国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <AI(人工知能)の開発 中国の猛追ぶり.は凄いが、三つの欠陥がある

2018/08/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)8月20日(月曜日)
        通巻第5797号   <前日発行>
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 AI(人工知能)の開発競争で、中国の猛追ぶりは凄いが、三つの欠陥がある
  それは「創新」「開源」、そして「人才」。基本特許は依然、米国がトップ
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 2017年の世界のAI開発のシェアは中国が27・6%、中国人の専門家は18232人。地球的規模でみると全世界の研究者の数は、米国が13・9%に対して、中国は8・9%である。AI開発の三傑のなかには米、中についで日本も戦列に加わっている。主として日本企業の開発センターに個々に所属している。

 またAI企業数をみると、2018年6月現在で、中国のAI企業は1011社。売り上げは23億元(390億円前後)で前年比76%の増加ぶりをしめした。
 米国はシリコンバレーにAI開発企業が集中しているが、ここの研究開発センターに就職している(或いは潜り込んでいる)中国人も顕著な増加を示している。いまではインド系に継ぐほどとなった。

AI開発に集中した政府支援も強靱であり、中国では補助金制度の関係から、とくに広東省の付け根にある深せんにAI開発企業が集中している。開発技術の方向性はGPU,EPGA,そしてCPUだ。

 しかし中国は人工知能開発で米国の開発に猛追しているとはいえ、三つの欠陥があるという。それらは「創新」「開源」、そして「人才」。
基本特許は依然、米国がトップである。

 基本特許やビジネスモデルを最初に打ち上げることは、新技術において最も重要な戦略である。たとえば光ファイバーやレーダーは日本人が発明したが、特許申請が遅れたために米国に取られた。ヴィデオにしても、応用で世界一の日本は出荷台数にかかる膨大なロイヤリティ(特許使用料)を欧米企業に支払い続けた。

 想像するより模倣せよ、相手の技術を盗み出せ、というのが中国人もモットーゆえに、自らが新しい発明をなすことが不得手である。

 現代において新技術とは宏大な実験室や大学の実験室では収まらない試験場が必要であり、こうした新技術は個人の発明家で生み出されるものではなく、チームプレーとなる。
 エジソンは専門家を多数雇って実験を繰り返し、あれだけの発明を特許として登録した。このようなシステムが、次世代技術開発に欠かせないが、中国語のいう「開源」とは、支援システムとチームつくりに不得手な、団体行動に不向きな中国人をいかにしてシステムに収斂できるかという問題を意味している。

 また開発センターのような、設備投資が不足している。最新鋭の設備を自らが生産できないため、たとえば半導体製造装置は日米独からの輸入に頼らざるを得ない。

 人材不足は否めない現実で、技術工学方面では中国一の清華大学にしても、博士号取得者は少なく、殆どが欧米留学組である。
自国での技術者育成に、おそらくプログラムやカリキュラム、教材の問題以前に、なにかしら特徴的な欠陥があると考えられる。AI開発競争で中国の勢いは凄いが、裏側にまわって監察すると弱点が多いことが分かる。

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 ■読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1) タイでは国際空港(バンコク、チェンマイ、ブケットなど)で、入管に際して「中国人専用」のラインを設け、8月5日から、中国人様々の扱いをしているようです。中国人が観光にきて、タイにおとすカネは莫大かも知れないが、こういう措置をとれば、タイ人の対中感情はますます悪化するでしょう。
 タイ人の微笑みは魅力的ですし、親日的ではなかったのでしょうか?
   (HU生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)現在の軍政の前は、インラック(タクシンの妹)、その前はアビシット、その三代前はタクシンと、華僑の政権です。タイの歴代政権は軍人か華僑かで、原住民や民間人が首相になったのは数例もないでしょう。
 タイのチャイナタウンはアジア最大。流通と金融は華僑が握っています。ですから、歴史的にタイ国民は一貫して反中感情が強く、ひるがえって在タイ華僑は、その攻撃対象をすりかえるために「日貨排斥」などと、日本の経済進出を現地のメディアを駆使して批判するというパターンがありました。



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(読者の声2)貴誌の前々号でしたかに、宮崎さんたちが学生の頃、永井陽之助『平和の代償』をテキストで使われたとか、どのような成果があったのでしょう?
   (SF生、長野)


(宮崎正弘のコメント)あの頃、毎年夏休みの理論合宿は三泊四日で伊豆多賀の同盟員の家族経営の旅館でした。林房雄先生が毎回講師でした。氏の『大東亜戦争肯定論』『緑の日本列島』などがテキストです。
 毎週一回、早朝六時から幹部の勉強会を続けましたが、この時は高坂正堯、会田雄次、西義之らに混ざって神島二郎の本もテキストだった記憶があります。平泉澄はもちろん、村松剛『ドゴール』などがテキストだったことも鮮明に覚えています。
 異色なところでは土光利夫、出光佐三でしたね。民族派財界人の著作も有益でした。
 永井の『平和の代償』は、当時としてはリアリズムの国際政治ですから、ほかに類似書籍のない時代、現実のパワーゲームが了解できたという意味で参考になったと思います。

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