
ICGレポート メール版
ICGレポート日本語版の無料メールマガジンです。香港在住のスイス・プライベートバンクのエクスターナルマネジャー・沢井智裕が、香港最新事情から資産運用の話まで、旬のテーマをエッセイ形式でお届けします。
沢井智裕の香港金融日記
2005/06/12□□□□□□ ICGレポートメール版 2005-06-12 □□□□□□
沢井智裕の香港金融日記
「香港の起業家が消えた!?」
日本ではベンチャー企業で財を成した若い経営者たちが、プロ野球チ
ームを買収したり、大手企業に敵対的買収を仕掛けたりして話題になっ
た。これは日本も遅ればせながら「集団の時代」から「個人の時代」に
変わったことを示しているのだろう。
昔から個人主義を貫いてきた香港は、一昔前までアジアの起業家のメ
ッカとも呼ばれていた。わずか2香港ドル(約30円)で法人が設立でき、
年間の維持費も1万香港ドル(約15万円)と格安なため、資金が無くて
も野心があれば簡単に起業できたからだ。
ところが最近は様相が変わってきた。香港中文大学起業研究センター
の調査では、過去42カ月の香港での起業率はわずか3%だという。これは
調査対象である35カ国・地域の中で下から3番目、33位という意外な結
果である。ちなみに日本は最下位の1.5%だ。トップはペルーの40.3%、
2位がウガンダの31.6%だそうだ。
隣に中国という巨大な市場を持ちながら香港が33位に甘んじたのは、
香港域内の高コスト体質による競争力の欠如と、ハングリー精神を失っ
た香港人気質の両方が影響しているように思われる。
深せんや上海の台頭により香港のアジアでの相対的地位は低下してい
る。またわざわざリスクを負って起業しなくても、高い教育を受けて高
いサラリーを支払う企業に就職する方がラクである。とはいえ、ギャン
ブルの好きな香港人はリスクテイカーの下地があるのだから、香港の若
者の奮起が待たれるところである。そうでなければ香港は面白くない。
□□□□□□ ICGからのお知らせ □□□□□□
「年利10%超で殖やす お金の教科書」
ぱる出版 定価1500円+消費税
日本で初めて(日本版REIT)を設定した谷口雅之氏とICGの沢井
智裕がお金の増やし方について語り合った最新刊です。頭の構造改革に
お役立てください。
オンライン書店のアマゾンからも注文できます。
http://www.amazon.co.jp/
【ICGレポート メール版】
無料のメールマガジンです。隔週発行を予定しています。
※登録された情報は、ICGレポート メール版の配信以外には使用
しません。また金融商品の勧誘行為は一切行いません。
【ICGレポート 日本語版】
有料の情報紙です。Faxと郵送でアジア、欧州発のICGレポート
(日本語版)をお送りしております。毎月2回、世界の経済トレンド、
優良オフショア・ファンドの情報などを掲載します。また現地セミナ
ーに参加することもできます。
サンプル等、詳しい情報はICGレポートの専用サイトをご覧くださ
い。ICGレポート専用サイト → http://www.ratio.ne.jp/icgr/
また、ICGレポートに関する問い合わせ、購読申し込みはこちらへお
願いします。
〒167-0042 東京都杉並区西荻北2-27-8 西荻STビル
「ICGレポート日本語版」係
電話:03-5303-7887 Fax:03-5303-7886
E-mail: icgreport@icg-investment.com
ICG
http://www.icg.com.hk/
Copyright(C) ICG2005 掲載記事の無断転載を禁じます。
編集人:山本信幸
規約に同意してこのメルマガに登録/解除する
メルマガ情報
創刊日:2001-10-29
最終発行日:
発行周期:隔週
Score!:
-
点
コメント一覧コメントを書く
コメントはありません。
この記事にコメントを書く