国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み ウィグル人への人権弾圧をこのまま見過ごすのか?

2018/09/29

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月29日(土曜日)
        通巻第5840号   
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 ウィグル人への人権弾圧をこのまま見過ごすのか?
  米議会、中国制裁法案を準備中。ルビオ上院議員らが立ち上がる
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 中国が占領している「東トルキスタン」(新彊ウィグル自治区)における人権無視の弾圧、再教育キャンプにおける洗脳に業を煮やす米国議会では、ちかく本格的な中国制裁法案を上程する動きがでている。
 
 報道に拠れば、百万人のウィグル人が隔離され、砂漠の収容所に詰め込まれた、あげくにイスラム教徒が忌避する豚肉を与え、コーラン読書は禁止、一日五回の「アッラー・アクバール」祈祷もさせないで、習近平思想本を読ませるという洗脳教育を為している。
 
 2018年9月26日、上院議員のマリオ・ルビオ議員等がよびかけ、中国制裁を具体化するようポンペオ国務長官、ムニューチン財務長官に書簡を送ったばかりか具体的な制裁案の協議に入っていると発表された(サウスチャイナ・モーニングポスト、9月29日)。
同時に下院外交委員会の「アジア太平洋小委員会」は、9月26日に公聴会を開催しており、テッド・ヨーホー下院議員(フロリダ州選出)は、「これはSFフィクションではない。リアルな出来事、現在進行中のことだ」と中国を批判した。

 米国は偵察衛星によって収容所の位置や、人数を確認している。また在米ウィグル人団体ばかりか、アメリカ人の研究者等を動員して人権弾圧の報告書をまとめ、制裁対象の筆頭にウィグル自治区党書記の陳全国の在米資産凍結などの措置をとることが盛られた。

 中国は「露骨な内政干渉であり、中国には再教育センターはない。あるには職業訓練所であり、また少数の犯罪者を収容している小さな施設があるだけだ」と反論したが、誰も信用していない。

 とくにイスラム諸国へ留学した若者ら八千人が突如拘束され行方不明になっている事実は家族からの連絡で、米国メディアは大きく取り上げている。

 なにしろ中国では国防費よりも治安対策費のほうが多額であることは周知の事実だが、セキュリティ方面の雇用も鰻のぼりで、2012年には一万人規模だったが、17年には53800名にも膨れあがっている。
 2017年に陳全国がチベット自治区党から横滑りで新彊ウィグル自治区の書記に赴任してから、こうした弾圧が本格化した。

 一方、このセキュリティ機器、施設ならびに警官の装備で、顔認識サングラス、X線装置ならびに監視カメラの顔認識システムとの連動システムなどに米国製品が使われている怖れがあり、在上海米国商工会議所は「議会の制裁対象には在中アメリカ企業も含まれることになるのでは」と戦々恐々だという。
  すでにドイツとスウェーデンはモラトリアム(制裁執行までの猶予)を発表している。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1796回】                      
――「支那人は不可解の謎題也」・・・徳富(21)
    徳富蘇峰『支那漫遊記』(民友社 大正七年)

  ■「(一六)取る乎與ふる乎」

 日本の「近時の對支交渉なるものをみると」、官と民、個人と団体の別なく「何物かを支那より取らんと欲」するばかりで、「何物かを支那に與へんと」はしない。これに反し「歐米人、殊に米人の如きは然らず」。たとえば「病院を設け、學校を設け、特に多額の金を投じて、留學生を誘ひ、之に特別の便宜を與へつゝあり」。彼らは「支那及び支那人に向て、大いに與ふる所あり、且つ與へんとするものゝ如き感想を支那人に與へつゝある也」。実際に、どれほどのものを与えることになるかどうかは別にして、「實利主義の支那人には、物質上の寄與は、必らず剴切なる印象を與へつゝあるに相違なけむ」。

  これに対し日本は与えることなく、「唯だ取らんと欲するに汲々」とするのみ。これでは「日支親善を高調」したところで却って逆効果だ。かくして徳富によれば、「今や米人は、多大の捨石を、支那に措きつゝあり。吾人は此の捨石が、物云ふ時節の到來するを、忘却す可らざる也」。

  「實利主義の支那人」を相手にするには、それなりの「捨石」が必要であり、日本人のように「唯だ取らんと欲するに汲々」としているようでは、いずれ強烈なしっぺ返しを喰らうことになる――これが徳富の説くところだ。

  ■「(一七)プロパガンダ」

 将来的には「所謂る第三の思想、及び感情の共響、同鳴の點を日支兩國人間に見出す」必要があろうが、目下のところ日本人には思いも及ばない。ところが「歐米人の如きは、夙に其の必要を感じ、支那に向つて、自己の主張を注入する」に努めている。
  その最たる例がドイツだが、「所謂獨逸人の『プロパガンダ』は、其の開戰以來、異常なる力を以て、支那を席捲しつゝあり」。ドイツ人は新聞、雑誌、小冊子、文字、さらには絵画を使ってプロパガンダを進めている。

 「英米人の如きも、それ相應に、其の方面に力を竭し」ている。「上海には、米人の手によりて、日本惡口を專門とする雜誌あり」。「有力なる英人の機關新聞あり」。それら雑誌や新聞の主張は「直接に支那人に觸れざる迄も、先づ支那の新聞雜誌に及び、之を通じて、支那人に及ぶもの、其の影響决して少小にあらざる也」。

  支那における欧米のメディアが直接的に日本批判を目指しているかどうかは別に、大局的には日本と日本人に対するマイナス・イメージを植え付けようとしていることは明らかだろう。「歐米人が、此の如く努力しつゝあるに拘わらず、我が官民が、此の方面に於て、甚だ冷淡なる」ことに、徳富は「驚殺せられざるを得ず」。

  北京、奉天、上海、済南などにも日本人経営の新聞はあるが、「唯だ日常の問題に就て、日本人の立場より、支那人に向て、意見を開陳する」だけで、欧米メディアのように積極的な宣撫・洗脳工作をしようというのではない。
  プロパガンダに関するなら、日本は官民問わず余りにも無関心に過ぎる。

 ■「(一八)恩讎の念」

 日本側は「日支親善とさへ云へば、何時にてもその事が出で來るものと思ふ」。だが「支那人は此の如き、單純の人種」ではない。彼らは「文明に中毒」し、「自繩自縛」し、「極めて實利的の本能」を持つが、じつは「理窟に囚はれたる人種」だから、何をするにも「口實」「理由」が必要となる。彼らが掲げる「大義名分」とは、「此の口實也、理由也」。

 日本は、このような「人種に對して理由も語らず、説明も與へず、藪から棒に、唯だ我が言い分を押し透さんとす」。これを、骨折り損の草臥れ儲けというに違いない。
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●読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声 
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 (読者の声1)貴誌前号、「中国は「世界の工場」から「世界の市場」、そして「世界のゴミ箱」。タイトルにおもわず吹き出しましたが、まさに宮崎正弘さんの『米中貿易戦争で始まった中国の破滅』(徳間書店)の予測通りの展開になってきました。
 それにしても御指摘の「日米共同声明」の第六項が、それほど重要なこととは、改めて知りました。重要な情報、ありがとうございます。
   (TY生、太田原)



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(読者の声2)きのうのラジオ日本で、宮崎さんの生出演番組を拝聴しておりましたが、なるほどアジアに拡がっている反中ムードが本格化している状況。とりわけ五月のマレーシア選挙で親中派ナジブが敗北し、いわゆる「マハティール・ショック」が、パキスタン、モルディブへ伝播し、いずれも親中派政権が敗北という、新しい状況が産まれて来ました。 
そこで貴著新刊の『アメリカの「反中」は本気だ』(ビジネス社)を読み返しているところです。
 わたしは、マイカー族なので、ラジオ日本をよく聞いておりますが、この番組への出演回数をもっと増やして欲しいと思います。
  (FD生、大田区)
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『アメリカの「反中」は本気だ』(ビジネス社、1404円)
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『習近平の死角』(育鵬社、1620円)  
『西郷隆盛 (日本人はなぜこの英雄が好きなのか)』(海竜社、1620円)  
『米国衰退、中国膨張。かくも長き日本の不在』(海竜社、1296円) 
『AIが文明を衰滅させる (ガラパゴスで考えた人工知能の未来)』(文藝社、1404円) 
『習近平の独裁強化で、世界から徹底的に排除され始めた中国』(徳間書店、1080円) 
『連鎖地獄―日本を買い占め、世界と衝突し、自滅する中国!』(ビジネス社、1188円)
『金正恩の核ミサイル 暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる』(育鵬社、1512円)
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宮崎正弘 v 藤井厳喜『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』(海竜社) 
宮崎正弘 v 西部邁『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫、778円)  
宮崎正弘 v 石平『アジアの覇者は誰か 習近平か、いやトランプと安倍だ! 』(ワック)
宮崎正弘 v 石平『いよいよ、トランプが習近平を退治する!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 石平『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック、994円)  
宮崎正弘 v 室谷克実『米朝急転で始まる中国・韓国の悪夢』(徳間書店、1296円)
宮崎正弘 v 室谷克実『赤化統一で消滅する韓国、連鎖制裁で瓦解する中国』(徳間書店) 
宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
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宮崎正弘 v 渡邊惣樹『激動の日本近現代史 1852−1941』(ビジネス社)
宮崎正弘 v 高山正之『日本に外交はなかった』(自由社、1080円)
宮崎正弘 v 馬渕睦夫『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 宮脇淳子『中国壊死』(ビジネス社、1188円)
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宮崎正弘 v 石平、福島香織『日本は再びアジアの盟主となる』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 石平、福島香織『中国バブル崩壊の全内幕』(宝島社、1296円)
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(休刊の予告) 小誌は地方講演旅行のため10月7日―8日が休刊予定です
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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