国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<王岐山(火消し請負人)を国家副主席へ選出。対米交渉のトップへ

2018/03/16

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月16日(金曜日)弐
        通巻第5641号  
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(休刊のお知らせ) 海外取材旅行のため3月18日―26日が休刊となります。  
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 米中貿易戦争は「破局」。中国は対米交渉陣を立て直しへ
  明日、王岐山(火消し請負人)を国家副主席へ選出。対米交渉のトップへ
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 トランプが発動した中国製鉄鋼、アルミ製品への25%、10%課税に引き続き、知的財産権の侵害による損失を見積もり、IT製品などへ報復関税をかける旨を発表した。これはトランプの対中貿易戦争宣言に等しい。

 慌てた中国は「米中貿易戦争は破局でしかない」として、急遽、劉鶴と楊潔チを米国に派遣したが、冷遇された。
 いまの米国内の雰囲気は中国敵視である。

中国は虎の子の米国輸出急減を恐れ、対米交渉陣の立て直しを意図して、開催中の全人代で明日17日、「待望の」王岐山(「火消し請負人」という異名をとる)を国家副主席へ選出し、以後。対米交渉のトップに据える。現国家副主席の李源潮は引退へ追い込まれる。李源潮は江蘇省書記を経て、政治局員だったが、第十九回党大会で外され、団派としては胡春華に託するしか選択肢はなくなった。王洋は政治協商会議主席という閑職に回された。

数年前から米国は連邦政府職員ならびに連邦政府の施設での華為技術(ファウエイ)製品使用を禁止してきた。さらに先週、この華為技術を取引関係が深く、「中国の代理人」の疑いの濃いブロードコムの米社クアルコム買収を「国家安全保障」を理由に拒否した。

米中貿易戦争を予測するウォール街では連日株価下落に見舞われているが、トランプは反ウォール街の騎手ラリー・クロドーを大統領国家経済会議委員長に選出し、ティラーソン国務長官も解任して対中対決の姿勢を鮮明にしたばかりである。
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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1704回】                   
――「支那人に代わって支那のために考えた・・・」――内藤(11)
  内藤湖南『支那論』(文藝春秋 2013年)

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ものはついで、である。内藤を離れ、もう少し中国人と領土という問題について考えてみたい。
  1840年のアヘン戦争敗北を機に、富強こそが中国を救う唯一の道だと思い到る。辛亥革命によって満州族の清朝を追い払い漢族の中華民国を建国したのも、毛沢東が北京に共産党政権を立ち上げたのも、さらには大躍進も文化大革命も、よくよく考えて見ると富強を求めての試みだといえよう。「外国からバカにされてなるものか」の一心に突き動かされた彼らではあったが、富強に向けた“壮大な実験”は失敗の連続でしかなく悲劇を重ねただけ。依然として外国から侮られるままだった。

  だが70年代末の鄧小平登場によって、事態は一変する。彼が決断した対外開放によって、アヘン戦争敗北から1世紀半ほどの時を越え、初めて、やっと富強への道を歩き始めたのである。

  たしかに国内に格差、独裁権力の横暴、汚職、環境破壊、水不足、道徳的退廃、社会秩序の崩壊など大難問が山積してはいるが、やや大袈裟に表現するなら、そんなことは長い中華帝国の歴史においては日常茶飯事といったところ。アヘン戦争を起点とする混乱・頽廃・苦悩に較べたら大騒ぎするほどのこともなかろう。いまや習近平政権という超強権政権が掲げる「中華文化の偉大な復興」「中国の夢」の旗印の下、世界を足下に睥睨した栄光の中華帝国への道を邁進しているのだ。

 1958年の大躍進において毛沢東が持ち出した「超英?美」――世界第2位の経済大国のイギリスを追い越し、アメリアに追い付け――の宿願は果たされつつある。アメリカを凌駕する超大国を目指せ。アヘン戦争以来の屈辱を晴らせ。我らを侮ったヤツラに復讐せよ。栄光の中華帝国の再興だ。かつての中華帝国が占めていた最大限の版図こそ、「ずっと昔から我われのもの」であり、本来の持ち主が所有を主張しただけ・・・経済力という白日夢に、彼らは酔い痴れるばかり。

  だから、彼らが持つ古代の数々の史書が指し示す広大無辺な版図は古代の人々の妄想の産物でしかなく、近代国際社会では受け入れられないことを断固として知らしめるしかない。だが、残念なことに異常なまでに熱くのぼせ上がってしまった彼らのアタマを冷やす効果的な方法は見つかりそうにない。

  かつて毛沢東は、「99回説得しても判らなかったら、100回目には叩きのめせ」と言ったというが、いまや世界は「99回説得」することすらできそうにない状況なわけだから、「100回目」など不可能に近い。「頼みの綱」のアメリカにしたところで北朝鮮に手古摺っている始末なわけだから、多くを望むことはムリだろう。ならば他力本願だが、ニュートンの古典力学に頼るしかない。つまり上ったモノは必ず下がる、である。

  一帯一路にしたところで、習近平政権が掲げる構想がすべて実現したとしたら、世界の物流は確実に北京にコントロールされ、世界の秩序を差配する力は北京の掌中に納まってしまいかねない。そうなったら最後、最悪の事態を想定するなら、自由も民主も人権も吹き飛んでしまう。

そこで最近なって日・米・豪・印の4カ国で反一帯一路構想が急浮上しているようだが、ここで考えるべきは、中国人の行動パターンである。彼らはクチでは勇猛果敢でハデに100をブチ上げるが、ハラの中では50から30で手を打つ傾向があるようだ。
いわば彼らは高飛車に出て交渉相手に「満額回答」を突き付けるが、実際は「条件闘争」に持ち込むことを狙う。おそらく習近平自身、一帯一路の完全達成など考えていないはず。現に掲げる構想の3割達成であっても、シメシメ。オンの字というところだ。
《QED》
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)米朝会談が行われるか否かという観点は重要ですが、もう一つの米国側がどういう体制で会談に臨むという観点があります。つまり、検証できる全面非核化を目指すかそれとも核兵器の制限された保有を認めるかということと、ピンポイント爆撃の準備をしつつ会談に臨むか、しないで臨むかの2点です。
 北朝鮮の対応は米国側がどの選択肢を採っているかで決まってくるので、敢えて推測する必要はありません。
 前者の観点は多くの人が論じており、北朝鮮に制限された核兵器保有を認めるということが中進国以上の国力のある国々が競って核武装をする危険があることも多くの人が論じています。
後者の観点で重要なことは、絨毯爆撃は短期間の準備で実行可能であるが、民間人に大きな被害が生じるため攻撃正当化に大きな口実が必要となるのに対して、ピンポイント爆撃は準備に数ヶ月を要するが実行には小さな口実で済むということです。もし、ピンポイント爆撃の準備を行うように大統領が軍に指示したうえで会談に臨めば、北朝鮮側にごまかしがあった場合、即ピンポイント爆撃ができます。
例えば、核開発停止に合意しておきながら、核施設のある場所の地表温度が高ければ、停止していない証拠です。
これは偵察衛星で確認可能です。これが口実になります。嘘の口実でないことは、衛星から取った赤外線写真を第三国、例えば英国の研究機関に判定してもらうことで可能です。
北朝鮮の諜報能力の高さから考えて、準備をしていることには気づくはずです。
トランプ政権が北朝鮮との交渉に本気であれば、実行するか否かは別として、4月中にピンポイント爆撃の準備を始めるはずです。準備の指示をせずに会談に応じれば、本気ではないということです。
 絨毯爆撃すら正当化するほどの大きな口実となりうることが起きる可能性も大きくはありませんがありえます。例えば、日本に5000人近くいるとされる北朝鮮工作員の一斉検挙をして、一部検挙を逃れた工作員が米軍基地に生物化学兵器で攻撃すると言った事態です。一番犠牲の少ない形で解決することを祈念いたしつつ、事態の進展を注視させていただきます。
  (ST生、千葉)



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(読者の声2) 関西方面の愛読者の皆さん。戦後処理未解決問題の一つは北方領土問題です。ポツダム宣言受諾後侵略され実効支配されている北方領土は 現在後継のロシアによる軍事拠点化が進み、中韓のビジネスが入り込み一層複雑化している様にも見えますが如何なる解決方法になるのか。今回の講師は名越健郎  先生です。
 事前申し込み下さい。
           記
1.日時:平成30年3月24日(土) 14:00〜17:00
2.内容: 1400〜1530 講演 :拓殖大学海外事情研究所 教授
                      名越健郎  先生
     テーマ: 「プーチン政権と北方領土問題」
        1530〜1600  質疑応答     1620〜1700(1800)  懇親会
3.場所:たかつガーデン(大阪府教育会館)2F 「鈴蘭」会議室 
      TEL:06(6768)3911   〒543-0021 大阪市天王寺区東高津町7番1号 
           地下鉄千日前線(又は谷町線)谷 町9丁目下車(北東へ)5分
4.会費:4,500円程度(懇親会費を含む。講演のみは1,500 円)ただし、学生は無料 
5.主催: 弘志会 幹事 福井成範  TEL090-3090-5452
以上



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(読者の声3)『大東亜戦争で日本はいかに世界を変えたか』(加瀬英明著・KKベストセラーズ社刊)が英訳版として電子出版されました。
 日本はなぜ対米戦争を戦ったのか?終戦70年をめぐり、相変わらず侵略であったのか、日本はどう反省すべきであったのか、といったことが大真面目で議論されていました。
 しかし、あの大戦争は世界史的な視野の下で、日本の置かれた状況、開戦に至った事情、理由、そしてその果たした役割、といったものを広く検討していかないとその本質を理解することはできないのです。
 加瀬英明氏(本会会長)は、このような視点から「大東亜戦争」が実は世界を大きく変える歴史的な快挙(一言で言えば、人種差別撤廃に向けた巨大な前進)を成し遂げたことを本書で解明しております。英訳版が完成し、昨年4月にNewsletter でご案内しました。
 こ電子書籍がこの程アマゾンから発売されましたので、ご案内します。
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        (「史実を世界に発信する会」茂木弘道)
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