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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<暗号通信、ビットコインによる支払い要求(?)の噂など

2019/10/12

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月12日(土曜日)
         通算第6231号  
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 香港大乱。情報戦、謀略戦が進化、
  暗号通信、ビットコインによる支払い要求(?)の噂など
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 九月から行方不明となっていた15歳の少女が全裸の遺体で発見された(10月10日)。この事件に端を発し、「警察の性暴力」として、香港の数カ所で慰霊と追悼のイベントが行われた。少女が通学した学校では抗議集会と人間の鎖。

 他方、警察は行動部隊のトップを移動し、「飛虎隊隊長」といわれる強行派の人物が新しく任命された。
このため、今後抗議するデモ隊への鎮圧の方法がより強硬になると予測される。

 警官はまた抗議側の「勇武隊」が統制の取れた軍隊組織のようでもあり、かれらが暗号通信を行っているため、解読斑も設置した。
またアマゾン、グーグルなどが警備状況のマップを配信していたため、警備情報漏洩は警備に支障が出るとして取りやめさせた。

 香港のメディアが伝えるところでは、マキシム集団の商店、スタバ、レストランなどを襲撃した過激派が中国系の商店に対して、「これ以上の被害を避けたいなら『8000HKドル以上を「ビットコインで支払えと脅迫している』」という。

情報戦が高度化し、謀略戦が同時に展開されているため、真偽のほどは不明で、警察側の陽動作戦、偽情報の疑いもある。
 或いは便乗した詐欺集団の暗躍も考えられると。
 警備陣の催涙弾が不足気味のため、外国の製造メーカーに緊急発注したという情報も飛び交っている。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1969回】           
 ――「臺灣の事、思ひ來れば、感慨無量・・・」――田川(6)
   田川大吉郎『臺灣訪問の記』(白揚社 大正14年)

                 △
 田川は歓迎会の席上で、「内地人は、今も尚、臺灣人と、蕃人との、區別がつかず、臺灣人を、即ち蕃人だと思ふてゐますから、この迷妄を、一日も早く打破して下さい、臺灣は蕃地では無い、蕃地のやうに、人文未開の僻地のやうに思はるゝのは、遺憾であります」との抗議を受けた。

 田川は「若し臺灣人が蕃人なら、日本人も蕃人でせう、日本人が文明人で、臺灣人のみが野蕃、未開の民であるといふ譯」はない。台湾には「生蕃」と呼ばれる「僅に八萬人前後」の原住民と、大陸から渡来した「三百六十萬にあまる」漢族系が住む。だから「我が内地人が、今も尚、この差別のあることを知らぬのか、若くはこれを混同して、一面には、その知識の欠乏、不注意を示し、一面には、臺灣人を憤ふらせ、無用の反感を招きつゝあることを、殘念に」思う。

 そこで田川は台湾人に「内地人を罵る言葉」を尋ねてみた。
先ずは「臭狗」である。「その身なりや、態度、言葉つきの、?柄なこと、尊大ぶつて、ひねくれて、意地の惡いことを、總括する、憎惡、嫌忌の言葉だそう」だ。

 次は「走狗」だが、「内地人の中、多くの巡査に對して、この程の惡口が使はるる由」だが、もちろん「日本人に阿附して、利?を得た」ことから「紳士と申す」台湾人を「走狗」と呼ぶこともある。ならば当時、「紳士といふ字は、敬稱にあらず、貶稱であ」ったらしい。

 「蕃那」は、当初は西洋人に対して使われていたが、いつからか「内地人に對しても用ゐらるゝことになつた」。「臭狗などよりは、輕い惡口の由」。
 「蹴り靴」は警察官の履く靴に由来し、主に警察官に対する別称になる。

 最悪は「洩尿的換一ケ滲尿的」で「甚だ、陋しい言葉であるが、譯すれば、/寝小便をする者に寝糞をする者が換つて來た/一層惡くなつたといふ意です」。

 一方、「内地人の、彼等に對する、普通の言葉で、何が、彼等の癩に觸るか」だが、先ずは「?や」である。これは目下の者を呼ぶ際に用いられ、内地人から「?や」と呼ばれると、「奴隷扱ひにでもされた樣」に思えるとのことだ。次いで「おい、こら」「土人」。「ちやんちやん、ちやんころ」は「臺灣人から、支那人から考へれば(中略)實に、深刻な、皮肉千萬な、侮辱、漫罵の意味に聞こゆる由」。さらに「支那人」の3文字だが、「臺灣人、支那人に取つては、矢張り、輕蔑の意味に響き、いやに、不快に感ずる言葉の由」だ。

 とはいえ「臺灣島人は、日本人である、日本人と申し、或場合にのみ臺灣島人、本島人と申しませうか」。

 「支那を旅行するたびに、又、このたびの臺灣旅行でも、實に西洋と、よく似て居る、何から、何まで、よく似て居ると思ひました」。だが、便所と風呂の造りが違い過ぎる点に気づく。加えて物を食べる際の無作法や騒がしさに、田川は不快感を隠さない。

 田川は台湾人から学ぶべき点として「勤と儉」を挙げる。「臺灣人は、この?を多量に備へて居る、内地人以上に備へて居る、これは學ばねばならない」。「臺灣に於る、内地人と、本島人との、競爭の將來に就ては、悲觀せざるを得ない」。「その競爭の將來は、内地人の敗北の外は無い」。それというのも、「彼等は、質朴である、我等は華靡である」からだ。「臺灣の内地人は、たゞ、どうして、らくに暮さうかと、らくな事ばかりを目がけて居る」。だから「臺灣には活氣がない」。

 酒の消費量から「内地人の生活の、酒に浸つて居り、酒に亂されて居る」。「臺灣人よりも、五倍大の酒を飲んで居」て「金にして、約十五倍以上の失費」だとの事実から「兩者の、盛衰の將來は、やがて、兩民族の、臺灣に於る盛衰の將來とに一致する」とした。
《QED》
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  読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)宮崎さんが年初来予想されてきたラビア・カディール女史へのノーベル平和賞は実現しませんでしたね。アフリカの政治家が受賞でした。
やはり中国に対しての遠慮ですね。西側のおっかなびっくりの北京への接し方、チト情けなく思います。
   (DF子)


(宮崎正弘のコメント)タイミング的には欧米がウィグル族への弾圧に声をあげているので、ちょうど良いタイミングなのに、おそらく中国からの猛烈な反対、妨害工作が行われたのでしょう。



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(読者の声)「ノーベル賞は普遍性的理数系部門だけにすべきだ」
ノーベル自身が火薬のトラウマから戦争がないようにと偽善と欺瞞の思想からこの賞ができたとの説は理解できるが、戦争なんてお互い言い分があるのであって、いつも勝った方が正義となってしまい客観性や普遍性など一切ない。
だから平和賞などやめてんかあと言える。文学賞も普遍的な価値があるの? 
だから平和賞や文学賞を破棄すべきなのだ!
候補に上がってる村上ハルキの文学など客観性はあらしまへんわ 反日に固まった文学など絶対にもらって欲しくない。大江と同じだ、
これって政治でしょ 策謀でしょ?
アラファトが中世に授与されたのならわからんでもないが、こいつテロリストでしょ?  
こんな平和賞に例えば憲法9条がもらったらどうするの? 偽善と欺瞞。まさに色眼鏡の世界でっしゃろ。ゴアが地球温暖化でもらったやの、あのオバマがもらったやのロクでもない輩がもらってる。
絶対に平和賞と文学賞をノーベル賞の名前つけるのをやめてんかあ!
その代わり普遍的な真実の数学賞を入れてんかあ! フィールズ賞もあるが、是非ノーベル賞に入れて欲しい。あとは純粋科学の分野を増やして、くだらないクズの平和賞と文学賞と取り替えてもらいたい。経済賞もついでに廃止でよろしい。だいたい資本主義を前提にしたこんな偏見に満ちた賞など不要です 
ノーベル賞の科学部門にクズはいない。
なぜなら真実を求めるものに政治的判断がないからだ。ちょうどタイムリーに、かってノーベル平和賞をもらったバングラの銀行家 女子供に金を融資して産業を盛り上げたという人だった。この受賞者に逮捕状がでた。
科学は犯罪者であろうと変態であろうと、研究成果は普遍だ。平和賞や文学賞は成果は主観的。挙げ句の果ては変態や犯罪者が出る。科学対象の賞なら変態でも研究の普遍性が存在するのだ。
  (奥山篤信)
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縄文土偶の芸術性と、その高い文明に着目し、集落の長が付近をまとめて、豪族の前身となり、地域の王となり、やがて国家を形成する国の王、すなわちスメラミコトへの原型が生まれたのは縄文中期だった。
神武天皇はもちろん実在した、むしろ外国の文献にしかない伝聞形の邪馬台国と卑弥呼は怪しい。そして、『古事記』とて「近代の書物」である。本書は日本文明の曙を世界文明のなかに位置づけ、日本人の精神構造と道徳は縄文時代に確立されたと説く。
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宮崎正弘 v 河添恵子『中国、中国人の品性』(ワック)  
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2019 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
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  • 名無しさん2019/10/12

    (読者の声1)宮崎さんが年初来予想されてきたラビア・カディール女史へのノーベル平和賞は実現しませんでしたね。アフリカの政治家が受賞でした。

    やはり中国に対しての遠慮ですね。西側のおっかなびっくりの北京への接し方、チト情けなく思います。

       (DF子)





    (宮崎正弘のコメント)タイミング的には欧米がウィグル族への弾圧に声をあげているので、ちょうど良いタイミングなのに、おそらく中国からの猛烈な反対、妨害工作が行われたのでしょう。←宮崎先生、情報ありがとうございます。

  • 名無しさん2019/10/12

    金融異変の動きは、「米政府機関の一部閉鎖」となって噴出している。周知のとおり、アメリカは2018年12月から2019年2月まで政府機関が一部閉鎖になった。表向きの理由は、2月上旬までのつなぎ予算で「メキシコとの国境の壁建設費用を計上するか否かでトランプ大統領と議会が対立した」とされてきた。これは大嘘である。なぜなら、「壁建設のための予算」の拠出自体は、すでに議会で可決されているからである。では何が問題だったのか?



     そのヒントとなるのが今回の「米政府機関の一部閉鎖」に際して政府職員の給料は差し止められているが、軍人らの給料はきちんと支払われている。この状況下でトランプ政権の軍人幹部らがそろって辞任していることに注目すべきである。



     ここで興味深いニュースが飛び込んできた。ロシアの国営宇宙企業ロスコスモス社(元ロシア連邦宇宙局)のトップ、ドミトリー・ロゴジンCEOの発言である。彼は2019年2月、アメリカNASAへの招待が中止になった理由について、「第2次アメリカ内戦が進行中の為」と述べたのである。勿論、表向きには招待中止の背景には「訪問先であったNASAの予算が米政府機関の一部閉鎖により止まっている」という経済的事情を語っている。



     これから推察していけば、アメリカ政府機関の一部閉鎖は、内戦が原因であり、それによってアメリカ国内にかなりの混乱が巻き起こっている。そこで「現在、80万人を超える政府職員の給料が差し止められているのに、軍人らの給料はきちんと支払われている」という点を加えると、アメリカ国内の秩序、治安が極限まで乱れた場合、時期を見て公に軍事政権を発表するというプランがあったことがわかる。 



     軍事政権と言うのは治安がかなり悪化してからでないと、市民からの支持は得られない。アメリカの刑務所職員の多くが給料の支払いが止まっているため、病気を理由に職場を休んでいた。この状況が続けば、囚人たちが大量脱獄しても不思議ではない。加えて、政府機関の閉鎖に伴い、フードスタンプ(低所得者世帯に食料品購入のための費用を支給する食糧援助プログラム)で生活している4400万人ものアメリカ人が食糧配給を受けられなくなることも考えられた。



     そうなれば当然、大規模な食糧暴動が発生し、これに脱獄囚たちによる略奪も加わる。対処するには軍を投入するしかない。軍には給料が出ているため、スムーズに動ける。ある意味、アメリカ軍は内戦に勝つために、こうした最終手段までオプションにしていたことがわかる。



     ただし、アメリカ軍は一枚岩ではない。事実、2019年に入ってから「トランプ政権の軍人幹部らがそろって辞任している」こと、またポンペイオ国務長官がベネゼエラ問題の責任者としてシオニストである過激派エリオット・エイブラムスを特使に指名すると発表した」ことを鑑みれば、その裏では石油ドル体制を支配してきた旧体制勢の存在も浮かんでくる。つまり、軍による治安出動が裏目に出る懸念も強かったのだ。こうした軍内部での主導権争いと凄まじい駆け引きが未だに続いているのがアメリカの実情である。



    アメリカ解体はもはや不可避



     トランプ大統領を後押ししてきた軍事政権は、トランプが語る「ディープ・ステイト」(闇の支配者)をバージしようとしてきた。しかし、それが十全にできたとは言えない。アメリカはいったん解体するまで放置、その後、再生する方が確実ではないかという考え方が強まっている。そうなれば大混乱になる。しかし、その過程を経なければ新たな国際金融システムを発動することはできない。それほど「石油ドル本位制」の利権は巨大であり、強固なものなのだ。トランプ大統領も当初は、財務省発行紙幣に強い意欲を示していたが、それが難しいとなった途端、「石油ドル体制」での利権確保に走っている。闇の支配者のFRBの株主たちは追い出すが、引き続きアメリカの管理下に置いてアメリカの為の利益にしようとしている。結果、目先の利益に踊らされて、闇の支配者(旧体制)に利用されている。加えて軍事政権も金食い虫の軍をベースにしているだけに、金に関しては決して正義とは言えない部分も強い。それゆえ、国際社会の目は厳しく「アメリカは解体すべき」となっているのだ。



     ワシントンD・Cの全ての旧体制勢の失脚が加速するだろう。そのバージが終わってようやくアメリカの再起動へとステージは移る。ところがここにきて、トランプ大統領が旧支配者側に取り込まれたことが鮮明になった。そうなれば、トランプ政権を支持してきた軍との争いも強まる。一そうの混乱が予想されるのが2019年3月以降の情勢なのである。