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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<外国のプロジェクトでも賃金テョロマカシ、長時間労働が中国の常識だが。。

2018/03/07

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018年)3月7日(水曜日)弐
         通巻第5627号 
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外国のプロジェクトでも賃金テョロマカシ、長時間労働が中国の常識だが。。。
  アメリカの労働省が介入し、中国企業は不足額を支払う羽目に
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 サイパンから日本人の観光客が去って、東京からサイパンへの直行便もなくなるという。
そのサイパンへの旅行が急増しているのは、言わずと知れた中国人ツアーである。香港企業の「インペリアル・パシフィック」社は、このサイパンの「観光将来性」を見込んで、71億ドルを投じ、「インペリアル・カジノ」ホテルを新築中である。

 白亜の殿堂のように建物の淵は金で彩られ、アラビアの御殿のようなカジノ・ホテルは九割がた出来上がったところで面妖な問題が浮上した。
 建築労働者は、主として遼寧省からやってきた最下層の人々。人材募集の代理店に騙されて毎月15000元の賃金が保障される筈だった。女性の賄い婦にも月9000元がもらえる筈だった。中国からの不法労働者は合計2400名に達していた。

 彼らは「観光ヴィザ」でサイパンへ入国し、いきなり建築現場で働かされる。約束とは違って奴隷のようにこき使われるうえ、長時間労働、まずい食事。しかも契約期間が終わって帰国直前に支払われた賃金は、雀の涙。普通なら泣き寝入り、あるいは中国本土なら暴動である。

 舞台はアメリカであった。
サイパンは米国の信託統治。法律も米国の労働法が適用される。労働者等は、観光ヴィザというインチキ入国での罰を覚悟しつつも、米国の労働監督署に訴え出た。
3月7日、裁判の当該裁判所は、中国人労働者の不足額合計1400万ドルの支払いを命じた。
 このため香港企業は、差額の一部を支払い、ほとんどの労働者を遼寧省へ追い返したが、一組の夫婦は支払額に問題があるとして居残りを決めた。
 
 浮上した問題とは何か?
 海外のプロジェクトに、中国系企業は中国本土から、労働者斡旋代理店を通して、建設労働者を連れて行く。現地おいて現地人労働者の雇用はない。
 現地で雇用拡大を期待したスリランカもパキスタンも、すべては裏切られた。一部の国々では監督官庁が買収されているため、囚人の労働者が混入していても黙認している。

 次に労働者派遣斡旋代理店の阿漕さ。集めて労働者に高利でカネを貸し付け、報酬金額から差し引く。一年働いても、借りた金には利子がかさんでおり、いったい何のために海外へ労働に行ったか分からなくなる。

 そのうえ、条件がまったく初回契約とはことなって、奴隷のようにこき使われ、時間外残業に対しても保障はない。労働者は最初から騙されているのだ。
 ま、騙された方が悪いという中国のメンタリティから言って、こういうケースはよくあることだ。
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(休刊のお知らせ)地方講演旅行のため3月9日から11日まで休刊します。 
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読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号「禁止されている木材伐採を巨額の賄賂で黙認し、ベトナムへ密輸している」に関してです。
 韓国企業の砂利採掘でメコン川の中州は消滅しました。また、プノンペン市内にあった大きく美しかった湖(ボンコック湖)はすべて埋め立てられました。自然破壊の規模が日本人には信じられないほど大規模です。テュクテュク運転手などカンボジア人の韓国企業・韓国人への怒りは相当なものです。
幸運にも対日感情は良好です。
http://www.huffingtonpost.jp/2015/03/22/transitioning-cambodia-photos_n_6920842.html
そもそも、私は2004年に初めてカンボジア旅行しましたが、強烈な印象があります。以下はその時の出来事です。
セントラルマーケットを見学後、南へ向けて道を歩いていたところ、小学生位の少女たちが縄跳びをしていました。日本と同じだなと横目で見ながら歩いていたところ、突然、笛が鳴りました。少女たちが急に整列を始めます。何事が起ったのかと横目で見ながら歩いていると、カンボジア人の男が現れ、私に「選べ!」といいます。一瞬ですべてを理解した私は、「ノーノ?」と手を振り、足を速めました。カンボジア人のテュクテュク運転手どもはベトナム人少女を斡旋してきます。カンボジア人はベトナムのカンボジア侵攻で反ベト感情を持っていました。
その後も何度かいきましたが、警官どもはバイクを止めて賄賂を取るのに夢中。強盗と同じ。夜中、20歳半ばの妊婦のはメインストリートのモニポン通りの中華料理屋の出したゴミ袋を漁っていました。栄養が足りないのでしょう。
嫌気が差して、2013年以降は訪問していません。
プノンペンでレストラン経営をしている日本人からは、「カンボジア人から農業をしようとおもって広大な土地(?)を高額を支払って購入したのだが、購入して一年もたたない内に政府の保護林(?)になって予定をしていた農業は不可能になった。しかたないので、その土地の規制がなくなるまでプノンペンでレストランをやることにした」という話を聞きました。ほんと、滅茶苦茶な国です。
  (R生、ハノイ)


(宮崎正弘のコメント)ベトナム人はカンボジア人を軽蔑し、カンボジア人はベトナム人を嫌い、ラオスもベトナムは嫌いだけどカンボジアはもっと嫌い。だからベトナムに計算のうえで近寄る。複雑な関係ですよね。
 カンボジアもベトナムも警官も入国審査官も腐っていますね。入国に際してパスポートに小銭を挟まないと、手続きが後回しにされ、日本人が文句を言っても知らん顔。
 いつぞや、集団で怒鳴ったら嫌々な顔をしてパスポートにスタンプを押していました。陸路から入ると大変です。
 ところで文中の「テュクテュク運転手」というのはバイク三輪タクシーのことですね。



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(読者の声2)月末に板門店で南北会談が開催され、北は条件によっては非核化も検討するなどと韓国に餌を与え、トランプ大統領も「前向きの動き」と関心を持っているようです。
しかし、これはいつものように時間稼ぎの戦術、騙されてはいけないと思いますが、如何でしょう?
  (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)仰言るとおりです。平壌の、いつもの引き延ばし作戦。時間を稼いで相手が油断している間に、核実験を強行し、新世代核ミサイルの完成を急ごうとする戦術でしょう。



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(読者の声3)今回のアメリカ株下げの主な原因は米金利上昇です。メディアが鉄鋼・アルミの関税を囃し立てたのは新しい記事を書くための新・悪材料が欲しかっただけのことでしょう。大した材料ではありません。
 参考・米国30年債金利推移グラフ:
https://tradingeconomics.com/united-states/30-year-bond-yield
 米国景気は今、絶好調です。
しかし、株価は半年〜1年先を読むもの。アメリカでは8年間景気拡大が続いています。直近150年の歴史で初めてのこと。景気が絶好調ななかで金利がじわじわと上がってきました。マネーサプライは極めて豊富で、マネーはアセット(資産)に向かい、アセット価格はインフレです。果たして、FRBは短期金利はコントロールできても長期金利をコントロールすることができるのかという疑問が大方の投資家にはあります。
となると、金利上昇は半年〜1年先の景気のピークアウトを予想させるわけで、それが今回のアメリカ株の下落を呼んだと判断しております。
  (R生、ハノイ)
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(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2018 ◎転送自由。転載の場合、出典明示
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  • 名無しさん2018/03/07

    海外のプロジェクトに、中国系企業は中国本土から、労働者斡旋代理店を通して、建設労働者を連れて行く。現地おいて現地人労働者の雇用はない。

     現地で雇用拡大を期待したスリランカもパキスタンも、すべては裏切られた。一部の国々では監督官庁が買収されているため、囚人の労働者が混入していても黙認している。



     次に労働者派遣斡旋代理店の阿漕さ。集めて労働者に高利でカネを貸し付け、報酬金額から差し引く。一年働いても、借りた金には利子がかさんでおり、いったい何のために海外へ労働に行ったか分からなくなる。



     そのうえ、条件がまったく初回契約とはことなって、奴隷のようにこき使われ、時間外残業に対しても保障はない。労働者は最初から騙されているのだ。

     ま、騙された方が悪いという中国のメンタリティから言って、こういうケースはよくあることだ。

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    宮崎先生、情報ありがとうございます。中国人を信用してはならない!というか、相手にしてはならない!ということがよくよく、わかりました。