国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<オーストラリア経済三重苦は資源安、通貨安、住宅価格下落。英同様に与党敗北

2019/05/05

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)5月5日(日曜日)
        通巻第6067号 
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 豪総選挙はモリソン vs ショーテンが拮抗。48% vs 52%
  オーストラリアの経済三重苦は資源安、通貨安、住宅価格下落。英同様に与党敗北か
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 豪モリソン政権は5月18日の総選挙を控えて、劣勢にある。世論調査をみても、野党「労働党」のショーテン党首は52%の支持。現職モリソン率いる与党は42%。このままでは、英国同様に与党敗北となりそうである。
 英国メイ政権は風前の灯火となりつつあるように。

 とくにアボット前首相の選挙区では対抗馬の女性候補に54 vs 46 と差をつけられ、落選が囁かれている。アボット前首相の選挙区は環境保護問題が、争点となっており、野党の女性候補がリードを奪っている。

 全国的にみると、論点は経済であり、外交ではない。豪経済の三重苦とは「資源安」、「通貨安」、「住宅価格安」で、いずれも中国が「直接原因」である。
石炭、鉄鉱石を中国が輸入してきたが、中国自体の景気落ち込みで、激減した。このため、投資も激減し、オーストラリア・ドルは急落(一時は1豪ドル=105円、昨今は1豪ドル=80円)。そして中国の富裕層が騎虎の勢いで購入し続けた住宅も、投資が減り、価格が下降から暴落、たとえばメルボルンでは40%下落した。

 豪中央銀行は週明けに利下げに踏み切る。
 これによって景気回復の方向性がでると、スコット・モリソンが率いる与党に勝ち目がでてくるが、野党のビル・ショーテンは、雇用、環境、失業で論戦をしかけ、メディアも好感している。現在の情勢ではGDP成長が1・3%に落ち込んでおり、選挙民の与党への眼は厳しいようだ。
野党が勝利すると、中国への強硬姿勢がおおきく後退すると予測される。
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(休刊のお知らせ)明日(5月6日)、新聞休刊日と重なりますが小誌も休刊です
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 ★読者の声 ★READERS‘ OPINIONS ★どくしゃのこえ 
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(読者の声1)産経新聞の報道によりますと、台湾の高雄市長に選ばれたばかりの韓国諭が、あまりにも世論の人気が高いところから国民党は(鴻海精密の郭台銘は候補として認めたくないのでしょう)、勝手に党規約まで変えて次期総統選に担ぎ出す動きとか。
 台湾政治もポピュリズムに埋没です。
   (HD生、埼玉)


(宮崎正弘のコメント)台湾総統選、「神出鬼没」ではなく、「珍出奇没」ですね。台湾独立を目ざす本省人のホンネは民進党の蔡英文をなんとか引っ込めて頼清徳(前首相)になって欲しいようですが、彼も苦戦中です。
 国民党は統一をスローガンとして謳ってはいても、ホンネは現状維持。だから中国の代理人のごとき郭台銘を党の候補者として認めたくない。もし、郭が独立系で出馬すれば、漁夫の利を得られるところがでます。



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(読者の声2)日本の野党を見ていて不思議なのは離合集散・分裂を繰り返し互いに罵り合っているのに「アベ政治を許さない」のスローガンのもとには一致結束する。
 韓国人ブロガーのシンシアリーさんによると、『韓国人にとって「仲間」とは「同じものが好きな人たち」ではなく、「同じものが嫌いな人たち」であること・・』だそうで野党勢力の顔ぶれを見て納得。
 そんな半島の遺伝子を解説する「JBpress」2015年の有料会員向け記事が現在特別公開中。日経OBの故井本省吾氏が古田博司氏に聞く「東アジア3カ国との付き合い方」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43424

 『古田  地政学的に言って、朝鮮半島は中国の弱点なのです。歴史的にも北からモンゴルなどに攻め込まれています。弱点を補強するにはDMZを保持し、廊下に壁を作る必要がある。だから、中国は南北統一があっても38度線が残るように、1国2制度のような形を支持する可能性が高い。
 連邦形式にして北、南双方の自治権を残す。この仕組みは北朝鮮、韓国双方にとっても都合がいい。結果として韓国が緩衝地帯となるので、米国にとっても悪くない。だから、中国は「中国優位のもとで南北連合はするけど、1国2制度にして38度線は置いておくという線でどうか」と、米国と交渉するかもしれない。

井本 それは日本にとってもいい?

古田 そうです。第一、中国主導の朝鮮統一が実現したとしても、強大な統一国家にはなり得ません。一緒になったら、朝鮮半島では必ず南北双方で仲違いを起こすとともに、両者で別々に反中国運動が起こります。
 歴史的に朝鮮は中国に従属し、様々な経済援助を受けながらも、いろいろと文句をつけ、難題を吹っかけ、もっと援助を寄越せと注文するなど、ゴタゴタが絶えなかった。中国、北朝鮮、韓国の三つ巴の内部争いが続き、疲弊し、日本に脅威を与える余力などほとんどでてきませんね。
 だから、3国連合を不安視することはない。ほっておけばいいのです。韓国が中国側に行くように積極的に仕向けて一緒にし、その後のゴタゴタで双方を疲れさせるようにするぐらいでちょうどいい。』

 1980年から86年まで韓国に留学し、半分韓国人になりかけたという古田氏の見立通りの展開になりつつある半島情勢ですが、日本政府の一見弱腰の対応が韓国を付け上がらせ、日本の嫌韓世論は高まり日韓関係は最悪を更新中。
 朴槿恵前大統領が天安門に習近平主席と並んだ時が韓国にとっての絶頂でしたね。
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)古田教授、筑波大学を定年退官されたので、これからもっと自由な発言が拡がると思います。



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(読者の声3) 新天皇御即位にあたってのBBCの記事が興味深い。
「日本の寂しい天皇制反対派 改元に沸く国内で縮小」
https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-48146846
英語記事はこちら
https://www.bbc.com/news/world-asia-48133701
 記者はタイ人ですから王室への敬意は当然かもしれません。ましてやBBCの英国も王室あっての国。取材に応じたのは「反天連」(第四インターの流れをくむ極左)のノムラさん。 『「天皇の戦争責任を忘れるな」と繰り返しながら、集まった人たちは公園に向かってデモ行進した。抗議行動に参加した人のほとんどは白髪で、人数は少なかった。』
 横断幕やプラカードの黄色の色使いはいかにも半島系。王室を敬うタイ人記者にとっては王室打倒を目論むとされるタクシン派がいまだに強いタイの現状と重ね合わせて見たかもしれません。
記事の締めは次の通り。『国民に敬愛される天皇が自ら譲位し、新しい天皇が即位した。多くの国民がこの代替わりに感動し、天皇家に対する親愛の気持ちもいっそう高まった。天皇制廃止の議論はここへきて、おそらく封印されたはずだ。少なくとも次の代替わりの時期までは』
  (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)タイの王室は征服王朝ですから、日本の皇室とは同一軌道では、論じられませんが、先帝プミポン国王はたいそう国民から親しまれていました。王室に関する限り、あの国には言論の自由はありません。
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