国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <<あのリバプールが中国の不思議なマネーのブラックホールと化した

2017/09/01

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)9月2日(土曜日)
       通巻第5414号  <前日発行>
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 あのリバプールが中国の不思議なマネーのブラックホールと化した
  「チャイナタウン」建設プロジェクトに群がり、そして消えた巨額の謎
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 リバプールと言えば、まずはビートルズ。かれらがデビューしたマシュー・ストリートには世界中から観光客が集まり、ポスターやら帽子やらマスコット人形など所謂「ビートルズグッズ」が売れる。一昔前は、船員が肩で風を切って歩く港町。やくざの街としても知られた。

 港へ横付けされる貨物船から中国人船員が降り立ち、やがてリバプールに住み着き、小規模なチャイナタウンができた。
第二次世界大戦の空襲で焼け野原となって、チャイナタウンは場所を移し、いまではショッピング・モール、食堂、カラオケバー、食材店で殷賑を見せるようになる。リバプールの街の中心部である。

 カテドラル教会を挟んだ隣接地にニュー・チャイナタウン計画が持ち上がった。
 マクイン市長が主導し、市議会あげてこのプロジェクトに賛成した。「リバプール再生プロジェクト」の目玉と騒がれ、習近平が訪英したときにも、この計画に極めて前向きで、キャメロン首相と前進を約束したのだった。
 
 赤い竜が突然真っ赤な火を吹きあげながら巨額の投資資金を持って猛進してきた。主力は香港の投資集団とされた。はじめに提示された計画では摩天楼が建ち並び、NYのソーホー地区のようなアーテスト村も誕生し、英国繁栄のモデルとなるような夢が語られた。
 遣り方は高層マンションや近代的でモダーンな商業ビルが建ち並び、ホテルという総合的多角的な新都心建設の青写真に基づき、その分譲というかたちで投資資金を募るという形式だった。

この遣り方は香港、広州などで顕著はスタイルだが、日本のマンション分譲方式とは異なり、頭金が徐々に上がり、そのかわり、投資資金比は高利がともなうという、一種トトカルチョ的な博打の方式に似ている。つまりマンションを購入する人は別に住むわけではないのである。

英国でもこの方式にはなじみがなかったが、市議会主導のプロジェクトでもあり、とりたてての反対はなかった。
 また同様なチャイナタウン建設計画は、リバプールに限らず、ロンドン、バーミンガム、マンチェスター、ノッテンガムなどでも進行していた。

 雲行きが怪しくなった。
建設が遅れに遅れ、請負企業体のひとつだった建設会社が倒産した。PHD社は負債1470万ドルを抱えて破産を申請し、訴訟の過程で明らかになったのはマクイン市長とその一族にヤクザが絡んで、集めた資金がプロジェクトに投資されていなかった。
 巨額の投資資金はブラックホールに吸い込まれて蒸発していた。

 屋上に中華庭園、140室の豪華ホテルをもつ総合施設、マンション併設という夢のような計画は建設中断を余儀なくされ、投資家から集団訴訟を起こされ、喧しかった中国の銅鑼は突如鳴りやんだ。破局を迎えたのだった。
 
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 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ▼READERS‘ OPINIONS
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(読者の声1)あまりニュースにならない英国メイ首相の訪日ですが、NHKでは護衛艦「いずも」視察を報じていました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170831/k10011120351000.html
 『メイ首相は乗艦し儀じょう隊による栄誉礼を受けたあと、小野寺防衛大臣から自衛隊の活動などについて説明を受けました。小野寺大臣は「日本の海上自衛隊の運用や訓練はもともとはイギリス海軍から学んだものだ。初代の『出雲』はイギリスで造られて日露戦争で運用された」と説明しました』
 日英の防衛協力については昨年11月に英国空軍機ユーロファイター・タイフーンと共同訓練を行っています。
https://www.houdoukyoku.jp/posts/2408

 自衛隊のF-2戦闘機の後継機種として英国との共同開発もありうるとの指摘は以前からあります。
http://www.news24.jp/articles/2017/03/14/04356376.html
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/160925/mca1609251706001-n1.htm
アメリカは第二次大戦で当初、英国向けの戦闘機をカナダへの輸出と偽り生産、カナダ経由で輸出していますが、エンジンの最重要部品の過給器は取り付けませんでした。日本のF-2戦闘機の開発でもレーダー技術など日本独自開発です。アメリカにとって日英は同盟国といえども最先端技術は渡せない。となると軍事技術の共同開発といった21世紀の日英同盟もありうる話。すでに戦闘機のミサイルでは共同開発が進んでいます。
http://beginner-military.hatenablog.jp/entry/2017/01/17/220506

 BBCのWEBサイトにはメイ首相の訪日に合わせるかのような記事。「日本の平和主義、北朝鮮ミサイルが転換点になるのか」
http://www.bbc.com/japanese/video-41104719
http://u1sokuhou.ldblog.jp/archives/50502828.html

 「罰として平和憲法が起草された」というのはその通り、植民地フィリピン憲法との類似も以前から指摘されています。新聞やテレビでは報道されないネット民の声は憲法学者などよりよほどまともです。
 『占領軍の存在を前提としてるからな9条の所謂平和主義は 要は「占領地なんだから軍備も交戦権も無い」ってだけの話』
 『アメリカ「憲法2.0のアップデートのお知らせ今すぐアップデートしてください」 安倍「はい!」』
 パソコンを使っていれば頻繁にウインドウズの脆弱性を修正するアップデートがあります。憲法が国の基本ソフトだとするならば、脆弱性を修正しないままの日本国憲法は危険極まりない。
実際にスパイは入り放題、新聞・テレビはもちろん民進党など野党は帰化人だらけ。官僚も文科省など聖徳太子を消そうとしたり、朝鮮学校を無償化しろというような人物がトップになる異常事態です。
それでも「テロ等準備罪」が新設されたとたんにシーシェパードが調査捕鯨への妨害活動を中止すると声明を出すなど効果はあらわれています。
 書店の論壇誌のコーナーでは岩波の世界が消え、中央公論がほぼ消えましたが、左傾化した文藝春秋は惰性で読まれているのかいまだに山積み。それでも圧倒的に勢いのあるのが「Hanada」「WiLL」の2誌。
日本が普通の国に戻りつつあるのが実感できます。
    (PB生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)雑誌『正論』と『VOICE』もお忘れなく。



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(読者の声2)貴誌八月二十九日(火)に加瀬英明氏のコラムが紹介されました。内容にちょっと驚きましたが、悪い冗談だろうと思って読み飛ばしておきました。
それでも水曜日になって「SSA生」氏がまじめに反論され、同様な意見も多数寄せられたとのことなので、あるいは本気で書かれたコラムかもしれないと思い、小生も下記の項目について当時を知るものとして一文を寄せたくなりました。
 (引用始め)
「1964年の日韓国交正常化の時に、韓国に6億ドルを供与したが、今日の貨幣価値にして1兆円以上を、10年あまりに分けて北に提供する。(中略)韓国は日本からの6億ドルによって『漢江(ハンガン)の奇蹟』を行ったが、北も“大同江(デドンガン)の奇蹟”を行うことになる」(引用止め)
 『漢江の奇蹟』が達成された基本的条件は、朴正熙大統領をはじめ日本教育で鍛えられた政権中枢が、これまた日本教育で育った多くの人材を活用出来たことにあります。
北においては、このような日本語世代は生きていたとしてもすでに九十歳を越えており、戦後の教条主義の教育を受けた世代には産業を発展させる資質は到底期待できません。したがって“大同江(デドンガン)の奇蹟”を行うことなど、いくら金をつぎ込んでも夢のまた夢に過ぎないのです。
  (IT生、千葉)
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  宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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