国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(民間漁船のカムフラージュ作戦)

2010/10/06


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)10月7日(木曜日)
        通巻3091号 (10月6日発行)
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 中国海軍と中国民間漁船との見えない共同作戦の背後を探る
  漁船をよそおって海軍の作戦を代行している面妖な中国漁船の暗躍
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 尖閣諸島近海で不法に漁を続ける中国漁船と中国海軍との暗黙の密計がある。
 福建省からの漁民はカツオを狙うだけではないようだ。

 中国人民解放軍の「海軍の代理作戦として、先頃の漁船が日本の海保巡視艇と衝突し、その「限度」を試していた疑いはまだ晴れない、」NYタイムズが書いている。

NYタイムズの国際版「ヘラルドトリビューン」(2010年10月6日付け)によると、尖閣で「活躍」する漁船のなかに、明らかに海軍の偽装船が含まれており、また漁船への指示を、この海軍代理船がなしている形跡は確認されないものの、ときに共同作戦をとっている。

逮捕した船長が軍人であるか、どうかの確認は取れないが、故郷の福建省へ凱旋した船長が「また釣魚台へ漁に行く」と勝ち誇ったように言う台詞は軍の意向を代弁したものであり、ほかの十四名の乗組員とて海軍となんらかの形でコネがあるのではないか。そうでなければ、メディアの前に出てこないのはおかしいと同紙は指摘する。
 
中国は七月に「国防動員法」を成立させたが、漁船が戦争段階では軍に組み入れられることは明らかであり、「これは人民戦争」の一環と米国在北京大使館の専門家は指摘しているという(デニス・ブラスコ前北京駐在武官)。

さて先の漁船の乗組員十四名と船長だが、福建省普濾港に飛んだNYタイムズ記者は現地の漁民から次の証言を得てきた。 」
「船長は三年前まで、当局から釣魚台(尖閣諸島)付近へは漁に行かないよう釘を刺されていた。ところで、この三年で状況は変化し、豊漁期には相当数があの海域まで行くようになった」。

日本を挑発し、敢えて逮捕までさせたのは将来の人民戦争にそなえて漁船と海軍ならびに海軍代理船の共同作戦の軍事演習であると軍事情報筋は分析している。
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  @@@@@@@@@@@@@  読者の声  @@@@@@@@@@@@@@
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(読者の声1)国内のデモでも、「対外的には」意味があることがわかりました。首相の外遊より、よっぽど外交的に役立つことなのですね。
首相外遊は馬鹿にされるだけですが、保守派の反中国デモは、海外メディアにはちゃんと取り上げられるのです。海外メディアだけですが。
(NS生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)首相外遊は日本政府専用機。一回飛ばすと最低二千万円かかる。
 外務大臣の訪米、訪中はファーストクラス。米国でも主要閣僚以外はビジネスクラスなのに。USTR(通商代表、閣僚級)はエコノミー・クラスですよ。



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(読者の声2)「日本にナショナリズム復活」と報じていますね。
米国の共和党は歓迎している。USの国益を考えればそうなります。しかし、中国の労働市場と環境規制がないことは、日米欧の多国籍企業には美味しいのです。
ところが米国議会は、“人民元を切り上げろ”ですから、そのうちにシナ料理は美味しくなくなる。
北京は国内の労働条件不満の爆発が恐い。尖閣などの小競り合いは国民を欺く「陽動作戦」だと考えますね。
一方、日本の保守は、ナショナリズムの昂揚をどう導くのかが課題となる。やはり集団自衛権〜憲法改正〜軍事力増加へと導くことを念頭に置かなければいけない。
単なる感情爆発のデモで終わるなら、もとの木阿弥に戻る。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)最近の保守系のデモは既存の民族派、保守派、ナショナリストらの枠をこえて、若い女性が大量に参加する、あたらしい装いが自然発生的にでてきています。



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(読者の声3)先生の御意見:「中国に報復関税をかけるのも一手」(『週刊ポスト』、10月4日発売号)への感想です。
中共による1960年の尖閣列島日本領公認地図が出ている上記『週刊ポスト』を購入したところ、先生の御意見が載っていました。
私も元相場が操作されている以上、日本は米国にならって中共製品にとりあえず30%の関税をかけるとよいと思います。
中共が文句をいったら米国に言えと言えばよいでしょう。それから中共からの輸入はどんどん減らすことです。在留者も減らす。
中共進出企業は社員が身の危険を感じ始めたので大脱出が始まるでしょう。いつでもあの通州大虐殺が起こるアブナイ国です。特に女子供は到底おいておけない。 
そして投資金は臆病ですからね。もう撤退です。
中共が土下座しても凶悪な本性が分かったので、もう騙されない。今後の日本は抗中愛国、核自衛一直線です。すべてはそれからです。
  (東海子)


(宮崎正弘のコメント)いま北京が警戒しているのは人民元が急騰することです。日本の市場の情報を克明にウォッチしているようです。



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(読者の声4)尖閣諸島の領有について「日本の領土」であることを明記した中国側が作成した地図の存在が判明しました。
外務省にありました。
以下にそのURLを掲載しますので、興味のある方はご覧ください。
「尖閣諸島について」「1972年外務省資料(PDF)」
http://www.worldtimes.co.jp/special2/senkaku/senka ku.pdf
どうして今までこの資料を元に中国を説き伏せなかったのでしょう。相手に気を遣うばかりに、却ってこじれさせてしまいました。早い時期に証明されれば、中国も対応の仕方があったでしょうに、今となっては中国も後には引けない感じですね。
在日中国人は、本国政府の指示で、日本に存在するこの種地図を片っぱしから収集・破棄していたようです。
大学図書館の地図も、当該部分を破り取るという日本人では憚れるようなことをして古本屋の古地図も買いあさって、徹底的にこの種の地図の隠滅を図っているようです。
お気の毒にその努力は無駄であったようです。
  (KT生、大阪)


(宮崎正弘のコメント)むかし、蒋介石時代の台湾からの米国留学生で、たとえばハーバード大学への図書館へ入ったら独立派の寄贈した『台湾青年』をかりて、それを返さないでおけ、という指令をしていました。
 国会図書館でも、当該の地図が破られていました。こうした地図の復刻版が、いま大量に日本の有志の手で作られています。



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(読者の声5)いつも楽しみに貴誌を読んでおります。とても為になります。
さて愚見をもうしあげます。
尖閣の中国漁船の衝突問題で、民主党の対応を批判する意見が多いですが、尖閣の主権を長年ほったらかしにしてきたのは自民党です。 
ガス田しかりです。所詮、民主党は小数点以下で、上二ケタの整数部分は自民党が築きあげたものです。
日本が芳しくないのは、民主党の所為ではなく自民党の所為だと考えます。日本の保守が大切な仕事をしなかった時も、一方で日教組はちゃ〜んとお仕事しいてた、と言うことです。
遠藤浩一さんが「保守の左傾化が政権交代を招いた」旨を書かれておりますが、その通りだと思います。
今は、民主党政権の醜さを目の当たりにして、我々国民が「本当はどんな政府が必要なのか」ということに気付く、いい機会だと考えます。
  (SS55)


(宮崎正弘のコメント)遠藤浩一氏の名著は『政権交代のまぼろし』。いまの谷垣執行部の自民党をみていても政権奪回の意志さえ疑わしい。騎虎の勢いがありません。
ですから次の民主惨敗の引き金は保守新党が引くことになるでしょう。自民の真性保守、「立ち上がれ!日本」「創新党」ほかの新党が合同し、ここに民主党脱藩組も合流する日は近いと見ています。
 そのためにも尖閣諸島で中国が無茶をやってくれたことは奇貨となりますよ。
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  • 憂子2010/10/07

    新聞やTVなどでは知ることの出来ない独自の視点、深い洞察力に、いつもながら感服して拝読しております。

    今回の中国漁船が起こした衝突については、素人ではありますが、まさにご紹介の「ヘラルドトリビューン」の記事に近いものを推測しておりました。アーミテージ氏の衝突直後の「アメリカと日本が試されている」との発言も、まさにこれを裏付けるものだと思います。

    ただ、それが将来の人民戦争に備えての軍事演習であるとまでは想像が及びませんでしたが。

    それにつけても、日本政府は対中国、対北朝鮮、対韓国、対ロシアなどについて、それぞれの動向を注視して分析する機関を持っていないのでしょうか。たとえば南沙諸島をめぐる他のアジア諸国とのトラブルを今回まで知らずにいましたが、政府機関であれば当然、これまでどのような国とどのような衝突があり、どのように対処されたかなどを把握していて、その動向から中国にはどのような対応をすべきかなど、対策をたてることができたのではないかと思うのですが。

    税金の目に余る無駄遣いは、まさにこのような国防のためにもっと使われるべきでした。