国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国はキルギス米軍基地追い出しを狙った)

2010/12/15


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)12月16日(木曜日)
       通巻3165号 <12月15日発行>
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 マナス米軍基地排除でも中国は陰謀をめぐらしていた
  キルギス高官を買収し、米軍基地撤去を交換条件とウィキリーク
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キルギスから米軍基地を追い出す陰謀があった。ウィキリークが漏洩した米国外交文書から。

2009年、駐キルギスタン米国大使館外交公電では「中国がキルギスタン政府を買収し、同国内マナスにある米空軍基地を閉鎖させようと工作していた。米国大使が駐ビシュケク中国大使を詰問すると大使はひどく動揺し事実関係の否定に必死となった」とある。 

クラスファイ「09BISHKEK135」の内容は米中両国大使の面談記録である。
駐キルギスタン中国大使の張延年は09年2月13日に米国大使と面談。中国はキルギスタン政府に30億ドルの経済支援を行う見返りに、同国のマナス米空軍基地の閉鎖を求めた事実関係を問い詰めた。

すると「中国大使は明らかに動揺し、一時、流ちょうなロシア語で二の句が継げず、補佐官と中国語で打ち合わせしたのちにロシア語能力を回復させ、『それは事実無根であり、中国は米軍のマナス空軍基地の使用を尊重・理解している』と釈明につとめた」。

 さらに米大使が問い詰めると、いきなり中国大使はすり替え議論を展開し、「グアンタナモ米軍基地に収容されていた17人の『囚人』が釈放されたのは、中国への非友好的な行為であり、これらの『囚人』がドイツに難民として保護されたとの報道に(中国への)パンチである」と応酬した(ここで中国の言う『囚人』とはウィグル人のタリバン容疑者。グアンタナモ基地で取り調べの結果、テロリストの容疑が晴れ、米国いがいの国々へ事実上の亡命を西側諸国に打診していた)。

 「中国大使はキルギスタンの一部の政府関係者が米ロの影響力を牽制しようとする目的で中国にも同国での軍事基地の設立を提案した」と意外な発言を追加した。
しかし「中国側は軍事基地に興味がない」と大使は強調した。「我々にとって、ここには軍事的あるいは政治的な優勢がない。だからマナス米軍基地を閉鎖させるために30億ドルを費やす必要がない」と結語した由。

 米大使のコメント。
「面談中、心理が攪乱した所為か、中国大使は何回か中国国内の経済状況、数百万人の失業者、社会混乱が連続すれば革命が勃発する可能性すらあるとした。社会不安に言及するのは中国の外交官にとってタブーであり異例な発言だった」と結んでいる。
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 読者の声 どくしゃのこえ DOKUSHANOKOE
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(読者の声1)貴誌3163号に出た「ウィキリーク、またまた超弩級の暴露――スイスに中国共産党幹部、5000人の秘密口座」ですが、情報源はどこでしょうか?
  (TU生、横浜)


(宮崎正弘のコメント)情報源はウィキリークですが、この報道がなされたのは香港誌『開放』12月号ほか菓字紙の殆どのメディアです。
 たとえば下記サイトをご覧下さい。
 http://www.peacehall.com/news/gb/intl/2010/12/201012101030.shtml
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 ◎毎日一行◎ 小沢を追求しようとするオカダの目はやっぱりイッテいますね
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(読者の声2)ウイキリークスの被害だけど、国家安全保障上の損害〜経済的損害〜個人情報の漏洩などが考えられます。
というのも裁判所というのは、具体的な損害はないと判断すれば、無罪ですから。オバマ、クリントンらが大袈裟に反応して恥を掻いただけのように思える。或る軍属は“リークを許す情報管理が劣等なのだ”と切捨てた。軍属であるのに政府の権力に批判的です。だからか、ウイキリークスを歓迎している。
これがアメリカ人一般の反応です。この事件、米政府を批判する人ばかりです。ぼくもその一人。
ところで日本の政治家への「愚かで質が悪く」評価は当たっているね(笑い)。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)しかし、日本人としては笑って済ませる問題でもなし。



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(読者の声3)大変面白いニュースです。いま西側では中共の脅威が取りざたされています。
しかし中共幹部の弱みは西側にあずけた莫大な資産と家族(子女)です。これらを西側政府が凍結逮捕拘禁すれば、中共幹部はしびれます。コキントーの娘も米国の大学にいると言われています。
支那人は白人を甘く見てタカをくくっていますが、いざとなると白人はエゲツない。かつて日本資産を凍結し、日系米人を強制収容所に追い込み、財産を没収しました。
だからといって中共幹部が資産をロシアに預ければ、失脚時に熊に没収されることは間違いない。ということで中共政権の崩壊や失脚を恐れる中共幹部はあまり反米主義を主張すると自分や家族の逃げ場を失うことになります。
米国は当然気付いていますが、中共は米国に家族の人質と莫大な資産を預けて弱みを持っている以上、余り勝手なことはできないのではないかと思いました。
(東海子)


(宮崎正弘のコメント)毛沢東は国有財産の私物化とおんなしか興味がなかったんですかねぇ。ま、鎖国していましたから外国へ預金するという発想は浮かばなかったのかも。
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  • Yokohama472010/12/15

    ウキリークスのアサンジュ氏が反米アナーキストという論評がありますが、正確ではないと思います。なぜなら彼らの據り所は合衆国憲法修正第 1 条にあるからです。