国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<郭台銘、またトランプ大統領と会見

2019/05/03

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
令和元年(2019)5月3日(金曜日)弐
        通巻第6065号 
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 郭台銘、ホワイトハウスでまたトランプ大統領と会見
  「台湾は自治を全うし、当選したら真っ先に訪米する」と政治発言
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 ウィスコンシン州は「台湾旋風」に揺れた。
先週、トランプ大統領はウィスコンシン州の共和党集会に出席し、貿易問題を軸に演説したが、直後に同州に入ったのは郭台銘(鴻海精密工業会長)だった。米国で彼は「テリー・ゴウ」とクリスチャン・ネームを名乗る。

英語名「フォックスコン」(富士康)を傘下に収める郭台銘は携帯電話部品、とくにスマホの部品で大当たりし、台湾一の富豪としてフォーブスにも書かれた。
トランプのアメリカンファースト政策による米中貿易戦争に対応し、ウィスコンシン州に液晶パネルの新工場をつくると宣言した。二年前の鍬入れ式には、トランプ大統領がわざわざ駆けつけ、出資予定の孫正義も式に加わった。

 なにしろウィスコンシン州に最新のデジタル・パネル工場を建設し、100億ドルを投じて、13000名を雇用すると郭台銘が威勢良くぶち挙げたのだから、地元も歓迎。大統領がわざわざ起工式に飛んでくるほど期待されたプロジェクトと見られた。

 ところが、アップルの売り上げ不振による景気後退で、鴻海精密工業は、中国国内の主要工場で大量のレイオフに踏み切り、世界で130万人の従業員をロボット導入で50万人に減らすとした。当然、ウィスコンシン州の工場は計画を縮小し、開発研究センターに格下げされた。

 約束が違うじゃないか、とトランプは郭台銘に直接電話をかけて、見直しを迫り、郭もしぶしぶ再検討を約束するという経過がある。したがってトランプは、その説明を求め、郭も釈明に必要を感じていた。
 だが5月2日にホワイトハウスを訪れた郭は、「中華民国」の国旗と米国国家を並列に並べた特注の帽子を被り、すっかり次期台湾総統のイメージを作り出すという政治演出を行ったのだ。
 郭台銘はウィスコンシン州の事業のことには触れようとしなかった。ウィスコンシン州のエバー知事も、「空手形、会う予定はない」と冷淡だった。 


 ▲郭台銘の台詞、どこかで聞いたことがある

 大統領との会見後、ホワイトハウスで記者団に囲まれても、「わたしはピースメーカーを目指す。トラブルメーカーにはならない」と語るのみだった。
この台詞、思い出した。馬英九が台湾総統に選ばれた最初の記者会見が、同じ台詞だった。筆者はその前にも馬に直接インタビューしているが、そのとき同じ台詞を聞いていた。

 ホワイトハウスは、郭台銘が国民党候補として総統選挙に出馬する事態を高い関心で見ており、直近でも米国艦船が台湾海峡を通過するなど、北京の軍事的威圧に対応している。在台北「大使館」には海兵隊を配置している。

 こうした米国の台湾擁護姿勢が鮮明であるため郭台銘は「台湾の自治を求め、私が当選したら真っ先に訪米する」と、その中国よりの姿勢を懸命に打ち消した。
台湾の世論調査では次期総統に大きな期待が寄せられている反面、芳しくない評価が本省人メディアやネットに飛び交っている。

米国のメディアも、鴻海精密工業が中国国内での過酷な労働、残業などで多くの自殺者がでていること、事故による死者への補償がおざなり、企業倫理が稀薄なことをあげ、その経営者としてのモラルに辛い評価を下しているところが多い。
 
 一方、台湾では連日のように「一国両制度」に反対する集会が開かれている。会場にはプーさんを習近平に模した人形も登場し、「一国両制度への態度を詰問すれば、郭台銘の前人気は忽ち暴落する」とみる人が多い。とはいえ、テレビの娯楽番組しか見ないミーハー世代が増えて、世論調査での郭台銘の人気が突発的旋風のように高い。

 おりしも大陸からの交換留学生で台湾の嘉南大学で薬学を研修する李家宝(音訳。20歳)は習近平を痛烈にツィッターで批判したため、大陸内の家族が脅迫され、台湾へ政治亡命を申請した。台湾には難民受け入れの法律が整備されていないため、蔡英文政権が、これをどう扱うか。蛇に睨まれた蛙のような台湾、つぎつぎと重大な政治課題が生まれる。
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 ★読者の声 ★READERS‘ OPINIONS ★どくしゃのこえ 
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(読者の声1)中国の一帯一路はドル建て中心だが、その調達に不安が生じている。
■人民元の国際化と中国民間銀行のドル調達問題
http://fis.nri.co.jp/ja-JP/knowledge/commentary/2019/20190425.html
 安倍総理は、中国の一帯一路に協力と言っているが、これは中共からみればドル調達だ。そんな協力より、日本が独自に融資対象国にやればいいと思うが。
( TA生、川崎市)


(宮崎正弘のコメント)ちょうどフィジーでADB年次総会が開催されています。ADBは日本主導、しかもAIIBが出来ないファイナンスを引き受けている。つまり、アジアの資金援助プログラム、事実上は日本主導なのです。
 さて習近平の呼号する「一帯一路」が「借金の罠」という批判が国際的に拡がったのも、最初の「犠牲」がスリランカだったからでしょう。
中国海軍潜水艦が寄港するハンバントタ港が99年の租借となって、世界は初めて「借金の罠」の実態に気がついたのですから。
 ところでスリランカの連続爆破テロは、日本人ひとりを含む253名の死者。500余名の重軽傷者がでて、現在106名の「容疑者」が拘束されています。
 犠牲者の中で外国人は42名。このうち11名がインド人、6名が中国人でした。このうちの四名が中国の研究所や役所から派遣された海洋学者でした。またほかに九名の中国人負傷者がいました。夥しい中国人がスリランカにいた事実の一端が、これらの数字からも分かりました。



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(読者の声2)平成最後の日の朝刊に全国紙で唯一「天皇皇后両陛下」の写真を掲載しなかった朝日新聞。
 もちろん新元号にもモリカケ同様、安倍総理の意向があったのだろうとイチャモンを付けている。
 朝日新聞社内はよほど帰化人が多いのだろうか。
 ベトナム戦争当時サイゴンで活躍した井川一久氏は、朝日新聞には東亜同文書院出身者が多く、しかも出世が異例に早いと書いていた。朝日の中国との繋がりは戦前からなので驚くこともありません。
 スターリン・毛沢東・ポルポトといった独裁者が大好きなのに、民主的な選挙で選ばれた安倍総理を独裁者呼ばわりする不思議。ダブルスタンダードは左翼の得意技とはいえ、こんな粗雑な主張に賛同するほど今の若者は馬鹿じゃない。戦後の出来事を振り返ると「朝日」の主張の反対が常に正しかった。「安倍の葬式はウチが出す」といっていた「朝日」ですが、国民の多数は「朝日の葬式はオレが出す」
 販売部数がどれだけ落ち込んでも不動産業で会社が潰れることはないといわれていますが、目の黒いうちに朝日の廃刊を見届けたいものです。
   (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)先週も八戸、久慈、函館などでビジネスホテルに宿泊しましたが、フロントに「無料でおとりください」と大書され、山積みの新聞は「朝日」でした。押し紙に加えて大量の無料配布も、かの「発行部数」に算入されているのですね。



   ♪
(読者の声3)「平成」が終わり「令和」の時代となりました。4月の新元号発表時には女子大生二人、しみじみとつぶやいていた。
「これからは私たちも古いっていわれるんだね」
「でもだいじょうぶ。2000年生まれはブランドだから」
「それじゃあ歳がバレるじゃない」
 他愛のない会話の中に、時代の変わり目を迎える若者の元号に対する素直な気持ちが感じられました。
 コンビニの店員はかつての中国人からネパール人にかわり、電車で見かける外国人もベトナム人やインドネシア人が急増。小規模な日本語学校でも東南アジアや中南米系の若者をよく見かけますが、民度の低い迷惑外国人は困ります。混雑時の電車に大型ベビーカーで乗り込んでくる中国人、駅の階段に座り込む南米系、改札前に座り込むオージーなどなど。ベトナム人はドラッグストアでの窃盗常習犯が多数。韓国人は昔から武装スリ団が有名だったし、仏像からイチゴやサツマイモの新品種の苗まで盗むのは変わらない。
外国人観光客受け入れ拡大もいいですが、犯罪率の高い国に対してはビザ発給を厳格化してほしいものです。
  (PB生、千葉)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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