国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<アサド(シリア大統領)が近く平壌訪問と表明

2018/06/06

▼宮崎正弘の新刊   http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)6月6日(水曜日)弐
         通巻第5718号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 アサド(シリア大統領)が近く平壌訪問と表明
  これはヤバイ、核兵器をシリアへ移管し、隠匿する密議ではないのか?
****************************************

 北朝鮮の国営放送が3日に報じたニュースに、アサドが近く平壌を訪問するという衝撃の内容があった。
 しかしシリアのメディアは、このことを一切伝えていない。

 現在のシリア戦局から判断してもアサド大統領には、極東まで足を延ばす等と、そういう余裕があるはずがないから、北朝鮮側のフェイク、あるいは攪乱報道かも知れない。

 シリアは先代と金日成と密接な関係をもち、これまでにも北朝鮮はシリアに多数のミサイルを輸出してきたほかに、原子炉を建設していた。
 北朝鮮から物理学者、エンジニアらがシリアへ渡航した。

 2007年、完成直前だった。その危機的な状況下、イスラエル空軍はシリア領空に侵入し、この原子炉を空爆破壊した。1981年のイラク襲撃以来のことである。

 それほどに舞台裏ではシリアの独裁政権と北朝鮮の独裁政権とは「武器密輸」で繋がるという密接な繋がりがある。

したがって次の推量が内達だろう。
即ち北朝鮮は核兵器をシリアに極秘に輸送し、保管するという闇取引をするのではないかという観測である。

       ▽◎◎み□△◎や◇◎□ざ▽◎○き○□▽
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@

【知道中国 1741回】         
――「支那人に代わって支那のために考えた・・・」――内藤(42)
内藤湖南『支那論』(文藝春秋 2013年)

    △
 「支那の今日にあっては、袁世凱に限らず、何人でも政治上の方針すなわち国是というものを立てるということが肝腎」である。国是さえ確固としていれば、「後から続いて出て来る政治家が、その方針に従ってこれを遂行して行くことが出来るので、従って法治国たるの実も挙る」。
だが「国是が立たず、ただ機会に従い、便宜上の色々な政策を思いつき次第にやるというのでは、袁世凱のような人物が非常な勢力を得て、専制的に統一しても、それは砂の上に建てた楼閣のごときもので、直ちに崩れる虞れがあるのである」。
つまり袁世凱が率いる国是なき中華民国は「砂の上に建てた楼閣」に過ぎないことになる。
国是を立てるということは、反袁世凱勢力である革命派にしても同じだ。

  こうみてくると、「現在の支那は共和政体として、その立国を列国から承認せられたとはいうものの、なお袁世凱の統一事業が成功するや否やということは、疑問の裡に置かれ」ているわけであり、「まさに世界列国の環視の真ん中で、統一事業の芸当を」しているようなものだ。
だから「世界列国も、支那の幾億人民を救済し、世界平和を図るという上からは、支那を真正に満足な共和政治を行い得る国として成り立たすまで、十分に監視しなければならぬ義務があると思う」。であればこそ「支那の当局者が正道に反した行為を執るのを黙々として看過するということは、世界の政治上の徳義に退歩を許すこと」である。

やはり「列国共通の政治上の徳義公道を守らずして、列国の伍に入り得る国の存在を認める」 わけにはいかない。

  いよいよ『支那論』も結論に至る。
 「今日文明が進歩して、各々その国においては政治上の徳義を厳重に守るにも拘らず、支那の内情なり、地位なりがそこまでに至らないからといって、放任して置くのか、それとも列国が各々その国の利益のために公道を忘れておるのか知れぬが、支那の現状に対する列国の監視は甚だ寛大に過ぐる」。

 現状では「支那の人民を救済」することも「世界の平和を永遠に維持する」こともできない。だが、「世界の監視が寛大に過ぐるからといって、それを好いことにして、自国の内に対し、また外に対する政治上の徳義を疎かにするということ」は断じて許されない。

 やはり「今日の支那は、列国に甘やかされておるので、正義の観念も発達せず、したがって共和政体の成功も危ぶまれるのである」。であればこそ、「当局者が真正に自国の前途を考えるならば」、外国が寛大すぎたとしても、「政治上の徳義を疎かにするということなしに、十分に守るところは守らねばならぬ」のである。

  内藤は以上の「迂闊な空論」の中にこそ「立国の永遠なる真理が含まれておるのである」として、『支那論』を閉じた。

  ――最後に示した「迂闊な空論」は、現在の世界と習近平政権が率いる中華人民共和国との関係にも当てはまる「警句」として拳々服膺すべきだ。

  内藤が「支那人に代わって支那のために考えた・・・」ところの『支那論』ではあったが、結論的には「迂闊な空論」こそが、その眼目ということになろうか。

  いま「支那人に代わって支那のために考えた」内藤の心中を察するに、「(中国に対する)認識論的な支配の欲求と、それを可能にする学への自負がある」との子安宣邦の評価はタメにする批判に過ぎないし、「ひたすら中国社会の安定を望み」、「新生中国の自立的発展を願う」「民族を超えた文化史観」の発露という谷川道雄の賛辞も当たらないと言っておきたい。

内藤は『支那論』によって知れば識るほどに判らなくなり、近づくほどに遠避かる逃げ水のような「支那」に対する「諦念」を語ろうとしたのではないか・・・曰く不可解。
《QED》
        ▽□◎ひ▽□◎い□▽◎ず□◇◎み▽□◎  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 *****************************
宮崎正弘の新刊『アメリカの「反中」は本気だ』!   
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪♪♪
宮崎正弘『アメリカの「反中」は本気だ』(ビジネス社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 ――アジア市場争奪の深刻な米中貿易戦争が始まった
――南シナ海は「中国の海」となり、「一帯一路」はアジア諸国への間侵略ではないのか?
――AIIBは「阿漕な高利貸し」。親米だった国のなかには中国シフトが鮮明に。
――インドは反中に米国とともに立ち上がったが、日本はどうするのか?
――トランプは歴史的な同盟の組み替えを行っている。TPP離脱、NAFTA見直し、パリ協定離脱、イラン核合意離脱。なにもかも、そのグランドデザインは、中国を同盟国から敵国への認定替えにある
 ――現況を世界史的視点から見ると世界とアジアの近未来はこのように見えてくる
 https://www.amazon.co.jp/dp/4828420320/
 (AMAZONから購入は上記サイト。定価1404円)
       ◇◎○△◇ □△◇○□ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪
(読者の声1)人類は、本当は学問によって己が使命を自覚した人倫国家の段階に到っていなければならないのに、残念ながら、表面上は人倫国家ぶってはいても、その中身は未だ(民主主義という面倒な手続きを経る経ないの違いはあるにしても即自のままの)野蛮国家のままである、というのが偽らざる実態です。
その責任は、偏に、ヘーゲルの学問を封殺してしまった、マルクスにあると言えます。

 ところが人類は、そのマルクスの誤りが、事実的に明らかになっているにもかかわらず、未だにその亡霊に取り憑かれたまま、克服できていない現実が多々あります。
こういう現実に、共産主義の非道や脅威ばかりをいくら並べ立てても、共産主義を根本的に克服することは不可能です。
それは何故かと云いますと、それに替わりうる、それよりも格段に見事な、本物の理論が出てきていないからに他なりません。
つまり、人類を輝かしい未来へと導きうるものがないからです。しかしじつは、人類は、それをとっくの昔に、手に入れてはいるのです。
人類はマルクスの目晦ましにあって、そのことに気づいていないだけなのです。
もうお分かりだと思いますが、ヘーゲルの本物の学問こそが、現在の世界の混乱・迷走から人類を救い出して、人類を正しい道筋に誘うことのできる唯一のものです。
なぜそういえるかを以下に説明していきたいと思います。

1、ヘーゲルの説く人類の使命とは何か?

 ヘーゲルは、絶対精神の自己運動として、すなわち、この世界の根源的な絶対的本質の発展の道筋を描いた世界地図を、人類に明確に示してくれました。つまり、人類とはどういう存在であるか、絶対的本質としての発展の本流の最高の発展形態である人類が、そのことを学問的に自覚することによって、担うべき使命を明確に示してくれたのです。

 そこでヘーゲルが説いた最も重要なことは、人間自身が<神>になるべきだ、としたことです。
この主張は、敬虔なキリスト教社会であったその当時の西洋社会においては、猛烈な反発を招くことになりました。その筆頭が、キルケゴールでした。

 その一方で、当時の西洋社会では、台頭する科学と、それまでの精神世界を支配してきたキリスト教とが、し烈な戦いを繰り広げられておりました。
そのような中にあってヘーゲルは、この観念論的な宗教と、唯物論的な科学との対立を、絶対観念論の立場から学問的に統体止揚し、その解決の道を示していました。
ところがマルクスは、それが全く理解できず、同じ観念論だとして葬ってはならない<ヘーゲルの学問>の方を葬ってしまったのです。
結果として、宗教は己の進むべき道を閉ざされて、いつまでもはびこることになってしまって、人類に害を与え続ける存在になってしまっているのです。

 ではヘーゲルの説く解決の道とは、どういうものであったかと云いますと、哲学と宗教とは同じ観念論の立場に立って、同じく絶対性を追究するものですが、その絶対性を、宗教は、その中身をすでにあるものとして問わない形で、絶対性を外部に求め、一方、哲学は、世界そのもののうちに絶対性が存在するとして、その中身を問う形で絶対性を徹底的に追究していきました。

 その結果はどうなったかと云いますと、初めの方こそ哲学と宗教は互いに影響し合い、協力し合って発展していきましたが、ある程度形が整いますと、宗教は、発展することを止め(というよりそれ以上の発展は不可能となり)、もっぱら現世の人間の支配の方に力を注ぎ、学問は、真摯にその絶対性を追究していき、ついに絶対的真理にまで至ることができました。
それがヘーゲル哲学だったのです。

 そしてヘーゲルは、学問は宗教の必然性とその長所・短所とをすべて分かった上で、自らの内部にそれを構造化するものであると説いています。
そして宗教は、絶対性への信仰を外部に向けるのではなく、己自身の内部にある絶対性に対する絶対的信仰という正しい姿に改めることによって、その信仰の下で行う修行によって自らを高め、自らを神としての主体性を確立することによって、真の人間として自立するという、人類の歩むべき道を説いたのです。

 これによって宗教が人間の主体性の確立・自立の道を阻んでいる、という深刻な偽らざる現実を、根本的に解決できる道を示したのです。
これこそが、現在世界中で頻発している、最早合理性を喪失している昔の相対的真理を神格化(絶対化)している、あるいは自分たちの邪悪な意図を、神の威を借りて正当化する形で行われている理不尽を、根本的に解決できる道が切り拓かれることになります。
それこそが宗教を構造化できる<真の学問>の使命なのです。

 かくしてヘーゲルの説く<人類の使命>とは、この世界の絶対的本質の自己運動の結果として、絶対的本質たる己自身を自覚しうる最高の発展形態として生まれた人類が、学問の研鑽によってそのことを自覚して、目的意識的に学問を完成して、自ら<絶対理念=神>となって、あらまほしき世界創造をして、世界の発展を牽引していくということです。

そういう世界創造を担う本流としての人類とは、個人ではなく国家でなければなりません。したがって、そう云う事が学問的に明らかにされた暁には、国家は、学問的・目的意識的に、これを、国家の理念・普遍性とすべきなのです。
ですから日本国はそういう理念を憲法化すべきであるし、日本国民もそういう日本国
の国民としてふさわしい国民となるべく、誇りをもって努めなければならないのです。


2、マルクスが終焉させた哲学の歴史は、本来の輝きを取り戻さなければならない!

 学問が、なぜ哲学から始まり、そのことが人類史・学問史にどういう意味をもつかという問題の答は、なぜ人類が誕生したのか?という根源的な問題を解くことによって、明らかになります。
すなわち、そもそも人類がなぜ誕生したかといえば、それは、それまでの動物的な即自的本能の相対的真理の限界を、根本的に克服するためでした。
これだけでは、何のことかわからない人が殆どであろうと思いますので、もっと具体的且つ詳しく説明しましょう。

 <人類が誕生する必然性の核心>をなすものとは一体何か?といいますと、動物的な本能の局所性・即自性の限界を根本的に克服できるのは、全体性・対自性です。その全体性・対自性を獲得するためには、一旦即自性を否定し、局所性から離れる必要がありました。だから動物的な本能は、否定され止揚されなければならなかったのです。それによって、生まれたのが、即自性と対自性とに二重構造化した人間の認識です。

 そして、その人間の認識の対自性が創り上げた最たるものが、全体性の究極の論理である<絶対的真理>を追究するものが、哲学です。そしてその<絶対的真理>を追究する全体性の論理を扱うのが思惟であり、思惟能力です。
この思惟能力は、事実を扱う動物的・即自的な科学的論理能力とは、まったく異次元のものであり、人間になって新たに目的意識的に創り上げなければ、絶対に手に入れることのできないものなのです。
ですからこれを手に入れるために人類は人間になった、と言っても過言ではないほどのものなのです。
したがってその全体性の論理を扱う思惟能力の鍛錬・技化は、人類が真の人間になるために、必ず行わなければならない、とても重要で必須な、必然的な過程なのです。

 その過程を人類レベルで創り上げたのが、ギリシャ哲学からドイツ哲学にいたる哲学の歴史なのであり、その完成形態がヘーゲルの哲学に他なりません。
ですからこの哲学の歴史は、人類史においてもっともっと燦然と輝いていなければなりませんが、マルクスやエンゲルスによって、「哲学の歴史はヘーゲルとともに終焉する」などと規定されて、過去の遺物扱いされてしまっているのが現状です。

 しかし人類が、新たな人間的本能として頭の中に創像し対象化すべき、論理的に体系化された世界地図である<精神の王国>は、動物的・唯物論的な科学的思考能力だけでは、創ることはできないもので、哲学的な思惟能力があって、はじめて創り上げることが可能となるものです。
したがってその哲学を貶めるマルクス・エンゲルスの規定は、人類の真の人間への道を閉ざす大罪に値するものであり、妄言でしかありません。

3、ヘーゲルの弁証法の真骨頂をどう受け継ぐべきか?

 哲学史における思惟の発展は、無を否定し、運動を否定することによって獲得された、パルメニデスの「世界は一にして不動」から出発して、はじめは、その固定的な規定を矛盾することなく貫く論理が追究されることになります。

それがゼノンの詭弁です。
運動しているように現象している矢も一点に動かないとする論理が追究され、常識的には明らかに変化するであろう関係性も変化しない論理が追究されたのが、ゼノンの詭弁です。
 
 かくして、あれはあれ、これはこれ、というあれかこれかの固定的な形式論理学がまず創られました。
これがギリシャ哲学の成果です。時が過ぎ、19世紀のドイツで、カントが相反する正反対の論理がそれぞれに成立することを、反証の方法を用いて論理的に証明することによって「二律背反」という命題間矛盾が成立すると問題提起をしました。
しかしながらこれはあくまでも、命題と命題との間の矛盾であって、命題内部では矛盾のない、旧来型のあれかこれかの形式論理学のままですので、運動が生じようがないものでした。

 これを革命的に変えて、本当に運動の生じる矛盾の論理として、運動体の弁証法として完成させたのが、ヘーゲルです。
そのヒントとなったのが、ギリシャ哲学のヘラクレイトスの、有も、無も、肯定した上で、その両者の統一によって成が生じる、すなわち運動が生じるとした論理です。
ところがギリシャ哲学の時代においては、このヘラクレイトスの論理はパルメニデスやゼノン以上に理解されなかったのです。
プラトンも、はじめはこのヘラクレイトスの論理に注目したようですが、途中で放棄して離れていってしまい、パルメニデスやゼノンの論理を発展させる方向に向かってしまいます。
つまり第一の否定の段階では、第二の否定の論理は理解され難かったということです。ただ、その一方で、そうであるからこそ尚更のこと、ギリシャ哲学の段階で、運動体の弁証法の萌芽がすでに存在していたということは本当に凄いことであったのです。
まさに原基形態の中にすべての要素が含まれているという箴言は、まさしく真理なのだ、ということをこの事実は示していると思います。

 このヘラクレイトスの論理を、はじめて正しく評価できたのはヘーゲルであり、ヘーゲルは、弁証法の祖をゼノンではなくヘラクレイトスである、と明確に述べています。
そしてヘーゲルの「大論理学」は、このヘラクレイトスの論理を基礎にして展開されているのです。
実際のところ、このヘラクレイトスの論理を、本当の意味で分かるためには、形式論理学的な判断を破壊することなしには不可能です。だからギリシャ哲学の哲人たちはヘラクレイトスの真価を見抜くことができなかったのです。

 たとえば、有と無との関係について、有は無であると云われると、おそらくは強烈な違和感があると思います。
なんで有が無なのか? 有は有であって無でないから有なのに、それが無だなどと無茶苦茶だとなるはずです。
こういう感覚は、形式論理学的な常識の中で創られたものですから、それを壊さなければならない、ということです。
それを行ったのが、ヘーゲルの形式論理学の判断破壊です。

 これを真面目にやらなかったからマルクス主義は、直接的同一性とかあれもこれもが存在する、と知識的には分かったつもりになっても、その実態は、あれかこれかのままだったのです。
つまり、ヘーゲルの弁証法を受け継ぐためには、この過程を真面目にやって、自分自身を根本的な変える必要があるということです。
マルクス主義は、これをやらなかったから、ヘーゲルを正しく理解できず、自分が理解できないのはヘーゲルの方が悪いからだ、と責任を相手に押し付けて、やらなければならなかった自らの内なる判断破壊は行わずに、やってはならないヘーゲルの正当な学問の破壊の方を、一所懸命やってしまったのです。

 結果として、現在の世界は、解決できない対立が激化するばかりで、一向に出口の見えないままになってしまっているのです。
だからこそ、<ヘーゲルの復権>が、なんとしても必要なのです。
なぜなら、ヘーゲルの弁証法は、これらの対立の統体止揚という解決の道を提示してくれるものからです。
具体的に云いますと、民主主義と国家主義(全体主義)との対立の統体止揚の道、ナショナリズムとグローバリズムとの対立の統体止揚の道、学問と宗教の対立の統体止揚の道、国家と国民との対立の統体止揚の道、自由と必然性との統体止揚の道等々を切り拓いてくれるものが、ヘーゲルの学問的な弁証法だからです。
                 (稲村正治)
        ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ■宮崎正弘vs西部邁『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘vs西部邁『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)
 ********************************
 Amazonで購入できます。 本日発売!  定価778円 
https://www.amazon.co.jp/dp/4286199231/

 「主権国家」であるはずの日本に外国の軍隊があり、事実上、アメリカの保護領であるという基本的認識を共有。とりわけ二人が合点したのは自存自立の精神の回復だった。
西部氏が盛んに「アクティブ・ニヒリズム」に言及し、また三島由紀夫論の精髄を語り、アンドレ・マルローへの憧れを語った。
「アクティブ・ニヒリズム」を西部氏は「ひたすら何かのアクションへ自分を駆り立ててしまえという衝動」と言っている。「安保反対」も「全学連委員長」も、西部氏の中ではチャレンジであり、保守への目覚めも「転向」ではなく「天性」のものだった。
八年前の対談ですが、内容的に時粧が色褪せておらず、文庫になりました!
          ○○○○○ ○○○○○ ○○○○○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
▼宮崎正弘の新刊   http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
   ♪♪
<宮崎正弘の書き下ろし単行本>
+++++++++++++++
『米国衰退、中国膨張。かくも長き日本の不在』(海竜社、1296円) 
『AIが文明を衰滅させる  〜ガラパゴスで考えた人工知能の未来』(文藝社、1404円) 
『習近平の独裁強化で、世界から徹底的に排除され始めた中国』(徳間書店、1080円) 
『連鎖地獄―日本を買い占め、世界と衝突し、自滅する中国!』(ビジネス社、1188円)
『西郷隆盛 ――日本人はなぜこの英雄が好きなのか』(海竜社、1620円) 
『金正恩の核ミサイル 暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる』(育鵬社、1512円)
『米国混迷の隙に覇権を狙う中国は必ず滅ぼされる』(徳間書店。1080円)
『日本が全体主義に陥る日  旧ソ連圏30ヵ国の真実』(ビジネス社、1728円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、1620円)

♪♪
<宮崎正弘の対談・鼎談シリーズ> 
++++++++++++++++
宮崎正弘 v 福島香織『世界の中国化をくい止めろ』(ビジネス社、1404円)
宮崎正弘 v 福島香織『暴走する中国が世界を終わらせる』(ビジネス社、1188円) 
宮崎正弘 v 河添恵子『中国、中国人の品性』(ワック、994円) 
宮崎正弘 v 渡邊惣樹『激動の日本近現代史 1852−1941』(ビジネス社)
宮崎正弘 v 藤井厳喜『韓国は日米に見捨てられ、北朝鮮と中国はジリ貧』(海竜社) 
宮崎正弘 v 高山正之『日本に外交はなかった』(自由社、1080円)
宮崎正弘 v 馬渕睦夫『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 宮脇淳子『中国壊死』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円) 
宮崎正弘 v 室谷克実『赤化統一で消滅する韓国、連鎖制裁で瓦解する中国』(徳間書店) 
宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗しついに終わる中国と韓国』(徳間書店) 
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店、以上4つは1080円) 
宮崎正弘 v 石平『いよいよ、トランプが習近平を退治する!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 石平『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック、994円) 
宮崎正弘 v 渡邉哲也『世界大地殻変動でどうなる日本経済』(ビジネス社、1404円)
宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円) 
    ♪♪
宮崎正弘 v 石平、福島香織『日本は再びアジアの盟主となる』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 石平、福島香織『中国バブル崩壊の全内幕』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 田村秀男、渡邊哲也『中国経済はどこまで死んだか』(産経新聞出版) 
       ◎◎▽□◇◎◎▽□◇◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のお知らせ)週末(6月9日、10日)は地方旅行のため休刊の予定です
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2018 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2018/06/06

    宮崎先生の行動力と知見には敬服します。読み始めて随分と長くなりますがお蔭様で毎日の日課と成っています。今回も参考になりました。有難うございます。健康、安全に気をつけてください。

  • 名無しさん2018/06/06

    国会で外国人の医療費タダ乗り問題が議論・日本が移民大国4位に!

    http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7101.html

    無法地帯・川崎市を考える。(1)

    http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/53282548.html

    【日大アメフト】 米メディアが報道する抑圧と暴力のマフィアファミリー

    http://nihon9999.blog77.fc2.com/blog-entry-15247.html

    大学教育と呼べるのか? 教職課程教育の画一化

    https://gunosy.com/articles/aWIwF?s=t

    田中清代

    https://www.google.co.jp/search?q=%E7%94%B0%E4%B8%AD%E6%B8%85%E4%BB%A3&source=lnms&tbm=isch&sa=X&ved=0ahUKEwjq5tG3iLvbAhXFE7wKHcXWAwAQ_AUICigB&biw=1097&bih=531&dpr=1.75

    研究調査 :自閉症はワクチン接種率の高い地域ほど流行

    http://www.dcsociety.org/2012/info2012/180506.pdf

    モンサントの「ラウンドアップは安全」の宣伝の虚偽に関する裁判始まる

    http://blog.rederio.jp/archives/3504#more-3504

    【拉致問題】保守議員の街宣活動に対し、中指を立てた者

    https://samurai20.jp/2015/06/kasamanoboru/

    岡崎二郎

    https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E5%B4%8E%E4%BA%8C%E9%83%8E

    会話があったとしか思えない!「植物が不思議だった話」のマンガがネット上で話題沸騰

    https://irorio.jp/kaseisana/20160723/337171/

  • 名無しさん2018/06/06

    韓国全経連「韓日通貨スワップ」再開を建議!二階俊博や竹下亘ら自民党幹部を訪問・南北共に乞食!

    http://deliciousicecoffee.jp/blog-entry-7103.html

    司馬遼太郎史観について

    http://hatekorea.blog.fc2.com/blog-entry-316.html

    エリザベス?世の背景にもイルミナティー? 

    https://blogs.yahoo.co.jp/gakumonnoiratume/72402903.html

  • 名無しさん2018/06/06

    通貨の歴史とは、古代より現代にいたる経済の歴史でもある。その通貨のコントロールこそ、ハザールマフィアが世界を支配する手段であり、「マネーカースト」の根底をなすものだ。



     これまで、イングランド銀行を手中に納め、イギリス政府から割譲された「シティ」を本拠地として、世界支配へ歩みだしたロスチャイルド一族の歴史。



     また、アメリカにおいては、ロックフェラー一族、ブッシュ一族、クリントン一族らが、石油権利をベースにアメリカの金融・軍事を支配していった。



     ハザールマフィアたちが、アメリカ、そして世界を支配していく過程そのものである「ドルの歴史」。



     イギリスの中枢を乗っ取ったロスチャイルド一族は、新興国家・アメリカへと魔の手を伸ばすチャンスを虎視眈々とうかがっていた。そして、1861年、奴隷解放問題を契機とした内戦、南北戦争が起こると、その裏で一気に暗躍を始めたのだ。



     まずは、戦費を必要としている北軍と南軍に、それぞれ軍資金を貸し付けた。両陣営に融資することで戦火を拡大させたのだ。そして、内戦が終結するころには、疲弊し尽くしたアメリカの資産の多くは、借金のカタとしてロスチャイルド一族に奪われてしまった。イギリスを乗っ取った時と、まさに同じ手口である。



     この貸付金がなかったら、戦争の遂行どころか、そもそも南北戦争自体が起こってなかった。死者60万人。アメリカ史上最大の人的被害をもたらした戦争を引き起こしたのは、ロスチャイルド一族である。



     その後、1871年、コロンビア特別区基本法が可決、政府所在地であるワシントンを特別区に統合した特別都市「ワシントンD・C」が誕生する。ワシントンD・Cにはアメリカ国内にありながらアメリカとは異なる法制度が敷かれている。つまり、アメリカの領土内にありながら、アメリカに属していない特別区なのだ。



     ロスチャイルド一族は、イギリスでは金融独立区「シティ」、アメリカでは政治的独立区「ワシントンD・C」を成立させた。一国の政治中枢が独立した自治区に存在する国家など他に例をみない。何ともいびつな政府が作り上げられたのである。



     さらに、ワシントンD・Cに、アメリカの支配を一括にするために、政治家や国家中枢機関を統括する「株式会社USA」と言う民間企業を創設する。いわばワシントンD・Cのオーナー企業である株式会社USAは、自治領プエルトリコで法人登記されて、アメリカ大手信用調査会社のデータベースにも載っている、れっきとした法人企業である。



     そして株式会社である以上、この会社には株主がいる。そこに名を連ねているのが、ロスチャイルド一族やヨーロッパ貴族、ロックフェラー一族、ブッシュ一族と言ったハザールマフィアなのである。



     公的機関が公共の利益のために存在するのに対し、民間企業は株主の利益のために存在する。つまり、現在のアメリカ政府は、アメリカ国民のためにあるのではなく、ハザールマフィアのためにある。



     例えば、IRS(国内国歳入庁)はワシントンD・Cに本部を置く、日本の国税庁に該当する機関であるが、ここも完全に株式会社USAの一部である。



     IRSに納められた税金(連邦税・州税)は、国家予算や州予算には計上されず、67%がイギリス王室を中心としたヨーロッパ貴族、23%がワシントンD・Cの株主に渡され、残る10%はIRSの経費になる。数字に関しては未確定の部分も多いが、構造的には間違っていない。



     このように、大多数の国民の税金さえも一握りの大株主のために吸い上げられている。これがアメリカと言う国におけるマネーカーストの実態なのである。

  • 名無しさん2018/06/06

    アサド(シリア大統領)が近く平壌訪問と表明

      これはヤバイ、核兵器をシリアへ移管し、隠匿する密議ではないのか?