国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<米国のイラン制裁に特例条項 チャーハバール港は免除

2018/11/13

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月14日(水曜日)
        通巻第5888号    <前日発行>
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 米国のイラン制裁に特例条項 チャーハバール港は免除
  インドが建設中のアフガン回廊は5億ドルの予算
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 トランプが発動したイラン制裁は、イランからの原油油輸入禁止という厳しいもので、向こう半年間、インド、日本などが除外された。とはいえ全輸入量の5・5%をイランに依存してきた日本としては代替ルートがまだ決まらない。
 
 ポンペオ国務長官は、イランの南端にあるチャーハバール港での貿易は、制裁の対象外とする、と追加で発表した。このニュースはいったい何を意味するのか?

 チャーハバール港はインドが港湾開発に乗り出し、第一期工事は完成、すでに同港から鉄道で貨物の北上は始まっており、アフガニスタンへと運ばれている。インドは宿敵パキスタンを運搬ルートで使えないために、迂回路を開発してアフガニスタンへ物資を輸送。またイランもこのプロジェクトに前向きだった。

 米国がこの港だけを制裁の対象外とするのも、アフガニスタンに駐在する米兵がまだ一万余あって、兵站ルートとして活用できるからだ。なにしろ米国は17年間、アフガニスタン戦争を継続中である。公式的にも米国は「アフガニスタン経済の発展に寄与するうえ、麻薬栽培農家を転業させるバネにもなる」とインドの投資を歓迎し、制裁の例外とした。

 このチャーバハール港の東80キロにあるのが、CPEC(中国パキスタン経済回廊)の拠点=グアダール港である。
グアダールは深海であり、パロチスタン洲を通過してイスラマバードから中国へといたる壮大なパイプライン、鉄道、ハイウェイ、そして光ファイバー網を建設中である。後者の総予算は620億ドル、パキスタンは償還が難しくなったため中国とサウジアラビアに緊急融資を要請したが、IMFの管理りに移行するのは時間の問題とされる。

中国が割り込んできた。
イランの全輸出の33%が対中国向けであり、中国は米国のイラン制裁には協力しない。しかしグアダール港はまだフル稼働しておらず、このチャーハバール港のプロジェクトに興味を深め、突如「協力する」と言い出したのだ。
習近平にとっては、これも「シルクロード」の看板として横取りしたい。

これら難題を協議するためイランのザリフ外相は三月にパキスタンを訪問している、五月にはトランプが「イラン核合意」から離脱し、制裁の準備に入っていた。
その後、中国の割り込みが明らかとなって、インドも態度豹変、米国とインドは日本への協力を要請することになった。

どうやら安倍首相が「シルクロードへの協力」を言い出しているのは、このプロジェクトも含まれるらしい。 
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)中国情報に詳しい貴誌にお尋ねしますが、上海における駐在日本人の数が劇的に減っているとか。日本人コミュニテイィで繁盛した日本食レストランも次々と閉店していると聞きました。本当でしょうか?
   (BC生、足立区)


(宮崎正弘のコメント)小生もしばらく上海には行っておりませんので詳しくは知りません。上海から帰ったばかりのF氏に訊くと、6万人近かった日本人が、いま4万ちょっとにまで減って、原因は主としてヴィザの問題、ついで本社の方針がアジアシフトに変更となった由です。このため日本人学校も生徒数が激減しており、日本人数世界一の座はふたたびニューヨークに奪われたとのことでした。
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  • 名無しさん2018/11/13

    これら難題を協議するためイランのザリフ外相は三月にパキスタンを訪問している、五月にはトランプが「イラン核合意」から離脱し、制裁の準備に入っていた。

    その後、中国の割り込みが明らかとなって、インドも態度豹変、米国とインドは日本への協力を要請することになった。



    どうやら安倍首相が「シルクロードへの協力」を言い出しているのは、このプロジェクトも含まれるらしい。←宮崎先生、情報ありがとうございます。一帯一路への協力するということの真の意味がここらにありそうですね。