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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<赤字が加速度的に増えているのに新幹線延長に13兆円

2019/01/21

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年)1月22日(火曜日)
        通巻第5962号   
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 赤字が加速度的に増えているのに、また新幹線延長に13兆円
  発狂的プロジェクトは熊より人の少ない過疎地にも
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 中国の新幹線の延長工事、ことしは13兆円を投入する。日本の公共投資全額の二倍ほどが、新幹線だけに投じられるのだ。

 2006年の北京―天津開業以来、わずか13年間で営業距離は25000キロを越え、まだ果てしなく新幹線を張り巡らせる。ちなみに日本は半世紀をかけて、やっとこさ3000キロ。だがJR東海も、JR東日本も「黒字」経営である。

 中国の新幹線、毎年の収入が9兆円強で、ここから維持費、保全費、人件費、電力など「必要経費」を差し引くと、明確に「赤字」構造が読み取れる。すでに累積赤字が50兆円とも、60兆円とも言われる。

 なぜ、こんな赤字体質をさらに肥大化させるような愚劣なプロジェクトを中国の執権党が続けるか。

 第一は景気浮揚のため、プロジェクト継続という至上命令がある。工事を担う産業構造はピラミッド型であり、全額出資子会社はインフラ建設だけでも十数社がある。
中鉄一局(陝西省西安市)、中鉄二局(四川省成都市)、中鉄三局(山西省太原市)、中鉄四局(安徽省合肥市)、中鉄五局(貴州省貴陽市)、中鉄六局(北京市)、中鉄七局(河南省鄭州市)、中鉄十局(山東省済南市)にくわえて中鉄大橋局(湖北省武漢市)、中鉄電気化局集団(北京市)、中鉄建工集団(北京市)、中鉄隧道集団(河南省洛陽市)、そして中鉄国際集団(北京市)という構成になる。
 これらの国有企業に従事する労働者から設計技師、エンジニア、電気工事、運搬など、発電事業とならんで中国経済の中枢の位置を占める。

 第二に海外の新幹線受注は一部入札を競りおとしていても、ベネズエラでは正式に中止、マレーシアは20%で中断、ラオスは国境付近のみ。インドネシアは用地買収が出来ず着工にも至らず、タイは青写真のママ、ベトナムはそっぽを向き、とどのつまり、海外が駄目なら内需で凌ぐしかない。

 第三に余剰生産と失業対策である。
中国の鉄道は、もともと軍の利権であり、守旧派が堅持する部局でもあり、鉄道建設、下請け系列と傍系、さらには付随する研究所や大学、高専など運転手予備軍を育ててきた。
 レール、電力設備、砂利、セメント、ジャッキそのほか、あらゆる産業の裾野が拡がる産業でもあり、プロジェクトをやめると大量の失業がでるからだ。

 それにしても赤字を肥大化させる一方の事業を継続しなければならないという発狂的矛盾を全体主義独裁国家では誰も咎めないのである。

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 豪NZなどが「南太平洋インフラ投資銀行」設立へ。英仏海軍は共同で南シナ海「自由航行」作戦に合流。ペンス演説は「対中準宣戦布告」に等しい
――こんなときに日本は「シルクロードに協力し、日中通貨スワップを復活する」
――日本は西側に背を向けた姿勢をみせているが、はたして正気なのか?
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  • 名無しさん2019/01/21

    中国の新幹線の延長工事、ことしは13兆円を投入する。日本の公共投資全額の二倍ほどが、新幹線だけに投じられるのだ。



     2006年の北京―天津開業以来、わずか13年間で営業距離は25000キロを越え、まだ果てしなく新幹線を張り巡らせる。ちなみに日本は半世紀をかけて、やっとこさ3000キロ。だがJR東海も、JR東日本も「黒字」経営である。



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     なぜ、こんな赤字体質をさらに肥大化させるような愚劣なプロジェクトを中国の執権党が続けるか。←宮崎先生、情報ありがとうございます!