国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<米国,ベネズエラ政権の崩壊に備え、外交官、大使館員を引き揚げ

2019/03/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)3月19日(火曜日)弐
   通巻第6022号  
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 米国はベネズエラ政権の崩壊に備え、全ての外交官、大使館員を引き揚げ
  340万人の難民はシリアより多い。迷惑顔の周辺諸国もマドロゥ退陣を切望
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 マドロゥ大統領が「国家非常事態緊急宣言」をだしたのが1月15日だった。
弐ヶ月の期限が設定され、すでに3月15日も過ぎたが、状態は悪化するばかりとなった。とくに難民の出国を制限するために国境を封鎖した結果、食糧、医薬品、生活用品が不足し、ハイパーインフレが拡大し続け、停電のために医療が中断、たとえば人口透析が出来なくなって死者も続出している。

紙おむつが80ドルもする異常な事態の到来はマドロゥ政権の末期的症状を現している。周辺国さえ、マドロゥ大統領の退陣を公言しているほどだ。

 UNHCR(国連高等弁務官事務所)に拠れば、2018年までに難民はコロンビアに50万人、ペルーに29万人、ブラジルに10万人とされたが、現時点(19年3月)の推計で合計340万人のベネズエラ人が国を離れた。
 この数、内戦とISの跳梁で血の海となった祖国を捨て、「難民」となったシリア人より多い。深刻な問題である。

 各地でマドロゥ大統領の退陣要求デモが展開され、とくに国境付近での抗議行動は暴力化した。警備側はベネズエラ人道支援のトラックを国境で食い止め、トラックに放火した。医薬品や食糧を燃やしたのだ。
 コロンビアとブラジル国境ではデモ隊と警官隊(軍隊?)が衝突し、死者がでた。

 米国は大使館員すべてを引き揚げ、コロンビアも米国に倣った。ペンス副大統領がコロンビアを訪問した。その前にベネズエラ政府は内外ジャーナリスト70名以上を国外追放としている。報道写真などはベネズエラ国民からツィッターなどで送られてくる。

 ポンペオ国務長官は「残る日数が数えられる」(マドロゥの政治的運命は先が見えた)。議会でも与党の重鎮マルコ・ルビオ上院議員ばかりか、民主党のサンダースもヒラリーも、マドロゥ退陣の声を挙げ、国際世論もベネズエラの非民主的政治を非難した

 こういう環境下、まだ未練がましくマドロゥ大統領の支援を言っているのが、中国とロシアだ。いかなる思惑があるのだろうか?

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 読者の声 READERS‘ OPINIONS  どくしゃのこえ 
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(読者の声1) トランプ大統領はバイデン前副大統領が2020年出馬をほのめかすと、「IQの低さは、群を抜いている」とコメントした。
なにしろ2016年予備選では強敵だったルビオを「ちび」と言ってのけ、逆に民主党系の政治家やメディアはトランプを「赤ん坊ほどのIQ」とか、野卑で下品な暴言ばかりで、品位がありませんね。
 日本の選挙では相手のIQが低いとか、身体的特徴を攻撃すると、もの凄い非難に晒されるのに、なぜアメリカは、これほど政治用語が下品なのでしょうか?
    (YT生、さいたま市)


(宮崎正弘のコメント)テレビのCMをみても、ライバルの商品と比較し、露骨なキャンペーンをやります。日本のCMで競争相手の商品を比較し、非難することはあり得ません。選挙では「◎◎候補のご健闘を祈ります」って選挙カーの常套句。
 自己を効果的に主張し競合してきた社会ゆえに、暗黙の合意がある日本のような「奥ゆかしい」(「おとなしい」とか、「沈黙がち」とも言いますが)社会からみれば、アメリカはおかしい。雄弁で、間違っていようが先にビッグピクチャーを提示し、そのプレゼンのうまい下手が人間の評価基準。ですからアメリカ人から見れば「お喋りは軽薄、沈黙は金」ではなく、「雄弁は徳、沈黙はバカ」という評価基準なのです。
すべては、この発想の違いからでしょう。



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(読者の声2)昨晩(18日)のフロントジャパンをみていたら、宮崎先生が鈴木くに子さん、前田映画評論家とご一緒に出演されていて、えっと驚きました。
このトリオは初めてではありませんか。それはともかく、近く封切られるアメリカ映画『記者』の予告編が解説され、『大量兵器をイラクが開発している』という嘘から『衝撃と畏怖』作戦が始まったのですが、大手メディアが一斉に戦争肯定で突っ走っていたとき、小さな報道機関が、これは嘘だとキャンペーンを張っていた。その政治背景でのジャーナリストの戦いを描いたもので、公開が楽しみです。
 さて、その中で宮崎さんが「日本のメディアは報道のあり方を勘違いして、権力をウォッチし批判することがジャーナリストの使命だと誤解している。ジャーナリストの一番の任務とは「ただしい情報を早く伝達すること」であり、その過程で権力への批判が起こることは副次的作用だ」とおっしゃり、すごく納得が出来ました。



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(読者の声3)GDPの計測方法に「リコノミックス」(李克強首相が唱えた経済政策)では電力消費、鉄道貨物輸送、融資残高をもって、公式発表のGDPの裏側から真相に近づけるとされたものですが、こうしたデータから見ても中国のGDPはマイナスに思えてなりません。
向松祖教授が指摘したように、本当の中国のGDPは1・67%程度なのでは?
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)GDPはマイナスでしょう。あの大量失業を見て下さい。全人代でも公式的に1100万失業対策を謳いました。おそらく3000万以上の失業が居るはずです。
中国政府は失業率は公式に「5・7%」とか、誰も信じない数字を並べています。
 衝撃のニュースは中国の908の都市部(全体の28%にあたる)で「人口減」が見られることです。
これは宇宙衛星の観測データから判明した数字で、「光量」測定によるものです。
つまり電灯が灯っていない状況を前年比と比べ、人口減を推定する方法ですが、嘗てのアメリカで鉱山、鉄鋼、造船の町が寂れ、ラストベルトとよばれたように、中国では石炭、林業、そして粗鋼生産に頼った鉄鋼の町が急激な人口減に見舞われ、とくに顕著な人口減が黒竜江省と言われます。

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