国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<米朝首脳会談は「合意に到らず」と日本のメディアは書いた

2019/03/01

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)3月1日(金曜日)
  通巻第6009号
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(休刊予告)小誌は明日 3月2日から7日まで、海外取材のため休刊です
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 米朝首脳会談は「合意に到らず」と日本のメディアは書いた
  米国メディアは「失敗」「崩壊」「失墜」「取引なし」と報じた
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 日米のパセプション・ギャップ、今回も甚だしい差が浮き彫りになった。
 「米朝首脳、合意に到らず」(産経)
 「非核化、合意出来ず」(日本経済新聞)と結論が不鮮明な印象がある。

 米国メディアはどうか。
 「話し合いは崩壊」(ニューヨークタイムズ)
 「失敗」(ウォールストリートジャーナル)
 「取引なし、突然打ち切り」(ワシントンタイムズ)
 「崩壊後、双方が独自の見解」(ワシントンポスト)
 「失速、金はリアリスティック」(ロスアンジェルスタイムズ)

 論理的結論を一言で結びつけるのがアメリカの報道姿勢、やはり曖昧な表現で、結論を急がない日本人の特性との差違が鮮明にでた。それが日米のメディアの報道姿勢にもくっきりと表れたのである。

 もう一つ、日本のメディアは拉致問題を多方面の確度から分析し、報道している。
米国のメディアで日本人の拉致問題と米朝首脳会議を結びつけた報道は皆無である。むしろ米国人学生が北朝鮮で暴行を受け、その後死亡した事件の結末を「金は『悪かった。しかし、わたしは関与していない』と発言した」と、幾分の怒りを込めて書いているのがめだつくらいだ。

 ちなみに平和統一などと乙女の祈りに似た甘い幻想にふけってきた韓国メディアは反応はと言えば、「赤信号」「破局」の語彙が踊り、「実を結ばず」「荒波」などと、日本よりも夢想の度が深いことが分かった。

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(休刊予告)小誌は3月2日から7日まで、海外取材のため休刊です 
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 書評 しょひょう BOOKREVIEW 書評 BOOKREVIEW 
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「中国から見た満洲」は漢族が主軸のヒストリー、「偽満洲」史観だが、
「満州から見た歴史」は土中に埋められ、真実は久しく語られなかった

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宮脇淳子『満洲国から見た近現代史の真実』(徳間書店)
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 日本から見た満洲の歴史はと言えば、「満蒙開拓団」、満鉄(とくに満鉄調査部はエリート集団と言われたが、同時に左翼の牙城でもあった)、決断の乏しいさすらい人の皇帝溥儀、日本の敗北と帝国の崩壊、ソ連の侵略と残兵力の死闘、悲惨なシベリア抑留、そして引き揚げの歴史となる。
 評者(宮崎)一家も引き上げ者だから、戦後、兵舎、馬小屋を改造した引き揚げ集落に十年を送った。隣・近所は樺太、満州からの引き上げ家族が殆どだった。それゆえか、町会の団結は異常なほど強かった。
 さて「中国から見た満洲」とは何かと言えば、漢族主体のヒストリー、つまり作り話に塗り替えられ、はては「偽満洲」史観に改竄された。
今日まで「満州から見た歴史」は語られなかった。歴史の真実は土中に深く埋められ、「日本が侵略した」などという左翼史観と、GHQが押しつけた東京裁判史観が、埋もれていた真実をさらに奥深くへ追いやって封印してきた。

 ならば、本当は満洲で何が起きていたのか?
 この歴史家としての世紀の挑戦をし続ける宮脇さんの最新作が登場した。それが本書である。
 中国と韓国は「歴史」を「政治の道具」として駆使し、対日攻撃キャンペーンを激化させてきた。ところが日本人はその前にGHQの強圧的洗脳に染められているので、彼らが嘘を繰り返しても反論しない。だから言いたい放題の状況があった。
 中国と韓国にとって日本が悪いというすり替えは自らの政治力の愚劣さを隠蔽できる絶好の武器ともなったのだ。あまりに日本人の洗脳に役立つものだから、近年は嘘の深化が進んでしまった。南京の「虐殺」は「大虐殺」となり、五万が十万、最近は三十万。。。
歴史の事実を掘り起こす作業が、こんにちほど強く求められている時代はなかった。

 「日本が日露戦争に勝利して満洲に出て行き、満鉄を使って現地に投資したことは『侵略』だったのか、ということも、現代中国の政治的主張を離れて、根本的に考え直すことができる」とする著者は、従来の主張を肉づけしていく。
 同時に中国でも革命後の歴史改竄が白日の下に晒されてきた。時代の解釈が変わろうとしているのである。
 これまでは真実を語る歴史は「リヴィジョニスト」と攻撃された。ところが昨今、リヴィジョニストの行ってきたことが正しい、つまり「修正主義こそが本当の歴史学である」(22p)という真実に多くの人々が気ついてきたのである。
 たとえば「万里の長城」にしても、秦の始皇帝がつくったというのは法螺話の一種である。
 宮脇さんは次にように言う。
「確かに、秦の始皇帝の時代にも万里の長城はありましたが、その時代のものはいまよいずっと北の、モンゴル草原のなかに崩れかけて残っています。これは、秦の始皇帝のほうが明よりも領土が広く、はるかに力が強かったことを意味しています」(47p)
 このように目を見開くような真実が本書の随所に埋め込まれている。
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 読者の声 READERS‘ OPINIONS どくしゃのこえ 読者之声
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(読者の声1) 貴誌6008号「パキスタン政界に衝撃。中国はパキスタンの空爆報復を支持しない。庇護者だった筈が、なぜインドの言い分も聞き分けるのか?」と題した記事で「パキスタンの有力紙『ザ・ドーン』は、4月に北京で開催予定の『BRI国際フォーラムに、初回ボイコットしたインドを何としても参加させたいからだ』と報じた」というパキスタン側の見方を引用なさいました。
確かにこういう背景もあると思いますが、もう一つ重要な要因があると思います。
中国はもうこれ以上パキスタンに対して借款を与えたくない。そのために距離を置きたいということがあると思います。
ベネズエラの現政権が崩壊すれば、次政権はおそらく金融・財政をIMF管理下におくことになると思います。
IMF管理下になると他のIMF加盟国が当該国に持つ債権は7割廃棄となります。中国は約650憶ドルの債権を持っていますが、パキスタンにもほぼ同額の債権を持っています。
つまり両国がIMF管理になると合わせて約900憶ドルに対外債権を失うことになります。
パキスタンのIMF管理入りはかなり時間がかかると思いますが、ベネズエラがIMF管理下におかれると金融相場は実際におきることを予想の段階で先取りするので、」為替相場はパキスタン等中国が多くの債権を持つ国々がIMF管理下になることを前提とすることになります。 
今年の年初に中国は円換算で22兆円相当の金融緩和を発表しました。
その結果、1月3日にシドニー市場で1ドル104円まで円高になりました。日本の市場は3日は年始休場で1月4日に開いたときは108円まで戻したのであまり話題なりませんでした。
この急激な円高の原因は金融緩和による元の先安観から元から円へのスワップオプションに大量の買いが入ったためです。
金額的には22兆円の方が大きいのですが、あくまで国内での金融緩和で、為替相場への影響は間接的です。
したがって900億ドルの対外債権が消え去ることの為替相場への影響の方がはるかに大きいと考えます。
何時相場が動くかは予測できませんが、相場はニュースを先取りするので、かなり近い将来起きると私は見ています。
日本経済という観点からすると、それが3月末までに起きるか、4月以降かが重要です。3月中に急激な円高が起き、それが中国の金融問題と連関しているのなら消費税増税は吹っ飛ぶでしょう。
もし4月以降だと急激な円高と消費税増税が二重の重しとなり、日本経済に大きなマイナス要因となります。
   (當田晋也)



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(読者の声2)「正論を聞くつどい」のお知らせです。

とき   3月19日(火曜) 午後六時半
ところ  大手町「産経プラザ」三階大会議室
講師   小野寺まさる(前北海道議会議員)
演題   「北海道が日本でなくなるーー中国の土地爆買いとアイヌ新法の罠」
会費   一般1500円(学生千円)
お問い合わせ(03)3407−0637
主催   「正論の会」(三輪和雄代表)
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「一帯一路」は「末路」なのに、日本は「協力する」と前向きなのは危険すぎないか?
――マレーシア、スリランカ、モルディブ、そしてマダガスカルで親中派元首が落選
 ――豪・NZなどが「南太平洋インフラ投資銀行」設立へ。英仏海軍は共同で南シナ海「自由航行」作戦に合流。ペンス演説は「対中準宣戦布告」に等しい!
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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