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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<新卒860万人、中国の大学卒業予定者の「就活戦線」に異常あり

2018/11/05

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)11月6日(火曜日)
        通巻第5879号   <前日発行> 
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 新卒860万人、中国の大学卒業予定者の「就活戦線」に異常あり
  キャンパスに林立する立て看板たるや、企業のリクルート広告ばかり
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 日本の大卒予定者は「売り手市場」という幸福。中国は「買い手市場」の不幸。それも2019年7月卒業予定は860万人!(日本の十倍以上だ!)。

 1960年代後半から70年にかけて、「全共闘」が華やかなりし日々、大学キャンパスといえば「左翼文字」の立て看板が林立しており、アジ・ビラが大量に撒かれ、デモがあちこちで暴力化した。
軽佻浮薄な学生らはデモに参加して革命歌を唱った。だが就職シーズンとなると、突如、日本経済新聞を読んで保守の顔をし、殊勝な態度で面接を受けたっけ。

 不況入りした中国。新卒予定者らの顔は冴えない。キャンパスに林立するのは企業広告、美しいポスターで、輝かしい業績の未来を謳っている。とくに募集に力瘤を入れているのが不動産業界、それも販売部門だ。
 不動産がバブル爆発懸念のなか、どの会社も販売が振るわず、社員が次々と辞めていくため大量の販売戦力となる新卒を募集するわけだが、学生は学生でそっぽを向いている。

 これまで人気の高かった金融部門、とくに銀行、証券、保険、ファンドも、説明会に人は集まるが、一時期の熱気がない。むんむんと熱気に溢れ、立ち見がでる企業説明会はIT関連、コンピュータ、クラウドなどだが、この方面は理工系に有利であり、文化系やら駅弁大学は最初から無理と分かっても企業説明会だけでも参加しようというわけだ。

 なにしろ860万人もの大学生が新しく卒業する風景が、改革開放から40年で(あの頃、大学生って、本当にエリートだったなぁ)、ゴミの山のようになると誰が予想しただろうか。
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  読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)トランプ政権がINF条約を破棄し、それを伝えたボルトンのクレムリン訪問でも、プーチンは「あ、そう」と軽くあしらって、まるで重視していませんでした。INF条約破棄は、中国のミサイル防御のための、極東の安全をたかめるものであって、日本としては歓迎すべき動きなのではありませんか?
   (TY生、杉並区)
 

(宮崎正弘のコメント)嘗てドイツに「反核運動」があって「死よりも赤がよい」と座り込んで米軍パーシング?の配備に反対した極左集団がありました。
しかしドイツの国防認識では、ロシアのSS20配備に対抗できるのはパーシング?の配備しかなかった。それでロシア(当時はソ連ですが)はすごすごと引き下がった。
こんかいのトランプの決断はIFN条約の破棄です。
中距離核戦力廃棄条約(IFN)は、500キロから5500キロの核弾頭ミサイルを「生産しない。配備しない」という規則で、米ソが合意した。しかし米国は、ロシアが条約に違反して「NAVOTOR9M729」(移動式ランチャーから発射できる小型の地対空ミサイル。核弾頭搭載)を配備したと非難し、条約破棄を通告しました。
トランプの本当の狙いは何か
この条約に加盟していない中国が中距離核弾頭を量産し、台湾、日本ばかりかグアム、ハワイと射程としてすでに配備している。
対抗する日本の防備が「パトリオット・ミサイルシステム」、そして配備予定の「イージス・アショア」ですが、これはあくまで迎撃システムです。なにしろ専守防衛なので、攻撃兵器は何一つ保有しないのが日本です。
 地域のパワー・バランスにおいて、中国優位がいまの現状でしょう。米国は同盟国を守るために中距離核戦力の再配備を狙い、ですから一番慌てているのは中国です。
 ところが唐変木日本政府は「核軍縮に逆行する動きは歓迎できない」と声明する始末。まったく安全保障を理解していないのですね。
軍事音痴が永田町、霞ヶ関と市ヶ谷台(防衛省幹部ら)のあたまのなかにあるとすれば、そのほうも由々しき事態でしょう。



   ♪
(読者の声2)貴誌5878号の「読者の声」で、YU生さんが「このメルマガの読者には自民党支持者が多いようですが、自民党政権だから政策が保守かというと、必ずしもそうではありません。その最たるものが、今回の移民導入政策への大転換です」と述べておられますが、「水道事業民営化(運営権売却)」政策もこうした例の一つです。
 私は、宮崎氏と同世代で、初めての投票権行使は美濃部・松下の都知事選、この処女投票以来、一貫して自民党に投票してきましたが、安倍政権の水道民営化(運営権売却)政策には反対しています。 
 なお産経新聞のサイトは、11/4(日) 18:00配信 で、「水道民営化に根強い抵抗感 料金高騰、水質悪化…海外では暴動も」という記事を載せていますね。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181104-00000536-san-hlth

 雑誌『表現者クライテリオン』11月号(10月16日発売)が、特集「ネオリベ国家ニッポン『新自由主義』という悪魔の挽き臼」、座談会「新自由主義への処方箋『左右共闘』で対抗せよ」という記事を載せていますが、私による「水道事業民営化(運営権売却)」政策反対活動も、いわば「左右共闘」という結果になっています。
私も何回か、この問題に関するセミナーに講師として参加していますが、主催は保守系団体ではありませんでした。
 「YU生」さんが言われる現象は、一般的に言って、「保守・革新」とか「右翼・左翼」などというカテゴリーで単純な区分けをできない問題が増えてきているということだと思いますが、このことは自民党が小泉政権になって、竹中平蔵などを起用して、新自由主義的政策を打ち出してからその傾向が強くなってきたと思います。
 
 藤原正彦氏は竹中平蔵を「詐欺師」と呼んでおられますが(佐々木実『市場と権力』講談社刊の新潮ノンフィクション受賞選評)、今回の水道民営化問題においても、竹中の詐欺師的言動を指摘することができます。
この点は、私もセミナーなどで具体的に指摘しようとするのですが、必ずしも一般には理解されていないように思えることは遺憾です。
 西尾乾二氏は、小泉は保守政治家ではないとして、下記のように述べておられます。
「彼(小泉)は保守政治家では断じてない。自由の涯には破壊しかない。市場競争原理主義者が『改革を止めるな』『ぶっ壊す』と叫び続けたのは当然で、彼は旧田中派を壊したのではない。天皇制度を壊そうとしている。思いやりや長老への礼儀、義理人情、日本人の交際のあり方まで毀し、オランダのテロリストのように祖国の文化を破壊しようとする『左翼』である。
 そのことを世に多い小泉好きの保守のおじさんたち、お兄さんたちに、物事はよく奥を見、先を見て考えよと伝えておきたい」(西尾乾二『「狂気の首相」で日本は大丈夫か』PHP研究所刊)
  (CAM)


(宮崎正弘のコメント)小泉さん、やめてから靖国参拝に行っておりませんね。かれほどの偽善政治家は珍しい。靖国連続参拝は百点、郵政民営化という「改悪」はマイナス百点。だから「小泉政治の評価はプラス、マイナス零点だ」と、小生も主張していました。
或る番組で、そのことを小生が言うと、番組のホスト役だった鳥越某が絶句してましたっけ。
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  11月25日は憂国忌です!
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三島由紀夫氏追悼 第四十八回 追悼の夕べ
「憂国忌」のご案内
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 ことしは三島先生の没後四十八年です。政界、言論界でも「最後の檄文」の主張にもある憲法改正の方向性が出てきました。本年は明治の残映から始まる三島先生の傑作『春の雪』(『豊饒の海』第1巻)を中心としたシンポジウムなどを執り行います。
       記
 日時   十一月二十五日(日曜) 午後二時(午後一時開場)
 場所   星陵会館大ホール(千代田区永田町2−16)
 資料代  お一人 二千円 
<プログラム>                      (敬称略、順不同) 
                      総合司会     菅谷誠一郎
午後二時   開会の挨拶         三島研究会代表幹事  玉川博己
      『春の雪』名場面の朗読               村松えり
      『天人五衰』最後の場面朗読             村松英子
午後二時半 シンポジウム  「『春の雪』をめぐって」
                    小川榮太郎、富岡幸一郎、松本徹 
                    司会 上島嘉郎(『正論』前編集長)
      追悼挨拶「憲法改正の時が来た」     中西哲(参議院議員) 
午後四時十五分    閉会の辞。 全員で「海ゆかば」斉唱    
 <憂国忌代表発起人> 入江隆則、桶谷秀昭、竹本忠雄、富岡幸一郎、中村彰彦
西尾幹二、細江英公、松本徹、村松英子
       (なおプログラムは予告無く変更になることがあります。ご了承下さい) 
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  • 名無しさん2018/11/05

    トランプの本当の狙いは何か

    この条約に加盟していない中国が中距離核弾頭を量産し、台湾、日本ばかりかグアム、ハワイと射程としてすでに配備している。

    対抗する日本の防備が「パトリオット・ミサイルシステム」、そして配備予定の「イージス・アショア」ですが、これはあくまで迎撃システムです。なにしろ専守防衛なので、攻撃兵器は何一つ保有しないのが日本です。

     地域のパワー・バランスにおいて、中国優位がいまの現状でしょう。米国は同盟国を守るために中距離核戦力の再配備を狙い、ですから一番慌てているのは中国です。

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