国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み  <トランプ戦略がつぎに当たりをつけている戦場は

2017/06/16

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」
平成29年(2017)6月16日(金曜日)
        通算第5329号 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 アフガニスタンの泥沼から抜け出せ
  トランプ戦略がつぎに当たりをつけている戦場は
****************************************

 アフガニスタンの泥沼がトランプの足を引っ張っている。
 911テロへの報復として開始された対テロ戦争。当時のブッシュ大統領が宣言したように、「この戦争は長くなる」。じつに長引いている。
 米国がアフガニスタンに足を取られてから16年。死傷者は夥しい数に登り、これも国内の厭戦気分をいやます。

 オバマ前政権の左顧右眄、優柔不断ぶりが状況を悪化させ、軍が進言した作戦をことごとく無効にした。
オバマ政権下では、国防長官がオバマに見切りをつけて次々と辞任した。ペンタゴンを蔽ったのも厭戦ムードだったのだ。カーター国防長官はオバマに怒りをぶっつけ「軍事方面の理解がまるでない」(だから軍の作戦に口出しするな)と回想録に書いたほどだった。

このアフガニスタンにおける長期の泥沼をもっとも喜んでいるのはロシアと中国である。アメリカの疲弊を待っているのだ。
 NATOの欧州参加国は渋々緒線に軍を派遣したが、ドイツ、カナダを筆頭につぎつぎと引き上げ、現在残留はアメリカ兵が8500である。
米軍は空軍によるピンポイント攻撃とドローンを駆使しての指導者暗殺を作戦の主体としており、同時に力点を置くのがアフガニスタン政府軍の育成。訓練である。これらの費用は米国が負担している。

しかしアフガニスタン政府軍の腐敗、いや政府そのものの汚職体質が普遍的であり、ガニ政権は決断力に乏しく、トランプは「アフガニスタンを早く解決したい」としてマティス国防長官に従来を画期する作戦立案を要請した。

米軍は作戦の迅速化、効率化のため5000名を増派する計画を提示しているが、おそらく2000−3000の兵力に留まるだろうと議会の軍事専門筋は予測している。
 アフガンに深入りしてしまった米国は、シリアでミサイル発射したくらい、二正面作戦をとれないというジレンマ。北朝鮮の増長は、こうした背景を読んでいるようだ。
     □▽◎み□◇□や□▽◎ざ□◇□き◎□◇ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のお知らせ)地方講演旅行のため、6月17日―18日休刊です。 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@

【知道中国 1585回】   
――「正邪の標準なくして、利害の打算あり」――(?富24)
   ?富猪一郎『七十八日遊記』(民友社 明治39年)

     ▽
  (38)【一切平等の宗?界】=中国史には「種々なる慘劇の續出するに拘らす、殆んと宗?的迫害なるものは、絶無」だが、それは「支那人か宗?に對して、寛大なりと云はんよりは、寧ろ其の無頓着なるか爲めと可申歟」。「一切の宗?者皆な平等の待遇を享け」ている。「儒?、佛教、道?、回々?、及ひ基督?、其他牛鬼蛇神、種々雜多の宗?らしきもの」は互いに「相接觸して、何等の衝突なく、平和を保ち居り候」。

  (39)【宣?師問題】=「一切平等の宗?界」であるにもかかわらず、なぜ「近來の基督?に對してのみ」「宣?師殺害や、會堂焼拂の事件、出來する」かといえば、「畢竟宣?師の方より、喧嘩を押し賣りするか爲め」である。「元來宗?に無頓着なる支那人、喧嘩嫌ひの支那人をして」「宣?師殺害や、會堂焼拂」に奔らせるのは、やはり「宣?師の總てと申さゝるも、其の多くの中の或者等」が「罪人たるの言行を逞ふしつゝあ」るからだ。

 ここで疑問が1つ。徳富が宣教師が「押し賣りする」と指摘する「喧嘩」とは、いったい何を指すのか。おそらく東西の本願寺による仏教布教を含め、いずれ考察すべき課題として残しておきたい。

 (40)【寫實以上に出てす】=「吾人は支那の風景に對して、支那畫の實に寫實たることに感服致し候」とは、内藤湖南が『支那漫遊 燕山楚水』(博文館 明治三十三年)で語っていた点に通じるだろう。

内藤は北京郊外を歩き、「到る處楊柳、白楊、楡などの類より外に樹木」はなく、「墳墓の畔り」に極く僅かに常緑樹が見えるような殺風景な景観に接し、宋代の画には「老蒼たる松柏」が描かれているが、「元明以下の畫に、青?の山水といえば、多く楊柳の類より外に畫ける樹木とはな」く「甚だ力なき心地する」と綴り、「元明以下の畫」は「自然の結果」であり、その極めて貧相極まりない自然を忠実に描いたのが「元明以下の畫」だと結論づけている。つまり「元明以下の畫」に自然の持つ豊饒さが見られないのは、元明以後になって豊かな自然が失われてしまったから、ということだろう。

徳富と内藤の考えは、奇妙に一致している。

 (41)【文學と藝術】=彼らは写実に優れているが、「動もすれは、時間空間の觀念、精確を缺き、且つ事物の釣合、權衡の觀念、其の宜しきを得す。加ふるに彼等の言葉の餘りに概括的」であるがゆえに、「語りて精しからす、詳かならさる」という致命的な欠陥を持つ。そこで「寫實的なる文學や、藝術も」、じつは写実的な作品として昇華させることができない。たとえば白楽天の詩とはいえ、やはり「詩と云はんよりも、新聞の三面雜報に候」。そのうえ彼らは「形式病に感染し、此れか爲には折角の寫實も、めちやめちやに相成」ってしまう。

 時間と空間の観念の欠如、言語表現の定式化、文章の形式化などにより、「文學と藝術」に写実表現は発揮されず、表現する側の個性は消され、結果として「めちやめちやに」。それにしても白楽天の詩を「新聞の三面雜報」と断じる辺り、徳富の面目躍如・・・かなァ。

 (42)【趣味の幼穉と野鄙】=先ずは「彼等は俗物に候」とズバリ。「其の趣味の幼穉にして、且つ野鄙」である。「彼等は、物質主義を、其の生活の一切に及ほし居り」、それゆえに「天然の美を愛する者、甚た多からす」。自然に同化しようなどという発想は欠片もみられない。家の外観から室内の造作まで、一切が「幼穉と野鄙」に過ぎる。

(43)【假我と眞我】=彼らほどに「空論的の人民は無之候」。徳富によれば、「空論とは、行はるゝと行はれぬとに頓着なく、否な寧ろ其の行はれぬを知り、其の行ふ能はさるを期して矢鱈滅法に論するものに候」。
でればこそ言行不一致は一向に差し支えナシ。
    ◇○▽ヒ□◎◎イ○◎○ズ○○□ミ□◇◇  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ▼読者の声 ▼どくしゃのこえ ■READERS‘ OPINIONS ●読者之声
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1) 米国のリベラルなメディアの言い分を直輸入してトランプ政権がひどい、ひどいと書いていますが。選挙前の予測がみごとにはずれたように、いまのトランプ政権批判はまったくの的外れで、「ロシアゲート」とかも、アメリカの左翼ジャーナリズムの捏造ではないのですか?
   (JJセブン)


(宮崎正弘のコメント)捏造、フェイク、そして印象操作。その悪辣な紙面作りは朝日新聞が手本としているのではないかと思うほどです。
 ロシアゲートなるものはオバマ残党と左翼マスコミがでっち上げた架空の物語で、そんなことに踊らされる米国ジャーナリズムとは「天才的な才能がある」とプーチンがCNNのインタビューに答えています。
 トランプの暴言で支持率が急落しているという、おかしな報道がありますが、鉄壁の支持層は不変です。そもそもコミーFBI前長官はオバマ・ヒラリー陣営の人ですよ。
 日本の評論家でも、アメリカの左翼に洗脳された、意味のない亜流分析が目立ち、読むに耐えないものが多いですね。
 おそらく安部首相を引きずり降ろそうとした文科省の某にしても、自爆しちゃったように、フェイクでスキャンダルをでっち上げる手法は、これからも常用されるでしょう。



  ♪
(読者の声2)先般、一橋大学の学園祭で百田尚樹氏が講演する予定だったが、左翼の脅迫で中止に追い込まれた由。言論の自由は守れなかった。
 さて、老生はこのニュースに接したときに、逆に主宰者の保守系の学生は何をしていたのかと思いました。
 言論の自由を守るためには左翼暴力と闘うべきではありませんか。自衛の能力もなく、思いつきで講演会を開催しようとしたのなら、自覚が足りないのでは?
 老生等が学生時代、左翼の妨害は日常茶飯で、つねに特殊警棒で自衛し、襲撃があれば闘ったものでした。苦言を一言。
    (YT生、千葉)
         ▽□◎▽□◎□▽◎□◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  宮崎正弘の最新刊 宮崎正弘の最新刊 宮崎正弘の最新刊   
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ★
宮崎正弘の緊急書き下ろし! 
  ♪♪♪
『金正恩の核ミサイル 暴発する北朝鮮に日本は必ず巻き込まれる』(育鵬社)
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@

  北朝鮮の崩壊は近いか、トランプは防御的先制攻撃に打って出るか?
   韓国大統領が替わって朝鮮半島は泥沼になるか?
     韓国は壊滅するか、新大統領はどうでるか?
   https://www.amazon.co.jp/dp/4594077374/
         ▽□◎▽□◎ 
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  宮崎正弘新刊ラインアップ  宮崎正弘新刊ラインアップ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪♪
『米国混迷の隙に覇権を狙う中国は必ず滅ぼされる』(徳間書店。1080円)
https://www.amazon.co.jp/dp/4198643660/
『トランプノミクス』(海竜社、1080円)
『日本が全体主義に陥る日―旧ソ連邦・衛星国30ヵ国の真実』(ビジネス社、1728円)
『世界大乱で連鎖崩壊する中国、日米に迫る激変 』(徳間書店、1080円) 
『トランプ熱狂、アメリカの反知性主義』(海竜社、1404円) 
『中国大恐慌以後の世界と日本』(徳間書店、1080円)
『アジアインフラ投資銀行の凄惨な末路』(PHP研究所、999円)
『日本が在日米軍を買収し、第七艦隊を吸収・合併する日』(ビジネス社、1512円)
『日本と世界を動かす悪の「孫子」』(ビジネス社。1188円)
『吉田松陰が復活する』(並木書房、定価1620円)
『中国 大嘘つき国家の犯罪』(文芸社文庫、713円)

♪♪♪
<宮崎正弘の対談・鼎談シリーズ> 

宮崎正弘 v 石平 『いよいよ、トランプが習近平を退治する!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 渡邉哲也『世界大地殻変動で、どうなる日本経済』(ビジネス社、1404円)
宮崎正弘 v 福島香織『暴走する中国が世界を終わらせる』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 高山正之『日本に外交はなかった』(自由社、1080円)
宮崎正弘 v 馬渕睦夫『世界戦争をしかける市場の正体』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 室谷克実『悪あがきを繰り返し突然死の危機に陥る中国と韓国』(徳間書店)
宮崎正弘 v 室谷克実『日本に惨敗しついに終わる中国と韓国』(徳間書店) 
宮崎正弘 v 室谷克実『仲良く自滅する中国と韓国』(徳間書店、以上三つは1080円)
宮崎正弘 v 宮脇淳子『中国壊死』(ビジネス社、1188円)
宮崎正弘 v 石平『私たちの予測した通りいよいよ自壊する中国』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 渡邊哲也『激動する世界経済!』(ワック、994円)
宮崎正弘 v 小川榮太郎『保守の原点』(海竜社。1620円)
宮崎正弘 v 川口マーン惠美『なぜ中国人とドイツ人は馬が合うのか?』(ワック)
*****************

宮崎正弘 v 石平、福島香織『日本は再びアジアの盟主となる』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 石平、福島香織『中国バブル崩壊の全内幕』(宝島社、1296円)
宮崎正弘 v 田村秀男、渡邊哲也『中国経済はどこまで死んだか』(産経新聞出版) 
            ◎◎◎◎◎
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のお知らせ)海外取材のため小誌は6月21日から30日まで休刊です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有限会社・宮崎正弘事務所 2017 ◎転送自由。転載の場合、出典を明示
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


 

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。