国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<パキスタン新政権、20億ドルの削減を模索

2018/10/02

★小誌愛読者25850人 
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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)10月2日(火曜日)
        通巻第5843号 
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 「マハティール・ショック」以後の「反中ドミノ」というTSUNAMI
   パキスタン新政権、20億ドルの削減を模索
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「マハティール・ショック」以後、南アジアでは「反中ドミノ」という政治的な津波に襲われた。親中派で、シルクロード構想にのめり込んだ政権がいずれも選挙で敗北し、中国の戦略を俄な暗雲が覆い始めた。

マハティールは「われわれは中国の経済植民地ではない」と主唱し、登仙するや、新幹線プロジェクトの中断とボルネオからのパイプライン工事の中止、くわえてジョホールバル沖合の「フォレストシティ」に関して、中国の投資移民にはヴィザを発給しないとした。
中国は青ざめる。

続けての衝撃がパキスタンとモルディブで親中派政権が潰えたことだった。いかに中国がアジアで嫌われはじめたかの証明ともなった。

モルディブでは、親中派ヤミーン大統領が9月23日に選挙で、インドが支援した野党のソリに敗れた。ところが、大統領就任式は11月17日であり、それまでにヤミーン政権は何をしでかすか分からず、関係国も注視している。
モルディブにもっとも政治的な影響力を持つのはインドだが、文化的に、あるいは距離的に近いのはスリランカである。

モルディブはスリランカが中国の「借金の罠」に陥落し、重要な港(南のハンバントラ)を99年も租借される羽目に陥ったことを我事のように目撃してきた。中国への負債15億ドルを、いかにして返済するか。

といってもモルディブのGDPは30億ドル前後しかなく、返済は不能であり、問題は岩礁をいくつか貸与すると仮定して、どこに人工島を造成されるか。それらが軍港に化けるのは時間の問題でもあり、ヤミーンがまだ政権に居座る間に、そうした契約を北京と結んでしまうのではないか、政局は流動化している。
すでにモルディブは中国との間にFTAを締結したが、まだ発効には到っていない。

さてパキスタンでも新しい動きが出た。
「中国の借金を減らそう」と訴えて当選したイムラン・カーン首相は、北京に挨拶におもむかず、急遽、サウジアラビアを訪問した。

財務大臣は「CPEC(中国パキスタン経済回廊)」の総予算600億ドルから、当面は20億ドルの減額を検討している。さらに20億ドルの削減をしたい」と発表した(『ザ・タイムズ・オブ・インディア』、10月2日)。

削減の対象はカラチ ー ペシャワール間の鉄道(1892キロ)で、「経済、流通の大動脈となることは了解している。が、工事は遅々として進んでおらず、区間の削減を含めた措置をとりたい。近未来にはさらに20億ドルを減額し、合計600億ドルのシルクロード関連プロジェクトを560億ドルに減額・修正し、財政健全化の第一歩としたい」と述べた。
言葉は遠慮がちだが、固い決心から具体的数字を出していることがわかる。

かくして「中国経済は勢いを失った」と『ウォールストリート・ジャーナル』(10月2日)が大書した。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1797回】                
 ――「支那人は不可解の謎題也」・・・徳富(22)
徳富蘇峰『支那漫遊記』(民友社 大正七年)

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「實利的の本能を有」しながら、その一方で「?榮心滿々として、理窟に拘泥する支那人」を相手にするには、どうすればいいのか。「此の如き人種に向て、唐突、無遠慮に、我が註文も強制」したら、「彼等をして懊惱、憤惋、屈辱、不愉快を覺えしむる」ことになる。じつは彼らは「實利主義者なれども、恩讎の念に於て、淡泊ならず」。「決して忘讎者にあらず」。だから「吾人は我が不用人、無頓着の結果、徒らに支那人の反感を沽ふ影響の、甚だ重大なるを虞れずんばあらず」。

 「?榮心滿々」で「理窟に拘泥する」うえに「決して忘讎者にあらず」というのだから、もはや処置ナシとしかいいようはない。やはりケイ(敬、軽、警、携、計、・・・)して遠避けるのが得策か。

 ■「(一九)下宿屋の敵討ち」

「排日者の留學生に多きは間違いなき事實」だが、その背景を考えれば「彼等が日本にて被りたる、虐遇、薄遇、冷遇に對する、當然の反應と見るの外なし」。日本人が普通に対応しているにもかかわらず、「邪推深き支那人」は「虐遇、薄遇、冷遇」と思い込んでしまう。留学生が排日に奔ることに関しては、「何れにしても、我が邦人の冷かなる心膓が、支那留學生に反應したる、結果と見る可き」だ。

 ということは「排日の一半は、日本人自から之を誘起したるものにして、自業自得」というべきだ。だから「せめて日本人として、支那人に對して、今少しく温かなる心膓を、表示したく思ふ」。

 相手に対し心を砕き、心を通わせておけば、「利?の衝突する場合に、幾許の緩和力」を持つだろう。「世の中は、損得打算のみにては、成立せず。打算以外の打算あり、損得以外の損得あり。是皆な感情、思想の支配する所たり」。やはり「彼等の皮下にも血あり、彼等の眼底にも涙あり。彼らは決して器械にあらず、人間なることを知らば」、それなりに遇すべきだ。

 ――ならば徳富センセイに伺いたい。恩を仇で返すような留学生の犯罪までも、「彼等が日本にて被りたる、虐遇、薄遇、冷遇に對する、當然の反應と見るの外なし」と、「今少しく温かなる心膓を、表示」すべきなのか。利害打算なんぞ全く考えず、全身全霊の善意で留学生に対していた庶民に対する人非人のような犯罪までも、「日本人自から之を誘起したるものにして、自業自得」と我慢するしかないのか。

 ■「(二〇)腑甲斐なし」

「日本人も、支那人も」、欧米人からすれば「世界の特殊部落として、取り扱はれ」、「均しく異?徒」であり「?色人種」であるから、「日支人は樂を同うせざる迄も、或る程度迄は、憂を同じうしつゝある也」。だが「支那人が動もすれば、其の手近き日本人を袖にして、遠き歐州人に倚らんと」するが、「其の責任は、日支兩國民に等分」すべきではないか。

 「支那人本來、事大主義者にして、歐米人を餘りに多く買被り、日本人を餘りに多く買落としつゝあ」る。彼らは日本人を余り理解していないが、「支那人をして、日本及び日本人を、十二分に諒解せしまざるは、亦た日本人の怠慢、無頓着の責」であることを知るべきだ。

 だかこそ、日本は彼らに向って力と意を尽くしてプロパガンダを展開すべきだ。「日支兩國の關係を、分明に告白し、支那人をして、自らの立脚の地を覺悟せしめ」なければならない。「日支親善の大目的を把持し」てはいるものの、「平生其の關係を閑却する」からこそ、欧米に乗ぜられてしまうのだ。
「其の腑甲斐なきや、言語道斷也」。

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●読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声 
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 (読者の声1) 貴誌前号の書評、佐藤秀明編『三島由紀夫紀行文集』(岩波文庫)に出てくるリスボンを訪れたのは確か西暦2000年(平成12年)ころ、英語が通じるのは観光案内所や高級ホテルくらいで、旅行会話程度のポルトガル語は必須でした。
ユーロ導入当時で外国人に吹っかける輩もいましたが、ほとんど金銭トラブルもなく、鉄道は乗り過ごしても大目に見てくれるなど、北ヨーロッパでは考えられないほどゆるい雰囲気が気に入りました。
 リスボンの中国料理店は西洋食器にワインというマカオ・スタイルで美味、中国人客のいない中国料理店はこれほど落ち着くのかと不思議な気持ち。
 シントラの昔のお城、お姫様の寝台の小さいこと、日本との交流を描いたジオラマでは天守閣に十字架が記憶に残ります。
ポルトガルでは女性のスカート姿を見るのは稀で、スカート姿はお墓参りの女性という印象。ポルトの歴史地区では今でも現役の共同洗濯場があり驚きでした。
 マカオの石畳は全盛期のポルトガルが本国から運んだものですが、幕末の志士たちが活躍した時代には香港の繁栄とマカオの寂れた様子に驚いていますから没落するポルトガル、興隆するイギリスを実感したことでしょう。
 興隆するイギリスの東洋での拠点はシンガポールと香港。香港では一度は日本軍に追い出されながら戦後に戻ってきた。
1960年代の日本映画ではクレイジー・キャッツ主演で香港に日本料理店を開くというものがありました。
当時の映画ではイギリス人が支配する側、街並みが1990年代でもほとんど変わらず驚いたものです。
 ホテルやレストランの薄味で上品な料理にたいし屋台では脂ギトギトの大衆料理。大陸よりの山の上では簡体字に路上の床屋と大陸からの難民が大勢暮らし、日清の出前一丁(袋麺)がメニューにでてくるほど食堂も実に不味かった。
香港の高層アパートの軒先をかすめるように着陸する啓徳空港や九龍城があった時代の香港を体験できてよかったと本当に思います。
 香港での影響力を低下させるイギリス、英国航空(ブリティッシュ・エアウェイズ)は香港路線は維持するものの香港ベースの客室乗務員全員を解雇だという。
https://www.hkpost.com.hk/20180928_13821/
これも中国の先行き不安と関連しているのかもしれませんね。
    (PB生、千葉)



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(読者の声2)貴誌前号の書評ですが、リスボンを「隠居したくない町」というのが面白かったです。
タイガー・バーム・ガーデンの「なんと見事に中国文化を、その精髄を鷲づかみに譬喩 したことだろう」という批評は、中国ウォッチャーとして説得力がありました。
(HS生、奈良)



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(読者の声3)「日本GNH学会特別講演会――死生観の時代〜超高齢社会をどう生きるか」のお知らせです。

とき   10月12日(金)午後6時〜8時
ところ  拓殖大学文京キャンパス国際教育会館3階F301
講師   渡辺利夫 先生(前拓殖大学総長)
演題   「死生観の時代〜超高齢社会をどう生きるか」 
会費   1000円
定 員   50名(出席を希望される方は10 月8 日(月)までにメールにて、その旨お知らせ下さい。
メールアドレス:info@js-gnh.net
主 催 日本GNH 学会 E-mail:info@js-gnh.net http://www.js-gnh.net
緊急連絡先:090-5493-5421(岡崎)
共 催 一般社団法人グローバル・イシューズ・フォーラム東京
一般社団法人アジア経済文化交流推進協会



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(読者の声4)「北朝鮮難民流出にどう対処すべきか」
この問題は、今後日本にとっ大きな「難民・移」し浮かび上が ってくる可能性があります 。今回の講演会ではこ脱北者問題につい考えみたと思ってくる可能性があります 。

とき    10月19日(金)18:30
ところ   アルカディア市ヶ谷
講師    三浦小太郎(国際問題評論家・アジア自由民主連帯協議会事務局長)
会費    三千円(学生千円)
定員    30名
主催    一般社団法人 グローバル イシューズ フォーラム東京
携帯090-5493-5421(担当 岡崎) Fax 042-679-3636
E-mail  globalissues_gift@yahoo.co.jp
また前回のGIFTの様子は下記サイトからご覧いただけます。
http://www.npo-lesa.org/pemagift1/repoto7_27,2018.html

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(休刊の予告) 小誌は地方講演旅行のため10月7日―8日が休刊予定です
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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