国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<アフリカ対策も米国は真剣に再検討の必要(ボルトン補佐官)

2018/12/15

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)12月15日(土曜日)
          通巻第5917号  
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 「アフリカの角」から紅海、欧州へ中国の脅威は深まった
  アフリカ対策も米国は真剣に再検討の必要(ボルトン補佐官)
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 ジョン・ボルトン大統領補佐官(国家安全保障担当)は、12月14日、ワシントンのシンクタンクで保守系の大手「ヘリティジ財団」で講演し、BRI(一帯一路)の猛烈なアフリカへの食い込みに注意を喚起した。

 アフリカに対しての中国の遣り方は「借金の罠であり、すでに返済不能の金額に達した国々が目立つ。とりわけ軍事基地を設営したジブチ、ならびに都市をまるごと建設してもらったアンゴラなど、すでに中国とアフリカの貿易は1700億ドル(ちなみに米国は330億ドル)、2007年以降、アフリカにおける経済進出はどの旧宗主国との合計より、中国が多い」と発言した。

 さらに、とボルトンは付け加えて「中国は一帯一路関連として、向こう三年間で600億ドルをアフリカ諸国に投じると発表している。ロシアと同様に武器、エネルギーなどの交易で、国連における票を買うことにも繋がる」。

 ボルトンがとくに問題としているのはジブチである。
 米軍基地のとなりに中国は軍事基地を造成し、すでに一万近い人民解放軍兵士が駐屯しているが「マンデブ海峡から紅海ルートはスエズ運河を越えて欧州への重大なシーレーンであり、このルートの安全保障が中国の脅威に晒されている現実は、西側への重圧である」と締め括った。
 
 ロシア強硬論でしられるボルトン補佐官が中国に対してロシア以上の脅威と総括した演説は珍しい。
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 ■アンディチャンのアメリカ通信  ■アンディチャンのアメリカ通信 
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台湾は幽冥界から脱出できるか
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AC通信:No.720 Andy Chang (2018/12/13)
AC論説 No.720 幽冥界で彷徨う台湾

 台湾はいつまでも国籍未定で幽冥界に留まるのだろうか。現状維持とは幽冥界に留まることである。中国に併呑されれば煉獄に陥る。独立すれば中国と戦争になって負ける。結果は同じだ。
 ハーバード大学の国際関係の学者、Graham Allison氏が最近「Destined for War: Can America and China Escape Thucydides'sTrap」と言う本を出版し、今月10日に台北で台湾の将来について講演し、アメリカと中国は既にツキジデスの罠に嵌まっているのかもしれないと喝破した。つまりアメリカと中国、二つの強国が争えば結果は全面戦争に発展するかもしれないと言うのだ。
 戦争を避けるため中国を挑発するのは避けるべきとし、台湾における民主主義の発展を称賛する傍ら、独立宣言などで中国を挑発してはならないと述べた。しかもアリソン氏は米中両国が戦争に発展する可能性は台湾独立だけでなく、例えば北朝鮮と韓国の紛争や、南シナ海に於ける衝突でも戦争になる可能性があるとした。
 つまりアリソン氏の主張には台湾に建設的な助言はなく、台湾は挑発を避けるべきと言うだけである。トランプは中国に強い態度を取っているが国会でも全面的に強いアメリカを支持している。彼はトランプの強勢態度に建言することもなく台湾は中国を刺激するなと言うだけである。
 アリソン氏はアメリカは台湾関係法で台湾を守る義務がある、しかし台湾が中国を刺激すればアメリカは空母を派遣しないかもしれないと述べた。アメリカの保護がなければ台湾は中国に併呑される。アメリカは台湾独立を支持しない。独立しなければ現状を維持するしかない、つまり台湾の国際的地位をいつまでも「幽冥界」に留めることになる。

●台湾人はどうすべきか

 この状態がいつまで続くかは誰にも分らない。明らかなのは独立主張は人民の支持を得られないことだ。台湾人は独立願望が強い、しかし米国の支持がなければダメとわかっている。
 台湾独立を主張しても人民の大半は支持しない。これは今回の選挙の結果を見ればわかることだ。だが人民は民進黨の現状維持に強い反感があるし、国民党政権にも反対、台湾と中国は一つの「92共識」も反対である。台湾人民は独立主張ができないし、中華民国を台湾国に変更することもできない。アメリカが支持しない。八方塞がりだ。

 今の政治体制で新政党の成立は人民の支持がなくてはならない。今回の選挙の結果を見ればわかるように台湾人民に賢明な政治意識が欠如している。今の民進黨政治に反対だから国民党に投票する国民が多くいた。人民は70年の恐怖政治、蒋介石時代の白色恐怖を忘れ、馬英九時代のひどい汚職も忘れて国民党に投票したのである。
 民進黨政権になってもアメリカに摘発された金融汚職を処罰できなかったし、掃雷艦建造について大がかりな汚職が発生しても懲りずに、再び潜水艦自力建造と称して10億元の予算を組むと言う間違いを犯している。民進黨政権は呆れるほどダメ、民進黨政治家もダメ、人民も愛国意識がなく政治オンチばかりである。

●台湾は幽冥界から脱出できるか

 アメリカには政治意識の希薄な台湾人を防衛するつもりはない。台湾が国民党政権に戻って中国に併呑される危機を迎えたらアメリカは撤退するかもしれない。韓国が北朝鮮と統一すればアメリカは韓国から脱退する、台湾も同じである。その時になって韓国や台湾が独裁者の煉獄に落ちても自業自得である。

 台湾の将来はアメリカに頼るしかない。
今のところトランプと習近平の闘争はアメリカの方が優勢だが、時間がたてばアメリカの衰退もあるし、予想に反して中国が優勢に立つかもしれない。キッシンジャーのようなパンダハガーは中国が民主化すれば戦争を避けて平和になるとバカな間違いを犯したが、中国の覇権思想はアメリカを打倒することにあり、民主主義で平和を達成するなどあり得ない。
中国が覇権闘争に負けてチベットと東トルキスタン、香港が独立し、中国が東西南北の小国に分裂してから初めて台湾が独立を達成できるだろう。その時が来るかどうかはわからないが、その時が来るまで台湾は幽冥界から脱出できないだろう。

AC通信バックナンバーはhttp://www.melma.com/backnumber_53999 
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   読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)誠に残念な御報せですが、海軍提督、元アメリカ太平洋艦隊司令官のジェームズ・A・ライヤン提督が逝去されました。91歳でした。偉大な人物でした。哀悼の意を表します。
(インパクト・ジャパン)


(宮崎正弘のコメント)ライオン提督。振り返れば様々な想い出が蘇ります。ハドソン研究所の日本代表だったガレット・スカレラの紹介で知り合ったのは、すでに35年ほど前でしょうか?
 いつも笑顔を絶やさず、奥様と一緒に来日され、その夫婦仲は羨ましいほど良かったですね。奥様に先立たれると、男は急に落ち込むのは古今東西同じですね。
 ある時は北京の帰りに立ち寄られ、劉華清(中国海軍再建の父)を会ってきたばかり、と言われるので、たまたまその晩の防衛関係者の集まりに出て貰って小生の通訳でその話をされたこともありました。提督は日本でも多くの友人がいました。
ライヤン提督の訃報に驚き、衷心より哀悼の意を表します。



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(読者の声2) ファーウェイのCFOである孟晩舟の逮捕、保釈劇は世界に衝撃を与えましたが、米国が後で手を引いているとか、いつものように証拠のないおもしろおかしな噂が飛び交っています。
 宮崎正弘さんの『AI管理社会・中国の恐怖』(PHP新書)にかかれたような、中国の不気味な情報管理の実態が浮かびます。
 しかし貴誌前号が指摘した張首晟スタンフォード大学教授の自殺との関連を記した報道が日本では他に殆どありません。
宮崎さんのニュースソウスは何なのでしょうか? 
    (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)華字紙には大きく取り扱われています。日本のメディアが取り上げているのか、どうかは小生チェックしておりません。
 日本の報道はどうしてもワシントンと北京重視になりがちで、特派員がカバーしている新聞も限定的ですから。
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