?M-ID=nekonookite
  http://www.melma.com/mag/84/m00052884/
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お広め下さい。その場合、「『猫のおきて』で読んだんだけどさ」と言っていただけると
嬉しいです。転載などなさる場合もお知らせいただけると嬉しいです。
―――――――――記事内容の全ての著作権は著者・馨歩に帰属します――――――――
Copyright/2001  KEIHO T.
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