国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国GDP、日本を抜いた?)

2010/08/10

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)8月10日(火曜日)
       通巻3031号  
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

上海バブルはまもなく失速
                          宮崎正弘


 7月中旬に中国国家統計局が発表したGDP成長率は10・3%。この数字が正確なであるなら中国のGDPは5兆5258億ドル、日本は5兆2611億ドル(2010年上半期統計から大和総研が推計)となる。

 つまり中国は日本をぬいて世界第二位の経済力になったのだ。
 1980年代初頭、アメリカ人の学生や若者と話していると「日本に行きたい、景気が良いから米国で働くより実入りが良いんじゃないか」と本気で相談を持ちかけられた。

 80年代後半、米国の不動産事情をしらべに行った折、白人の業者が案内してくれた数件の物件を見学し、思わず「安い」と言うとじつに不愉快で複雑な表情で見返された。

 やがて日本のバブル経済が破裂し、株は往時の四分の一に暴落し、日本経済は沈没し、失業は恒常化し、新卒にまともな職場はすくなくなり派遣社員とかアルバイトでしのぐ「負け組」が増えた。観光地も不況となり過去二年ほど中国人の観光客が増えると売り上げが伸びると期待して誘致したら風呂に不潔なまま入って泳いだり、浴衣もポットも持ち帰り、廊下は痰で汚れ、ろくなことはなかったと嘆く温泉旅館が多い。

 ところでGDP世界第二位のニュースを中国のメディアも政府も提灯行列をするほどのうれしさで捉えなかった。不思議である。
 日本の若者からも「中国で働きたい」という積極組は少なく、世論調査で中国人が嫌いというのが圧倒的である。

 逆に中国人の方が日本に住みたい、日本人と結婚したいと望む。GDPが逆転したにもかかわらず社会心理や価値観の逆転はおきていない。どうやら中国経済の内部にガンが潜むようだ。

バブルの瓦解は時間の問題のようである。
 第一に野放図な信用拡大は政府支出に付随して政策的にとられた銀行の貸し出しで、09年140兆円、10年は110兆円を予定している。日本の財政出動の数倍である!

 第二は過剰投資で鉄鋼、自動車、家電、石油製品など設備投資と生産の過剰が顕著だが産業全体の整合性がみられない。

 第三に地方政府の隠れた債務拡大である。
 幽霊マンションは都市でもめだつ。ビジネス・ビルの空室率は北京が21%、上海が14%(公式数字だからアテにはならない。たとえば北京のハイテク・パーク=中関村へ行くと空きビルが目立つ。いや、がらがらである。五輪村近辺のホテルもガラガラだ)。

 温家宝首相はこれらを把握したうえでなお「今年も成長率8%堅持」を全人代で高らかに宣言したが、逆に言えば8%を割り込んだ時点で、バブル経済の崩壊が確実に始まるという意味にならないか。
 鳴り物入りの上海万博も人出が予想を大きく下回り、慌てた当局は行政単位に割り振っての動員を始めた。

 とはいえ中国は広く、ひとつにまとまっていると誤認するととんでもないことになる。バブル崩壊どころか、これからバブルが始める地域もある。開発から取り残されてきた中国東北部や復興資金のついた四川省や重慶などに活況が移ったのである。

 (この文章は『北国新聞』8月2日付け「北風抄」からの転載です)。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(編集部より)というわけで宮崎は昨晩遅く、中国より無事帰国しました。先月末の台湾での李登輝元総統会見記、中国での最新情報など、雑誌に発表ののち、小誌にも掲載しますがまずは帰朝のお知らせまで。
  ○ ◎ ○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
★読者の声 ☆DOKUSHA NO KOE ☆どくしゃのこえ ★読者の声★
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(読者の声1)韓国併合百年「首相謝罪談話」を許さない緊急国民集会が開催されます。
韓国併合百年に当る今年、菅直人内閣は8月15日に、これに関する「謝罪談話」を出す意向です。
これに全面的、根本的に反対する国民意思を示す集りです。
韓国併合や日本による朝鮮統治等に関する「歴史認識」を問うものではありません。両国関係、ひいては諸外国との外交関係を何に基づいて構築するか、を問うものです。これこそ日本の古代からの対外関係の課題でした。
いま問われているのは、私たち日本の「独立意識」です。

 韓国併合百年「首相謝罪談話」を許さない緊急国民集会実行委員会
【日 時】  8月12日(木曜日)13時〜14時半
【会 場】  憲政記念館 第一・第二会議室
【登壇者】  与野党国会議員、地方議員、有識者
【主 催】  韓国併合百年「首相謝罪談話」を許さない緊急国民集会実行委員会
【呼掛人】  荒木和博・井尻千男・遠藤浩一・小田村四郎・小堀桂一郎・高池勝彦・田久保忠衛・藤岡信勝(順不同・8月8日時点)
【参加費】  無料
【告 知】   http://www.blog.goo.ne.jp/shazaihantai
【問合せ】  福永090−7725−6256d-kaikan@juno.dti.ne.jp 
中村090−4815−8217jiyunippon@victory.nifty.jp
【開催趣旨】今年は大韓帝国をわが国に併合してから百年目に当る。菅直人内閣はこれを機会に、来る八月十五日に、これを謝罪する「首相談話」を発表しようとしている。
 明治四十三年(一九一〇年)の韓国併合条約は、当時列国から承認され、また今日においてもその国際法上の有効性は、世界の学者から認められている。わが国の敗戦と大韓民国の成立をうけて、昭和四十年(一九六五年)の日韓基本条約及びそれに伴う日韓請求権並びに経済協力協定が結ばれ、日韓関係には新しい時代が開かれた。
 これらの取り決めにより、日韓両国は、相互に相手に対する請求権を放棄し、日本統治時代の個人補償請求問題も「完全かつ最終的に」解決されている。
 以後、日韓関係は、竹島問題をトゲとして内包しつつも、北朝鮮とそれを支援する内外の共産主義勢力の妨害を双方の協力で排除しつつ、おおむね良好に進展してきたのである。
 ところがその後、昭和五十七年(一九八二年)、中華人民共和国がわが国の教科書問題に内政干渉を行ったのを契機として、日韓両国間にいわゆる「歴史問題」が生じてきた。
以後、韓国は、わが国を道徳的に断罪し、国家としての「謝罪」と「補償」を要求してきた。こうした中で起こったのが、いわゆる「従軍慰安婦強制連行」問題である。平成五年(一九九三年)に、問題の沈静化を狙って、「従軍慰安婦」「強制連行」の事実を認めたかのような河野官房長官談話が出されたが、かえって両国間の紛糾は激化した。
国家関係に「歴史認識」の共有を強要し、或いは執権者の道徳的な気分と個人的感傷をもちこみ、確立された条約・協定をゆるがせにすることの間違いは、戦後の日韓関係を巡るこれら紛議の事例によって既に証明されている。
そもそも「謝罪」には「償い」が伴うことは、世界的常識であるから、請求権を解決した条約・協定と矛盾しない「謝罪」などありえない。しかも国家の行為を総体として「謝罪」「補償」することは、相手国の名誉を重んじる立場からも、決して行ってはならないものである。我々は、日韓両国、ひいては日本の対外関係は次のような原則に基づくものでなければならないと考える。
第一に、両国関係は、いわゆる「歴史認識」から独立していなければならない。両国関係を特定の「歴史認識」によって基礎づけることは、いずれか一方の歴史認識を相手に強要することになる。
第二に、両国関係は、一方の側の道徳的優越感や断罪と、他方の側の謝罪とに立脚してはならず、国際法に基づき、条約に基礎をおいて善隣友好の関係を築くべきである。「謝罪」が無意味だからこそ条約を締結し、物事は終ったこととするのであり、それが文明国の流儀なのである。
以上の理由により、我々は、菅内閣による「首相謝罪談話」を取りやめるよう強く要求する。またかりに、文明国の流儀に反して、そうした「談話」が発表されたとしても、それは当該地位にその時に就いていた者の個人的感想の表白に過ぎず、我々日本国民を法的にはもちろん、道徳的にも、思想的にも、歴史的にも、拘束するものではないことをここに表明する。 
   (実行委員会)



  ♪
(読者の声2)こんな事が許されるのでしょうか。千葉景子の行ったこと。今までは「死刑廃止」を理念に掲げ、法務大臣のポストに居すわる為に。
たとえて言えば今は、フリーターにもかかわらず管が店長を任せているだけで、何故このようなことができるのか。先日の金賢姫の来日の件にしても何故特別扱いして来日させるのか。
いいかげんな、コマーシャル的な政治アピール。人の命をなんだと思っているのか。
政権を維持するためには何でもあり! 国民は民主党の奴隷の立場?
(静岡 ナカジー)



(宮崎正弘のコメント)民主党政局は次期党首選挙一色になってきましたね。海江田なんて名前まで挙がって、なんだか菅も鳩山も軽いけど、同じくらい軽いのが出てくる?



  ♪
(読者の声3)「戦略・情報研究会 東京第講演会」のお知らせ
 〜 国民の安全はどう守られているか−危機管理の最前線での経験を通じて 〜
講 師: 仲摩 徹彌 氏(第一ホテルサービス株式会社顧問、元 海将
     阪神基地隊司令時に阪神・淡路大震災の救援活動を指揮)
日 時: 8月14日(土)18:30〜20:45(開場18:00)

場 所: 文京シビックホール スカイホール(文京シビックセンター26F)
参加費: 1000円(事前申し込みの学生に限り500円)
定 員: 120名(定員になり次第申し込み締切)
お申込/お問合せ先: 久野 潤 kunojun@amethyst.broba.cc
    [当日] 090-2933-8598 kunojun@ezweb.ne.jp
<御名前・御通勤御通学先を明記のうえ事前お申込頂きますと当日の御記帳無しで 入場頂けますので御協力頂ければ幸いです。
    △
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
樋泉克夫のコラム  樋泉克夫のコラム ♪ 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
樋泉克夫のコラム
@@@@@@@@

【知道中国 423回】                       
    ――日本のアジア外交は後退、後退、また後退なのか
               『外交官の一生』(石射猪太郎 中公文庫 昭和61年)



著者は明治20(1889)年に福島県に生まれている。上海にあった東亜同文書院(五期生。在学は明治38年から41年)卒業後、「就職難に追い詰め」られて外交官の道に。昭和6(1931)年の満州事変勃発時は吉林総領事、翌年の上海事変後に上海総領事を経てシャム(現在のタイ)公使。昭和12(1937)年に本省に戻り東亜局長に。就任直後の7月7日に盧溝橋事件勃発。翌13(1938)年の近衛改造内閣で広田に代わり宇垣陸軍大将が外相に就任するや、「今後の事変対策についての考察」と題する長文の意見書を提出し、軍事力を排し忍耐強い外交交渉によって日本軍の漢口占領前に日中平和を実現すべきと主張している。

だが石射の献策は退けられ戦線は拡大の一途。陸軍は興亜院を設立し陸軍主導で一元化されたアジア外交推進を打ち出す。これに対し石射は堀内外務次官と共に外務省を外した二重外交が日本外交の手足を縛る有害無益な策だと頑強に反対する。だが、閣議は陸軍の意向に沿って興亜院設立を決定。かくて石射は堀内と共に辞表を提出することとなる。以後、石射はオランダ公使、ブラジル大使を経てビルマ大使として敗戦を迎えた。

であればこそ、外務省入省から説き起こされ「霞ヶ関正統外交の没落」で終わる文庫本500頁余のこの本には、戦前の日本のアジア外交の第一線を必死で歩いた彼の人生が見事なまでに描き出されていて興味は尽きないが、そのなかの2つほどを記しておきたい。

シャム公使時代、「日本からの文化親善の呼びかけには、シャム側もつとめて受け立ってくれた」。そこで東京の国際文化振興会から派遣された「東京某大学S教授」が講演することになったが、彼は断固として英語での講演を主張。「S教授は大満悦」でシャムの外務次官陪席のなかで「専門学校の学生群」を相手にしゃべりまくった。講演後、外務次官は「あの英語は難解だった」と。かくて「私はS教授来講は失敗だったことを本省に報告し、文化親善のために学者を海外に出すなら、もっと本気に人選してほしい。シャムを甘く見て下さるなと強く付言した」のだ。

「シャムで本国を見ていると、いうところの日本・シャム親善の裏にひそむ醜悪な思い上がりが目立った」。その一例としてシャム入りした経済使節団団長が「シャムを糞味噌にこきおろした。そしてその揚句に、『では、シャムなんて国は人類の住むべきところではないですね』。『シャム人は動物が人間の形に変わったものです』。」と対談で語り、それをそのまま世間で知られた雑誌が掲載したというのだ。

「南京占領後、わが軍の手に入った日本人名録なるものが、私の手許に回覧されてきた。中国外交部の編纂にかかり、最密件(極秘の意)と銘が打ってあった。日本各界の要人数百人にわたりいちいち経歴を記し、人物評価を施したもので、一見津々と興味をそそる」。「全編誹謗の文字はほとんどなく、いずれもその人物の美点長所が挙げられていたが、例外が二人」。土肥原陸軍少将と須磨総領事で、公刊された彼らの言動から2人の「対華強硬態度を非難し・・・中国に対する非礼暴言、概ねかくのごとしと注してあった。/また人物描写は、なかなか細かく穿ったものがあった」。外務省作成の類書より優れていた、とか。

アジア外交への冷めた熱情が行間に迸る。石射存命なら、腰の定まらぬ霞が関の後輩たちに向け同文書院寮歌を聞かせるだろうか。
「天籟声あり汝立ちて東亜の光輝かせ」
《QED》

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

【知道中国 424回】  
                     
    ――「血で結ばれた友誼」の嘘っぱち
           『朝鮮華僑史』(楊昭全・孫玉梅 中国華僑出版公司 1991年)
            

 △
 北京では毛沢東から華国鋒・!)小平・江沢民を経て現在の胡錦濤政権まで、ピョンヤンでは先代・金日成から当代・将軍サマの親子二代の間、「朝鮮戦争を共に戦った血で結ばれた友誼」というのが中朝両国関係を形容する“常套句”である。

やはり何といっても「血で結ばれた友誼」は命の綱。これが切れたら金王朝が立ち行かなくなることは、誰よりも当の将軍サマ自身が一番にゴ存知のはず。だから北京に邪険に扱われようと、喉につかえた小骨のように思われようとも、ついてゆきます下駄の雪・・・。

 この本は天安門事件の2年後、金日成(1912年から1994年)の死の3年前に当たる1991年に、「我が国華僑史研究を促進し、中朝両国人民の深い友誼を増進するため吉林省帰国華僑聯合会華僑歴史学会と吉林省社会科学院朝鮮研究所の共同組織」によって出版されているから、朝鮮半島の華僑に対する、この時点での中国側の公式見解とみてよさそうだ。

 この本では朝鮮華僑の特徴を、!)紀元前1066年に周の武王が商を滅ぼした際、殷の王族である箕子が5000人を率いて朝鮮半島に逃れたが、これを華僑の先駆であり、世界華僑史においても朝鮮華僑の歴史は最も古い。!)朝鮮は中国に隣接し文化的にも近似していることから、生活するに好都合だ。!)歴史的に中朝両王朝は主従の関係にあり、それゆえ歴代の朝鮮王朝は華僑を優遇してきた。!)多くは戦乱や飢饉を逃れ生存の道を求め朝鮮に渡った名もなき人民だが、次が商人で、なかには王公貴族、大臣、名望家、文人たちの子孫や画家、医師、技術者、僧侶など多士済々だ。!)朝鮮半島における孔子の子孫一族の広がりに典型的にみられるように、漢民族の伝統文化を保持している。!)朝鮮半島で華僑社会が本格形成されたのは近代以降であった。!)経済、文化のみならず、たとえば「”三・一“人民大起義(三・一万歳事件)」や朝鮮戦争参加にみられるように、朝鮮に大きな貢献をなしてきた。!)経済力は脆弱だ。!)人口は減少の一途を辿っている――としている。

だが、ここにすでにムリとウソがある。
 たとえば華僑経済脆弱の原因を「1945年の日本投降後、朝鮮の華僑経済は復興傾向をみせたが、今度はアメリカが1950年に朝鮮への侵略戦争を発動した。北部華僑の大部分は帰国し、南部と北部の華僑経済は戦争により重大な損失を被った」ことに求めるが、朝鮮戦争がアメリカによって引き起こされたものではないことは既に明らかであり、「南部」では李承晩以来の歴代政権が政策的に華僑の経済活動を制限し、「北部」では金日成政権が一種の朝鮮民族純化政策を推し進めたがゆえに、華僑経済は衰退せざるをえなかったわけだ。

 また「今日、朝鮮に定住する者は極めて稀である。50年代以降、北部の朝鮮華僑は大量に帰国し、南朝鮮の華僑は米州や大洋州に移住するものが増加傾向にある」ともするが、どんな物好きだって、「今日、朝鮮に定住する」わけがない。

 客観的にみるなら、北朝鮮の金王朝が掲げる「主体思想」と「千里馬精神」と「先軍思想」は過激な民族至上主義であり、異民族であればこそ華僑としての活動を封じ込めてきたのだ。この措置に北京が沈黙せざるを得なかった最大要因は、対日・韓・米・露外交関係には金王朝という持ち駒が必要不可欠だったから。いわば「血で結ばれた友誼」という大前提がある限り、朝鮮華僑のありのままの姿を語れるわけがなかろうに・・・。
《QED》

     ○◎○◎○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
(宮崎正弘の新刊予告)
『上海バブルは必ず崩壊します』(仮題)
 九月十日頃発売、清流出版、予価1680円。詳細は八月下旬のこの爛で告示します。


   ♪♪
<宮崎正弘の最新刊>
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/
   ★
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4759311092/
 
♪♪♪
<宮崎正弘のロングセラーズ>
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
     ○◎○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有)宮崎正弘事務所 2001−2010 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2010/08/11

    (編集部より)というわけで宮崎は昨晩遅く、中国より無事帰国しました。



    引用終わり・・・



    シナ各地の災害状況はどうでしたか?

    偏向マスゴミの情報は当てにならないし。

  • 名無しさん2010/08/10

    宮崎先生のメルマが途絶えて久しく飢えて渇望していました。健全な社会情報発信のためご健闘お祈りいたします。

  • 名無しさん2010/08/10

    一番面倒を見た韓国に他国をさておいて謝罪する。

    民主党の連中の眼は何処について居るのでしょう?中国外が、イチャモンを付けてきたら?と考えないのでしょうかね?教育有る「愚者」には敵いません。