国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<馬雲に暗雲。危機を感じたがゆえにアリババのトップを辞任へ

2018/09/12

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)9月12日(水曜日)
        通巻第5826号  
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 安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババ
   馬雲に暗雲。危機を感じたがゆえにアリババのトップを辞任へ
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 中国の民間企業の星、若者のアイドルともなった「中国のビル・ゲーツ」=馬雲(英文はジャック・マー)は唐突にアリババのトップの座から降りて、以後は社会奉仕事業に専念したいとした。
 「???」。 

アリババは浙江省杭州に本社があり、従業員が86000人、売り上げは世界で4200億ドルという神業的な急成長企業で、2014年に香港でIPO(新規株式公開)したときは史上空前の250億ドルをかき集めた。この記録はまだ破られていない。

先月、マレーシアからマハティール首相がわざわざ本社を訪問したおりに馬雲自らが、多忙なスケジュールを変更、先約をおしのけて首相の案内役を買って出た。マレーシアは交通渋滞を解決するAI技術をもとめ、中国の代表企業視察となった。

 アリババは中国共産党の「指令」が背景にあったのか、香港の老舗名門の英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」を買収し、世界のメディアが注目した。
このメディアは香港返還前にマレーシア華僑の郭?年(シャングリラホテル経営)が買収し、その後、世界の新聞王ルパート・マードックが買収し、さらに馬雲が傘下におさめてきた。

これで香港最大の影響力を持つメディアは、中国共産党の色が濃くなると言われたが、馬が経営トップになってからも論調は変わらず、というより行間を読むと、共産党に批判的なことが分かる。

 アリババは11月11日の語呂合わせで独身者の買い物ディなどと企劃したところ、世界最大の消費がおこって、そのデータの強みを改めて業界は悟った。この現象をじっと見ていたのが中国共産党なのである。


 ▲アリババのビッグデータは中国共産党にとっても脅威なのだ

 なぜならアリババが蓄積した個人データは、共産党にとって一大脅威であり、なにはともあれ、このまま民間企業を独自な方向に走らせるわけにはいかない。
ましてアリババも、テンセントも百度も、どちらかと言えば江沢民政権時代に急成長した企業であり、習近平にとっては長らく癪のためだった。

 安邦保険、海南航空、大連万達につづく習近平の標的はアリババだろうとチャイナウォッチャーの間には噂が飛び交う。
安邦の呉小輝はトウ小平の孫娘を後妻としていたにも拘わらず逮捕拘束され、海南はバックが王岐山のはずだが、有利子負債が巨額すぎてヒルトンホテルなどの資産を片っ端から売却し、大連万達も虎の子のテーマパークやホテルを売却している。習近平に睨まれ銀行融資が途絶えたからだ。

 巨大なビッグデータの横取りを企図する中国共産党の動きを肌で感じている馬雲にとって、このあたりでアリババから身を引くのが得策と考慮した可能性が高い。
後継は1111セールを成功させた張勇になる。

この馬雲引退という大事件は、テンセント、百度など中国のベンチャー企業大手に、爆発的な衝撃をもたらした。ところでアリババの最大株主は孫正義である。かれはどうするのか?
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) 「日本文化チャンネル桜」から9月29日の特番のお知らせです。
番組名:「闘論!倒論!討論!2018 日本よ、今...」 
テーマ:経済討論「トランプと世界経済の行方」(仮)
放送予定:9月29日(土)夜公開(日本文化チャンネル桜。「YouTube」、「ニコニコチャンネル」「Fresh!」オフィシャルサイト、インターネット放送So-TV)。
 <パネリスト:50音順敬称略>
川口・マーン・惠美(作家)、高橋洋一(嘉悦大学教授)、
田村秀男(産経新聞編集委員兼論説委員)、藤和彦(「経済産業研究所」研究員)
三橋貴明(「経世論研究所」所長)、宮崎正弘(作家・評論家)、渡邉哲也(経済評論家)
司会:水島総(日本文化チャンネル桜 代表)



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(読者の声2) 築地市場の豊洲移転も1か月後に迫ってきたが、小池都知事による、移転延期はどういう効果があったのだろう。
市場移転の延期による、豊洲における付加費用、遅れによる機会損失、多くの関係者への補償などは莫大な額になるだけではなく、そのために環状2号線道路工事が延伸されたことによる影響は大きい。そうした損害を少しでも補えるような「効果」があったのか、小池知事は明確に説明する責任があるのではないか。
 五輪誘致に乗り出した都は競技会場を集約する「コンパクト五輪」を標榜。選手や観客の移動がスムーズな大会運営を国際オリンピック委員会(IOC)にアピールし他の候補地から招致をもぎ取ったのであったはず。環2の整備はこの計画の根幹だった。
このため環2の完成延期は「国際公約違反」との声も出ているようだ。
お盆の頃は首都高が最も混雑する時期であるにもかかわらず、オリンピック開催が重なれば、その混雑、混乱は相当のものになるだろう。いま心配されている酷暑も含めて、2020年のオリンピックは、前途多難のように思える。
 小池知事は、こうした一連の影響についてどこまで考慮したうえで、築地市場の豊洲移転延期を決定したのだろうか。そして、どのように事後責任を果たしていくのか、いけるのか。
 2017年11月号の「文藝春秋」誌には、小池百合子氏が「希望の党代表・東京都知事」という肩書で「私は本気で政権を奪う」という論を寄せている。サッチャー元英国首相のことばを引用したりして「いまの日本をリセットして、エッジの立った改革を断行するのか」などと、カッコのよいことを述べているが、あまりにも空疎な内容で呆れるほどである。カタカナを使うから、その曖昧さが隠されるのだが、「リセット」とは「セットし直す、(ダイヤルなどを)ゼロに戻す」という意味であって、小池氏や当時の希望の党の政策には、そこまでに至る具体策などまったく見られなかった。
「エッジの立った改革」などと言うが、具体的にはいかなる「改革」を行おうとしていたのか。この程度で「本気で政権を奪う」など、冗談にもならないだろう。

 この小池「論文」からまだ1年も経っていないのだが、2018年1月号の「文藝春秋」誌では、石井妙子氏が「女たちが見た小池百合子『失敗の本質』」という論を寄せ、「ほんの2カ月ほど前に『初の女性総理誕生か』と世間を騒がせたことが遠い過去に思える」と述べている。
「満開に花開いたまま、ボトリと音を立てて地に落ちた印象」「膨らんだ風船が破裂した、凧の糸が切れた、風に乗っただけでエンジンがついていなかった・・・」ともたとえられているようだが、小池百合子氏の言動の無内容さには呆れるほかない。
石井氏の文中では、TV登場初期の小池氏について、大学卒業前の片山さつき氏が「『ほとんど何も話さない、男性司会者の横に控えているアシスタント』としての小池を記憶している」ことが述べられている。
小池百合子の「実力」は、本来はこの程度のものだったのであろう。片山さつき氏が思ったというように、しょせんは「女性であること」を活かして、男社会を生きてきた女性に過ぎないのだろう。
 希望の党のこと云々は「過去のこと」かもしれないが、選挙で選ばれてしまった現職の東京都知事については責任感をもってやり遂げていただかなければ困る。
  (CAM)


(宮崎正弘のコメント)ポピュリストか、ポピュラリストか、意見の分かれる所でしょうが、そもそも彼女に期待した、あの時点での空気。「山が動く」と言ったおばさんやら、永田町の不動産屋は「壊し屋」でしたし、「トラスト・ミー」とかの宇宙人やら、メディアにおだてられ調子に乗っていたら、途中に梯子を外された人たちが多いですね。
 日本の政治が三流なのは、メディアも三流だからでしょう。



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(読者の声3)貴誌5825号(読者の声5)で、奥山篤信氏が「まさに節操なき偽善と欺瞞のバチカンだ!」と。
それと聖職者なのに(だからか)性的趣味も旺盛ですね。(一例として下記リンク)
■フランシスコ法王 セクシーダンスを鑑賞
http://blog.livedoor.jp/wisdomkeeper/archives/52021225.html
  (TA生、川崎市)
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宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(休刊予告)小誌は9月20日―25日が休刊となります。
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