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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <何文哲、郭台銘と総統選参戦。「台湾民衆党」を8月6日に結成

2019/08/02

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019) 8月3日(土曜日)
        通巻第6160号  <前日発行>
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 何文哲、郭台銘と総統選参戦。「台湾民衆党」を8月6日に結成
  台湾総統選挙、国民党分裂が鮮明。バックは馬英九(元総統)らしい
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 電撃的発表だった。
 何文哲(台北市長)が、来年一月の台湾総統選に出馬する構えを本格化させた。
さきの国民党予備選で次期総統候補に韓国諭(高雄市長)を決めたばかりの国民党、落選した郭台銘はすごすごと引き下がらなかった。

「馬祖のお告げにより」出馬を決意したとした郭台銘は「台湾のトランプ」などと言われたが、台湾国内では「中国の代理人」とレッテルを張られ、評判は悪かった。
そのうえ、国民党主流は守旧派が多く、ニューカマーを歓迎しない党内事情も影響したのだろう。

 何文哲は郭台銘との協力を呼びかけ、8月6日に台北大学医学部国際会議場で「台湾民衆党」の結成大会を開催すると発表した。まるで肌合いの異なる異種同士、化学反応が悪いはずの二人が敢えて共闘の船に乗ったのも、二人合わせて、どちらかを正副総統とすれば、国民党の票が割れ、ましてや台北、新北市など大票田を抱える都会では、国民党が強いものの浮動票が夥しく、第三党が比較優位に立てるとの計算がある。

 郭台銘は、それなら副総統に甘んじて何文哲に合流したのかといえば、彼の本来の野心から言えば考えにくい。総統候補は俺だ、と何文哲に条件を出したと考えられるが、まだどちらが正副総統候補なのかは決まっていない。
 何文哲―郭台銘チケットか、それとも郭台銘―何文哲チケットか。
 どちらも俺が俺がと思っているだけに、正副チケットがすぐに決まるとは考えにくいのではないか。

 舞台裏で説得に動いたのは誰か? 
馬英九(元総統)の可能性が取りざたされている。なぜなら無名時代の郭台銘の再婚で、仲人を務めたのは馬英九であり(当時、現職の総統)、その二人の密接な関係を物語っている。

 台湾の中南部、とくに台中、台南、高雄は民進党の牙城と言われたが、高雄市長で、よもやまさかの韓国諭当選があって、民進党の人気にも陰りが濃厚である。

 もし三つ巴となった場合、旧来の思考ならば、蔡英文現職有利に作用するだろうが、国民党分裂状況にくわえて、多くの無党派層が、新鮮なイメージを求めて台湾民衆党に流れるシナリオが描ける。
  はたしてどうなるか。そしてアメリカは誰を支援するか?

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 文革で教師に暴行を加えた紅衛兵が、三十年後の同窓会を取り仕切っていた
  かれらは反省もせず、殺人の罪も問われずに社会にのうのうと生きている恐怖

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王友琴、小林一美、佐佐木恵子、劉燕子、麻生晴一郎ほか
『「負の世界記憶遺産」文革受難死者850人の記録』(集広舎)
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 まさに世界記憶遺産の負の部類である。
文革で犠牲になった多くの人々の魂は、いま何処を彷徨っているのか。全体主義の犠牲になった、夥しいインテリや軍指導者の死の事実を、その闇に葬られてきた記憶を、著者らは三年がかりで、丹念に執拗に調べ上げた。
 いまウィグルでは反政府分子、分離主義者として多くの善良な無辜の人々が、強制収容され、洗脳教育が行われ、しかも臓器が摘出された犠牲者もいれば、リンチの挙げ句死んだ人々は、収容所に隣接された火葬場で始末されているという。
 民族浄化!
 嘗て中国共産党は同じことをチベットで行った。その前は南モンゴルだった。そのおぞましい事実は、チベット問題ではペマ・ギャルポ氏らが暴き続け、またモンゴル問題では楊海英氏らが告発を続けている。
 ウィグルの女性は広東省に送られて工場で働かされるが、強制的に漢族の男性と結婚させられる。
 広東が多いのは中国の全体を区分けし、ウィグルへの投資、人材派遣は広東省が担当となっているからだ。
 あまりの過酷な労働と低賃金に広東のウィグル人の宿舎で不満の声があがり、たちまちにしてウルムチでの「暴動「に発展した。このとき漢族の凶暴な暴力によって死亡したウィグル人の数さえ明らかになっておらず、かなりの若者(一万以上と推定される)が、カザフスタンからアフガニスタンへ逃げた。
 チベット弾圧で名を馳せた陳全国が新彊ウィグル自治区の党書記となるや、ウィグル人への血の弾圧は強化され、海外に留学していた若者が呼び返され、地獄が始まった。
「三大悪代官」の代名詞が陳全国である。
「陳全国が来るぞ」と言えばなく子も黙るという吸血鬼。そのうえ、宮脇淳子氏の最新情報によれば、蘭州大学で、ウィグル語の授業が行われ生徒で一杯だという。
 「ん?」。なぜ、弾圧している民族の使用言語を漢族の若者が学ぶのか?
 軍や警察としてウィグルに派遣される漢族の若者は、ウイグル女性との結婚が強要されるからだ。すこしでも言語を覚えておかないと行けないというので蘭州大学で集中講義が為されることになったのだという。

 さて本書である。
 文革で犠牲となった夥しい人々の中から850人の記録が判明した。著者の王友琴は、元紅衛兵だった人たちに当時のことを聞いて回った。
「或る教師だった女性は、同窓会に出たところ、元紅衛兵が大張り切りでこの会を取り仕切っていた。気持が悪くなって途中で外にでてきた」と言った。
 しかし文革が終わって三十年が経過したというのに、しかも、弾圧した奴らが平気で市民として生きているというおぞましい現実を前に「かれらはまだ責任も追及されず、人を殺しても謝りもしない。文化の恐怖の毒素は、今も現代の空気の中に漂っていた」のである。
 名誉回復を図ろうとして努力したのは胡耀邦だった。それが一因となって胡耀邦は失脚した。
 ウィグルの弾圧に関しては、さすがの中国共産党も世界的な非難の嵐にさらされ、まずいと認識できたのか、年初来、二回(三月と七月)も『新彊白書』を刊行し、また最近、西側が行方不明としたウィグル人たちを「釈放した」とフェイクニュースを流している。
 また中国共産党は「批判しているのはキリスト教圏であり、むしろイスラム圏は、中国を支持しているではないか」と反論している。
 収容されているのは二百万人。釈放された人は九十数名に過ぎず、騙されてはいけない。またウィグル問題の解決のために、党中央は王洋(副首相)を派遣し、事態の打開に当たらせているというが、もう遅い。 
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  読者の声  どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 
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(読者の声1)習近平は「西側にとって最悪の敵」とダボス会議でジョージ・ソロスが発言しましたが、その後、ソロスは中国の反政府運動などと接したり、献金したりしているのでしょうか。
今回の一連の香港の抗議行動ですが、ソロスの影を感じませんが?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)香港の反中国抗議行動、集会は、一億円をつかってNY TIMES、朝日新聞などに意見広告を出しています。
クラウドファンディングで軽く一億円が集まったと言っていますが、クラウドファンディングは匿名で行われますので、或いはその中に含まれているのかも。最大のスポンサーはジミーライ(頼智英)でした。
直後、ジミーは渡米して、ペンス副大統領、ポンペオ国務長官とサシで会っています。その後の香港の抗議集会では星条旗が飾られました。あれ、領収書でしょ、と小生が或る番組でコメントしたところ、皆が笑って納得の表情でしたね。
 ところでソロス、2020年大統領選挙に初回献金510万ドル、エルサレムポストが大きく報じています。
2016年のときは合計2000万ドルを民主党に献金したのですが、特定の候補者にはソロスは献金してはおらず、ともかく民主党支持一本槍です。



   ♪
(読者の声2)落合さんが、発端のようなことを書かれていますが、ユダヤ教、イエスキリスト、キリスト後(パウロ以降)のキリスト教、宗教改革におけるルターとカルバン、現代キリスト教諸派のいずれの関係も複雑で謎がいっぱいあります。時代を追って、その謎をおってみますと、
1. キリスト教を、本来ユダヤの律法から離脱せしめ、憎しみと偏愛のユダヤ教から離脱せしめたのは、イエス・キリストであるのは間違いない。
2. そのキリスト教に、律法的思想を忍び込ませたのはパウロであることも、ほぼ間違いないが、どれ だけ紛れ込ませたのかの定量的分析はできていない。しかし、要は、真のキリスト者は、イエス一人だというのは言えていると思う。ところで、他の信徒、特に使徒たちは、このことをどう見ていたのであろうか。
3. 宗教改革では、ルターとカルバンは結構思想が違ったと思うが、論争したと聞いたことがない。ルターは、アンチユダヤのはずである。そして、イエスを張り付けにしたのがユダヤのラビであったとすれば、キリスト教徒が(少なくともルーテル派は)ユダヤ人を憎んでも一理あると思う。(日本人がそれに与するかは別問題)
4. 現代のキリスト教徒、特にアメリカプロテスタントの中の最大宗派である長老派が、なぜ強いプロ・イスラエルなのか。トランプは長老派に引きずられてプロ・イスラエルなのであろう。
 こんなことを明快に解説していただける方がおられればお願いしたいものです。
(関野通夫)



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(読者の声3)日韓緊張の原因として報道された、キャッチオール規制(補完的輸出規制)ホワイト国リストから韓国除外の決定が閣僚会議で決まる。
粛々と作業を進めて欲しいが、韓国は不当だと大騒ぎ。自国は「先進国」と主張したい模様。一方米国は真逆に韓国は先進国で農業貿易の優遇措置はおかしいと圧力。以下、SankeiBizから、
(引用開始)トランプ米大統領は26日、中国などが世界貿易機関(WTO)に「発展途上国」と申告し、優遇措置を受けているのは不当だとして、WTOの制度改革を加速させるよう米通商代表部(USTR)に命令した。90日以内に制度見直しの進展がなければ、米国が一方的に対象国の優遇を取りやめるといい、改革に消極的な加盟国に圧力をかけた。(中略)トランプ氏は同日、ツイッターで「もっとも裕福な国が途上国だと主張し、ルールを逃れて優遇されている。そんなことは終わりだ!」と述べた。トランプ氏は大統領令でUSTRに指示した。大統領令は中国のほか韓国やメキシコ、シンガポールなどを名指しし、途上国との位置づけが不公正だと指摘。USTRが制度を改めさせるため「利用可能なすべての手段」を活用するよう指示している(引用終り)。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/190727/mca1907270952001-n1.htm

 韓国紙中央日報からは、
(引用開始)韓国がWTO途上国の地位を失えば、これまで受けてきた関税特恵、一部の農産物に対する補助金などが制限される。農林畜産食品部のキム・ギョンミ農業通商課長は「農産物関税引き下げの場合、途上国(韓国)は10年間24%だけ縮小すればよいが、先進国は36%縮小しなければいけない」とし「農業補助金も途上国は13.3%、先進国は20%を減らす必要がある」と説明した(引用終り)。
要は日本には「先進国」として扱えと主張し、そのくせWTOでは「途上国」で居たい、というご都合主義。でも、いずれ両方の特権を失う。
https://japanese.joins.com/article/991/255991.html

 民族性でしょうか。南北問わず、韓国朝鮮人は非常に銅像好きな様です。北は金日成・正日・正恩と三代に亘る独裁者の像、南は神格化しつつある戦場売春婦の像、と違いこそあれ、銅像は信仰対象として庶民に親しまれている(笑)。
そんな銅像好きの韓国人に英国の民間団体から温かい贈り物。英国人彫刻家のレベッカ・ホーキンスによって製作された、「ライダイハン(ベトナム戦争中に現地女性が派遣された韓国兵に暴行を受け生まれた混血児)像」が首都ロンドンの公園で一般公開。
https://www.sankei.com/world/news/190801/wor1908010027-n1.html

 像は、何と、高さ230センチで、重さ700キロの巨大な物で、ライダイハンと母親を形どり、6月にロンドンで開かれた集会で披露。7月からウエストミンスター地区のセントジェームズスクエア公園で公開。興味深いのは、主要英語ニュースサイトは報道して無いのに、何故かBBCベトナム語版で報道されている。しかも、記事中に集会を主催団体「ライダイハンのための正義」の「国際大使」を務めるジャック・ストロー元英外相が映っている(笑)。これら全て善意による偶然なのだろうか?
https://www.bbc.com/vietnamese/vietnam-49168926
 現在の日韓の緊張関係は北朝鮮や中国が狙ったものである。
元々慰安婦を探し出して焚き付けて抗議行動や訴訟を起こしたのは、福島瑞穂など親北朝鮮の社民党関係者と、韓国側カウンターパートで、これも親北朝鮮派の挺対協である。さらに、米国や豪州での慰安婦像設置に中国系団体が相乗り支援。しかもこれらには明らかに司令塔がある。
別に陰謀論を信じなくとも、これが情報工作だと分かる。対して、ロクな対外情報機関を持たない日本は、全体像が見えないのか全く手が打てない。僅か海外邦人有志や一部保守が抵抗を見せただけである。でも、それなら先のロンドンのライダハン像制作と披露は何だろう。
 気になるのが、「BBCだけが報道」という不可解と、「元英国外務大臣が参加」の重さである。
ロシアやイスラエルを凌ぐインテリジェンス大国である英国の「諜報機関MI6は外務省傘下」である。さらに事情通の手嶋龍一は、英国が情報工作を行う時には、「BBCを活用」すると証言。仮に、この件で英国情報当局が韓国に嫌がらせしたとすると何故だろう。
唯一思い当たるのが、「日英同盟復活」とも言われる安倍政権下での日英安全保障協力。もしかすると、英国が日本に情報協力して、北朝鮮の影響が強くなった韓国をチクリと牽制したのかもしれない。
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/900/306990.html
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11778

 五十年に一人の抜群の安全保障センスを持つ安倍首相は、第二次安倍内閣で首相就任前からインド・豪州・米国と連携する「安全保障ダイアモンド構想」が持論。第一次安倍内閣では、国家安全保障会議NSCの設立など共に、2007年3月に豪州とも安全保障協力を結ぶ業績を上げた。
その後、持病の悪化から安倍内閣が中途半端な形で終わり、次の福田康夫首相は親中派でNSCを解体してしまうのだが、日豪の安全保障の人材交流は順調に始まる。
  https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/australia/visit/0703_ks.html

 その中で、最も重要なのが、2008年から始めた、豪州の『対外情報機関ASIS(オーストラリア秘密情報局)』での日本人スパイ養成の為の研修・訓練である。この時期から研修を受けた人材が育って、安倍が再帰した2015年に日本初の対外情報機関の卵である、外務省総合外交政策局内に設置された『国際テロ情報収集ユニット』が誕生した。
https://www.theaustralian.com.au/nation/foreign-affairs/spies-like-us-asis-training-japanese/news-story/e875461b152ec4ce7058f5a0a900302b
 そして、かつてインド国民軍創設に協力した日本が、時を超えて、モディー首相率いる核大国インドに対テロ情報訓練を行ってもらうのである。 
https://economictimes.indiatimes.com/news/defence/india-to-train-japans-counter-terror-intelligence-unit/articleshow/50165680.cms

 その成果が 発揮されて来たのか、シリアで人質になったスタンドプレーのアホジャーナリストの安田純平の解放の裏方として、国際テロ情報収集ユニットがメデタク暗躍し始めた様である。
https://www.nhk.or.jp/politics/articles/feature/11174.html
  (道楽Q)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2019 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
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  • 名無しさん2019/08/03

    現代文明は「石油文明」であり、全ての生活基盤は石油に依存して成立している。正確には化石燃料(石油、石炭、LPG、シェールガス、メタンハイドレートも含む)だが、原子力発電や燃料電池(水素発電)、風力や水力、太陽光の自然エネルギーにせよ、発電設備を作るには化石燃料が必要である。そのため石油は、資源物質でありながら、戦略物質という側面を持つ。商品は市場の需要と供給で価格が決まるが、戦略物質はこの市場原理の枠外にある。市場価格より高くても買うし、原価よりも安くても売る。あるいは高く買うという客に売らないこともあれば、安く売るバイヤーから買わないことも起こる。つまり、石油は市場価格と戦略価格で二重構造となっている。



     通貨もまた、単純な市場原理で価格は決まらない。為替は通貨供給量と需要で判断されず、そこには信用というファクターが入り込むからである。価格は通貨を発行する国家、あるいは中央銀行の信用度によって乱高下する。この信用の担保には、金や銀を使ってきた。安定した貴金属の価格とリンクさせることで通貨に信用を与える手法である。



     しかし、金本位制は金の保有量で通貨供給量が決まるという弱点があった。1925年の世界恐慌の際、金本位制下ではマネーサプライによる積極財政が行えず、当時の列強は相次いで金本位制から離脱した。そして第2次世界大戦後、世界中の金を積み上げたアメリカのドルによって再び金本位制は復活、大戦後に生まれた世界秩序を安定させていった。しかし、世界貿易が拡大していくにつれ、通貨供給量が追い付かなくなり、1971年のニクソン・ショックを経て終了した。これは各国がドルを得るたびに金と交換していたからであり、大量の金の流出でFRBのシステムそのものが破綻した。



     金との交換を止めれば、唯一の国際通貨だったドルの信用をどうするかという問題が出る。そこで旧体制勢=ディープ・ステイトは二重価格という特性を持つ石油とのリンクを考える。つまり、「石油ドル体制」の誕生である。



     戦略物資である石油は生産量や需要予測といったデータで価格は決まらず、価格決定そのものがブラックボックス化している。このブラックボックスを悪用することでディープ・ステイトたちは莫大な利益を吸い上げた。そこに石油ドル体制の問題があった。



     革命はディープ・ステイトたちの支配の源泉となってきた石油ドル体制の管理権を彼らから取り上げることも大きな目的にしてきた。しかし、石油ドル体制を解体するかは決まっておらず、決まっているのがディープ・ステイトたちを追い出すことぐらいなのである。



     これはエネルギーと国際間の取引に使う「ハード・カレンシー」をリンクさせるアイディアそのものは間違っていないためである。そこで、ディープ・ステイトを追い出した後、エネルギー生産と供給と、更に通貨供給量の信用できる管理体制を改めて作るという石油ドル継続派が台頭してくる。その一方、安心感のある金本位に回帰しようという金本位派も登場する。アメリカにすれば、石油ドルの継続が望ましい。現物志向の強い中国は金本位回帰を求めている。かくして新しい国際金融システムを巡る主導権争いは激化している。



     石油ドル体制で最もダメージを受けてきたのが、アメリカだった。アメリカは1980年代から40年以上に渡って巨額の貿易赤字を計上し続けてきた。しかも世界から商品を受け取っても、その代金を支払わずに紙切れ(米国債)を大量に渡すだけという行為を続けてきた。普通の国なら国家破綻していたはずである。しかし既存の石油ドル体制がアメリカの破綻を許さなかった。



     まず石油ドル体制では、日本や中国、EUなどのようにエネルギー資源の大部分を輸入に頼る国は、石油を購入するためにドルが必要になる。そのドルを稼ぐためにはドルの発行元であるアメリカに対して貿易黒字を維持しなければならない。また、世界各国が石油をドルで購入する為にドルへの需要は安定する。結果、いくらドルを刷っても需要があるために価格は維持される。もし価格を維持できないほどになれば戦争などで原油価格を無理やり引き上げて相殺する。石油が戦略物質ゆえにできる仕組みである。



     かくしてアメリカが破綻すれば、世界貿易ができなくなる。黒字国はアメリカの借金である米国債を買う形で支援せざるを得ない。いくらでも米国債を発行し、借金を雪だるまのように膨らませ、ドルをばら撒きながら歴史上最大の借金国家が誕生する。



     これはアメリカにとって恩恵ではなかった。このサイクルで無理やりドルの価格を維持すれば、アメリカ国内産業のコスト競争力を奪い、生産拠点は海外に移転する。為替システムが機能しない以上、産業の空洞化は加速する。



     これに対する手当は何もなかった。それが国際的な超富裕層=ディープ・ステイトの方針だった。彼らは「世界各国は石油をドルで購入する。そして、産油国が手に入れた巨額のドルを消費やアメリカへの投資などに回せば、ドルは循環し、アメリカに還流される。アメリカが赤字であっても、中近東の資源とドルさえ握っていれば、石油本位体制のビジネスは安泰であり、国家の貿易赤字は関係ない」という構想の下、石油ドル体制を作ったアメリカの産業基盤の空洞化や慢性的な巨額赤字、経済的失速は想定内であった。



     代わりに物造り以外の産業(金融業)を中軸に据える。金融業では高度な教育が前提となる。高度な教育を受けるのは莫大な金がかかる。それを払えない家庭は即座に貧困層へと叩き落され、その一方で世界中から投資が集まる金融業では、億単位の年収を得られ、少数の富裕層を形成する。結果、激烈な格差社会となって貧困層が急増したアメリカは、当然の帰結として国力を落とすことになる。



     ドルの表面的な価値はアメリカの国力に依存する。管理通貨体制の不換紙幣は、建前では発行国の国力と税収を担保にする。借金まみれで低下した国力、少ない税収のままで信用力を維持できるはずがない。ドル離れの始まりである。信用不安を起こしたことでいつ大暴落するのかという懸念が世界中に広まっていく。

  • 名無しさん2019/08/03

    和を以て貴しとなす

    https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E5%92%8C%E3%82%92%E4%BB%A5%E3%81%A6%E8%B2%B4%E3%81%97%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%81%99&chips=q:%E5%92%8C+%E3%82%92%E4%BB%A5%E3%81%A6+%E8%B2%B4+%E3%81%97+%E3%81%A8+%E3%81%AA%E3%81%99,online_chips:%E8%81%96%E5%BE%B3%E5%A4%AA%E5%AD%90&sa=X&ved=0ahUKEwiF3vilgeTjAhVRfd4KHSIdDYoQ4lYIMigI&biw=2116&bih=508&dpr=0.9

    身を捧げる国家の象徴 / 山岡鐵舟の気概 http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68775174.html

    【夕刊】韓国が絶対に呑めない条件を突きつけて放置でOK https://shinjukuacc.com/20180707-02/

    海外「韓国はおかしいよ…」 輸出厳格化に対する韓国側の反応が常軌を逸してると話題に http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-3140.html

    橋爪愛

    https://www.google.co.jp/search?q=%E6%A9%8B%E7%88%AA%E6%84%9B&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjD2JvcguTjAhWhIqYKHXRJB3oQ_AUIESgB&biw=2116&bih=507&dpr=0.9

    【コラム】最低賃金が初の1000円超え、ただし年収換算しても200万円に届きません https://buzzap.jp/news/20190731-minimum-wage2019/

    ダリアビロディドの筋肉とスタイル https://sibadeji.net/dariabilodid-zyuudou/

    韓国の最後通牒・・・らしい http://gandamdvd.seesaa.net/article/468461823.html

    浩々洞

    https://www.google.co.jp/search?q=%E6%B5%A9%E3%80%85%E6%B4%9E&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwi5jq_yg-TjAhWXy4sBHUFOB74Q_AUIEygD&biw=2116&bih=536&dpr=0.9

    川崎市に条例反対のパブコメを

     左翼&在日朝鮮人のやりたい放題を阻止しましょう。 http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53327629.html

    数学ができない生徒でも、理系に行きたいなら頑張れっていうスタンスなんです。 https://www.eduzukan.jp/jhs/129/article/1548

    ★【要拡散】 日本の芸能人は在日・帰化人しかなれない http://check.weblog.to/archives/3476668.html

    方眼紙

    https://www.google.co.jp/search?tbm=isch&q=%E6%96%B9%E7%9C%BC%E7%B4%99&chips=q:%E6%96%B9%E7%9C%BC%E7%B4%99,g_1:5mm&sa=X&ved=0ahUKEwiI1eb_hOTjAhWQdd4KHVOZCZsQ4lYIfihV&biw=1904&bih=529&dpr=1

    美人ばかりの「美人谷」、艶やかな歴史に包まれた謎?四川 https://www.excite.co.jp/news/article/Searchina_20090625142/

    日本人は絶対忘れたらあかん、おぞましい猟奇的虐殺「通州事件」。韓国でも気いつけな。 https://gekiokoobachan.jp/blog-entry-695.html

    海外「日本に干渉するな!」 日本の国籍法を時代遅れとする記事に外国人から怒りの声 http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-3144.html

    腹がため

    https://www.google.co.jp/search?q=%E8%85%B9%E3%81%8C%E3%81%9F%E3%82%81&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwic6LOk5OLjAhUbx4sBHRs4AR4Q_AUIESgB&biw=944&bih=977

    『5分でわかる!』沖縄から米軍基地が無くなったらどうなるか? http://blog.livedoor.jp/sato335/archives/8381455.html

    WTO途上国優遇も除外?瀕死の中韓にトランプが追い打ちラリアット http://agora-web.jp/archives/2040655.html

    パブコメにご協力を https://ttensan.exblog.jp/27707368/

  • 名無しさん2019/08/02

    アメリカの危機をどうにかしようとして大統領になったのが、ドナルド・トランプだった。「アメリカ・ファースト」を掲げて、構造的な貿易・財政赤字の問題を解決しようと躍起になっているのは、信用不安の解消が目的である。そのためにはマイナスの資金の流れ(貿易赤字)をプラスの流れに変える必要がある。だが、打てる手段がほとんどないのが実情である。事実、トランプがやっているのは世界各国に高率の関税をかけ、一方で「アメリカ製品を買え」という押し売りである。買うときはいちゃもんを付け、売るときはごり押しする。これではまともに付き合う国は無くなるだけである。そしてアメリカ離れが始まる。



     トランプ経済政策の問題は、「石油ドル体制」自体が限界を迎えているにもかかわらず、「石油本位制ドルを基軸通貨として維持しよう」としている点に尽きる。そもそもアメリカは「石油ドル体制」ゆえに国力が衰退し、借金が増えたのだ。それをプラスの流れにするには、「石油ドル体制」を解体するしかない。



     ところが、トランプ大統領は、「石油本位制ドルを基軸通貨として維持」を頑なに諦めなかった。トランプにすれば、石油ドル体制で今度はアメリカに儲けさせろ、利益を独り占めする権利がアメリカにあるはずだという気持ちであろう。だが、石油ドル体制によってアメリカが借金をしながら世界中の商品を買いあさってきたのも事実である。トランプの方針は余りにも都合が良すぎる。そのためトランプ政権を支えてきた軍と情報当局の愛国派軍部連合体も政権から距離を置きだし、アメリカ軍でさえ「アメリカ離れ」を起こしかねない状況となっている。



     石油ドル体制は、石油利権をアメリカの軍事力で押さえることでドルを石油交換券にしてきた。そのアメリカ軍が、「アメリカ離れ」をしたらどうなるのか? 

    すでにアメリカ軍はディープ・ステイトが管理する「油田の用心棒」の役目から降りてしまい、ドルは石油交換券の効力を失いつつある。



     2018年5月9日、アメリカは「イラン核合意からの離脱」を表明し、「対イラン制裁」を復活させようとした。これもイラン政府が「今後は原油取引の決済通貨をドルからユーロに切り替える」と発表したのが直接の原因だった。その他にもベネズエラやロシア、ナイジェリアなども「米ドル以外の通貨」で原油取引すると宣言している。



     石油交換券としてのドルの効力が失われてしまえば、アメリカは今のような巨額の貿易赤字を維持することはできない。トランプが慌てて高率の関税をかけ、世界各国に対して猛烈に「アメリカ製品を買え」と迫ったところで、ドルが暴落しない限り、アメリカの国際競争力が上がることはない。その意味でドルが大暴落した方が、はるかに救いがあろう。だが、ドルは当面下落することはない。ドルの大部分をアメリカ以外の国や企業、個人が保有しているからである。



     ニクソン・ショックを契機に「金・ドル本位制」から「石油・ドル本位制」へと移行し、世界各国は石油資源購入のためにドルを貯め込み始めたその時点で、すでに米ドルは世界の物となり、アメリカの通貨とは言えなくなった。しかも、ドルは人民元などの他国の通貨と連動している。もはやアメリカの一存で勝手にどうこうできるものではないのだ。この状況でトランプが各国にアメリカ製品を押し売りするだけでは「あまりにも足りないし、あまりにも遅すぎる」と言わざるをえない。



     要するに「戦後に作られた貿易ルールや枠組みでは、アメリカが抱える構造的な貿易・財政赤字の問題を解決することはできない」のである。



     世界的なアメリカ離れは、日本の安倍政権ですら「リスクヘッジ」を念頭に置いて動き出している。



     2018年5月8日、中国の李克強首相が日本を訪れた際、突如、「通貨スワップ協定の再開」や「インフラ開発の協力」など、金融経済協力強化の合意は日本の外交スタンスに大きな方向修正を施した。2013年の中国海軍による火器管制レーダー照射事件以降、断絶していた自衛隊との交流も復活、2019年10月の海上自衛隊の観艦式も中国海軍を招待すると正式に発表した。円と元の通貨スワップが再開すれば日本の米ドル離れが加速するのは間違いなく、それを見越して軍事面で中国との和解に動いている。



     サウジアラビアの政権も崩壊寸前となっている。トランプが「ロシアと仲良くしたい」と懸命にアピールするのは、エネルギー資源がロシアやイランなどからEUに流れているのも要因である。実際、イラン政府が「ドルからの脱却」を表明したのは「イランと中国をつなぐ新たな鉄道ルートの開設」が大きく関係している。



     2018年8月10日、アメリカ政府はトルコ製の鉄鋼・アルミニウムに対して関税を2倍に引き上げると発表し、その制裁への懸念からトルコリラが大暴落した。それを受けて8月15日にトルコのエルドアン大統領はアメリカからの輸入品21品目の関税を引き上げる報復措置を発表し、「戦争をする準備はできている」との発言まで飛び出した。その結果、トルコはアメリカ離れを加速させ、ドイツと急接近している。



     当然ながら、トルコとドイツはEUやインド、ロシア、中国など他の多くの国々と同様にアメリカによる対イラン制裁の呼びかけを無視続けている。いずれにせよ、アメリカのトランプ政権が、ドイツを筆頭とするEUやトルコ、ロシア、イランなどに制裁をかけるのは、既存の石油ドル体制崩壊を食い止めるために圧力をかけるしかなく、その結果、アメリカ離れを加速させてしまったのである。