国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<米軍が八ヶ月ぶりにリビアのIS拠点を空爆

2017/10/13

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)10月13日(金曜日)弐
        通巻第5474号  
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 米軍が八ヶ月ぶりにリビアのIS拠点を空爆
  シリア、イラクからISは密かにリビアへ撤収していた
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 リビアは2011年のカダフィ暗殺後、無政府状態に陥っている。
 正確に言えば、三つの勢力が「政府」を名乗って、それぞれの支配地区を治めている。
政府を僭称する機関なるものがあり、それらの統治が及ばない地区にISが拠点を構築し、また南西部には武装した別の民兵組織が、くわえて凶暴な武装集団が各地に細々と点在している。

 三つの「政府」は、ベンガジが拠点の「国民代議院」が英米仏露、UAE、エジプトが承認したもの。
「国民合意政府」なるものは国連とEUが承認し、トリポリが中心である。米国、フランスなどが重複して支援している。
 加えて、「国民救国政府」がスーダン、トルコ、カタールなどの承認をうけて、北西沿岸部の各地に点在するが、国際社会からは相手にされていない。

 ISが目を付けたのは、この無政府状態の隙間をねらって、リビアの砂漠地帯に拠点を構築し、シリアとイラクの戦闘員を臨時に収容することだった。
かれらは戦闘力と組織戦に卓越しているため、反カダフィ武装グループに供与した米軍の武器を押収、戦闘力を飛躍させてきた。現在リビア国内のISは500名から800名と見積もられている。そのうえISはソーシャル・メディアを巧妙に駆使し、ネットで志願兵の募集も行っている。

 カダフィ大佐の故郷はシルトだった。このシルトが原油生産のリビア最大の拠点であり、リビアの富の象徴。なにしろカダフィが残した海外隠匿資産は米国だけでも5兆円が凍結されている。

ほかに欧州各地に3兆円、日本にも3500億円の隠し財産があって、国連制裁決議のもとづき各国が凍結措置をとっている。
 カダフィの愛人だったウクライナ美女の看護士は、暗殺後、キエフに戻り、隠し資産については一切口をつぐんだ。

 2017年10月11日、米軍は八ゲ月ぶりに、このリビアのシルト南方のIS拠点を空爆し、武器庫を破壊したと発表した。
拠点はシルタから150マイルも南の砂漠である。だが、この地点に油田があり、リビアの石油埋蔵量はアフリカ一と言われている。

 2015年にいったんは作戦を終了させていたが、米軍が空爆を再開させたのは、ISの復活が目に付くほどに顕著となってきたからだ。
ISはアルカィーダ残党とリビアでは共闘関係にあり、またチュニジアから逃れてきたイスラム過激派が合流し、ヨーロッパへ帰りたい欧州からのIS要員は臨時の避難場所と心得ており、また「アラブの春」の残党は新しい戦いに備え、呉越同舟の様相という(ワシントンタイムズ、10月12日)。

 「リビアの拠点はソマリア、イエーメン、アフガニスタンに繋げる拠点であり、兵員の養成、訓練キャンプを兼ね始めている。無視するわけにはいかず、これからも有効な空爆を続ける」とダンフォース米統幕議長は発言している。
 
 米軍が支援し、訓練した「国民代議院政府」の軍隊は練度が悪い上、アメリカが供与した武器もろともISに流れたり、一部は自爆テロに転用されたりしており、トランプ大統領は、これ以上のリビアへのテコ入れには不同意という。
 トランプはアフガニスタンへの4500名の増派にしても、渋々承認した。

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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)第5475号に掲載していただいた、小生の投稿、1か所だけ文字化けしていたようなので訂正させて下さい。
 「前原氏は、・・・・このまま、おめおめと落選?する(と予期される)希望の党に入るなどすれば、」→「落?(らくはく・はげおちること)する(と予期される)希望の党」というつもりでした。
  ところで、今、地下鉄で帰宅したところですが、地下鉄売店の広告見出しで見ると、「日刊ゲンダイ」と「夕刊フジ」の自民党獲得予測議席はかなり対照的なものになっているようです。
  はたして、実際の結果がどうなるのか、「自民党は単独で過半数(233)を大きく上回る勢いだ。衆院の常任委員長ポストを独占し、各委員会で過半数を確保できる『絶対安定多数』(261)にも届く勢いをみせている。」という「読売新聞2017年10月12日 14時37分」(WEB版)の予想が現実となることを祈りたいものですが・・・・
   (CAM)


(宮崎正弘のコメント)『日刊ゲンダイ』は、昔の全共闘、ノンセクトラジカルの残党、左翼の吹きだまりですから、影響力はその方面以外には、殆どないと見て良いのでは?
 小生は読んだこともありません。理由? 前の社長も、書いている人たちも、よく知っているので、あぁ、この左翼残党の相互補助機関ですかね。

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(編集部より)この三日ほど、niftyの受信のみ可能で、yahooは送受信が出来ない状態ですのでご了解下さい。メッセージの発信が出来ない状態がしばらく続きそうです。
メルマガの発行には支障がありません。念のため。
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  • 名無しさん2017/10/13

    米軍が八ヶ月ぶりにリビアのIS拠点を空爆

      シリア、イラクからISは密かにリビアへ撤収していた←宮崎先生、情報ありがとうございます。しかし、カダフィ大佐の暗殺はまちがいだったとわかりました。フセイン大統領もいかすべきでした。ま、いまさら、せんないことですが。

  • なぬっ、で、出たな政界魑魅魍魎、どーしたろーかシャン(緑のタヌキが化けている?)!えっ、ノープラン、ノーマネーでフィニッシュですって?なんのこっちゃ、ジャンジャン。2017/10/13

    ○貴メルマガが報じる米軍リビアIS拠点空爆。逃亡途中「群集」に殴り殺された独裁者カダフィ亡き後、無政府状態のリビアに忍び込むIS。が、米軍の目から逃れることはできない。そして、いま「太平洋で水爆実験」の大口を叩くも飛来するB1爆撃機には手も足も出ぬ元カノ&叔父さん&異母兄&側近&○○殺しの北朝鮮連続殺人鬼独裁者。仮に無能無策のロケット小僧が、「群集」によって吊るされたり殴り殺されたり、「側近」やあの男(ゴルゴ13)に狙撃され除去された場合。リビアの如く無政府状態になる北朝鮮にISが入り込む危険があるのでは?とにかく北朝鮮の保有する大量の大量破壊兵器(核兵器・生物化学兵器等)がテロリストの手に渡れば、世界中で世界大戦規模のテロが頻発することになる。悪夢である。その意味でも、米国トランプ政権におかれては「世界が見たこともない炎と怒り」で北朝鮮にくらわす「大惨害」において、後顧の憂いなきよう北朝鮮大量破壊兵器を一発残らず完全無害化してほしいものだ。



     そして、あぁ、愛する我が日本は・・・。北朝鮮危機の最中でかまされた大義なき自己保身解散総選挙で政治空白、政治的大混乱の真っ只中にある。投票日を前に様々な心理戦、謀略戦がかまされ、それぞれの思惑を秘めた数字が飛び交う。その結果は神のみぞ知るということだろう。が、いわゆる「野党」のザマを見るとき、筆者以前ご指摘のように政権与党の辛勝となるのでは(むしろ圧勝、大勝か)?化けの皮が剥がれた緑のタヌキはブンブク茶釜のタヌキ同様、惑わそうとした有権者から熱いお灸を据えられ遁走するのみだろう。「希望」ならぬ「(自由)死亡の党」「排除の党」「次の次の党」「エセ秘密結社党」「ユリ女王様絶対服従カネ持って来い奴隷契約党」「緑のタヌキ泥舟党」「KK劇場頓挫党」は、投開票日当日、いきなりの党首辞任、速攻解党宣言をかますかも?残念な民度だった。が、このまま政治混乱が続き、日本の国家意思決定が停頓したり無政府状態が現出すれば、中国共産党や北朝鮮工作機関(なりすまし、日本人協力者を含む)らの日本共産革命(日本人民共和国、中国領日本自治区、東朝鮮)を惹起せしめ、われら日本人をして彼らの支配下に隷従せしむることとなる。あるいは、無政府状態の日本にISが入り込む危険すらある。すでに警視庁がIS参加予定の学生を出国間際に摘発したように、日本国内にもIS組織・細胞・オルグの存在が疑われる。われらの日本の愛する子や孫が、あのウィグルのかわいらしい坊やのような酷い目に遭わされたり、テロリストの人間の盾にされたりすることが絶対にあってはならないのだ。日本の主権者たるわれら国民の覚悟を問われる選挙でもある。投票日には必ず投票所へ行き「一票の主権」を行使したい。