国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み

2017/08/19

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)8月19日(土曜日)
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明日 8月24日発売!
宮崎正弘 vs 渡邊惣樹『激動の日本近現代史 1852−1941』(ビジネス社)
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 歴史修正主義の逆襲が始まる! 定価1944円

 ――これまでの近現代史解釈は間違いだらけだった
 ――ペリー来航の本当の目的は何だったのか
 ――西郷さんは本気で征韓論を訴えたのか
 ――日韓併合へいたる道はアメリカが背後にいた
 ――ルーズベルトはいかにして対日戦争を仕掛けたのか?
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(宮崎正弘の「あとがき」から抜粋)
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 この小冊の対談相手は、論壇に彗星のようにデビューし、次々と問題作を発表して日本の知識人を揺らしている渡邊惣樹氏である。
 5月に開催された鹿島平和研究所設立50周年記念で鮮烈な講演をされた。氏から誘われて聴きに行ったのだが、じつに意議深い内容でメモ用紙が足りなくなったほどだった。
 当日集まった顔ぶれをみると外交官OB、大使歴任者や大学教授が目立ち、謂わば日本の外交、安全保障の論壇を主導する「外交エスタブリシュメント」の集いという趣きがあった。
 その席で渡邊氏は従来の史観を覆すように豊富なデータをもとに説得力を伴った講演を展開されたのだ。換言すれば日本外交エスタブリシュメントに対する知的挑戦ともなった、一つの事件である。

 講演後の宴席で参加者の会話を聞いていると、やはり意外感に包まれた顔つきの人が多く、とくに「米国の南北戦争は奴隷解放の戦いではなかった。英国の推進した『自由貿易帝国主義』と『産業成熟』を目指した『保護貿易主義』との戦いであり、リンカーンが突然、戦争目的を『奴隷解放』に置いて宣伝したため欧州のインテリは対米戦意を萎縮させ、北軍の勝利となった」という分析は迫力があった。
 幕末維新の日本が直面した列強の圧力と英米露仏の角逐ゲームに、そのパターンの原型があるという近代史の捉え方は、国連中心、平和主義の日本の外交エスタブリシュメントにとって俄に受け入れがたいものだったのではないか。

 さらに「米国のリベラルなメディアの分析にしたがって予測をしているひとは、(トランプ当選を予測できなかったように)、将来また恥を掻くことになる」とされると場内はしーんとなった。このような論壇の変化の予兆を正確にとらえ、大胆に渡邊氏を50周年の記念講演の招くという英断を鹿島研究所がされたことは特筆しておくべきだろう。

 さてこの小冊の対談では日本の幕末維新から日清・日露戦争、そして大東亜戦争へと到る近代史を、従来の国内的視野からの分析を飛び越えて海外の動きとの絡みで複座的に捉え直す試みを二人で展開した。
 戊辰戦争から明治維新へいたる過程を国内の視野だけで裁断すると英露米仏独といった列強の介入という重大な要素を見失いがちになる。 

  この対談では征韓論にも言及しているが、西郷の唱えたとされる所謂「征韓論」を岩倉、大久保や木戸が受け入れなかった背景にはもっと深刻は事情があった。そもそも西郷は死地に赴こうと言うのであり、同時に彼が行けば殺されることは間違いがない。
清国からの密入国者さえ大院君は処刑を命じていた。となれば日本は朝鮮との戦争に踏み切らざるを得ないが、明治五年から六年にかけての国内事情と言えば徴兵令は出されていたが、応募兵は殆どない。そればかりか凶作と増税とで農民の不満が昂じており、一万人以上が参加する農民暴動、一揆が無数に起きて治安は擾乱状態にあった。

 西郷は征韓論を無造作に打ち上げたわけではなく、密偵を一年前に現地に派遣し、朝鮮の動向を収集し、ちゃんと情報を分析していた。戦争は事前のインテリジャンスが大切であることは孫子いらいの鉄則であり、情勢分析の結果、朝鮮の推定兵力は三万、攻めるには四個師団以上と計算されていた。当時、日本の軍事力はそんなにない。近衛兵は薩摩からきた侍であり、当時は殆どが鹿児島に帰国していた。新たに羅卒(警察)を新規募集していたほどだ。
 この対談ではそうした近代史の視野狭窄を是正し、もっと列強の動きに対応した日本の外交、国防、文明という観点に重点を移行して論じあった。
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(C)有限会社宮崎正弘事務所 2017
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創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
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  • 名無しさん2017/08/19

    力強さを感じます。最近、言論界で、明治維新はなんだったのか。西郷も靖国に祀られるべきーー。そんな論調も。要は今なお島国根性が根底に流れているのでは?