国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み  <<オーストリアに続き、チェコでも反EU、反移民、反イスラム政党が第1党に

2017/10/22

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)10月22日(日曜日)弐
        通巻第5492号  
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<休刊謹告>明日10月23日から30日まで南ア取材のため小誌は休刊です。
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 中欧に「反EU、反移民」の政治風潮が席巻
  オーストリアに続き、チェコでも反EU、反移民、反イスラム政党が第1党に
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 ドイツでメルケルの辛勝、メルケルに反旗を翻す「ドイツのための選択肢」の大躍進が欧州政治の流れを大きく変えようとしている。
 「反EU」「反イスラム」「反移民」が共通のスローガンであり、ブラッセル(EU本部)のエスタブリシュメントを囂々と非難している。

 2017年10月21日、チェコ総選挙は「チェコのトランプ」といわれるアンドレジ・バビシュ財務相が率いる「ANO」が第1党に躍進し、中欧の政治風潮の流れが完全に変わっている事態を明らかにした。同党の得票率は30%弱。
 
 バビシュスは「大富豪」でもあり、2013年に総選挙でANOを第二党に躍進させていたが、反EUを鮮明に掲げて、「ブラッセルに救うEUエスタブリシュメントの亜流はチェコには要らない」と獅子吼し、多くのチェコ国民の共感を得た。

 第二党も保守系の「自由と直接民主」で10・7%と前回の二倍に躍進させた。この党首はオカムラ・トミオという日系人だ。オカムラは「反移民」を全面に押しだしてきた。
 第三党を争うのはいずれもナショナリストたちの「市民民主党」と「海賊党」で、それぞれが10%台で鎬を削っている。

 過去四半世紀チェコを主導した中道左派は7%に転落した。キリスト教民主同盟は6%、共産党はそれ以下。

 チェコにおける保守系ナショナリストの勝利は、同月15日に行われたオーストリアの総選挙結果の流れを受けている。

オーストリアはチェコの隣国であり、31歳のクルツ外相が率いた国民党が31・4%を獲得し、2番手の民主社会党(中道左派)が26・7%,右派の自由党が26%と、三党のバランスは近似していたものの、同じ保守思想に立脚する国民党と自由党の連立がうまれると予測されている。

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  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 1646回】            
――「支那の國はまだ夢を見て居る」(小林2)
  小林愛雄『支那印象記』(敬文堂 明治44年)

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 神戸からの「海上の四日」を経て第一歩を記した上海で、小林は「商務大臣の盛宣懷氏を訪れた。氏は實業家としても巨頭である」。盛と話をしている「間にも十餘人の家人は室に出入して一つ水を命ずれば、一人は石鹼一人は手拭といふ風に大勢がかりで運ばれる」ものの、彼らの態度からは「主人に對する畏敬の念」が少しも感じられないのが不思議だった。食事になると、同席の中には「親切にもその食品を自分の箸で取つて呉れるが、それが肺病の人かも知れぬので、客にとつては頗る有難迷惑と云わねばなら」ないし、「支那のこの風俗は氣味の惡さが先立」ったという。

 1842年締結の南京条約による対外開放から60年余り。この間に上海の租界は発展したものの、「支那街は舊態其儘で居る。そこに新舊の文明に對する烈しい戰が現れている。やがて支那人が自覺して起つの秋に至らば新舊思想の衝突は鋭く湧いて來る事であらう」と。

  租界に対するに「舊態其儘」の「支那街」。その対比の中に「新舊の文明に對する烈しい戰」を捉え、さらには「支那人が自覺して起つの秋」を思い描いたうえで「新舊思想の衝突は鋭く湧いて來る事であらう」とまで思い到るとは、さすが詩人の直観は鋭い。

 『魯迅』を引っ提げて論壇に登場して以来、現代中国論の世界で“権威”として崇め奉られ、また本人もすっかりその気で振る舞っていた竹内好は、近代化に対する日中の違いを論じ、いとも簡単に伝統を放棄して西欧近代をそっくりそのまま取り入れた日本を軽んじ、封建社会を通じて自らを縛りつけてきた分厚い伝統の壁と壮絶に格闘し深く苦悶した中国の近代を重んじた。
そこで思うが、彼が問い続けた中国の近代における中国知識人の苦悩という命題も、詩人としての小林の直観の前では全く以てカタナシといっていい。
 
 ここで改めて冒頭に立ち戻って読み返すと、小林の神戸出立は明治43(=1910)年も押し詰まった「暮の廿一日」。それから10カ月ほどが過ぎた1911年10月10日、清朝崩壊の第一歩である長江中流域の武昌における武装蜂起が勃発している。
辛亥革命と呼ばれる一連の動きを、はたして「支那人が自覺して起つの秋」の一環と見做せるかどうかは議論の余地のあるところだが、「新舊の文明に對する烈しい戰」との指摘は、さすがに鋭く新鮮だ。竹内に先立つこと半世紀ほどの昔のことである。
  上海の一夜、歓楽街で知られる四馬路へ繰り出す。「試みに騒々しく音のする一亭へ上がる」。「卓を圍む若旦那に藝妓」、「無作法な態をして、阿片をのんだり、茶をのんだり」。嬌声・脂粉・紫煙・嬌態・狂態・・・「支那人の公然と遊ぶ俠氣か?僞かゞ現はれて興味深い」。かくて「此に今宵一夜の天地を作つて居る」と捉え、「伊達の委は四馬路で見やれ四馬路よいとこ伊達姿」「人の生命を四馬路に紅に溶いて流そか江の水」と。やはり詩人。粋なもんですねえ。

  やがて南京へ。ここでも「市街の方には米人が經營する南京大學、獨逸人の建てた病院などの大建築が眼に立つ。歐米人が無限の勢力をこの荒野に張らうとして、切りに樣々の企畫をめぐらすのに、師範學堂あたりに雇はれて百や二百の金を後生大事に蓄へ、學生と同じ月八圓の飯を食つて、支那人の冷笑を買つてい居る邦人のあはれさを思はざるを得ない」と、鋭い。
日本的な常識・感覚・基準に立つならば、「學生と同じ月八圓の飯を食」いながら「師範學堂あたり」で教育に励むことは素晴らしいことだろう。
だが、その実は「支那人の冷笑を買」うのが関の山。これでは「無限の勢力をこの荒野に張らうとして、切りに樣々の企畫をめぐらす」欧米勢力には敵わず、「支那人の冷笑を買」うばかり。《QED》
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<休刊謹告>明日10月23日から30日まで南ア取材のため小誌は休刊です。
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号「中国が北朝鮮を攻撃するシナリオ」を拝読しました。まず本文ですが、半島情勢は全くそのように展開すると思われます。シナの攻撃に世間は「アッ」腰を抜かすでしょうが、十分あり得るシナリオです。
  こうなると、その後の情勢によっては、在韓米軍の撤退もあり得るでしょうから、わが列島は、米中対立の狭間に置かれることになり、今後の外交軍事で苦労することになります。
  選挙で「安倍戦時内閣」組閣を急ぐ必要があるでしょうが、万一そうならなかった場合は、日本民族の劣化は救いがたい段階にあると言えます。
   (MS生、日野市)



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(読者の声2)貴誌5488号に高山正之氏の小論の紹介がありました。非常に参考になる小論でした。
 北朝鮮の核やミサイルの問題については、私もブログ『核兵器の無力化はできるか? (その3)』https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=16480
で「斬首作戦」の可能性を書きました。アメリカには韓国や日本に戦禍が及ばないようにする「核兵器の無力化」について様々な手があるようですので、是非お読みください。これは、当の北朝鮮国民も殺さず、金正恩一人を標的にする、正に「斬首作戦 」そのものです。
 金正恩を迎えて拍手鳴りやまぬ様子や精悍な面構えの兵士らが行進する様子がテレビでよく報じられますが、彼らは面従腹背であり、飢餓状態の兵士や人民は最早誰一人としてアメリカには手向かわず、それどころか金正恩に刃向かうでしょう。
従って、この面からも、「斬首作戦」による日本への影響はほとんどないと存じます。
 アメリカの北朝鮮攻撃がいつになるかについては、同小論では「ピョンチャン五輪が一つの目安になる」としていますが、私はトランプ大統領のアジア歴訪の後、即ち来月半ば以降に「斬首作戦」を断行するのではないか、と考えています。
 また、同小論では吉田清治と朝日新聞についても論じていますが、この問題の経緯については『朝日新聞が遂に認めた「従軍慰安婦」のウソ』
https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=14517
に詳しく書いております。
 加計問題についても言及されていますが、これは先日紹介いたした『フェイクニュース?』https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=16393
『加計学園問題の報道について』
https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=16382
に書きましたので、よろしければ再度ご覧ください。
  (唯臥独村)



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(読者の声3) 貴誌5487号「インドネシアに再び反中国感情」ですが、半年前までジャカルタにおりましたが、表面的かも知れませんが、そうした動きはあまり感じなかった。庶民レベルでは政治の話より、下水道の完備と交通渋滞への不満です。
 ジャカルタには小規模な日本人街があり、日本食を売るスーパーや寿司、天ぷらなどいつもごった返しています。対照的にチャイナタウンは、時間にもよるのでしょうが、午前中はそれほどの人出はなく、また中国語の新聞は復刊しています。
   (NO生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)小生もジャカルタのチャイナタウンを二回取材しておりますが、お寺の周りに中産階級と思われる華僑の住宅地、表通りのスーパーの品揃えは結構バラエティに富み、中国語新聞は三種類買って読んだことがあります。
 北京系の影響はあまりなく、情報ソウスはシンガポール、自体は旧漢字(繁体字)でした。
 問題は政治で、中国が獲得したはずの新幹線プロジェクトがまったく進捗しておらず、これが中国への不満の突破口になるかも知れません。

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