国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み << 「蔡英文に『当確』マークが灯った」

2019/11/14

★本日は「大嘗祭」。もっとも重要は節目です
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)11月14日(木曜日)
          通巻第6275号 
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 宋楚諭が台湾総統選へ殴り込み、国民党支持層は分裂へ
  「蔡英文に『当確』マークが灯った」と台湾事情通。
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 11月13日、親民党の宋楚諭は緊急会見をひらき、来年1月11日に行われる予定の台湾総統選挙に立候補を固めたとした。宋楚諭は新聞局長から国民党の秘書長を経て、過去に三回、総統選挙に挑んでいる。現在77歳。『台湾のコンピュータ付きブルドーザ』との異名もあったほど、地方へのインフラ建設政策に辣腕をふるい、一定のファンが健在である。

 もっとも世論調査によれば、蔡英文支持が49%、国民党の韓国諭が28%、宋楚諭は10%弱で、当選は覚束ないが、これで国民党の支持層が完全に割れるという意味があり、自動的に蔡英文の当確がはっきりと射程に入った。

 宋楚諭は自らが率いる親民党が、現在三議席。これを増大させ、議会での影響力を堅持するために、総統選に立候補することによって総合的な票興しを意図している。

 他方、与党側では独立色が強い「喜樂島連盟」が、キリスト教長老会を中心に議席獲得を狙うが、総統候補としてきた呂秀漣が立候補を取りやめた。
嘗ての「ひまわり学生運動」OBたちの「時代力量」は、総統選には挑まず、現有五議席の増大を見込んでいる。
 
 かくして蔡英文現職総統再選が確実となった環境で、台湾国民の関心は同時に行われる立法委員(国会議員)選挙で、各党の支持率、議会配分によって政治地図がどう変わるか、おりしも台湾海峡には次々と米海軍の「自由航行作戦」が実行されており、くわえて香港の政情不安のなか、国民党はまったく不利な情勢となった。
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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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戦前は虚構ではなく、戦後が虚構なのだ
 戦前と戦後の日本文学は「戦争」と「平和」をいかに扱ったのか

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富岡幸一郎『平成椿説文学論』(論創社)
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 俎上に乗せられた作家たちは武田泰淳、中野重治、大岡昇平、中島敦、江藤淳、島崎藤村、野間宏、小島信夫、吉田満らで、序文には三島由紀夫の自刃の訴えが掲げられ、戦前と戦後の日本文学は「戦争」と「平和」をいかに扱ったのかという文学議論が始まる。
 本書の主柱のひとつは日本文学には何故トルストイのような『戦争と平和』のごとき大作が生まれないか、著者はそのことへの自問を続けながら、ともかくの戦争の現場を描いた大岡昇平や野間宏の小説を冷徹に批判しながらも、他方で骨太の日本近代史を書き上げた林房雄を論ずる。左から右へと、登場する作品も目まぐるしい。
 だが、圧巻はなんといっても林房雄論である。
 小説でないが、史論であり、民族の詩である。それが林房雄の『大東亜戦争肯定論』だったのである。
 富岡氏はこう言う。
 「日本人が歴史のなかで戦った戦争はやはり『大東亜戦争』であり、戦った主体も、敗れた責任も曖昧にすることなく考えるとするならば、そう呼び直すべきであろう。祖国の戦争の名称は、むろんただの名称ではなく、そこには戦争の死者と結びつくための歴史の記憶の絆があるからである」(58p)。
 そうだ。『古事記』には民族の精神の源泉が流れており、『平家物語』にも『太平記』にも、散りゆく者たちの哀切と悲壮が織りなす詩が織り込まれ、『古事記伝』には大和民族の魂魄が横溢している。
 山鹿素行の『中朝事実』も、北畠親房の『神皇正統記』も、詩である。
 
 ならば林房雄は何と言ったのか。
 「明治大正生まれの私たちは『長い一つの戦争』の途中で生まれ、その戦争の中を生きてきたのではなかったか。私たちが『平和』と思ったのは、次の戦闘のための『小休止』ではなかったか。徳川二百年の平和が破られた時、『長い一つの戦争』が始まり、それは昭和二十年八月十五日にやっと終止符を打たれた」
再度書くが、これはトルストイの『戦闘と平和』ではなく、詩的な歴史論としての『戦争と平和』なのである
なぜなら林房雄は短絡的な敗北史観で、あるいは近視眼で歴史を裁断する愚を避け、日米の対決の根源をペリー来航前夜に置いた。すなわち「外国艦船の出没しはじめた時から、日本は西洋列挙の鉄環に対して、事実上の戦争状態に入らざるをえなかったという認識である」と富岡氏が指摘する。
事実、幕末には薩英戦争、馬関戦争という局地戦から国内的には戊辰の役、西南の役を踏まえ、日清・日露を戦って辛勝し、日韓併合、日支事変から英米との全面的な総合戦に突入する。
林房雄は、こうした百年のパースペクティブで近代史を論じたのだ。
このような伝統的な、歴史を叙述する原則である長期の視野に立脚するならば大東亜戦争が侵略戦争ではなく、自衛のための戦いであり、そしてアジア植民地解放のための正義の戦いであったことが了解できる。
 この民族の詩を「侵略戦争」などと英米の邪悪なプロパガンダの洗脳を受けて、戦後七十五年にもなるのに、日本人の多くがまだ『太平洋戦争』と読んでいるのは精神の敗北、日本の魂魄の滅亡をしめす以外の何ものでもないのである。
本文中には吉田満の『戦艦大和の最後』が、なぜGHQによって発禁となったかにも触れているが、GHQがもっとも怖れたのは日本の武士道精神の復活だったからだ。
しかし忘れかけていた日本の武士道精神を甦生させようとして果敢な行動にでたのが、作家の三島由紀夫だったのだ。
あと十日余りで憂国忌がやってくる。
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  読者の声   どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS  
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(読者の声1)トルグン・アルマス著『ウイグル人』(現在のところ、ウイグル人によって書かれた唯一のウイグル史の本。中国では発禁状態)の日本語版が、この12月15日ついに発行されますので、皆様にお知らせいたします。
 トルグン・アルマス著 東綾子訳『ウイグル人』(集広舎)
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   (三浦小太郎)



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(読者の声2)貴誌前号で、香港警察が大学へ突入したという意味は、学問の自由を侵害し、大学の自治を侵害する行為と西側諸国からは避難されていますが。暴力行為、武闘チームの出撃基地でもあり、治安対策からは当然という意見もありますね。
    (HL生、板橋)


(宮崎正弘のコメント)警察は「大学はいまや武器の製造工場だ」とする理由で、キャンパスへ進入しました。学生の抵抗も凄まじかったですね。催涙弾1000発。火焔瓶、数えきれず。キャンパスは戦場と化した。
 背後では、どうやら政治局常務委員の韓正が事態早期収拾をはかるため、当局ならびに警察に発破をかけています。
 ただし韓正は、上海人脈で、しかも一時的には共青団出身のため江沢民から冷遇され、おまけに上海書記となる筈の時期に、ひょいと横合いから習近平があらわれて五年間の冷や飯。
ようやく上海市長兼書記に就いて、その心境は極めて複雑であり、習の命令通りにコとをすすめるとは思われませんが。。。。。



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(読者の声3)昨晩、放送された「フロントJAPAN」(ホスト=浅野久美さん、ゲスト=宮崎正弘さんの録画は下記ユーチューブでごらんになれます。
https://www.youtube.com/watch?v=CckXQjD-dNs

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