国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み 号外 

2018/06/02

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)6月2日(土曜日)
         号外 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
宮崎正弘vs西部邁『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)
 ********************************

文庫版へのあとがき
                       宮崎正弘
   △
 この本は八年前(2010年)、ちょうど日米安保条約改定から半世紀を閲した時点で戦後史を振り返り、日本という国家がいかに精神的に堕落し、知的頽廃の縁をさまよって理想を喪失したのかを論じ合おうと企劃された。
 主権国家に外国の軍隊があり、日本は事実上、アメリカの保護領であるという基本的認識を共有しているので議論が噛み合わないということはなかった。二人がとりわけ合点したのは自存自立の精神の回復だった。

 読み返して気がついたのは西部氏が盛んに「アクティブ・ニヒリズム」に言及し、また三島由紀夫論の精髄を語り、アンドレ・マルロォへの憧れを語っていることだった。アクティブニヒリズムを氏は「ひたすら何かのアクションへ自分を駆り立ててしまえという衝動」(72p)と言っている。安保反対運動も全学連も、西部氏の中ではチャレンジであり、保守への目覚めも「転向」ではなく「天性」のものだった。
 また三島論も文学論からは離れて精神、歴史のポイントを鋭く衝かれている(131−140p)。

 対談収録は議論は二回にわたったが、終わると決まって新宿の酒場に繰り出し、果てしない続きと演歌と軍歌のカラオケになった。妙に懐かしく時おりその光景、とくに西部氏が♪「桜井の別れ」をしみじみと情感を込めて歌った哀切な場面を思い出す。西部氏と楠木正成は連結していたのである。

 平成三十年一月二十一日、この対談から八年ののちに西部氏は予告通り自裁して世間を驚かせたが、本書の中でもそれをほのめかす発言をしていることにも驚かされる。
 内容は安保条約、国防論を酒のつまみにして国家、民族、思想、日本のあり方、日本人と文化などを徹底して論じあっているのだが、時間の経過とは無縁の本質が議題であり、時粧の点ですこしも色褪せていないことに驚く。
当時、政権は民主党だったが、政治的風景、その不毛の議論、知的怠惰、その絶望などは安倍政権に返り咲いても同じである。

 西部氏の功績をまとめると保守主義の復権に道を拓いたことであり、次いで左翼進歩派が祭り上げたマージナル・マンとしての福沢諭吉を正当に評価しなおし、さらには左翼進歩主義と誤解された中江兆民を保守主義の先駆者として復権させたことなどだろう。
 この文庫版刊行に際して原文は一字も改稿していない。ただし小見出しの修正と時代環境の変化で説明が必要な箇所だけに「宮崎後注」をほどこす程度にとどめた。

 <主な内容>
 「主権国家」であるはずの日本に外国の軍隊があり、事実上、アメリカの保護領であるという基本的認識を共有。とりわけ合点したのは自存自立の精神の回復だった。
西部氏が盛んに「アクティブ・ニヒリズム」に言及し、また三島由紀夫論の精髄を語り、アンドレ・マルローへの憧れを語った。
「アクティブ・ニヒリズム」を西部氏は「ひたすら何かのアクションへ自分を駆り立ててしまえという衝動」と言っている。「安保反対」も「全学連委員長」も、西部氏の中ではチャレンジであり、保守への目覚めも「転向」ではなく「天性」のものだった。
八年前の対談ですが、内容的に時粧が色褪せておらず、文庫になりました!

  Amazonで予約できます。 6月5日発売!  定価778円  
https://www.amazon.co.jp/dp/4286199231/
           ◎◎▽◎▽◎□◎ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ★
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘の新刊『アメリカの「反中」は本気だ』予約募集中!   
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪♪♪
宮崎正弘『アメリカの「反中」は本気だ』(ビジネス社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

 6月4日発売! 定価1404円
――アジア市場争奪の深刻な米中貿易戦争が始まった!
――南シナ海は「中国の海」となり、一帯一路はアジア諸国への間侵略ではないのか?
AIIBは「阿漕な高利貸し」。親米だった国のなかには中国シフトが鮮明に。
――インドは反中に米国とともに立ち上がったが、日本はどうするのか?
https://www.amazon.co.jp/dp/4828420320/
 (上サイトで予約できます)

 ――トランプは歴史的な同盟の組み替えを行っている。TPP離脱、NAFTA見直し、パリ協定離脱、イラン核合意離脱。なにもかも、そのグランドデザインは、中国を同盟国から敵国への認定替えにあるのだ!
  ――現況を世界史的視点から見つめ直すと、世界とアジアはこうなって見えてくる
          ◇□△□ ◇◎△◇ □△◇□ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2018 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2018/06/02

    宮崎正弘vs西部邁『アクティブ・ニヒリズムを超えて』(文藝社文庫)←温故知新なんですかね・・とおもいました。

  • 名無しさん2018/06/02

    【緊急拡散】「生駒市民投票条例案」24日に本議会で採決!!!

    https://ameblo.jp/syouyuya8/entry-11880389314.html

    イルミナティーの‘私の原爆my atomic bomb’問題 

    https://blogs.yahoo.co.jp/gakumonnoiratume/72390776.html

    日本にいても外国人

    https://ameblo.jp/nakasugi-hiroshi/entry-12084461405.html

    背乗りはいのり

    http://hatekorea.blog.fc2.com/blog-entry-59.html

  • 名無しさん2018/06/02

     ハザールマフィアが人間を支配するのに作り出したシステムは3つある。「宗教」「貨幣」「暴力」である。



    そのうちの2つ「貨幣=金融」と「暴力=戦争」を結び付けて強大な力を得たのがロスチャイルド一族とヨーロッパの王室や貴族を中心とするハザールマフィアであった。



     ハザールマフィアの勃興を体現したロスチャイルド一族の祖は、18世紀ドイツ、フランクフルトのユダヤ人居住区(ゲットー)で暮らすユダヤ人家系出身のマイアー・アムシェル・ロスチャイルドだ。古銭商人から身を起こして財を成し、ロスチャイルド一族の家業となる金融業・銀行業を営むようになる。そしてマイアーは欧州各国に戦争資金を貸し付けることで、その国の政治への影響を手に入れていく。この手法は、ロスチャイルド一族の伝統となり、子孫たちにも受け継がれていく。マイアーは、貨幣が世界を支配する要であることを熟知していた。それはマイアーが1970年に残した「我に通貨発行権を与えよ!さすれば法律など誰が作ろうとかまわない」と言う言葉にも如実に表れている。



     マイアーの5人の息子たちは、ヨーロッパ中に事業を拡大していく。父親の通貨発行権への願いを実現したのは、イギリスで事業展開をしていたマイアーの3男であるネイサン・メイアー・ロスチャイルドである。



     19世紀初頭、ナポレオン戦争がナポレオン・ボナパルトによって起こされ、イギリスとフランスの間で戦争が始まった。ネイサンは、イギリスに戦費や物質を調達して莫大な利益を上げる。戦時、財政難に陥っていたイギリスにとって重宝する存在であった。しかし、ネイサンは単なる便利屋ではなかった。胸中に悪魔的な計画を秘めていた。まずは、ナポレオン戦争で築いた莫大な資産で、イギリスの中央銀行「イングランド銀行」が発行する銀行券(政府紙幣)の買い占めを行った。そして、イギリス政府に対して、銀行券と金(ゴールド)との交換を求めた。当時、イギリスは金兌換制である。金兌換制とは、金といつでも交換できる約束の上に貨幣の価値が成立する制度である。逆に言えば、金と交換できなかった時点で、その貨幣の価値は破綻するのだ。



     しかし、戦費調達のために、一時的にイングランド銀行の金はほぼ海外に流出した状態であった。そこを狙っての一斉攻撃である。イギリスがイングランド銀行の破綻を回避するには、ロスチャイルドと和解するしか道はなかった。



     ロスチャイルドが出した条件は、イングランド銀行の株式譲渡である。イギリスは苦渋の選択であったが、これを飲んだ。つまり、国有銀行がロスチャイルド一族単独経営の民間銀行として民営化されてしまったのである。こうして1825年、イングランド銀行はロスチャイルドの経営するN・Mロスチャイルド&サンズに買収され、中央銀行が持つイギリス通貨(ポンド)の発行権がロスチャイルド一族の手に渡っていく。ついに、ロスチャイルド一族はマイアーの求めた「通貨発行権」を得たのである。



     ロスチャイルドの出したもう一つの条件が「シティ」の割譲だった。シティとは14世紀にロンドンの一角に建造された、イングランド銀行をはじめとしたイギリスの金融機関が密集する城塞都市である。シティには、有事に備えて、イギリス政府と同格の行政機能が与えられていた。いわば独立した「都市国家」に近い区域なのだ。そのシティが、ロスチャイルド一族の支配下に置かれた。ロスチャイルド一族は、国家システムの管理から脱して、自らが「システム」となり「法」と化したのである。



     その後、世界中に植民地を持つイギリスのシティには、国際金融資本が続々と集まってきた。それに伴い、シティが発行するポンドは、世界最強の基軸通貨となっていく。そしてロスチャイルドが経営権を持つイングランド銀行は、第1次世界大戦の終わりまで「世界の銀行」と呼ばれ、世界中に基軸通貨「ポンド」を投資し、莫大な収益を上げた。通貨発行権を得たことでイギリスを支配したロスチャイルド一族を中心とするハザールマフィアが、次なる標的に選んだのが新興国家アメリカであった。



     ハザールマフィアは権力と財力、そして壮大な策略でアメリカのドル発行権をも手に入れる。ポンドと、それに続くドルと言う基軸通貨を手中に収めることで、ハザールマフィアは近代のマネーカーストの最上位に君臨していくのである。