国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み << 「IS」のテロリストは殲滅されず、多くが地下へ潜り、それぞれの故郷へ帰った

2018/02/06

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成30年(2018)2月6日(火曜日)
         通巻第5608号 
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「IS」のテロリストは殲滅されず、多くが地下へ潜り、それぞれの故郷へ帰った
  ユーフラテスを渡河し、イラクへ潜入した者だけでも五千人
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 ニューヨークタイムズが欧州各国の諜報機関がまとめたIS戦闘員の逃亡状況を報じた(2月5日)。最盛期四万人の外人部隊がシリアにひしめき合った。
 欧米、トルコ、露西亜の参戦と空爆によってテロリスト基地の移動と戦争員養成のため、リビアへの逃亡ルートが構築された。

 ダマスカス近郊へ市民に化けて逃れた戦闘員も多く、また欧州勢の5000名のうち、1500名はそれぞれの国に帰った。ベルギーで、パリで、のうのうと商店主に戻った豪の者もいると推定している。

 ISに加わったアメリカ人は295名と推定され、またシリア各地で拘束したIS容疑者の多くは拘束中である。
 しかし、つい最近もユーフラテス河と渡河し、イラクへ潜入に成功した者がおよそ1000名と推定される。理由はISから一人2万ドルもの賄賂を巻き上げて逃亡に手を貸すマフィア的集団の存在があり、またイラクの諜報機関の手助けも考えられる。

 この状況に先月来、トルコがクルド武装集団への攻撃を開始したため、この戦闘による混乱状況に紛れてトルコ・ルートから、ひとまずトルコへ入国したIS構成員は、そこで新しい指示を待っているという。
 けっきょく米軍の発表のように「殲滅」とは程遠い戦果であったらしい。
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西村眞悟の時事通信 西村眞悟の時事通信 
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東アジアにおけるバーチャルとリアル
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 朝鮮半島という厄介な空間について記しておきたい。朝鮮半島において現在進行中の事態を見ていて、またも、思い出して記しておきたくなったのは、古田博司筑波大学大学院教授の平成28年(2016年)2月10日の産経新聞に掲載された「正論」である。
 この「正論」は、「南北の『政略劇』にだまされるな」と題された朝鮮半島に関する論評で、「ここ最近の韓国と北朝鮮のドタバタ劇を見ていて、日本の国民はうんざりしているのではないだろうか。その庶民の常識は正しい。」という一文で始まり、「庶民である日本国民は、あくまでも『助けず、教えず、関わらず』の非韓3原則で対応し、彼らの騒ぎに巻き込まれないように、対岸の火事を見るがごとくにし、・・・日本からの援助を求める韓国内の声に耳を貸してはならない。」と述べたうえで、「なにしろコリアは、豊臣秀吉軍の災禍いまだ覚めやらぬ頃、満州軍の侵攻を受けるや、『日本に助けてもらおう』という声が平然かつ澎湃として起こる国である。」、
 「歴史に学ぶとは、このような民族の行動パターンに学ぶことを言うのであろうか」という一文で終えられている。
そして、この冒頭と末尾の間に、北朝鮮のミサイル発射や砲撃や韓国哨戒艇撃沈という行動経過をたどった上で、次の見事な朝鮮半島における南北間の説明がある。
 ここまでたどれば、北朝鮮のネライは明らかだろう。金大中・盧武鉉政権時代の国家支援と秘密支援の蜜食いが体質化し、その後もオドシとタカリを繰り返すようになったのである。

 そして、現在、この二年前に古田教授によって指摘されていた北朝鮮のタカリが、北朝鮮の韓国で行われる平昌オリンピック参加で行われているという訳だ。
 何しろ、今の韓国の文世寅大統領は、北朝鮮を「蜜食い体質化」した韓国からの「国家支援と秘密支援」の韓国側実務担当者だったのだ。この度、北朝鮮はヨダレを垂らしてオドシ・タカリをしたのである。
そして、このオドシとタカリの果てに北朝鮮は、中距離に続く大陸間の核弾頭ミサイル(ICBM)完成を掌中に入れた。この結果は、北朝鮮と今や韓国の大統領に上り詰めた親北派文世寅の共作である。
従って、文世寅大統領の韓国を今までの韓国と思っていてはならない。即ち、北朝鮮という共産主義独裁体制と自由主義陣営を分ける「38度線」は、現在、韓国の釜山と我が国の対馬を隔てる幅50kmの対馬海峡に既に南下していると観るべきである。
ちなみに、北朝鮮のタカリの相手は韓国であるが、韓国のタカリの相手は、何処か、・・・それは日本だ。

 とはいえ、本年に入って一ヶ月と五日しか経っていない本日、世界とりわけ東アジアの雰囲気は一変している。雰囲気一変の切っ掛けは、つい二週間ほど前の北朝鮮の平昌オリンピック参加情報だ。
 それまでは、アメリカによる北朝鮮攻撃が迫っているという緊迫感があった。しかし、北朝鮮のオリンピック参加の情報が流れて後は、「平和の祭典」オリンピックの報道ばかりになった。ということは、北朝鮮が「平和の祭典」に参加するということと同時に、北朝鮮の独裁者が、ICBMを手に入れるという危険性が忘れられたのだ。
 つまり、何がリアルで、何がバーチャルかが分からなくなっている。特に、急に平昌オリンピック情報を大量に流しはじめて、氷上を滑る女の子の素直な魅力的な笑顔を大写しにする我が国のマスコミは、あきらかに、バーチャルとリアルの区別がつかなくなってバランスが狂っている。
さらに、このマスコミ以上に狂っているのが国会にいる面々だ。本日の国会でも、まだ、森友問題をやっているではないか。
これこそ、ポリティカル・インフォメーション・ウォーフェア(情報戦争)に翻弄されている我が国の惨めな情景だと思わざるをえない。

今のところ、この情報戦争の勝者は北朝鮮であろう。平和の祭典への参加というバーチャルな仮装をリアルな姿だと思わせ、核弾頭ミサイルというリアルな現実をバーチャルなものとして隠している。さらにこの情報戦争にこっそりと参戦して勝者のうま味を味わっているのが中共で、もう一人の勝者は文世寅で大多数の韓国国民は被害者である。
そして、負けているという意識がなく敗けているのは我が日本である。その負けている証拠の第一、38度線が既に対馬海峡に南下していることを意識していない。
第二、多くの日本人を拉致して抑留している北朝鮮がオリンピックに参加することの偽善を国際社会に訴えるべきであるという発想すらない。
第三、尖閣への中共の侵攻が北朝鮮問題を遙かに超える国難であることの自覚がない。
第四、北朝鮮の核弾頭ミサイルが既に日本に着弾可能であることを忘れている。
 以上、本年に入って、特に顕著に行われているのは新しい戦争だ。バーチャルとリアルの混合戦争ポリティカル・インフォメーション・ウォーフェア情報戦争。
 その結果、我が国のマスコミと政治は、国際情勢における現実感覚を喪失し、バーチャルとリアルの区別がつかなくなっている。 
            (にしむらしんご氏は前衆議院議員)
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)米国防総省は2月3日、米国の新たな核態勢の検討についての報告書を発表した。 
 国防総省の特別サイト 
https://www.defense.gov/News/Special-Reports/0218_npr/
報告書全文 
https://media.defense.gov/2018/Feb/02/2001872886/-1/-1/1/2018
-NUCLEAR-POSTURE-REVIEW-FINAL-REPORT.PDF (PDF 6.58 MB, 100 p.) 
「核態勢の検討」日本語要約版 
https://media.defense.gov/2018/Feb/02/2001872891/-1/-1/1
EXECUTIVE-SUMMARY-TRANSLATION-JAPANESE.PDF (PDF 1.33 MB, 18p.) 
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