国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<次のペンス演説は6月24日、

2019/06/09

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)6月9日(日曜日)
       通巻第6103号 
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 次のペンス演説は6月24日、ワシントン。「人権と宗教の自由」に関して
  大阪G20直前。そしてG20を終えると、トランプは何をするだろう?
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 G20は6月28日から大阪で開催される。
 世界の主要国からリーダーが日本に集合、討議を重なる。そしてG20が終わるや、トランプ大統領は「全ての中国からの輸入品に25%の関税を課す」と発表することになるだろう。

 高関税を相殺するには通貨価値を下げると効果があることは経済学者ではなくとも理解できる。「5月10日の非常事態宣言以後、中国は為替市場において、1ドル=6・5人民元を、6・9と(低めに誘導)した。下落を放置しているのは意図的であり、高関税を相殺して輸出競争力を維持するためだ」
とムニューシン財務長官は事前の警告を発した(6月8日)。

 さて、高官どうしの米中貿易戦争回避の交渉は、決裂してから一ヶ月、じつは米中間で一切の交渉が持たれていない。相互連絡が「ぷっつん」状態、お互いが非難声明を出し合い、ツィッターも攻撃合戦の武器化している。それでいて習近平はサンクトペテルブルグへでかけ、プーチンと握手した席で 「トランプ大統領とは友だちだ」と言ってのけた。 
 友好の演出をしているが、聴く側の反応はと言えば「冷笑」だった。

 6月24日、ペンス副大統領がワシントンの有力シンクタンク「ウイルソンセンター」で演説することが確定した。世界のメディアが注目する。
 昨年10月4日にハドソン研究所で行われたペンス演説は、歴史の残る画期的なもので、中国を公然と敵と認識した「準宣戦布告」的な演説だったからだ。

 次のペンス演説は「人権」と「宗教の自由」に絞り込まれるだろうという。
 つまりウィグル族弾圧、強制収容所、人権抑圧に関して、これまで米国は非難こそすれど、行動をしなかった。キリスト教会も破壊され、聖書は焼かれ、信者は弾圧されていると前回の演説でペンスは批判を強め、ウィグル問題を提示した。

 次のペンス演説はアメリカの行動計画が盛られるだろう、と推測される。しかも、G20直前にペンス演説は行われる 
 何が飛び出すか?

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  書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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 切れ味よく、力強く、近代シナと朝鮮史を鮮やかに解剖
  みえてきたのは虚勢、はったり、改竄という彼らの歪みきった性格

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宮脇淳子『中国・韓国の正体』(ワック)
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 本書には幾つかの「真実」、というより巷間に拡がる嘘の歴史解釈をばっさりと切り捨て、本当の姿を描きだした箇所があって、一般的歴史書に比べると群を抜いて面白い、独自の視点に立脚している。
このポイントに宮脇歴史学の魅力がある。
 第一に毛沢東の「長征」とかいう巨大な嘘。実態は逃亡記であり、途中で政敵をばさばさと見殺しにし、毛沢東の独裁が成立していった暗闘のプロセスというのが真実だった。
 第二は西太后が英邁なる進歩主義者だったというユン・チアンの嘘を徹底的に論駁している。
西太后は頑迷固陋で救いのないおばさんだが、チアンはなぜ西太后を誉めあげたか、その執筆動機の謎を宮脇女史がつぶさに追求している。この項目は滅法面白い。
 第三に「共産主義革命」とかの歴史観も、後知恵による出鱈目な講釈であり、毛沢東以来の権力闘争の本質は「水滸伝」の世界だという。中国史の精髄は、まさに水滸伝の世界であることを再確認できる。
 第四が漢字に対する日本人と中国人の感覚。言語学的なセンスの差違の大きさであるが、これも詳細は本書で読み解いていただきたい。
 第五に民族浄化の実態。日本のメディアが報道しないが、なぜ漢族はウィグルを怖れ、しかも民族浄化作戦を一方で展開し、かれらを中国の土地から消し去ろうとしているかが、近代史に溯って雄渾に語られる。
 全体を通読してピッチが速く、文章の切れ味よく、文体は力強く、近代シナ、朝鮮史を鮮やかに解剖していく。
そこにみえてくるのは虚勢、はったり、改竄とシナ人と朝鮮人らの歪んだDNAなのだが、しょせん、歴史をねじ曲げる国には未来なぞ有るはずがないと断言している。
 例を挙げれば切りがないので、これくらいにするが、以上の詳細は本書に当たっていただくことにして、評者(宮崎)が「えっ、そうなのか」と、とくに驚いた箇所がある。
 それは「楊貴妃を殺したのはソグド人だ」という項目(80p−84p)だ。
 謎の民、ソグドはいまのイランあたりから中央アジアに這入り込んで、とくに商いの才能が豊かだった。

 楊貴妃は17歳で寿王の妃となるが、王の父、玄宗皇帝に見そめられ、寿王と別れていったん出家し、玄宗皇帝の後宮に入る。玄宗皇帝は、即天武后の孫である。武后も太宗の後宮から一度は尼になり、そして高宗の後宮に入った。
 宮脇女史は、このポイントからシナ及びシナ人の本質を衝く。
 「唐の帝室が儒教的規範から完全に逸脱していることがよくわかる。儒教では輩行(祖先から数えて何代目の世代か)が大変重要なので、父の世代と子の世代は厳然と区別するのである。継母と結婚するとか、息子の配偶者を娶るなどは畜生同然だと忌避する。(しかし)隋も唐も、帝室と貴族たちは、もともと大興安嶺にいた『鮮卑』と呼ばれた遊牧民出身だから、実母以外の父の妻を娶ることはレヴィレート婚と呼ぶ習俗だし、息子の妻を娶ることも気にしない」

 「中華民族」と一括される「中国人」は、それぞれ習慣、習俗、文化がことなる。こうした状況からシナは国民国家には適応できないという少数民族の実態。性格の差違の、あまりの大きさには愕然となる。
 玄宗皇帝の治世が長くなって体制疲労を起こし、安禄山と史思明が指導した叛乱に潰えるわけだが、安禄山の父はソグド人、母はトルコの名家出身だった。史思明は父が突厥(チュルク)、母はソグド人とされる。
だから楊貴妃はソグド人に結果的に殺されたことになる。歴史学者が軽視するポイント、じつは中国史においては最も肝要な考察事項なのである。
 
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(付記)ソグド民族はじつにミステリアスである。ユダヤ人は世界各地に散ったが、二千年後にシオンの地にもどり、国を再建して、ヘブライ語を復活させた。
クルド族はイラク、イラン、トルコの山岳に固まっているのに、国家を構築できない。欧州各地に散在し、底辺を彷徨してきたジプシーは文字を持たないためにユダヤのような建国が出来なかった。

となるとソグド民族とは如何なる種族なのか。
アレキサンダー亡き後のペルシアを基盤とした農耕民族だった。ソグド族はシルクロードの商圏を拡大した影の主役で、シルクロードの交易を担うことによって、中央アジアから長安へ這入り込んだ。彼らが「胡」である。
同時に中国にマニ教を持ち込んだとされる。
中央アジアでもウズベキスタンには濃厚にソグド文化が残り、ブハラ、サマルカンドなどは中世ソグド国家の一面がある。「安」、「史」を筆頭に「康」(サマルカンド)、「石」(タシケント)、「何」、「曹」などはソグトの名前である。
ペルシア語に近いソグド語とソグド文字をもつ民族だったので、ウィグル語の源流となり、十三世紀にはモンゴル語、そして満州語へと伝わった。
その後、ソグドは中国各地で混血を繰り返して、漢族、ウズベク、チュルク系の民族のなかに溶け込んでいった。 
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  ★読者の声 ★READERS‘ OPINIONS ★ 
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(読者の声1)福島香織さんとの番組「フロントジャパン」で前回は宮崎先生のニュージーランド報告がありました。その前はパプアニューギニアでしたか、その前が確か、フィジーの報告がありました。
 これらの紀行は、貴誌では掲載がなく、どのメディアに発表されるのでしょうか?
写真など興味深く拝見したので、活字で読みたいと思います。
    (FD子、鹿児島)


(編集部から)ニュージーランド紀行は、6月末発行の『エルネオス』7月号を予定しております。
 またパプアニューギニア、フィジーなどは、東チモール、モルディブ、イースター島、ガラパゴス、キューバなどと一緒に「海流のなかの島々」というチャプターに収められます。その『地図にない国を行く』(海竜社)は、6月26日に上梓されます。
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(休刊予告)小誌は海外取材のため6月14日―22日が休刊となります
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■宮崎正弘の新刊  ■宮崎正弘の新刊  ■宮崎正弘の新刊 
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6月26日発売(定価 1728円)
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  ●現代は世界の隅々の地図を瞬時に把握できる。世界のどこかで起きている災害もテロ事件も、お祭りもSNSの発達により把握できるが、さて地図に載らない場所が、世界中にある。著者は20代のころから世界各地、時には危険地域も数多く取材してきた。50年以上に渡る取材旅行で訪れた国と地域のなかでも、ガイドブックの地図に載らない世界がある。
――海流のなかの島々、ガラパゴス、イースター島、パプアニューギニア、フィジー
――孤島の東チモール、モルディブで何が起こり、どのような生活をしているのか。
 ――世界の秘境と言われるブータン、ネパール、そして日本人が殆ど行かないアジアの国々のなかでも、コタキナバル、クチン、あるいは日本人が寄りつきたくないバングラデシュ。遠き過去の思いでとなったベトナムの激戦地ディンビエンフーを訪ねてみると。。。。
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 これほど誤解された武将はいないが、原因は『光秀ごときが』という黒幕説だった
 ――信長への過大評価と光秀への過小評価が真実を隠蔽してきた
 「主殺し」、「謀反人」という逆宣伝で光秀を貶めたのは秀吉と誠仁親王だった
 当時の空気。人々は予兆していた。光秀がことを起こそうとしていることを
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 ――ファーウェイ排除は次世代技術覇権競争が本質にある
 ――ソロスが言った。「習近平は西側のもっとも危険な敵」


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<宮崎正弘の対談シリーズ> 
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宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円) 
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(休刊予告)小誌は海外取材のため6月14日―22日が休刊となります
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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