国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み <>中国財閥第一位「万達集団」へ「海外送金を認めるな」と銀行当局

2017/07/18

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)7月18日(火曜日)弐
        通算第5360号  
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 中国財閥第一位「万達集団」へ「海外送金を認めるな」と銀行当局
  窮地に追い込まれた王健林。次の一手は?
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 大連に本社を構える万達集団は、中国を代表する世界的企業。ところが債務超過のため保有するホテルと娯楽施設、テーマパークを93億ドルで、売りに出したことは既報のとおり。
ほかにもハリウッドの映画製作会社の買収は契約まで進んでいたが、送金ができず案件は宙に浮いた。

四年前に大連へ行った折、ロシア街の取材途中、公園のそばに摩天楼があって、運転手に「あのビルは?」と聞くと「あれが万達の本社ビルさ」と答えたので写真におさめたことを思い出した。

 中国銀行監査管理委員会は万達集団から申請のでていた六件の海外企業買収案件につき、「いかなる送金も認めない」と決定した。
この決定は6月20日に口頭でなされたため、メディアが把握したのは一か月も後の7月17日になってからだった。

 同委員会はすべての銀行に口頭で通達し、万達集団のいかなる海外送金もこれを禁止するという内容で、とどのつまりは海外送金停止。すべての万達の国際業務が止まることを意味する。

 2012年に米国の映画館チェーン「AMC劇場」(8200スクリーン)を26億ドルで買収したのを皮切りに、豪華ヨット会社、マドリードのランドマーク「エデフィシオ・エスパニオール」(4億ドルで買収後、2016年に売却)、スイスのスポーツマーケッティング企業「インフロント・スポーツ」(15年。12億ドル)と続いた。

王健林は豪とNZにも目をつけ、最大の映画館チェーン「ホイツシネマ」(3億6000億ドル)を買収し、さらにハリウッド映画スタジオ「レジェンダリー・エンターティンメント」(35億ドル)など、片っ端から娯楽産業を強気、強気で買収してきた。

 ここへきて中国政府の厳格な外貨制限に直面し、経営がふらつきはじめた中国企業は多い。安邦生命保険や、北海道で土地の買い占めを展開している複星集団も、送金停止の対象となっているようである。


 ▼「ハリウッド映画はアメリカ文化、買収を許すな」という騒ぎが始まっていた

 ハリウッド映画買収失敗いがいにも宙に浮いたのは『ノルディック・シネマ』と米国の「カーマイク・シネマ」(2954スクリーン。提示金額11億ドル)だった。
後者は北欧諸国(スエーデン、フィンランド、エストニアなどに664スクリーン。提示金額は9億3000万ドルだった)。
 北欧諸国は中国の資金を期待していただけに、最近の急激な経済悪化に戸惑いの色を隠せない。

 王が豪語したところによれば、2020年に世界最大の映画館チェーンを保有する、という途方もない夢の実現だった。
 かれの夢も夢想だったのか。

 王健林は米国のメディアからも『中国最大企業家』を持ち上げられ、ハーバードのビジネススクールに二回も招かれて講演している。とくに2015年11月の講演では、習近平一家と親しい関係を自らとくとくと喋った。

 しかし米国連邦議会では、「ハリウッド映画はアメリカ文化、買収を許すな」という騒ぎが始まっていた 2016年暮れに香港で上場されていた子会社「万達商業」が上場廃止となり、S&P(スタンダード・プアーズ)は万達社債のランクをBBBに下げていた。

 この報道の衝撃は株式市場にもたらされた。
 17日、上海と深センの市場は大荒れとなり、2800社の株価が下降したが、とりわけ500社の銘柄は10%の暴落を演じ、ほかにも1200社が7%下降した。時価総額にして5700億元が『蒸発』した。
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  ▼▼ 訃報 ▼▼ 蔡焜燦氏死去
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 ▼▼ 訃報 ▼▼
蔡焜燦氏死去=台湾歌壇代表
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 蔡焜燦氏(台湾歌壇代表)は7月17日、老衰のため台北市内の自宅で死去された、享年90歳。李登輝元総統の友人でもあり、著作『台湾人と日本精神』(小学館文庫)は広く読まれ、ベストセラーとなった。
https://www.amazon.co.jp/%E8%94%A1-%E7%84%9C%E7%87%A6/e/B004LS5AK2

 戦前の日本語教育を受けた人たちが創設した短歌結社「台湾歌壇」の代表も務め、美しい日本語を台湾に残そうとする「友愛」グループの有力メンバーだった。日台の文化交流、相互理解に貢献し旭日双光章を受章した。
 司馬遼太郎『街道をゆく 台湾紀行』ではガイド役の「老台北」として登場した。 
 

(宮崎正弘のコメント)台湾へ行くたび、そして日本に来られるたびにお目にかかった。だから百回は会ったことになるだろうか。
いつも難解なユーモアを連発しつつ、その愛国心の強烈な発露、驚くほどの知識と旺盛な情報の収集、幅広い交友関係にはいつも驚かされた。
じつは氏の『台湾人と日本精神』刊行のおりは、出版記念会を仕掛けたが、全国から氏の友人がはせ参じ、会場からはみ出す一幕があったことを思い出した。

 東京での定宿は帝国ホテルだった。焼酎をおかないバアに強引に「紅乙女」を入れさせたり、台北の国賓大販店(アンバサダーホテル)は「蔡さんの食堂」と言われたほどによく使われていた。そのうえ、いつも特別に自分で選んだ料理を注文されていた。最近は、兄弟大販店の台湾料理レストランもお好きだった。
 アルバムをみたら、氏と一緒の写真がどっとあふれだし、一つ一つの情景を思い浮かべた。
悲しみを乗り越え、士の志を受け継がなければならないと思った。
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 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ OPINIONS ●読者之声
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(読者の声1) 明日です!
『正論の会』からお知らせです。明日(19日)午後六時半から、宮崎正弘さんの独演会が行われます。猛暑ですが、お時間があれば御参加ください。

とき   7月19日(水) 午後六時半
ところ  大手町「産経プラザ」三階大会議室
     http://www.s-plaza.com/access/
講師   宮崎正弘(作家、評論家)
演題   「トランプ vs 金正恩(+習近平)」
参加費  1500円
主催   正論の会(代表 三輪和雄)



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(読者の声2)記事前号で「安倍内閣の支持率下落をいかに解釈すべきか」という疑問が「読者の声」で(SSA生)さんから提起されました。
30数年にわたり通信社の政治部記者(現在は政治評論家)を務めた者として見解を述べさせて下さい。
 まず今回の支持率下落は、半年にもわたる「森友」「加計」両問題を野党各党が国会で延々と国会で取り上げ(朝鮮半島で重大事態が起きていたにもかかわらず)、それを朝日、毎日を代表とする反日マスコミが連日、印象操作を行った結果です。
これら反日新聞やテレビしか読まない(観ない)高齢者がまんまと騙され、東京都議選は自民党の歴史的大敗につながりました(都議選の評価は今回触れません)。
 ただ最近の支持率急落ぶりは、5月3日に安倍総理自ら明らかにした憲法改正の意向表明と具体的スケジュールによって引き起こされたものです。この日を境に、反日マスコミはそれこそ命がけで「反安倍キャンペーン」を展開し始めました。もう「客観、公平、公正」などという報道原則をかなぐり捨て、政治的プロパガンダ機関と堕しました。何が何でも安倍総理を引きずり降ろし、憲法改正を阻止する腹です。テレビ各局のキャスターやコメンテーターも同様です。
 人によっては、中国や北朝鮮の工作員が自民党議員やマスコミ関係者に接触し、「反安倍」報道を煽っていると見る人もいます。日米間にくさびを打ち込むことで、中朝両国に有利な情勢を醸成しようという理屈です。
 さて(SSA生)さんの安倍総理は、プーチン・ロシア大統領のように一旦総理を辞任すべきだとの提案ですが、その策はあまり現実的ではありません。
安倍総理がなぜ今総理でいられるかは、自民党総裁でいるからです。もし今総裁を辞任すれば、直ちに総裁選が行われ、来年9月までの暫定任期で新しい総裁(総理)が選ばれるだけです。
もちろん、もちろん来年の総裁選に、一旦辞めた安倍氏が出馬することができない訳ではありませんが、現在は既に異例なことに2回目の総裁(総理)であり、3回目があるのかと言われれば、それは現実にはあり得ないでしょう。
 そんなことよりも野党、マスコミ総掛かりの「倒閣運動」に対抗する為には、経済、外交、憲法改正の3つの政策を淡々と実行し、実績を積み上げていくしかありません。
3年3カ月の民主党政権の失敗に懲りた国民がそうやすやすと野党政権の樹立を望んでいるとは思えませんし、現在野党第1党の民進党は次の衆院選でさらに議席を減らし、とても政権の受け皿にはなり得ないでしょう。
 また自民党内でも、例えば石破茂氏が安倍氏の後継かと問われれば、増税論者の石破氏では景気が悪くなるのは目に見えてますし、外交など安倍氏の足下にも及びません。憲法改正も政治的リスクが大きく、彼の手で改正ということはまずあり得ないでしょう。
 ここは耐えに耐えて、現下の困難を乗り越り切る以外に支持率回復策はないと思います。
(加藤清隆)



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(読者の声3)貴誌5359号の(読者の声1) に「安倍内閣の支持率下落をいかに解釈すべきか」と題するSSA生さんの議論に、
 『(1)これといった記事が無くて困っていた週刊誌が書いた「暇つぶし」記事に政治的観点から相乗りをしているのが民進党など野党であり、意図的な印象操作報道が大きく作用している。(2)「あまり努力を要する仕事をしたくない」テレビなど高給取りマスコミ人にとっては印象操作的記事は書くのが楽。(3)価値あるニュースを自分の努力で発掘できなくなった新聞やテレビなどの大手マスコミは他人の“ニュース”を右から左へと流すだけで「報道」の仕事をしているように見せかけている。』
などがありますが、私は大いに納得しました。
と同時に、「我国の世論が在日によって作られている」という『フェイクニュース?』
https://sns.orahonet.jp/blog/blog.php?key=16393
のコメント欄の論を加えれば、万全だと思います。
朝日などの新聞社やテレビ各局の社員採用にあたっては、在日の大きな採用枠があるようなのです。つまり、我国の世論は在日によって「背乗り」されているようなものです。
(4)以下の論は、私は全くそのとおりだと思います。
    (唯臥独村)
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  宮崎正弘新刊ラインアップ  宮崎正弘新刊ラインアップ
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◎宮崎正弘の近刊予告  
7月28日全国一斉発売 1080円 
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宮崎正弘 vs 室谷克実 第四弾!
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宮崎正弘 vs 藤井厳喜
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『トランプノミクス』(海竜社、1080円) 
『トランプ熱狂、アメリカの反知性主義』(海竜社、1404円) 
『世界大乱で連鎖崩壊する中国、日米に迫る激変 』(徳間書店、1080円)  
『中国大恐慌以後の世界と日本』(徳間書店、1080円)
『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社、1512円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、1620円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)

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宮崎正弘 v 福島香織『暴走する中国が世界を終わらせる』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 高山正之『日本に外交はなかった』(自由社、1080円)
宮崎正弘 v 馬渕睦夫『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗しついに終わる中国と韓国』(徳間書店) 
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店、以上三つは1080円)
宮崎正弘 v 宮脇淳子『中国壊死』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 石平『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)

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宮崎正弘 v 石平、福島香織『中国バブル崩壊の全内幕』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 田村秀男、渡邊哲也『中国経済はどこまで死んだか』(産経新聞出版) 
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  宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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