国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み  <<ピレウスの次はイタリアのトリエステ港を狙う中国

2018/10/04

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)10月4日(木曜日)弐
        通巻第5846号  
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 ピレウスの次はイタリアのトリエステ港を狙う中国
  イタリア首相府。「一寸の土地も中国には売り渡さない」
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 旧ユーゴスラビアの北端は、いまスロベニア(首都はリュブリナ)。冷戦時代は、この国境に高い「壁」が築かれ、西側と遮断されていた。
北西のノヴァゴリッツァの目の前がイタリア、いまは自由に行き来できる。筆者も三年ほど前に行ったが、イタリア側とハイウェイが繋がり、イタリアのほうから物価の安いスロベニアのスーパーに買い物に来ている(拙著『日本が全体主義に陥る日――旧ソ連、衛星圏30ヶ国の真実』、ビジネス社を参照)。

 そのスロベニアに突き刺さるようにアドリア海の内湾に入り込んだイタリアの港がトリエステである。この地は古代ローマ時代から軍事要衝だった。
欧州で11番目の規模(コンテナの扱い量)の港は、アドリア海からヨーロッパ大陸を繫ぐ。この港から欧州製品が世界各地へ輸出されている。観光地ヴェニスの対岸である。

 中国が大規模な投資、インフラ建設を呼びかけているのが、このトリエステ港だ。
 ギリシアのピレウスに比べると小規模とはいえ、ターミナルの拡張、倉庫の拡大と物流アクセスの複線化などのインフラを整備すれば、コンテナ扱い量を飛躍させることができると中国が提案したという。

 たしかに、ギリシアのピレウスは欧州への玄関であり、コンテナの年間取り扱い糧は、375万TEU(20トンコンテナが一単位)。一方のトリエステは73万TEUだ。

 しかし、ピレウスの管理運営権は、ギリシアの財政難、IMF救済の大騒ぎに紛れて、2016年に中国のCOSCOが30億ドルで買収した。以後、不正書類や輸入量の誤魔化しばかりか、不法移民がコンテナ輸送されていたことも発覚した。
 
 イタリアのメディアが騒ぎ出した。
 「中国がピレウス港を買収したように、トリエステ港は中国に奪われるのではないか」
「スリランカの例にあるように、将来軍事基地となるのでは」
「NATOと対立を煽る結果にならないか」

 楽天的なイタリア人から、こういう悲観的見通しが先にでることは珍しいが、すでにフィレンツェの隣町プラトーが、いつの間にか気がつけば中国人に乗っ取られてしまったように、現実に中国の経済的進出の脅威を経験しているからだ。

 ジョルデティ官房長官が会見して曰く。
「われわれはギリシアではない(破産していない)。イタリアの土地は一寸たりともチーノ(中国)には売り渡さない」。

 さらに付け加えた。「ピレウスからバルカン半島を北上し、ベオグラードからブタペストへ中国は鉄道を建設しているが、基本的なルートの誤断だ。トリエステからだと、欧州の中枢へ繋げる」
 投資は歓迎、買収なら拒否というのがイタリアの姿勢だ。

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●読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声 
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 (読者の声1) 旭日旗に対する韓国の非常識と無知
  来週済州島沖で行われる韓国主催の国際観艦式において韓国側は参加予定のわが自衛艦に旭日旗(自衛艦旗)を掲げるな、とわめいている。
理由は旭日旗が「戦犯旗」であるからだと、全く非常識にして無知極まりないかの国の民度を示すものではないか。
世界のすべての海軍は軍艦旗(Naval Ensign)を国家の主権を象徴するものとして互いに認め合い、敬意をもって尊重している。
かの大戦で帝国海軍と死闘を演じた米国、英国両海軍はわが帝国海軍が軍艦旗として掲げ、現在は海上自衛隊が継承している旭日旗を最大の敬意をもって遇している。
彼らは旭日旗が日露戦争においては東郷元帥が旗艦「三笠」にZ旗とともに戦闘旗として掲げた栄光の旗であることをよく承知しているからだ。それは米英に限らず世界の全ての国と海軍が知っていることだ。日清、日露の戦いから大東亜戦争に至るまでアジア解放のために戦ったのが帝国海軍であり、普段は艦尾に、戦闘時にはメインマストに戦闘旗として掲げられた旭日旗を仰いで実に多くの勇敢なる将兵が戦い、身命を祖国に捧げたのである。
日本と戦争をしたこともない韓国が旭日旗は戦犯旗だ、軍国主義だとほざくのはおのれの無知と馬鹿を世界に示していることに気がつくべきである。防衛省、海自が旭日旗の掲揚は国内法たる自衛隊法で定められたことであり断固拒否する姿勢を示しているのは当然である。
  (武蔵国杉並住人)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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