国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(米国人の中国観)

2010/10/31


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)10月31日(日曜日)
       通巻3120号 
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 それでも「中国が好き」と答えたアメリカ人が49%(嫌いは36%)
  お人好しアメリカ人はエキゾティックチャイナをまだ表面しか見ていない
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 ワシントンポスト(10月29日付け)は直近のPEWグローバルリサーチが行った世論調査の結果を伝えた。

 「あなたは中国を好ましいと思いますか」の設問に49%が「好ましい」と回答し、「好ましくない」とした36%を大きく上回った。ただし、「経済成長は脅威である」としたのは47%、「軍事力が脅威だ」と答えたアメリカ人は79%にのぼった。
 
 議会であれだけ反中国ムードに溢れているのに、この世論調査は意外な数字を表している。
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 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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【知道中国 473回】                      
      ――俺が中国人なら怒り心頭・・・かなぁ
       『アリランの歌』(二ム・ウェールズ、キム・サン 岩波文庫1995年)
  

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 著者の1人である二ム・ウェールズの本名はヘレン・フォスター・スノー。延安の洞窟に潜んでいた毛沢東と中国共産党を、一躍世界に知らしめた『中国の赤い星』を書いたエドガー・スノーの夫人だ。残る1人の著者のキム・サン(金山)の本名は張志楽(1905年〜38年)。朝鮮人革命家である。

 彼女の延安入りは「1937年早くのこと」で、「延安には四ヵ月いた」。「着いて間もなく毛沢東と朱徳将軍の公式訪問を受け」ている。彼女は「『アメリカ人通信員の妻』として仲間に迎え入れてもらった」。「アメリカ人通信員」であるエドガー・スノーの「妻」であればこそ、延安の中国共産党員は「仲間」として彼女を歓迎したのである。

それというのも、毛沢東は「エドガー・スノーに対しては九年間の情報の壁を破ったことを讃えただけでなく、個人的にもよく気が合った」からだそうだ。さほどまでに「九年間の情報の壁を破った」こと、つまり『中国の赤い星』の公刊は延安に逼塞していた毛沢東と中国共産党にとって得がたい好機となり、彼と党を生き返らせる効果があったということだろう。

 「あの雨降り続きの日々に延安で」彼女が出会ったのがキムだった。彼女が「魯迅図書館の英文書籍借出人名簿を繰」ると、「一人の借覧者が大きく他をしのいで、その夏何十冊という本や雑誌を借り出している」。その「一人の借覧者」であるキムが語った物語を再構成して、この本が生まれた。
彼女は「一九三七年夏のはじめのこと」と書いているが、前後の情況から判断して、どうやら2人が語り合ったのは盧溝橋事件直後と思われる。

 朝鮮西北部の農家に生まれたキムは、兄の援助を得て平壌のキリスト教系中等学校に在学。朝鮮独立運動に参加。「一九一九年、朝鮮から逃げ出したあの秋の日、私は朝鮮を憎悪し、泣きごえが闘いのときの声に替わるまでは帰るまいと心に誓った」。
以後、東京、満州、上海、北京など拠点を移しながら地下活動を続け、中国共産党に参加。彼女に自らの人生を語った頃は、延安の抗日軍政大学で物理・数学・日本語・朝鮮語などを教えていた。長年の地下活動と逮捕・獄中生活の無理がたたって重い肺結核を患ってもいた。

彼女に向かって「人を許さぬ決然たる性格なので、政治上も敵も多い。清廉潔白であることに絶対的にこだわる・・・。(政治的に)ちょっとでも逸脱した人がいるとほとんど我慢できず」と自己分析する彼は、「中国では澄んだ川や運河を見たことがないのです。私たち朝鮮人は朝鮮の川で自殺するなら満足だというのですが、中国の川はきたなくて、そんな気になりません」と呟き、「自分たちがもうかるというのでなければ面倒を避けたがる中国人の性格を承知していた」と語り、「中国は無法律だ」と断じ、逮捕に来た官憲に対し無抵抗の中国人同志を前に「なぜあほうみたいにつっ立ってる?
卑怯者め! なぜ逃げないんだ?」「朝鮮人ならこんな時絶対にあきらめない」と怒声を挙げる。

じつは彼を変わることなく援助した兄は、中国に向かう彼を「われわれ朝鮮人はすべて理想主義者であり、理想主義は歴史を創り出す。中国人はあまりにも拝金主義者であるためキリスト教民族とはなれず、やがてその物質主義のため亡びるであろう」と諭すのだ。

 盧溝橋事件の翌年、「中国のべリア」と呼ばれた康生が延安で起こした粛清の嵐の中で、彼は「トロツキー分子」「日本間諜」として処刑された模様だ。さもありなん・・・か。
《QED》


(宮崎正弘のコメント)そして、その康生のおんなだった江青を毛沢東に送り込んだのも康生だった。延安時代前後から、おんなは共産主義のもとでは共有だった。とは書いてない?
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(読者の声1)貴誌3119号の東埼玉人さんのご意見に全面賛成です。思いやり予算を出したくないならば、米軍の支援が要らないほどに軍事力を高めることが必要です。
だが占領軍が置いて行った憲法にも手をつけず、核武装は否定し、防衛費を逆さまに削ってきた日本には無理でしょう。民主党にせよ、自民党にせよ、国防に積極論が出ない国なのです。その国会議員を選ぶのは国民です。
つまり国民に闘う意思がないのです。“こうすると良い”と提言しても、意思のない国民は沈黙するだけです。そこには、先の大戦来の敗北主義があると思う。米国務省はそういった日本人の心理をよく分かっています。つまり日本は強制するしかないと。
(伊勢ルイジアナ)



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(読者の声2)貴誌3119号の「(読者の声5)「中国が日中首脳会談を断ってきたことに関して、民主党の枝野幹事長代行が『分からない。分からない』といったとか。演技で分からないと言っているのでない限り、よほどの間抜けなのであろう。。。」と書いたのに対して、
「(宮崎正弘のコメント)「枝野は本物の間抜けですか?」」と書かれました。
99.99%演技だと思います。かれはそれほどの間抜けではありません。腰抜けなだけです。ハニートラップにやられた誰かさんとは違います。
  (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)「柳腰」ではなくて「くだけ腰」。



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(読者の声3)国策無き政府の支那対応には連日の如くに心頭に発する怒りを感じていますが、国家国民を守るべき我が国の政治屋はどうしてこれ程までに支那の歴史に疎いのでしょうか。
紀元前五百年以上も前にはもう『孫子の兵法』なる『兵法』が編み出されていた。だとすると他国を侵略するための、或いは侵略国から自国を守るために権謀術数の限りを尽くして騙し騙され喰い喰われの骨肉相食みながら攻防を繰り返しして来た支那大陸人種。
 日本人には到底理解のできない悍しい現象は孫子誕生以前から在ったからこそ『孫子の兵法』が編み出されたのだと理解しています。未だに堕胎児をス−プにして食し、精力凛々と称していそいそと官能の館へ足を運ぶ。台湾人観光客を船が沈没したと称して、食らって、当時の李登輝総統を激怒させた歴史は未だ新しい。日本人から見れば道理に欠けた理不尽な行為であっても、中共にすれば支那人の心の奥に深く組み込まれているDNAの発露であり、何らの不思議もない至極当然の行為である。其の本質が連綿と今日まで受け継がれているだけの事。戦史を読むのは面白いが、正面に付き合うのは御免願いたい。
 894年前には菅原道真公が、「乱多くして国治まらず易姓にて統治国家が替わる様な支那には、最早得る物は無い。危険を冒してまで派遣する意味も無い」、とする建議により遣唐使が廃止されている。
 人肉市場まで在る様を見せ付けられたのでは驚嘆するのは日本人なら当然の事。支那の恐ろしさは1120年も前から判っていた事。今知ったかの如くに慌てふためいて右往左往しているのは正に国策無き日本政治のお粗末さの露呈ではないかと想っています。
 面妖な支那人の実態をまざまざと見せ付けられた福沢諭吉や内田良平は支那との付き合い方に警鐘に鳴らしてきた。思い遣っても、譲歩しても、幾ら援助しても其の攻撃性と残忍性は止まるとがない恩知らずの支那人。嘗、「相手の国を思い遣るのも外交の一つ」、と獅子吼していた伊吹文明と言う支那の文明を知らない御仁がいた。以前には親日家と目されていた胡耀邦に譲歩して日本国民に害する面妖な靖国神社問題を引き起こす切掛けをつくってしまった。何故かこの御仁日本国の大勲位、とか。
 思い遣り予算を付けて未だに国民生活を圧迫させている御仁もいた。核実験の経済制裁に対しては、「我々は中国に大変なご迷惑を掛けた、アメリカとは立場が違う」、と獅子吼して同調しなかった。天皇陛下まで利用した。其のお礼にと軍拡の脅しをプレゼントして来ている。
 日本側の責任でもない毒ガス弾処理を日本側の責任として国民の血税で引き受けている。お礼にと処理調査員を暴行船長釈放の人質として逮捕した。そう云えば、中国は貧しい国だから最援助しなくてはいけない、と血税を垂れ流ししたおばさんもいた。其のおばさんが攻守処を代えて民主党を攻めていた。流石に政治家の顔は厚いな、と感心しました。
 自分たちが絶対であると想っている中華思想顕示の者たちに、『東夷』の者たちが幾ら援助譲歩しようとも何も通じないと云うことは、先人たちが嫌という程に教えているのに何も学習していない。尤も、過去も現在も国家国民を顧みない財閥の暗躍もある、とは想うのだが。それにしても国民がお粗末。原爆を落としたアメリカは悪で、論語を教えてくれた支那は善の国とでも想っているのでしょうか。今の中国と称している共産党独裁政権国家『奸国』には、日本人には迚も迚も想像する事さえ覚束ない数千年来の練りに練った権謀術数の凋落の策を有している人種。正面攻撃したところ赤子の戯言と対応されるのが落ち。尖閣諸島での漁船の衝突行為は腰抜け政府の手の内を探るのが狙いであるから武力に劣る。
政府は、間髪を入れず即世界に公開して世界を味方に付けるべきだったと想っています。
  義和団の虐殺行為にも国民党とのトラブルを避けるために、と称して必要な防衛行為を執らなかった無策な大日本帝国政府。其の為、日本人だけが阿鼻叫喚の地獄を味わってしまった。謝罪も釈明も何の善処もしない南京政府に業を煮やして、遅ればせの懲罰を行った事が日本軍の一歩的な宣戦布告と世界に認識されて、悲惨な日米戦争へと繋がってしまった。
  物事にはタイミングがある、タイミングを逸すると例え其れが正当な行為であったとしても結果において悪行と見なされることもある。大東亜戦争で嫌と言うほどに経験しているのに学習することなく愚考を繰り返しいる。漁船が故意に衝突した、と言わなくても状況を見れば判ること。即公表していれば世界も見るため逆に問題解決は早かったと想っています。もったいぶって遅れて出せば捏造したのではないかと疑われる口実を与えてしまい、不利な状況を招いてしまう。支那の実態を知らず論語を学んできた日本人たちはその精神と調和したのか、此れこそが日本国民が目指すべき真の憲法である、と押し付けられた憲法を精査する事も無く金科玉条の如くに唯有り難がって、盲目に酔っているのではあるまいか。
  「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、」?
世界の何処かに国家の安全を安心して委ねられる、公正と信義に満ちた国が落ちているのでしょうか。そんな奇特な国が落ちていたら他国が拾う前に早く拾っておきたいものです。
  民主党の体たらくに、自民党の再興に奔走している者たちがいますが、私は同調していません。ハリ−・ホワイトやハル・ノ−トみたいな破壊工作員は自民党の中にもいる。野中広務を筆頭にわんさといる。この国策無き体たらくな今の現状をつくり出した極悪人は、嘗の自民党政権ではないか、怒っています。
 国民を欺き天に唾して恥じない輩の、厚顔不遜な者たちが屯している自民党の再興など願い下げです。国策を知らない村田蓮舫如きに仕分けされて、たじたじになっている様な官僚たちでは国家は担えませんですね。
  太陽光発電機を所轄する経済産業省と太陽光熱を管轄する環境省とが何故別々の事業に成るのか、という事が理解できていない仕分け人。受け答えに慣れていない官僚。蓮舫の人気取りのだけのショ−に酔っている愚民。老兵はまだまだくたばれません。
  (TK生、佐賀)


(宮崎正弘のコメント)老兵はまだ去れず。



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(読者の声4)貴誌3104号の「読者の声1」、池田氏へのコメントです。
第1 小沢氏、私の彼への期待は色々ありますが、ひとつは日本のマスコミによる歪んだ制空権に風穴を空けて欲しいところです。だいぶ空いてはきていますが、まだまだ有効な民意誘導装置のままです。政治家の評価、毀誉褒貶は世の常。私が重視しているのは日本政治の制度疲労を破壊し、政権交代を実現した破壊力。これは100年オーダーでの日本政治史的イベントでしょう。その戦後生残り官僚+自民党に夫唱婦随の如く一体であったマスコミの既存勢力が制度疲労のまま延命しています。これもそれなりに構造変換されるべきです。
小沢氏の中国との距離ですが、過度の対米依存の国軸を自立軸にシフトするにはEU圏(イギリスを含む)なり中国なりとの関係を強化するのが常道。しかし彼がこれまで政治生命を維持できているのは中国軸ではなくEU軸だろうとわたしは推測していますが。その意味では彼の役割が米中欧の三極構造への構造変換の駒にされるリスクを彼は背負っています。米中欧の三極構造とは結局、悪しきプラトニズムによる世界権力維持のニューバージョンにしか過ぎないと私は思っています。
悪しきプラトニズムに対抗できるのは、良きアリストテレス主義=中産階級の幸福実現を第一の目標とする政治思想だと私はいまのところ思っています。誤解のないよう付け加えれば、「保守とは現実主義である」との宮沢元首相の発言を私は高く評価しています。国際政治の現実から逸脱している従来保守陣営の覚醒を願っているのであり、革命やら非武装中立やらといった百害あって一利もない妄想を抱いているわけではありません。

第2 尖閣での菅内閣擁護。これは完全な誤解です。自民党の共産党化を嘆いただけです。再び大人の政党として国際環境の荒波に対して日本がどう対処していけばいいのか、生産的な議論を戦わせて欲しいとの思いです。
 尖閣、結局はアメリカの老獪な世界支配戦略に対して脇の甘い中国の未熟さが露呈しただけではないかと思っています。中国もひとつではないし、アメリカもひとつではない。様々な政治勢力が権謀術策を繰り広げている世界。レアメタルだって、日本への輸出制限はやり方を間違えると真っ先に止まるのは中国国内の部品メーカー。

第3 平泉の金産出。そもそも日本の金なり東北の金なりの産出を私は否定しているわけではありません。現代でもブランドにたいするニセブランドの占める割合は5%以下でないとブランドが崩壊すると思います。安倍・藤原時代に「日本は蚕と交換に金を密輸入していたわけではない」との根拠をご教授願います。おそらく主旨は「大量の金」ということだろうと推測します。しかも現在「日本は」と言い切れるほどに、当時法的拘束力を持った交易ルールが日本列島、あるいは東アジアにあったのでしょうか。
「日本」という表現もそうですが、平泉の仏教が「仏教」という概念で現代の葬式仏教を連想される学問的非生産性を避けたいものです。平泉当時の仏教(特にも太陽を信仰中心とした大日如来本尊系の仏教)とは東アジア(あるいはより広くユーラシア大陸文化圏)におけるいわばブレストンウッズ体制のベース、IMF体制のベースとも言える倫理的ルールであり、近年ローマカトリック権威が西洋圏で担っていた安全保障体制のベース、倫理的規範であって、決して葬式仏教ではない。遠路はるばる運んできた商品に対して、生命の安全及び対価を保証する倫理的基盤が大乗仏教ルールであったと推測します。
ユーラシアの草原を疾駆する商人達が荷馬車に積んでいたのはひとつにはシルクだったのでしょうが、胸に忍ばせ、盗賊襲撃からの安全を担保していたのは、ユーラシアに広がる砂金地帯で「産出」される金だったろうと私は推測します。少なくとも私が商人であれば、そうします。その意味でユーラシアのステップロードはゴールドロードだったろうと推測します。
黄金の国ジパングというのは別に黄金を日本国列島から鉱物的に大量に産出した国だったからではなく、その日本列島の数十倍の面積を占めるユーラシア砂金地帯の「鉱物的金」が世界通貨としての価値をもった「金」に変身する場所が黄金の国ジパングだったと推測します。そして装飾品程度にしか使用価値のない金をシルクなど高価な利用価値をもった商品群に換える国。

第4 昭和天皇金貨と強力な軍事力の関係ですが、別に私は強力な軍事力を不要とは思っていません。日本において警察官が拳銃を携帯しているがごとく、最終的暴力装置は秩序維持には必須です。国際貿易が変動為替相場制に移行して以来、ドルは「飴」ではなく「鞭」に支えられた権威になっていると私は感じています。かつて平泉時代の奥州において僧兵が商人の命を保証し、交易ルールを保証する最終的暴力装置であったように、「昭和天皇金貨」の権威を最終的に支える暴力装置は必須です。正義は勝たねばならないもの。自らの死を賭しても守るべき価値。「生命」第一の倫理は未熟な倫理です。命より大切なものがあり、それは命を捨てても守らなければならないと私は自戒しているつもりです。
この点についての私の妄想は核保有国との核リース契約による安全保障制度です。浅学で恐縮ですが、非核三原則とは「核兵器をもたず、つくらず、持ち込ませず」であり、核兵器のリース使用権利を放棄しているわけではないように思っています。「核の傘」がそういう安全装置でしょう。しかも先制核攻撃権は主張しません。そもそもそんなリース契約は核保有国がリスクが高くて契約不可能。
(この点、実は重要なのは米国による日本の核の傘幻想が決定的に破綻したのは米国の先制核使用宣言だろうと私は感じています。先制核使用宣言する国は自国が核攻撃を受けるような核攻撃はしない。したがって、日本が第3国から核攻撃を受けた場合、米国は決してその第3国には核攻撃しません。せいぜい自国のためにその相手を核威嚇するだけ。子分のために自国を危険にさらすような甘い国であれば、今よりもっと早くに覇権国家から転落していることでしょう。この点、池田氏のヤクザの喩えで言えば、相手の組を完全消滅させる自信がないかぎり、チンピラ日本に重症を負わせた報復に相手の組を攻撃はしないという論理。)
核リースは日本が他国から先制核攻撃を受けた場合に発動される核兵器の賃借契約です。
リースしているコピー機を勝手に改造して紙幣を偽造して使った場合、罰せられるのは使った者であり、コピー機所有メーカーではないと推測します。極端な話をすれば、日本がリースする相手国はアメリカでもフランスでも中国でもロシアでもイスラエルでも北朝鮮でもかまわない。核攻撃国の首都と軍事拠点をピンポイントで核攻撃できる能力を保証できる相手国ときわめてビジネスライクに契約します。核保有国は核を保有していることで、多大な核兵器メンテナンスコストを支出していると推測され、商談成立の可能性は高い。ただし、契約国の条件は「昭和天皇金貨」が流通し、日本国の存続が相手国にとっても「飴」の如く「おいしい」国(自国経済安定の根幹となっている国)でしょう。さもないとマッチポンプで日本は危険です。
現代において、ユーラシア大陸を飛び出し、世界を交易国とする人々がいざという時のために胸に忍ばせるもの、それは決して拳銃「だけ」ではないはずです。私は彼等が昭和天皇金貨を胸に秘め、いざというときにはこれが様々な使用価値となって、実質的にも生命を保証することになる世界を夢見ます。空港あるいはホテルのボディチェックで、拳銃は嫌われるが、昭和天皇金貨は喜ばれると思います。かりに一室のみ空いていたら、拳銃をもった客と天皇金貨をもった客のどちらを泊めるか、ホテルの対応は明確でしょう。

 かつての「黄金の国ジパング」は異文化からの旅人の印象でしょう。地球規模物流の時代、異星人が地球に滞在、観察したとき、彼等が必要とする「貴金属」の取引相手はどこの国の商人なのか。おそらくは地下に貴金属を宿す国々ではなく、現に貴金属を価値物として流通させている国、あるいは都市鉱山として宿す日本、の商社と異星人は交易するのではないか。その意味で現在でも日本は「貴金属(レアメタル)の国ジパング」であり続け、世界の貴金属を大量に集め続けている国であると思うのです。
当然、反面では、かの異星人は日本人を地球の資源を片っ端からかき集め、自国に持ってきて、ぬくぬくと暮らしている超悪徳国民という「誤解」をするはずで、我々はそれを甘受せねばならないことでしょう。先制攻撃は北からでも西からでもなく、宇宙からくるかもしれません。その「誤解」を解く方法は、愚見を承知ですが、「日本人は昭和天皇金貨により、世界の安定と発展に貢献している国の国民」という異星人レポートの一節ではないかと思うのです。
恐縮ですが、一夜の妄想につき、ご賢察願います。
 (アシカビヒコ)
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