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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<舞台裏で展開されている江沢民 vs 習近平の暗闘

2019/10/04

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)10月 5日(土曜日)
         通算第6218号  <前日発行>
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 香港大乱の舞台裏で展開されている江沢民 vs 習近平の暗闘
  利権争奪のダークサイド。「港人治港」の実態は「財閥治港」だった
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 香港の産業構造の特徴はと言えば、まず金融と不動産、そして観光業を含むサービス産業である。農業、漁業、林業の第一次産業は人口の1%以下。しかし香港全土の土地利用では9%が農地あるいは林野、湿地である(主に新界に拡がる農地だけで1000ヘクタール)。

 なにしろ狭い土地ゆえに、必然的に高層マンション、摩天楼の林立となる。根幹にあるのは土地代の高さ。しかも土地の開発許可権は香港政庁が握っている。汚職の温床は、ここにある。

香港の最高税率は16・5%、しかもVAT(付加価値税)はない。すると香港政庁の歳入は何がささえているか。土地売却代金と不動産取引税の収入印紙で、歳入の33%という偏在ぶり。昨年の歳入は6000億ドルだった。
ところが2016年六月からの香港大騒擾以来、2019年上半期の歳入が42%の急減をみている。
不動産取引が減ったからだ。街を歩いて驚くのは不動産斡旋業の店頭を飾る物件案内。なんと海外不動産を売っている。日本のマンションも大量に、ここで取引されている!

 1996年、香港返還の前年だが、江沢民の元に密使が飛んだ。初代行政長官は董建華(香港海運のボス)がもっともふさわしいとの推薦書には、香港財閥トップの李嘉誠とCITICを立ち上げた大物=栄智健が連署していた。 
 江沢民は1997年の香港返還式典のあとも、98年と2001年に香港を訪問し、そのたびごとに李嘉誠と食事している。李の息子たちヴィクターとリチャードも陪席している。


 ▲香港警察は悪の巣窟とも言われた

 悪名高い九龍城があった時代。暗黒街にマフィアがはびこり、警察はマフィアと連み、悪の温床と言われ庶民の怨嗟の的だった。ちょうど、現在の中国の警察と似ている。「お巡りさん、有り難う」などという日本人の感覚でいたら、この感覚は分からないだろう。だから悪をやっつけるブルースリーやジャッキーチェンの映画が大ヒットし、庶民は溜飲を下げたのだ。

 香港の土地払い下げを巡る醜聞は英国総督時代からかわらず、宝くじで一等当選(当時の賞金は三億円だったと記憶する)は、なぜか総督が当選する仕組みだという噂を聞いたことがある。
ダークマネーを、こうやって洗浄し、公的な収入としていたと香港の情報数はいうが、検証された話ではなく、香港政治の本質を衝く逸話として受け取った。この話は1970年代初頭の頃、筆者は貿易に従事していたので、毎月のように香港へ行っていた。おりしも、伊達政宗十六代末裔の伊達政之氏が山林道(サムラムロー)で日本語学校を経営されていた。よく伊達さんのところへ行って雑談に興じたことを思い出した。

香港のマンションがなぜ世界一高いのか。それは土地分譲があまりにも高価であり、マンション代金の半分は土地代、残りの三割が建設費。二割がデベロッパーの荒利で、ここから広告宣伝費、販売手数料、店舗維持と販売員の給与が賄われる。この単純明快な図式から歴然となるのは土地の払い下げが最大最強の利権である事実だ。

現在、香港の四大不動産王とは李嘉誠率いる長江集団。郭兄弟の「新鴻基(サンホンカイ)」。李兆基がひきるヘンダーソンランド、そして鄭裕純の新世界集団(デパート、フェリー、周大福も含む)である。ちなみに李嘉誠の長江集団と和記(ハッチソン・ワンポア)、息子らの通信企業(PCCWなど)の総体で、香港株式市場時価総額の30%をしめる。余談だが、李兆基と、新世界先代社長の鄭裕トウに20年ほど前に筆者はインタビューしたことがある(詳細は拙著『チャンスとリスク』、二見書房)。

四大不動産王が香港のGDPにしめるシェアは五割近い。ジニ係数が0・54のからくりだ。
ということは、いかに香港の経済構造が偏在的であり、換言するなら香港人が政治を治めているのではなく(港人治港)、財閥が舞台裏で政治を壟断していること(財閥治港)にならないか。

 香港財界で「江沢民派」を代表した李嘉誠ゆえに、習近平時代となれば、ビジネスの手じまいを急ぐのだ。中国大陸の物件は五年も前から、李はあらかた売却した。
いや、香港ですらマンション開発に意欲を見せず、プロジェクトの大半を英国と欧州に移管している。この現実は、習近平派が香港利権を狙い、李嘉誠ら旧江沢民派の排斥を始めたことを意味する。

 総攬的にみると、江沢民と胡錦涛の二十年間は香港財界と中国共産党との蜜月だった。香港返還は円滑にすすみ、江沢民・胡錦涛の二十年間、香港に激甚なる波乱はなかった。胡錦涛時代の十年というのは江沢民の「院政」である。
 雨傘革命は2014年、習近平が政権を取って、香港に睨みをきかせ始める時期と重なることに留意するべきだろう。


 ▲若者の不満を政治は吸収できなかったのだ

 サウスチャイナ・モーニングポストの世論調査(2019年10月2日)に拠れば、香港住民の84%が林鄭月峨行政長官を「無能」とし、同時に58%が、住宅問題で不満を抱いていることが分かった。

 歴代の香港政庁は住宅問題解決のため、公共住宅の供給を謳ったが、2006年から2016年までに供給された公共住宅は、僅かに25700戸だった。申請者は26万余、不満が募るのは当然の流れとなる。

 住宅の事情を分かりやすくみよう。
 「単房」というのは米国流のスタジオタイプ、日本で言うlDK(単身赴任か独身者用)。シャワーとトイレにしきりはなく、ベッドは折りたたみ式。冷蔵庫は格納され、台所は狭窄の限界。だから家具を置けない。折りたたみの机でインターネットに興じるくらい。
 それでも住宅賃貸料は収入の六割を占め、残りのカネでネット代を支払うと、食事に費やせるカネは、いくら?(ま、日本の事情も似たようなものだが)。

 統計に拠れば香港住民750万人のうち、137万人が月収500ドル以下で暮らすという。関連して思い出すのは朝六時台に下町の油麻地、旺角、太子あたりから地下鉄に乗ると、乗客の身なりが違う、労務者、工員、日雇い。眼光に活気がなく、猫背気味で、悄然と職場にかよう風景があった。それが7時台となると元気のよいサラリーマン。OLが通勤のために郊外から都心へ乗り込んでくる。

 くわえて高校も大学も私学が多いので学費が高い。外食は出来ない。ファッションも買えない。ようやく大学を出ても、よき職場は狭き門。将来に絶望して、民主化運動発生以来、九月までにも、十名の自殺が出ているという。

 なぜ若者達があれほどの反対運動を展開し、いのちがけで戦っているのか。その原因が奈辺にあったか、ダークサイドを観察すると、表面では見えなかったあるものが見えてくるのである。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1965回】            
 ――「臺灣の事、思ひ來れば、感慨無量・・・」――田川(2)
田川大吉郎『臺灣訪問の記』(白揚社 大正14年)
 
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 伊澤多喜男は1924(大正13)年9月から1年10カ月ほど台湾総督を務めたが、その施政方針が就任直前に「東京朝日新聞紙上に發表せられた」。
ところが、「この記事は、不幸にして、臺灣當局の忌諱に觸れ、當日の(台湾)日々紙は墨くろぐろと、その要旨を抹殺して、發行せられた」。

  では伊沢の発言のうちで何が「臺灣當局の忌諱に觸れ」たのか。田川は「多分、臺灣議會の開設の運動に關連してゐたらう」と推測する。つまり現地の「臺灣當局」は議会開設に前向きな新総督を歓迎しない、ということだろう。

  じつは田川より先に台湾を視察した人物がいた。田川が「尊敬する先輩の一人」で、「多年、朝鮮の高等法院長を勤められ、不正、?暴の事の多いと傳へられた、朝鮮の政界に、ジヤツジ、ワタナベ(判事渡邊)」こと渡邊暢である。「第一に、私に語られたことは、臺灣は、思つたよりも、ひどい所でした、朝鮮以上です」と。
加えて台湾を視察した内地記者から「臺灣日々紙は、新聞では無い、總督府の御用報告紙である」とも聞いていた。

  とはいえ百聞は一見に如かず、である。そこで大正13(1924)年12月20日、「私は、かくして、東京驛に馳せつけ、臺灣に向ふ旅客の一人とな」った。
  船中でのこと。台湾に帰省する25人の学生と懇話会を開いたが、「他の一隅の内地人諸氏は、これを、忌々しいと、いつたやうな顔付で、何か、ひそひそ、私語をし合い乍ら、當方を視詰めてゐ」た。その時、田川は「あゝ、双方の、不快な感じが、早くもこの光景の間に察せらるゝと、氣づいた次第でありました」。

 そこで田川は目の前の青年たちに向かって、「私は、内地人、臺灣人といふ言葉をすら忌む、そんな言葉の、早く無くなることを望んで居る、私から申せば、双方の人、皆一樣に日本人である、祖先は兎もあれ、?史は兎もあれ、沿革は兎もあれ、今日に於ては、同一天子の下に治めらるゝ同一日本人である、強ゐて、かれこれの區別を申されたくない」と説いた。とはいえ「實踐は洵に難しい」。

  そこで英帝国皇帝とその屬領地・植民地の関係を例示しながら、「日本は未來永久に、天子の治を仰ぐべき所である、そこに日本の生命がある、その誇りがある、諸君に於ても、この事には、一點の異存が無からう」。内地も台湾も(もちろん朝鮮も)共に「未來永久に、天子の治を仰ぐべき所であ」り、天子の下では一視同仁であり、内地人、台湾人(もちろん朝鮮人)の区別はない、と力説した。
すると「この説明には、臺灣人も共鳴され、一向異議の無い樣子、所々に喝采され、他の内地人の塊まりも同樣、互いに拍手相應じて居られました」。 

  「あゝ、兩者とも、人民は純眞である」。にもかかわらず「臺灣當局者の、今に至るまで、難色あり、種々に物議を釀されつゝある所以は、どうした譯か、更に考ふべきであると思」いながら、「十三年の十二月二十五日、初めて足跡を基隆の波止場に駐め」た。

  上陸しての第一印象は「内地そのまゝの帽子の流行」。次に「洋服が殖へた」。さらに「婦人の纏足が減りました」。
内地人の多い台北の人口は18万人で、そのうちの5万人が内地人。「支那の市街に、常に在るその感じ、汚ない、臭い、胸突くばかりの、不快の感じが、殆ど無くなりました」。「掃除が行屆いたのでせう、下水が、善く設計されたのでせう、警察、衞生の注意が、相當勵行されたのでせう」。「道路がよくなりました、重なる街路は舗設してあります」。舗装の割合は、「東京よりも、大阪市よりも、臺北臺中の方が進んで居りませう」。
これこそ「日本三十年の努力」の結果であり、「臺灣の風俗は、先づ、いゝ方に、著るしく變じて來たとの、ほゝえましい感じに惠まれました」。
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  読者の声  どくしゃのこえ  READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)貴誌前号(6217号)にあった「香港からのエクソダス、人間ばかりではなかった」を深い関心をもって読みました。
もし香港に人民解放軍が投入されて武力弾圧が始まれば、百万人は台湾ならびに日本へ逃げてきますね。事実、香港から台湾への移住がすでに800人もあるとか。
 外貨預金をシンガポールへ移動させるのは序の口で、香港のいたるところに展開されているゴールドショップ、あれをみていると昔から中国人は通貨を信じないで金に換えていることが了解できます。
 ただし質問があります。
わたしも三回ほど香港へ観光しましたが、町中の周大福などで飾られているのは金の装飾品ばかりで日本人が買いたい金の延べ棒とか、コインがないですね。あれは何故でしょうか?
   (余技原)


(宮崎正弘のコメント)中国は一時期「パンダ金貨」を売り出していました。
南アの「クルーガーランド金貨」と並ぶものでしたが、過去十年以上、見かけなくなりました。
理由は至極簡単です。両者とも、金の含有率が999,国際的に認められている金コインは9999ですから、国際的に換金できないからです。
 金の装飾品が売られているのは何故か? これも答えは簡単です。身につけて逃げられるからです。



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(読者の声2)宮?さんの最新刊、『「火薬庫」が連鎖爆発する断末魔の中国』(ビジネス社)を拝読しました。香港問題にもワンチャプターが宛てられ、中国の病根がどのあたりにあり、習近平がいかに無能かということが了解できました。
大手メディアの中国分析とまったく異なり、しかもずけずけと中国政府を批判しているあたり、これぞ真実。正確な中国経済論は本書ではと確信し、これから友人に回覧します。
(TI生、名古屋)、
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<< 内容の一部 >>
香港問題が習近平の運命を変える
「逃亡犯条例」の撤廃は時間稼ぎ、中国の戦術的後退
香港は「第二の天安門事件」となるか、或いは体制転覆の可能性も。
台湾の次期総統選挙に甚大な影響がすでに露呈した
テクノロジー争奪戦争という重要さ
「デジタル人民元」の衝撃  次は金融戦争がはじまる
列強はなぜ金塊の備蓄に励むのだろう
世界で孤立する中国
海外債権は殆どが不良債権となる
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 ★アンディチャンのアメリカ通信
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密告者がトランプを罷免するためシフ議員に相談した、そしてシフが告発を勧め、彼が手伝ったことが事実ならこれは密告者の正義感による告発ではない。
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 トランプ大統領の弾劾調査を始めたのでアメリカの政治闘争はどんどんエスカレートして南北戦争のようになってきた。
毎日のように攻防戦があり、トランプ側に有利かと思えば、次の日には弾劾派に有利に見える。メディアはDeep State側だからCNNやMSNBC、NYタイムスの報道では弾劾派が有利に見える。トランプには国務院と司法部が付いている。
 ペロシ議長が勝手にトランプ弾劾を決定したので共和党議員は完全に無視された。
大統領弾劾は最初に国会で討論して票決を取るのが当たり前である。今回はペロシ議長が一方的に決定した。ペロシ議長は票決を取らなくても弾劾案を決定できると述べたが、トランプは確実な証拠もないのに大統領を弾劾するのはアメリカ有史以来なかったことだ、戦争だと怒りを表した。
これで民主党と共和党の決裂は明らかになり、第二の南北戦争のようになってきた。

 弾劾派の三つの委員会が多くの証人喚問とウクライナ関連の資料の提出を求め、ホワイトハウスに対して提出を拒めば召喚状を出すと恫喝した。更に国会では三つの委員会が検察長官、NSI長官、二人の元ウクライナ大使、ポンペオ国務長官、ジュリアーニ大統領顧問、それにバー司法長官など多数を証人喚問すると発表した。
 トランプ大統領は電話会談を公開したし、見返りの要求はしていなかったことが証明されたから余計な証人喚問や資料の要求は度を越していると述べた。
ポンペオ国務長官も弾劾調査は国会の権利だけれども権利の乱用は出来ないと述べた。ジュリアーニ顧問も国会の権力悪用を法に訴えてストップすると述べた。またジュリアーニはバイデンの息子を調査して罷免されたウクライナのVictor Shokin検察官の宣誓証言を所持していると述べた。

 民主党がトランプの弾劾調査で多くの証人喚問と資料の提出を要求する目的は時間稼ぎである。複数の証人喚問をおこなって年末ごろに下院で弾劾案の票決を取ってから罷免案を上院に提出する。上院がこれを取り上げると時間が長引いて2020年の総選挙までトランプと共和党の候補者を攻撃する材料となる。
 三つの委員会がそれぞれ証人喚問をすると発表しているが、今のところ情報委員会のアダム・シフ委員長が主体である。
シフ委員長は先日、マグワィアNSI長官を喚問した際に、トランプとゼレンスキー総統の電話会話記録を読むふりをしながら、「俺の言う通りバイデンの調査をしなければ金を出さないぞ」とウクライナ総統を脅迫した偽の談話を喋ったので和党議員からシフは大嘘吐きと攻撃した。
シフはこれはパロディ(諧謔劇)だと弁解したが、公聴会で嘘のトランプ発言を演じたのはシフの大失敗、これで弾劾調査がDeep Stateのでっち上げと批判された。しかしペロシはシフのパロディを当然と弁護した。

 10月2日朝、トランプ大統領とアメリカを訪問したフィンランド大統領が二人で記者会見を行った。トランプ大統領は記者会見で弾劾調査について、民主党は私が大統領に当選した翌日から罷免運動を始めたと述べ、ロシア疑惑でマラー検察官が二年近く調査してロシア癒着の証拠はなかったにも拘らず国会で罷免調査を続けた。
今度はウクライナ総統に電話したことで弾劾された。大統領に就任して三年の間一日も休まずでっち上げで攻撃されている。アメリカの歴代大統領でこれほど悪質な誹謗攻撃をされた人はいない。シフ議員は何度も何度もウソを吐いた。でっち上げ弾劾は国家元首に対する反逆だと述べた。

弾劾調査はトランプがウクライナ総統に対し、軍事援助の見返りに政敵バイデンの調査を頼んだとした密告者の告発があったからである。トランプは電話会談を公開して見返りはなかったと証明した。しかしペロシ議長は政敵バイデンのあら捜しをしたのは弾劾に値すると看做して弾劾調査を始めたのである。トランプは政敵のあら捜しでなく、バイデンの犯罪調査であると主張している。
 密告者の告発はトランプの電話の内容を知ったホワイトハウスの複数の人間からの又聞きで確実な証拠ではない。又聞きだけれど違法としてトランプを告発した密告者の名前は法律で秘密とされている。アダム・シフ委員長は9月17日密告者の名前は知らないと述べた。
 ところが昨日10月2日の午後のFoxnewsの発表によると、シフ委員長の報道官Bolannd氏の宣誓証言によると密告者はトランプを告発する前にシフ委員長と相談した、そしてシフ氏が告発状を書くように勧めたと言うのだ。
つまりシフ委員長は告発の詳しい内容を知っていた、知らないと嘘を吐いただけでなく告発の共謀者である。

 密告者がトランプを罷免するためシフ議員に相談した、そしてシフが告発を勧め、彼が手伝ったことが事実ならこれは密告者の正義感による告発ではない。Deep Stateがデッチ上げた「トランプ罷免の陰謀」である。ロシア疑惑の次に違法調査、そしてウクライナ疑惑、みんなDeep Stateの陰謀である。
 シフ氏は密告者の名前を知らないと嘘をついたが二人はグルだった。それなら密告者は法で保護されるのでなくシフと共に起訴されるべきである。
もしペロシ議長がこの陰謀を事前に知っていたなら彼女も共謀犯で起訴されるべきである。
これは昨日のFoxnewsの発表によるニュースだが、シフ委員長の報道官の宣誓証言が裏付けとなっているので、共和党議員が直ちにシフ委員長の更迭を主張した。
今後の発展は民主党に非常に不利となるだろう。第二の南北戦争がこれで終結するかどうかはわからない。
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 「大嘗祭」を迎える令和日本。その精神のふるさとは縄文時代まで遡及できる。世界的な芸術の域に達した土偶文化が花開き、世界に誇る天皇制の原型をかたちづくった縄文時代とは? 
縄文土偶の芸術性と、その高い文明に着目し、集落の長が付近をまとめて、豪族の前身となり、地域の王となり、やがて国家を形成する国の王、すなわちスメラミコトへの原型が生まれたのは縄文中期だった。
神武天皇はもちろん実在した、むしろ外国の文献にしかない伝聞形の邪馬台国と卑弥呼は怪しい。そして、『古事記』とて「近代の書物」である。本書は日本文明の曙を世界文明のなかに位置づけ、日本人の精神構造と道徳は縄文時代に確立されていたと説く。
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(休刊のお知らせ)小誌、次の休刊は10月13日―18日の予定です
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2019 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
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  • 名無しさん2019/10/04

    勿論、平成時代に日本を取り戻そうとした政治家がいないわけではなかった。しかし、そんな志を持つ政治家たちは、次々とスキャンダルで潰されるか、謎の死を遂げることになる。



     「米国債売却」に言及した橋本龍太郎(2006年)、IMF10兆円の無償供出を拒絶して「謎の酩酊」から突然死した中川昭一(2009年)など枚挙に暇がない。また、暗黒の平成時代の下準備ともいえるバブルにせよ、その発端となったブラザ合意(1985年)に調印した竹下登(当時蔵相)は、「ヘリコプターに逆さ吊されて」脅されたのが原因なのだ。



     では、この1985年に何があったのか?



     実は、この年からレーガン政権で副大統領だったパパ・ブッシュ(ジョージ・H・W・ブッシュ)が日本の外交担当になった。これで日本の支配方針が180度変わった。付け加えれば、竹下登がヘリコプターに吊るされただけではなく、「日本航空123便墜落事件」(1985年8月12日)も事故ではなく米軍による「撃墜」であった。力と暴力で威圧して日本の富を奪いつくそうと動き出したのである。



     その証拠に、「昭和」と「平成」では明らかに支配の度合いが違う。少なくとも昭和は、上納金さえ納めればよかった。日本の官僚たちが支配の枠組みの中で努力したこともあろうが、支配そのものが緩かったのも事実である。



     ところが平成になると、その支配は情け容赦がなくなった。日本人など奴隷と言わんばかりに乾いた雑巾から搾る取るがごとく過酷な搾取が始まった。それが昭和と平成では、日本の支配者、いや世界を牛耳る支配者の質が変わったことの証拠である。



     その先兵となったのが、カルロス・ゴーンだった。その人物が平成の終わりと共に逮捕された。これは決して偶然ではない。なぜなら、また一人「平成」を象徴する人物が堕ちようとしているからである。孫正義である。



     孫正義率いる「ソフトバンク・グループ」は、まさに平成を象徴する企業である。孫正義がベンチャー企業の雄として表舞台に登場するのは、「日本ソフトバンク」から改名した1990年、平成の世からである。



     因みに昭和時代のソフトバンクと孫正義は、コンピュータソフトの卸に過ぎず、IT分野でいうならば、マイクロソフトのビル・ゲイツと組んでいたアスキーの西和彦の方が、はるかに重要人物だった。1980年代までコンピュータ関連市場は、事実上、日本企業の独壇場だった。それを現在のように逆転させたのが、ビル・ゲイツと共に躍動した西和彦であった。



     そして平成となった後、西和彦の役割を引き継いだのが孫正義だった。平成時代の30年で孫正義率いるソフトバンクは、通信事業へと乗り出し、プロバイダー事業、携帯電話事業と日本の情報通信分野で9兆円の巨大企業へと成長する。



     ソフトバンクが2017年2月、「フォートレス・インベストメント」という外資系ファンドを買収した。このフォートレス・インベストメントは、ロックフェラーのフロント企業と言うだけではない。日本の選挙システム事業を担う「株式会社ムサシ」を傘下に収めていることで知られている企業なのだ。このムサシについては、選挙の集票を担う票読みマシンを独占的に扱う企業であり、その関係で全国の選挙管理委員会に多数の人員を送り込んで、選挙自体を管理している。いわばムサシを支配すれば、いくらでも票の改竄ができるのだ。そのムサシの支配者は、2017年以降、孫正義になっている。



     その点からだけでも孫正義は、世界の富を寡占的に支配してきた連中の代理人であった。つまり、平成搾取時代を作り出した張本人の一人なのだ。そして「令和」へのカウントダウンが始まった2018年末から、ソフトバンクは窮地に陥っていく。カルロス・ゴーンと同様に。



     まず、2018年12月6日、ソフトバンクの携帯電話サービスに大規模な通信障害が発生した。全国で約4時間半にわたり電話も含めた通信が利用不可、あるいは利用困難な状態に陥り、この騒動によって数日で1万人以上の解約者を出す。特に法人契約で致命的な損失を被った。



     ソフトバンクは、2018年3月、韓国ネイバーグループの「LINE」との合弁子企業「LINEモバイル」を実質的に同社の傘下に入れ、万全を期して12月19日の新規上場を狙っていた。そのために提携関係を強めていたファーウェイの新型スマートフォンの国内独占販売を同年11月28日に大々的に発表していた。まさに、そのタイミングで大規模な通信障害起きたのである。LINEモバイルの格安サービスとファーウェイの安い端末を率先して提供すれば、ソフトバンク・グループの主な営業利益の源泉である携帯周辺事業の収入が下がる。つまり、グループ全体の株価が目減りする前にソフトバンクを上場させて株の85%を一般投資家に売りつけようと企んでいた。



     事実、ソフトバンクは投資家たちが上場株に飛びつくような好材料として、子会社の電子決済サービス「PayPay」をアピールしてきた。PayPayは2018年6月に設立したソフトバンクとヤフージャパンの子会社である。



     ところが、このPayPayは、クレジットカードの番号を適当に入力し続ければ、他人のクレカ番号に該当した場合、そのまま悪用できるという究極のザル仕様だった。重大な個人情報の一つであるクレカ番号が駄々洩れという信じられないお粗末さも手伝い、キャンペーンは大失敗に終わる。



     そこに止めを刺すように肝心のファーウェイは、上場寸前のタイミングである同年12月5日にカナダ当局が「中国の通信機器大手ファーウェイのCFO孟晩舟を12月1日にカナダ・バンクーバーで逮捕した」と発表する。孟晩舟は米当局から詐欺行為の疑いをかけられ、身柄を引き渡し要請に基づきカナダ当局がバンクーバーの空港で逮捕した。このニュースが駆け巡ったうえでの先の通信障害であった。