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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み << 「アジアのハワイ」=海南島はいったいどうなっているのか?

2018/04/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)4月19日(木曜日)
         通巻第5677号  
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「アジアのハワイ」=海南島はいったいどうなっているのか?
  観光客はまだバリ島の6分の一、ついに59ヶ国にヴィザ免除
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 2003年、筆者は初めて海南島へ足を踏み入れた。
香港で一泊して乗換え、玄関の海口(ハイコー)に着くと、アライバル・ヴィザが発行されるのだが、これが抜け道だった。

通常、東京で申請するとヴィザ代は手数料も含めて一万円以上だった。海南島で日本人は30ドル以下で、たしか米国人が50ドル、フランス人が70ドルとか、国別で料金が異なった。
しかし、このヴィザは以後1ヶ月有効、中国の何処へ行くにしてもOKだった。

 日本人が中国を旅行する場合、弐週間以内ならヴィザが不要となったのは最近のことで、それまではヴィザ取得がたいへんだった。

 筆者はよく香港から羅府へ鉄道で行って、ターミナルの中にある「中国旅行社」で六ヶ月マルチ¥ヴィザを申請、ものの二十分で、手数料込みで26000円で発行されたものだった。
歩いて深センへ入ると香港の物価との差違が顕著で、前日に香港で食した上海がにが7000円、深センでは700円だった。

 さて、その海南島である。面積35000平方キロ(日本の十分の一)。嘗ては囚人が流される島、戦争中は日本軍が占領し、鉄道を敷設し、レーダー基地をつくった。
 海南島をアジアのハワイにという掛け声がかかり、同島でボーアオ会議(中国版ダボス会議)が2003年から開催される。その噂を聴いて、ボーアオとはいかなる場所かを見に行ったのだが、道路は舗装されておらず、ぬかるみ。ホテルは建設中だった。

 ハワイと比せられるのは南端の三亜である。
南シナ海に臨む深港、海水浴、リゾートにも最適だが、同時に中国海軍の潜水艦基地である。リゾートホテルが林立し、さらには豪華リゾートマンション、ほとんどが幽霊屋敷である。

 繁華街にはビジネスホテルもあるが、設備は貧弱で、町の食堂は不潔な屋台が多く、不動産屋の前に立って、物件のビラを見ていたら店員が飛び出してきた。売れていない証拠である。

 海南島を特別地区として開発を急いできた。
 海口から三亜まで高速道路と併行して新幹線が開通。後年、その新幹線にも乗りに行った。奥地の少数民族の集落にもバスで登って、旅館に泊まったら宿泊客は筆者ひとりだった。


 ▲投資にも背を向ける外国資本

 外国からの直接投資は累積で100億ドル、中国全体の1・5%に過ぎず、町中のデパートは万達集団が建てたが、経営不振である。

そこで中国は観光客を増やそうと、この5月1日から59ヶ国の観光客にヴィザを免除する措置をとる。
カナダ、EU諸国が対象で、しかしヴィザ不要とならないのは、アフリカ諸国、インド亜大陸の国々、そしてアセアン十ヶ国でも、ラオス、カンボジア、ベトナムからの旅行者にはヴィザが必要である。なぜなら労働移民を防ぐ目的があるからだ。

 もっとも団体ツアー客にはヴィザ免除を早くから実地してきたが、それでもリゾート地としてのインフラが整備されていないため、海南島への観光客は2017年にようやく100万人を突破、これはバリ島の六分の一でしかない。

 ボーアオ会議はマンネリ化と習近平の法螺話であり、年々参加者が減って、日本からは主要な政治家は欠席し続けてきた。
 はたして海南島、リゾート地として成功するのだろうか?

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 米朝首脳会談が開催される可能性が高まり、在韓米軍の撤退が視野に入ってきた。日本の危機は未曽有の規模であり、米軍は最後まで日本を守る保証はない。
 いかにして日本は自主憲法、自主防衛の態勢をととのえることが可能なのか?
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1719回】                 
――「支那人に代わって支那のために考えた・・・」――内藤(20)
内藤湖南『支那論』(文藝春秋 2013年)

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 内藤に従えば、中体西用、洋務運動、変法自疆など清末に繰り返された先進諸国模倣の変革が失敗した要因は、それらを提唱した知識人たちが先進諸国独自の伝統・歴史・文化を深く考えることなく、それらの国々の先進的な制度や技術を持ち込みさえすれば立ち遅れた清国を先進諸国並みに発展させることができると思い込んだことにある。
敢えて言うならば知識人たちの「一知半解」に起因する、ということだろう。

 確かに、この指摘は正鵠を得ているし、中国人と外国の進んだ制度や技術の関係を考えた場合、現在でも当てはまるといえる。

  たとえば40年前の1978年末に鄧小平が対外開放に踏み切った前後、中国首脳陣は西側諸国の最先端技術を導入しさえすれば中国は毛沢東時代の遅れを一気に取り返すことができると考えたように思える。
鄧小平にしてから、当時世界最新技術を謳われた新日鉄君津工場そっくりそのままの工場を建設しさえすれば中国も世界最先端の大規模製鉄工場を稼働・経営することができると思い込んだからこそ、日本側に新日鉄君津工場規模の工場を「おねだり」したに違いない。

 だが、それは無駄だった。
技術は目に見えず、手で触ることのできない文化――再三再四いう。文化とは《生きる姿》《生きる形》《生き方》である――の下支えがあってこそ成り立っていることが判っていなかった。
いわば「自力更生」「為人民服務」といった毛沢東時代の文化から抜け出さない限り、異国の先進技術をモノにすることは難しいのである。
 
だが流石に中国である。パクリの伝統は特許権の垣根をいとも簡単に飛び越え、強引で巧妙な産業スパイ手法によって先進諸国企業が独自の先端技術を守るために設けた厳重な扉をこじ開け、かくてパクリは新幹線からステルス戦闘機まで。
いまや空前の、臆面なきパクリ大国へと「成長」してしまった。敢えて極論するなら、1978年末以来の改革・開放の40年は恥も外聞も捨てパクリにパクリ捲った40年ではなかったか。
この段階まで進むと、もはやリッパとしかいいようはない。だが共産党独裁だけは断固として譲ろうとせず、民主制度などの政治制度だけは絶対にパクろうとはしない。その「意固地で頑な態度」には、頭を下げざるを得ない。マイリマシタ、です。

 閑話休題。
中華民国を率いる袁世凱は、たとえば油田や河川浚渫のために外資導入を企てるが、それは「ほとんど自己の存立を認めぬ借金である」。
それだけに「一日一日と国運を底なき暗黒の抗に投げ入れんとしておる」と、内藤は見做している。このまま袁世凱の無定見な政治が続けば、中華民国の崩壊は必至ということだろう。
そこで内藤は軍事を管轄する都統政治による地域を分割した形の政治を持ち出し、「支那人は大なる民族である、この民族は民族として統一されておる。また列国の支那における利権も随分錯綜しておる」から、「国民の独立という体面さえ抛棄すれば」、都統政治の方が「支那人民にとって、最も幸福」になるだろうと主張する。加えて「支那の官吏よりは、廉潔にかつ幹能力ある外国官吏」を任用すれば、政治・行政における費用対効果が飛躍的に高まるというのだ。

 どうやら内藤は、この広大な境域と膨大な人民を治めるには国家というワクも統一政府も不都合と考えていたようだ。
「何物を犠牲にしても平和を求める」という「支那人の国民性」に基づくならば、「郷里が安全に、宗族が繁栄して、その日その日を楽しく送ることが出来れば、何国人の統治の下でも、従順に服従する」ものであり、そんな人民を率いる「父老なる者は外国に対する独立心、愛国心などは格別重大視しておる者ではない」。
やはり「支那の国民性」を理解しない限り、この国の動きも人々の振る舞いも判らないものだ。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)中国民主運動家、袁紅氷氏講演会のお知らせ 
中国民主運動家であり、「自由聖火」ウェブサイトの編集長でもある袁紅氷氏が来日します。直前ではありますが、二回の講演会を東京で開催することになりました。それぞれ別のテーマで講演をいたしますので、ぜひ多くの皆様のご参加をよろしくお願いします。
...
袁氏は、1952年に生まれ、北京大学に入学し、その後同大学の法学部で授業を行い、法律部訴訟法の研究ディレクターを務めました。
1989年六四事件(天安門事件)の時、「北京大学教師支援グループ」を設立、民主化を求める学生たちを支援するとともに、政府への抗議の意思を示すハンガーストライキにも参加しました。その結果大学での授業を禁じられ、2004年8月、オーストラリアにて政治亡命、今は海外で活動しています。 
 記
講演日時並びにテーマ;
4月26日:台湾海峡の危機 - 自由の台湾を守る国際義勇軍の設立の必要性
午後7時開場

4月28日:2018年東アジアにおける大変局の中での中国革命(共産党政権の崩壊)
午後3時開場
場所;いずれもTKP九段下神保町ビジネスセンター5階
(都営新宿線 九段下駅 5番出口 徒歩1分)
https://www.kashikaigishitsu.net/facilitys/bc-kudanshita-jimbocho/access/

参加費 1000円
主催;台湾問題を考える会
連絡先 相林 (電話09023347953)
袁氏の言葉を少し紹介します。中共のグローバル拡張戦略の第一歩は、台湾をコントロールすることです。もし我々人類全体として、台湾を自由民主の土地から中共の特別行政区に変身させることを黙って傍観するならば、人類全体が時代的な大災難に近づいているということでしょう。共産中国はそれを利用して更なる強大な政治パワーと経済パワーを吸収するからです。現在日本を含む世界の民主国家は、もし中共が世界を共産主義化させるという人類の大災難の日を目にしたくなければ、まずは台湾の自由を守らなければなりません。それは人類全体の自由を守る重要な第一歩で、現在の急務です。
 世界における中共の拡張は、全方位的に行われています。文化の浸透やメディアの買収、宗教に対するコントロールや知識人の買収など(以下略)
http://www.epochtimes.jp/jp/2010/08/html/d51990.html

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