国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<英国海軍も「自由航行作戦」に本格参入

2019/01/02

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成31年(2019年) 1 月3日(木曜日)
          通巻第5937号  <前日発行>
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 英国海軍も「自由航行作戦」に本格参入
  シンガポールかブルネイに海軍基地の拠点確保へ
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 英国防大臣ガヴィル・ウィリアムソンは『サンディ・テレグラフ』紙との独占インタビューで、英海軍は「BREXIT以後のグローバル・プレイヤーとしての任務からも、南シナ海における自由航行作戦に深く関与する。このため英海軍の拠点を、一・二年以内にシンガポールか、ブルネイに確保する用意がある」とした。

 中国は直ちに猛反発し「地域の安定化を損なう無謀な挑戦であり、受け入れられない」と反感を募らせたが、中国のシンクタンクの反応は以下のように極めて冷静だった。
 というのも、1960年以降、英海軍はスエズ以東に引き下がっており、地中海でもマルタ、ジブラルタルに拠点があるのみ、インド洋にディエゴガルシアは米海軍に貸与している。

まして、冷戦終了以後、英国の国防予算は半減しており、どう考えても、英海軍か嘗ての栄光を求めてアジア海域に復活するなどとは考えにくいからである。シンガポールは、この話が進んでも前向きであろうし、げんに米空母が寄港している。
ブルネイは中国の集中投資が行われ「一帯一路」に協力的であるし、同時にブルネイ軍は中国人民解放軍との共同訓練も何回か行っており、英国海軍に協力するとは思えない。

 さて米軍の動きだが、南シナ海の七つの嶋は動かせない軍事基地であり、ロジェスティックも遠距離すぎて防御困難、それこそルトワックが言うように「五分で壊滅できる」と豪語している。
 動かない空母のような南シナ海の中国軍基地の脆弱性は明らかだろう。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1837回】          
――「只敗殘と、荒涼と、そして寂寞との空氣に満たされて居る」――諸橋(10)
  諸橋徹次『遊支雜筆』(目?書店 昭和13年)

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 ローマ字と共に注音字母で中国語を学習した経験からするなら、注音字母の方が遥かに合理的で優れたシステムであることは断言できる。であればこそ、中国語学習者には注音字母で学ぶことを強く推奨しておく。学んで損はない。絶対に。

 『遊支雜筆』に戻るが、諸橋によれば当時の「實情では、漢字の音が南北各地で違ってゐるから、其を統一させる爲に、漢字に音を注する必要がある」という理由から発明された注音字母に対し、次のような疑問やら否定的見解が出されたという。

  「一、注音字母などを用ひては、固有の漢字に害をおよぼす」「一、注音字母などは立派に語言の統一が出來た後に行ふべき」「一、注音字母などを用ひれば、在來の文告示諭などまで、其の形を改めなければなん」「一、同音の語の多い支那で、注音字母などを用ひれば、意味の混同を來たす」「一、漢字を?へて、また一方に注音字母を?へるとせば、兒童の負擔は却つて重くなる」――

  ここで奇妙に思うことは、以上の疑問やら否定的見解は1950年代前半の中国における識字運動のうち漢字ローマ字表記化に対して見られたそれとほぼ重なるという点だ。ということは中国において漢字廃止・音標化の動きは20世紀の初頭と半ばの2回に起こり、双方とも“壮図空しく”して挫け、中国語学習の補助的手段に終わっているということになる。

  因みに諸橋の「支那の實情では、四億の人口中、三億九千萬は眼に一丁字もない」に従うなら、当時の識字率は2.5%ということになる。1949年の中華人民共和国建国時は20%で、2010年前後の統計では90%とのこと。

 識字率は飛躍的に増加していることになるが、それでも2010年前後にはなお10%の人が文字を知らないということになる。それにしても、である。漢字が難しいから大多数の人々は文盲のままに無知蒙昧に過ごし、無知蒙昧であるがゆえに為政者に命ぜられるがままに人生を空しく送ってしまったのか。共産党が主張するように、人民は文字を知らないがゆえに無知であり、無知であるがゆえに搾取されるがままの忍従生活を何千年も強いられてきたのか。誰もが文字を知っている現在でも共産党が独裁を続けている――言い換えるなら共産党による権貴政治による搾取に甘んじている――訳だから、漢字のみに“歴史的抑圧”の責任を負わせるのは酷であるし、《中国にける権力》というものに無関心が過ぎる。

漢字問題から国語問題に転じ、文学革命に関しては少壮精鋭学者の胡適や陳独秀の議論を紹介しているが、余りにも専門的に過ぎるので敢えて割愛しておく。

  諸橋は、「何れにせよ、支那の國字國語界は、今日支那の世相の急激なる變化のある如く、或る種の急激なる變化が起こるであらう。そして此がまた新しい支那の一つの姿を作ることであらう」と記し、「二 新しい姿」の章を閉じ、次の「三 破國か新興か」の章に移る。

  「支那の姿が全體として破れた國の樣子を具へて居る」ものの、新文化運動に見られるように「新しい動きが此の間に起つて居る」。はたして「支那は破れて居る國であるか、或は新しく起きる國であるか」。ここで注目しておくべき点として諸橋は「支那民族の民族性の中には、矛盾と撞着とがありまするが、其の矛盾撞着の間に、一つの強味、強靭なる力といふやうなものがある」ことを指摘する。

 「元來支那の人々は打ち見た所では極めて呑氣であ」る。「要する所、極めて呑氣な生活をしている反面に其の間に他の人の及ぶことの出來ない大きな要領を得て居る。是が支那民族の一つの特徴のように思はれます」。

 ここで「中国人は暇つぶしの名人である」との林語堂の指摘を思い出す。
呑気であることは暇を持て余さない。暇を愉しむ。暇の中から何かを身に着ける、ということか。

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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)ご著書『青空の下で読むニーチェ』を再読しました。本来であれば題名を「ニーチェと三島思想」あるいは「ニーチェと武士道精神」とした方がよいのではと思いました。
それにしても、小生のニーチェの解釈と理解においてここまで一致しているとはびっくりぽんです。
 ところで当該書にも引用のあった渡辺利夫先生の「死生観の時代」や「神経症の時代」は私も感銘を持って読みました。私もかつて若い会社員時代にスランプに陥ったときに、森田正馬の神経症理論を熟読したことがありました。森田理論や渡辺先生の考えにはニーチェの影響があるように感じます。
    (HT生、杉並)



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(読者の声2)宮崎先生がラジオの生番組出演のお知らせです。
 1月4日、第一声。1250から1357まで「ラジオ日本」の「マット安川のずばり勝負」に生出演、国際情勢、日本の立ち位置、米中貿易戦争などを掘り下げます。
   (ラジオ日本担当者)



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(読者の声3)韓国の自衛隊機に対してのレーザー照射事件ですが、どうやら、北との瀬取りを韓国艦が護衛していた現場だったようですね。
 韓国に対してハリス大使が「米韓条約を当然視するな」と強い警告を出しているのも頷けますよ。トランプはシリア撤退についで、在韓米軍撤退も視野にいれておるのでは、と推測しています。
    (JI生、川崎)


(宮崎正弘のコメント)小生と藤井厳喜さんとの対談『米日露協調で、韓国消滅!中国没落!』(海竜社)のなかでも、ふたりして米軍の韓国撤退、トランプが韓国を見限るという予測を立てています。ご参照ください。



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(読者の声4)貴誌5936号の「2019年十大予測」、かなりの打率で当たりそうに思われます。いずれにしても、平成最後の年、新元号元年の年である2019年は、国内外ともに大激動の年となりそうですね。
 「光秀ゆかりの地は全て踏破」されたとか、国内外にわたるエネルギッシュな活動に敬意を表します。
 小生も、福井に友人がおり、何年か前、朝倉、明智などの関連の地を巡ったことがあります。
その際も、北陸地方の歴史的遺跡の豊饒さをあらためて感じました。
  (CAM)



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(読者の声5)あけましておめでとうございます。貴誌、新年早々から、邪馬台国の嘘について述べられていましたので、一言コメントさせていただきます。
 邪馬台国に関しては明治末期に木村鷹太郎氏の説がほぼ歴史学会の認識として固まっていたと聞きます。
氏は、邪馬台国は、日本を代表する國ではなく、当時、新羅と組んで反乱を企てていた九州は筑後の國(土蜘蛛)、山門郡の田油津媛と特定し、更に卑弥呼の年代も本当は後漢だったのを魏志に載せるために60年ずらした、としています。
この記述は日本書紀の神功皇后の三韓征伐のところにあり、日本人として最も重要視しなければならない歴史資料のはずですね。
因みに氏は、邪馬台国の位置として挙げられた航路について、途中から実はローマからエジプトに至る航路を付け加えたトンデモ航路であるとしています。蓋し、真面目に航路を追っても大和にたどり着くはずはありません。
戦後何故この説が潰え去ったのか、自國の歴史書を蔑ろにして、只管自虐に走る戦後の日本の古代史・考古学はまるっきり出鱈目ではないでしょうか?
いい加減に邪馬台国論争なる支那の嘘に付き合うのは止めて真面目に日本書紀の研究をして欲しいところですね。
これはまあ言えば、今から1000年後の日本で、慰安婦は強制的に集められたかどうかを真剣に議論しているようなものですよ!(南鮮の資料の方を信用して日本の記録を無視して。。。)笑止!
    (CY生)
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  • 名無しさん2019/01/02

     さて米軍の動きだが、南シナ海の七つの嶋は動かせない軍事基地であり、ロジェスティックも遠距離すぎて防御困難、それこそルトワックが言うように「五分で壊滅できる」と豪語している。

     動かない空母のような南シナ海の中国軍基地の脆弱性は明らかだろう。