国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<香港の覆面武闘集団の正体は依然不明

2019/10/14

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月14日(月曜日)弐
         通算第6234号  
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 香港の覆面武闘集団の正体は依然不明だが。。。
  戦闘方法が変わった。少数部隊が分散し、同時多発型に
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 毛沢東は「革命とは宴席で呑みながら政権構想を語るのではなく、インテリどもが理想郷を描くばかりのものでもなく、暴力である。革命政権は鉄砲から生まれるのだ」と言った。政治の本質がゲバルトであることを毛沢東は知っていた。

 香港の反政府抗議集団の最大の合意は、「反送法撤回」「覆面禁止法反対」だが、「香港独立」か「完全自治の達成」、もしくは「普通選挙法獲得」かで各派の意見は明確に分かれる。もちろん大多数は穏健派で、暴力の行使には反対だが、表だって武闘派を非難する声もあまり聞かれない。

 火焔瓶を投げ、警官隊と衝突し、地下鉄を破壊する行動隊は、それなら何が目的なのか?
参加者の答えはバラバラである。なかには「雨傘革命の失敗は、実力行使をせずに平和的デモ行進だけで終わったからだ。今度は命を賭けた戦いであり、失敗すれば死をまつしかないのだ」と悲壮な決意を述べる若者もかなりいる。

『マタイ伝』第五章第十説はいう。
「義のために迫害される人々は幸せである。天の国は、その人たちのためのものである」(日本聖書協会訳)。

 日本の分析では、武闘派の見方がおよそ三つに別れた。
 第一はマニアックなオタク部隊という、珍妙な解釈である。破壊に喜びを見出しているのが動機とするものだ。日頃、ネットに興じて、友人との付き合いがなく、そのわりに想像力が豊かであり、彼らが夢想するのは破壊への衝動である。

 第二は習失脚を狙う江沢民派の逆襲が濃厚に絡むとする権力闘争分析で、中国共産党の歴史を研究する人に多いし、たしかにその側面がある。

 第三が警察暴力に反対するために、闘争か、死かという悲壮な決意に馳せ参じたのだとする抗議側の立場に近い解釈である。

 香港のメディアは「勇武隊」と呼ぶところもあれば、親中派メディアは「暴徒」。
なかには「黒衣隊」と命名したところもある。ただし、黒衣隊は火焔瓶止まりで、爆弾を行使するという次のレベルに行かないのは、軍人の協力がないと作り方も、使用方法もわからないからだと言われている。日本赤軍やドイツの過激派がつかったような爆弾闘争、殺傷をともなう武力闘争になれば、中国人民解放軍が間違いなく介入するという計算がさきにあるようだ。
 

 ▲かれらが爆弾を使い始めると香港はレバノン化するだろう

同時にこれらの分析には迷惑顔の市民 とりわけ日本のビジネスマンが「営業活動に悪影響、デモに反対」という立場が多きことも、客観的事実として書いている。
以上の三派がときに共闘し、複合的に錯綜しながらも、戦術が集団別の単独行動に変化して、各個撃破、同時多発のゲリラ活動を展開し、警察力を分散させることによって抗議側の行動に自由度が高まるという計算に基づく。

 これら三つの分析は、じつは全てが正しいのである。
 それぞれがグループを形成し、別個に行動しているからだ。
 まず親中派の店舗を狙うのは、香港の商店街の親中派店舗を地図に明記したアプリが出回っている。サイバー支援部隊があって、様々な情報を、各派の独自の情報網にあげているからだ。

 つぎに火焔瓶の作り方がSNSで出回っていて、破壊力が弱く、火焔力も弱いものが即席でつくられている。投擲部隊は野球のピッチャーか、砲丸投げの選手かと思われるような屈強な男性が、集団のなかから選ばれているようである。

 爆弾もSNSのレシピが出回っていて、作り方は簡単だろう。だが、香港のレバノン化、すなわち近代的なビルも廃墟と化して、瓦礫の山をなることまで武闘派が夢想しているとはとても思えない。
問題は介入の口実に、中国軍が自作自演をやらかさない限りにおいてであるが。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1970回】            
 ――「臺灣の事、思ひ來れば、感慨無量・・・」――田川(7)
田川大吉郎『臺灣訪問の記』(白揚社 大正14年)

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 田川の批判の矛先は官吏のみならず一般企業にも向く。台中に設立直後のバナナ仲介業の青果会社を取り上げる。バナナの生産からから販売までの一切を支配下に置き、生産者の自由は許さない、というのだ。 

 ここに「臺灣の政治がある、臺灣人に對する日本人の概念、日本人の權威がある」というのだ。ところで社長以下日本人役員の俸給はベラボーに高額で、「贅澤千萬の沙汰、こゝに臺灣人の批評があり、その不滿があります」。そこで「それが公平でありませうか、適當でありませうか、正義でありませうか」と疑問を呈する。
 
かくして、この会社に関係する内地人は「臺灣人を、一切數字を知らない、愚人、皆くれ目の見えない盲目者と見なしての、計算、計畫であります」。「そこに臺灣人の不滿と不平が、深刻に殘ります」と糾弾し、「こんな事では、臺灣の産業は開發されません、臺灣の政治も發達しますまい、臺灣の前途は遼遠で、暗澹です」と結ぶ。

 田川が指摘する内地人官民の振る舞いから判断して、日本統治は必ずしも一視同仁・厳格公正・万事善政・共存共栄であったわけでもなさそうだ。
 辛口の田川だが、「總督府の度量衡の統一」と「總督府の、いきの通つて居る、公設質屋の事業」は大いに評価する。

前者は1989(明治31)年に総督に就任した児玉源太郎の抜擢で民政局長(後に民政長官)に就き、「生物学の原則に則った台湾統治」を掲げた後藤新平の強力なリーダーシップによって全島で進められた。度量衡を統一することで産業から日常生活まで平準化され、「惡い政府である、役に立たない政府である」ところの「從來の支那政府」が残した悪影響を一掃し、台湾を近代化への道に誘ったわけだ。田川は「その誠を以て當られたであらう」後藤の功績を大いに称える。

 後者の公設質屋は明石元二郎の後任である第8代総督の田健治郎男爵(1919=大正8年〜1923=大正12年)の進めた事業で、「要するに、壮大でない、派手でない、目醒しくない」が、「心から敬意を拂ひます」とする。ところが利用客は「割合に、内地人が多い」とのことだから、内地人の生活は存外に苦しかったということか。

 当時、アヘンは台湾でも大きな政治問題であり社会問題だった。じつは台湾総督府は初代総督の樺山資紀の時代の1896(明治29)年2月に政府以外のアヘン輸入を禁止して以後、「漸禁主義を採り來つて居る」。だが専売によって得られる総督府の収入と吸飲者が及ぼす社会的マイナス効果を勘案すれば、やはり断固として「阿片斷禁」に踏み切るべきだ。そうしなければ民心を得られないし、「政治の威信は保てません」。

 ここで田川は改めて「臺灣人の不平の原因」を整理した。

 「一、租税が重いのが、其の一因でせう」。じつは「内地に較べては、重いとは申せませんが、舊臺灣に較べて重い、今日の支那に較べては、重いといふ譯になりませう」。

 「二、警察官が、傲慢で、苛奪で、人民は其の生に安んじないと申すのです」。内地人警察官に加え、「その手先たる、臺灣の刑事達をも指して、その奸曲を憎むのであります」。とはいえ「我が警察のお蔭で、土匪は止み、偸盗は減じ、財産、生命の安全も、保障せられ、市面は靜穩に歸し、商賣は榮へ、臺灣人は、多大の恩惠に浴している」。そこで嫌悪感は次第に消えるだろう。だが、「その最も深刻なる、彼等の忘れ難い恨み、憤ふりはと言ふに、私は、彼等の見縊られ、侮辱され、差別的に待遇されている事だらうと思ひます」。

 やはり「所謂戰勝者ぶりの倨傲にして、無禮な、昔で申す、斬棄て御免的の、?着、身勝手な振舞は、我れ等内地人の間に、しばしば在つたのだと思ひます」となる。
《QED》
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  読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)「学徒出陣76周年戦没学徒追悼会」のご案内
今年も神宮外苑の「出陣学徒壮行の地」碑前において、追悼献花式を開催いたしますのでご案内申し上げます。
 ご参考までに本記念碑は現在建替え中の新国立競技場が完成する来年春にはその構内に復元される予定です。
             記
日時 令和元年10月21日(月)正午より (約40分)
場所 秩父宮ラグビー場内「出陣学徒壮行の地」碑前
      東京都港区北青山2−8−35((秩父宮ラグビー場正門よりお入りください。)
       銀座線「外苑前」徒歩5分。 銀座線・大江戸線「青山一丁目」徒歩10分
      JR「千駄ヶ谷」、「信濃町」徒歩15分
内容 黙祷、追悼挨拶、参列者全員による献花他
主催 早稲田大学出陣学徒の会、慶應義塾戦没者追悼会 他都内各大学OB有志
連絡先 玉川博己(慶應義塾戦没者追悼会代表幹事)
    ?  090-1611-9839
     Eメール tamagawah@fuga.ocn.ne.jp



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(読者の声2)今晩です。10月14日(月) 午後11:45〜午前0:45(60分) NHKBS−プレミアム
 三島由紀夫が割腹自殺。自衛隊に決起を促し、日本中を震撼させた事件の真相とは?あの日、三島に切りつけられた自衛官、最後の演説を録音した記者らが明かす!
 詳細1970年11月25日、ノーベル文学賞の候補にもなった作家・三島由紀夫が「楯の会」のメンバーとともに東京市ヶ谷自衛隊駐屯地に乱入。自衛隊に決起を呼びかけた末に割腹自殺を遂げた。世界的文豪に何が起きたのか?三島に日本刀で切りつけられた自衛官、バルコニーでの最後の演説を録音したラジオ局記者、当日、三島から檄文を託された週刊誌記者、三島と対峙した元全共闘学生らが明かす、あの日・あの時代の壮絶な記憶とは?
https://www2.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2019-10-14&ch=10&eid=12818&f=3444
   (ASA)

 

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(読者の声3)三島由紀夫研究会の10月の公開講座は朝鮮問題研究家の松木國俊氏です。開催要領は下記の通りです。

日時  10月23日(水)18時半開会(18時開場)
会場  アルカディア市ヶ谷(私学会館)
    JR/地下鉄「市ヶ谷」下車2分
講師  松木國俊氏(まつき くにとし、評論家・朝鮮問題研究家)
演題  「反日韓国の行方」
<講師略歴> 昭和25年生。熊本県出身。慶應義塾大学法学部政治学科卒。商社勤務(ソウル駐在含む)を経て現在は会社経営。評論家・朝鮮問題研究家として論壇で活躍中。主な著書に『ほんとうは「日韓併合」が韓国を救った』、『韓国よ「敵」を誤るな』(いずれもワック)など多数。
会費  2000円(会員は千円)

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縄文土偶の芸術性と、その高い文明に着目し、集落の長が付近をまとめて、豪族の前身となり、地域の王となり、やがて国家を形成する国の王、すなわちスメラミコトへの原型が生まれたのは縄文中期だった。
神武天皇はもちろん実在した、むしろ外国の文献にしかない伝聞形の邪馬台国と卑弥呼は怪しい。そして、『古事記』とて「近代の書物」である。本書は日本文明の曙を世界文明のなかに位置づけ、日本人の精神構造と道徳は縄文時代に確立されたと説く。
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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  • 名無しさん2019/10/14

    >>今度は命を賭けた戦いであり、失敗すれば死をまつしかないのだ」と悲壮な決意を述べる若者もかなりいる ==> 心境的には、マルクスが『ドイツ・イデオロギー』の結びで引用した「戦いか死か。血まみれの戦いか、無か。問題は厳として、こう提起されている(ジョルジュ・サンド)」

  • 名無しさん2019/10/14

     アメリカが「石油ドル体制」のドルという翼とすれば、もう片翼の石油はサウジアラビアが基盤となってきた。そのサウジでも異変が起きている。



     2018年4月に、サウジアラビアの首都リヤドにある宮殿近くで「激しい銃撃と爆発が発生した」と報じられて以降、サウジの実質的最高指導者とされるムハンマド・ビン・サルマン皇太子が公の場に登場していない。



     ブルームバーグ通信(2018年10月6日)がサルマン皇太子の独占インタビューを報じているのだが、その記事に掲載された写真や動画も、全て4月より以前に撮られたものしかなかった。そこで気になる事件が、反政府のジャーナリスト、ジャマル・カショギが2018年10月2日、トルコのサウジ総領事館内で消息を絶ったというニュースである。この事件では、トルコメディアが「カショギが総領事館内で拷問、殺害された際の音声は録音され、スマートウォッチから外にいた婚約者のスマートフォンへ送られていた」と報じており、トルコ政府も「彼が殺害された証拠映像を入手している」との声明を出している。そのために、サウジ政府に対する批判や国際的なボイコットの動きが雪だるま式に拡大、国際社会から厳しい批判に晒された。



     サルマン皇太子は既に殺されている。因みに現在サウジの実験を裏で握っているのは、なんと「逮捕間近」のイスラエルのネタニヤフ首相だ。つまり、この事件も革命の一場面である事が窺える。石油ドル体制を巡る暗闘でもある。



     その視点から事件を洗いなおすと、2018年6月4日、イスラエルの実質同盟国であるヨルダンのハニ・ムルキ首相が、反政府デモの責任を取って辞任した。



     サウジアラビアについては、ジャーナリスト、ジャマル・カショギ殺害を巡り、2018年11月16日、一部マスコミが「CIAは正式にムハンマド・サルマン皇太子が黒幕だと結論付けた」と大々的に報じている。CIAは駐米大使のハリド・ビン・サルマン王子(サルマン皇太子の弟)がトルコのサウジ領事館に赴くカショギに勧めた電話の傍受記録や、トルコ当局が仕掛けた盗聴器の音声記録などに基づいて結論を出した。



     そうした中、事件の黒幕であるはずのムハンマド・ビン・サルマン皇太子の「死亡」が確実となってきた。サルマン皇太子と常に行動を共にしていた昔からの弁護士に連絡をしたところ、サルマン皇太子は2018年4月に発生した銃撃戦で頭部に銃弾2発を受けて即死した。



     サルマン皇太子は2017年11月に実施した「欧米旧体制側の王族や閣僚、企業家たちの大量逮捕」及び「それに伴う莫大な財産の没収」などにより、サウジ国内の旧体制派から相当な恨みを買っていた。それで旧体制派の巻き返しのために、「サルマン皇太子を暗殺して、操りやすい影武者に置き換える」という計画が水面下で進行していた。



     要するに、サウジアラビアでは石油ドル体制の利権争い、その石油管理者であったサウジ王室のお家騒動が複雑に絡み合って、壮絶な内輪もめと勢力争いの舞台となっている。



     この混乱に拍車をかけているのが、旧支配者たちである。気になるニュースがある。アメリカのマスコミが「トランプ政権はトルコ政府との関係修復のために、アメリカに亡命中のイスラム聖職者フェトフッラー・ギュレンをトルコに送還する法的方法を模索している」と報じだした。ギュレンとは2016年7月に発生したクーデター未遂事件に関与したとして、トルコのエルドアン大統領がずっと身柄引き渡しを求めていた人物である。



     ギュレンは17世紀に救世主を自称したサバタイ・ツヴィを中心に興ったサバタイ派のリーダーである。つまり、ディープ・ステイトの重要人物なのである。トルコ政府は、現在83カ国に対してギュレンの活動に関与した組織幹部452名の送還を求めている。彼らが裁判にかけられることになれば、欧米旧権力が画策していた「人工世紀末」の疑惑も公になる可能性も出て来よう。



     こうした流れの中で、サウジ政府が対米石油輸出の量を減らし始めている。ドルを押さえるアメリカと石油管理者のサウジの間に亀裂が入ってきたのは間違いない。



     いずれにせよ、石油ドル体制が揺らいでいるのは、サウジのオイルマネーの枯渇からも読み取れる。すでにサウジアラビアの資金5兆ドルが凍結し、スイスにあるクレディ・スイスとUBS銀行に預けていた数千トンの金も、没収された。さらに、2018年10月23日から25日にサウジの首都リヤドで開催された国際投資フォーラム「未来投資イニシアチブ」への参加や協賛を突如キャンセルする動きが世界中に広がった。サウジ人ジャーナリスト、カショギ事件を理由にキャンセルしたのである。