国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み  <<数千のウィグル人(中国籍)が新彊ウィグル自治区に帰還した?

2018/07/26

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)7月27日(金曜日)
        通巻第5768号   <前日発行>
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 ISはシリアで敗れさり、多くの外国人兵士は故郷を目指す
  数千のウィグル人(中国籍)が新彊ウィグル自治区に帰還した?
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 『サウスチャイナ・モーニング・ポスト』(2017年12月12日)が伝えたところでは、シリアで敗戦したISの戦士らが、それぞれの故郷に帰ったが、そのうちのアルカイィーダ系のTIP(トルキスタン・イスラム党)のメンバー数千人は中国系であり、新彊ウィグル自治区出身者だった、という。

シリアで活発な戦闘行為を行ったのはTIPばかりか、ETIU(東トルキスタン独立運動)のメンバーであり、後者はトルコに拠点があることから、トルコ・ルートでシリアに入った。そのうちの一部は既に中国に潜入帰国したという。

 2009年のウルムチ暴動ではウィグル人200名前後が虐殺され、相当数の若者が隣国カザフスタンへ逃亡した。
のちにシリアの軍事訓練基地に送り込まれ、兵士として激しい訓練を受けた。ウルムチは新彊ウィグル自治区の「首都」だが、人口400万人のうち、すでに七割方が中国人である。

 中国の情報機関はシリアにおけるイスラム過激派のなかのウィグル人の実態把握のために多くのスパイをシリアに送り込んだ。その一方で、ISに武器を供与して、取引にウィグル系兵士の動向を探る情報と交換し、あるいは意図的に戦闘地区にウィグル系兵士を送り込むように仕向けたとされる。

 他方、国内では治安対策を強化し、国防費よりも巨額の国内治安対策費のなかでも、新彊ウィグル自治区へ防犯カメラなど最新鋭の監査システムを配備して、潜在的なテロを防止することに躍起だった。交番の駐在員にも合計三万人を送り込んだ。

 しかし弾圧を強め、モスクを閉鎖し、ウィグル語の教育を禁止したため、中国共産党への反感が強まった。北京、上海ばかりか、雲南省昆明などでおきたテロは、ウィグル系兵士が仕組んだとも言われる。


 ▲ウィグル系のIS兵士は最大で二万、すくなくとも五千名

 2017年5月、シリア政府が中国政府に伝達した見積もりでは、ウィグル系兵士の数が5000名とされた。
『アジア・タイムズ』はジブチ筋の情報として、ウィグル系兵士は一万から二万名という膨大な数字を報じた(2017年5月21日)。

 その前後からウィグル語で中国に聖戦をよびかけるビデオが出回り、同年夏にはキルギスの首都ビシュケクの中国大使館が自爆テロに襲撃された。

衝撃を受けた中国は国境警備を強化し、およそ100名の兵士を思われるウィグルの若者を拘束した。
ところが、なかにはエジプト留学から帰国したというだけの理由で、帰郷したイスラムの若者等が当局に拘束され、情報を絶っている。
世界から強い抗議の声があがっている。

 また彼らの帰国ルートであるマレーシアやタイの情報当局に対して「テロリスト対策」のためだとして情報の提供、容疑者の予防拘束への協力などを要請した。
タイは相当数のウィグル難民を、中国に強制送還した。
逆にウィグルを脱出してトルコへ向かう難民がタイに数百、キャンプを張って暮らしている。タイはつねに、この難民たちの扱いに北京の顔色をみている。

 こうした弾圧は逆にウィグル人を刺戟し、さらに学校でラマダン中の絶食を禁止し、高学年のクラスではウィグル語の会話さえ禁止した。

その反作用は、ウィグル人のイスラム過激派への支持に繋がり、表面的な治安は保たれていても、何かの事件を切っ掛けに大暴動が引き起こされる懸念が拡がった。
イスラム問題は、シリアから中国に飛び火した格好である。

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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号の拙稿で、弐箇所の文字化け部分がありました。
 以下文字化け部分です。

 「なお、ゴムの最大用途は自動車タイヤで、ダナンにはダナンタイヤDRCという越上場タイヤ製造企業と、ダナン港という絶好の港湾があります。ラオスでゴム農場して加工、トラックでダナンまで陸上(国境をまたぐが意外に距離は近い)、ダナンタイヤでタイヤへ加工、ダナン港から急成長のシナへ輸出と描いた絵がシナ不況で崩れたのがHAG株価低迷の要因の一つでしょう。」

 「カンボジアの証券取引所は韓国が建設したものですが、崩落はしないか。(笑)
インドネシアでは韓国建設のポスコの製鉄所(高炉)が爆発しました。韓国国内でも崩落事故が多発しています。」

 さてHAGのアタプー・ゴム農場についてですが、浸水被害にあったアタプーの土地は粘土質、通常は雨の少ない気候でイスラエルから技術導入した灌漑システムを使用しているとのことでした。
   (R生、在ハノイ)


(宮崎正弘のコメント)韓国は国内に建てたデパートが突如、大音響とともに崩れ落ちたり、橋梁が崩壊して多くの犠牲がでました。よく、こういうところにラオスは発注したものですね。値段が安ければ(というより賄賂が多額だから?)、韓国のデベロッパーでも構わないのでしょうか。



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(読者の声2)トランプ大統領の「ご令嬢」=イヴァンカ碑を被せた衣服やハンドバック、靴など、いわゆる有名人ブランド商法ですが、彼女は「ホワイトハウスの仕事に専念するため、廃業する」と宣言しました。だけど、表面的な理由より、舞台裏では中国側の嫌がらせがあったのでは?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)肝腎のアメリカでボイコットされ、通信販売に頼るだけ。中国では貿易戦争勃発直後から売れ行きがぴたりと止まり、これ以上のビジネスは赤字になると決断したのでしょう。
じつはアメリカの人権団体が四川省にあるイヴァンカ衣服の製造メーカーを視察し、労働条件が厳しいとかの報告書を上げようとしたところ、「スパイ容儀」で拘束されています。
中国の嫌がらせは二重の意味で面白いし、おかしいでしょう。
イヴァンカ製品は中国で製造していて「MADE IN CHINA」として対米輸出され、高関税をかけられるわけ。
 しかも奴隷労働と視察に行ったアメリカ人もやられる。実相は複雑に入り組んでいて、中国のメーカーに言わせると「とうに生産はやめている。注文がこなくなったからだ」と答えています(「サウスチャイナ・モーニング・ポスト」、7月26日付け)。



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(読者の声3)習近平の肖像にペンキをかけた勇敢な女性がいました。拘束されたようです。直後から習近平の神格化キャンペーンが沙汰止みとなり、ポスターがあちこちで撤去され、驚くことに人民日報に「習」の一文字の出ないという椿事がおこりました。
 北戴河で長老からつるし上げを食らうとばかり、習近平は十日間も北京を空けてアフリカ諸国を歴訪という雲隠れです。
 本当に習独裁はこれで終わりでしょうか?
   (YK生、茨城)


(宮崎正弘のコメント)まず、「習近平独裁の黄昏」ですが、主因は対米関係の失敗が猛烈な批判を浴びていることです。
もう少し様子を観察して、来週から『夕刊フジ』で連載を始めますのでご期待下さい。
次に肖像画への狼藉ですが、明らかに独裁批判、神格化否定です。しかし、父親が事前に知っていたらしく、雲南省の山奥へ逃亡し、そこからツィッターか、ネットで習批判の続きを展開しました。すぐに居場所を突き止められて、拘束されたという情報があります。つまり周到に用意され、組織的に準備されていた反逆行為で、背後にある「組織」の存在を感じさせます。

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  • 名無しさん2018/08/01

    いつも興味深い記事を配信していただきありがとうございます。とても参考になります。

    新聞と比較するのもいいですよ。

  • 名無しさん2018/07/26

     ISはシリアで敗れさり、多くの外国人兵士は故郷を目指す 数千のウィグル人(中国籍)が新彊ウィグル自治区に帰還した?←宮崎先生、情報ありがとうございます。

  • 名無しさん2018/07/26

    オバマ、ヒラリー・クリントン、ジョージ・ソロス陣営が追い詰められているようです。オバマ政権で米軍が裏金を作り、それを軍高官が着服していたとのこと。現在、ペンタゴンは、こうした裏金作りを防ぐために、生体認証システムを導入しているとのことです。

     前のアメリカ合衆国国家情報長官(DNI)だったジェームス・クラッパー氏が、ロシア疑惑がオバマ前大統領の主導によるものであることを暴露したとのことです。“ジェームス・クラッパーは…オバマを裏切った”とのこと。一連のスキャンダルはロスチャイルド家排除につながり、ロシアと米国が…どうやっていつ排除するかの問題に過ぎなくなっています。

      プーチン大統領とトランプ大統領は、ロスチャイルド家を権力から排除する決断をしています。