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 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(中国人48名、集団生活保護申請事件、その後)

発行日:7/7


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)7月7日(水曜日)
         通巻3016号 
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 日本にやってきたばかりの中国人48名が生活保護申請事件、その後。
  在日華字誌、新聞各紙も大報道。「いかにして生活保護を獲得するか」と。
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 在日中国人、華僑、華人らが発行する華字メディアは新聞、雑誌をふくめて、2010年7月現在、54ある。そのうち、12のメディアは池袋チャイナタウンで出ている。

老舗の『中文導報』、法輪効の『大紀元新聞』のほか、『東方時報』『留学生新聞』など大手、週刊あるいは半月刊が多い。

 週刊の老舗のひとつ『東方時報』(7月8日号、通巻762号)の一面トップ記事に驚かされた。
 見出しは「在日華人如何申請生活補助」「華人也能申請生活補助」

 6月29日、大阪市当局に生活保護を申請した中国人は48名、かれらは福建省から来日したばかりで、残留孤児の姉妹の親族を名乗り、定住許可証明をもつ。「残留孤児は就職、住宅の斡旋があり、職がない場合は生活保護を受けられる」という日本の福祉環境を知悉しているため、条件を満たしていると集団申請の及んだことは日本のマスコミも大きく伝えた。

 不審な点は申請者の殆どが同一の住所に居住しているため大阪市は疑問をいだき、調査を行った。

 しかし大坂入国管理事務所は「いずれも在留条件を満たしたヴィザが発給されており、したがって日本国憲法に基づき生活保護をうける権利がある」とした。

 憲法25条に基づく『生活保護法』が『日本国民はもとより、外国人といえども生活保護をうける権利を有する』としたのは1954年厚生省社会局長通知第382号により、『外国人と雖も生活保護の対象からはずすべきではない』として実施された。
 この法解釈の延長戦上にあるのが在日外国人にも支給される子供手当。しかも外国にいる子供にも支給されるため、子供が50人いるとか、明らかな嘘を元に支給されることも可能だ。


 ▲これほどの優遇は超福祉先進国ニッポンだが

 さて、『東方時報』の特集記事である。
 「いかにして生活保護の申請が出来るか」とするノウハウが特集されているのだ。

 質疑応答形式で曰く。
 (1)法律的な整備により外国人も申請が可能となった。法的淵源は憲法25条により1954年5月8日に発布された厚生省社会局長通知382号である。
 (2)在留資格のある華人とは「永住者」「特別永住者」「日本人配偶者」「定住者」ならびに入管がみとめた「難民」であり、生活の困っている個人が家庭単位で申請できる。預金、不動産ならびに生命保険の解約金など当面生活できる財産が調べられ、もし就労する能力がある場合など労働条件、給与などによって支給される生活保護費は異なる。
 家族や親戚から援助を受けられる場合も支給金は減らされる。
 (3)生活保護は住宅補助、教育補助、医療補助、介護補助、出産補助、生活費補助、葬祭補助など八つの方面に分散されている。
 (4)申請は本人が原則的に申請するが同居人、親族もこれを行える。居住する地区の社会福祉事務所で申請するが、日本人との差別はない。申請後、家庭訪問など調査が行われ、とくに預金、生命保険、不動産所有が調べられる。就労による収入も調査される。
(5)生活保護を受けた後、在留資格に影響はない。永住者、日本人配偶者の条件が変更されることはないが、研修や日本企業就労ヴィザの場合は新しく資格更新手続きが必要で、その際は各種証明書が必要となる。
(6)生活保護申請した後で、帰化ならびに永住許可に切り替える場合、不利となるかどうかは、その後の総合判断が法務当局によって決められる。帰化した者には差別はない。
(7)申請後の国民健康保険、年金への影響はいかに? 国民年金は免除され、国民健康保険は保険証券が回収される。その都度、福祉事務所より「医療兼」が支給される。これをもって指定医院で治療を受けられる。

 至れり尽くせりの福祉国家。われわれは奇妙な憲法をもったものである。
    ○
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  ★読者の声 ☆どくしゃのこえ ☆DOKUSHANOKOE ★読者の声
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   ♪
(読者の声1)貴誌3014号 (読者の声1) に南北戦争でのミシシッピーの戦いのことが取り上げられておりました。
(引用開始)
「『ユリシーズ・グラント将軍が率いる北軍に丘の上の町が包囲されて、水と食料を断たれた。集中砲撃によって全滅した。150年前の南北戦争も沖縄戦に似ている。アメリカ人の戦争とは、同国人にも容赦のないものです。幌馬車で西進したときに、老いた親や病死した子供を荒野に埋葬した。「死んだ者はみんなイエス・キリストのもとに帰る」と信じるキリスト教徒の納得なのか、「明日はわが身」と覚悟した開拓者の特徴でしょうか。花火見ながらそんなことを考えていた。』」
(引用終り)

白人同士の戦いでこれほど容赦がないのなら、第二次大戦の南太平洋での日本兵への仕打ちも納得できます。
ミシシッピーといえばほんの50年ほど前までは黒人差別が当たり前だった地域。1960年代など黒人暴動はアメリカの夏の風物詩といった感もありました。ちょうど読み終えた本 (「黒人差別とアメリカ公民権運動」 ジェームズ・M・バーダマン著 集英社新書 2007年) に凄まじい差別の実態と差別への闘いが描かれていますが日本人には想像することすら難しい。

当時の南部では黒人男性が通りで白人女性を見かけたら、歩道から下りて道を譲り、目を伏せてその女性を見てはいけない。うっかり白人女性と触れ合う距離ですれ違ったり、白人女性に気軽に話しかけたり、白人女性に興味を示したと見なされた黒人男性は誰であれ、命の保証はなかった、とあります。これはアフガニスタンの女性が男性とすれ違う際の作法とまるで同じですが、アフガン女性の場合は同族男性の保護がありまだましでしょうね。

南部の黒人に対するリンチは、手足の切断、拷問、射撃の的、縛り首、火をつけるなど、中国人のやり方には及びませんがかなり残忍なものだったようです。警察も裁判所も真面目に捜査する気などない、あるいは司法当局がリンチの張本人だったりする、ということで黒人には人権などほとんど無かったといっていい時代です。
1955〜56年のアラバマ州モンゴメリーでのバスの座席の着席位置の撤廃を求める闘いではバスボイコットを続け差別撤廃を勝ち取り、1957年のアーカンソー州リトルロックでの高校入学問題では州兵が黒人生徒の学校に入ることを阻止する事態に、アイゼンハワー大統領は第101空挺部隊一千名を送り込んで9人の黒人生徒を護衛するという一触即発の事態。

1962年、ミシシッピ大学への黒人入学問題ではミシシッピ州はアメリカ合衆国から決別する寸前だった、とあります。ボブ・ディランの歌、「オクスフォードの町 Oxford Town」として知られる「オクスフォードの戦い」では差別主義者の怒りは黒人よりも連邦政府に向かい暴動となり、160人もの連邦保安官が負傷、ケネディ大統領は連邦軍二万人を出動させることに。

この黒人入学問題の主役ジェームズ・メレディスは1950年代に日本で空軍下士官として勤務し、日本での人種に関する寛容さに驚き、故郷のミシシッピ州に戻り、より良い社会を作るために戦う決意をします。その際、ミシシッピ州の軍隊より大きな軍隊、つまりアメリカ軍を味方につけるという考えをもつのですが、実際その通りになりました。入学後は24時間、300人の陸軍兵に守られ、空軍時代に十分な単位を取っていたため1963年に政治学士を取得して無事卒業。黒人の戦いは連邦対州の戦いに発展し連邦が勝ったともいえますね。
  (PB生)


(宮崎正弘のコメント)日本の米国学、とくに米国史に詳しい学者のなかでも猿谷要、本間長世先生あたりの得意な分野ですね。



  ♪
(読者の声2)今でも日本は中国に巨額の援助をしていると最近も聞きました。
そのお金をアフリカに持っていけば、彼らの懐は痛くもかゆくもないのではありませんか。
その親分のコキントウに昨年靖国神社で暴れまわった後に、会いに行った高金素梅がまた終戦記念日前後にやってくるとの情報があります。
本当になめられてますね、日本は…。
   (HT生、大田区)


(宮崎正弘のコメント)次の読者の声(下欄)の前節もご参照ください。



   ♪
(読者の声3)中国が支援したアンゴラのルアンダ空港の巨大ホテル群は3分の1完成しないまま放置されていると現地を見てきたアメリカ人が言っている。エキスパトリエイト・エージェントの話しではアンゴラ側と揉めて中断したのだと。
アンゴラ政府が(支援金を)くすねて、労働者にカネが払われていない?

さて11月の中間選挙でオバマ・ぺロシ民主党は野党になりますね。
つまり共和党に財布を握られる。銀行規制も医療改革も覆される。CIAの予算を増やす。オバマは終わりましたね。
去年、貴誌へ「オバマは再選されない」と書いてひやかされたけども、そういう方向(再選反対52、賛成33WSJ/ABC)です。米国民は、オバマは無能と悟ったようです。
 ところでもうひとつ。
貴誌前号の「北九州素浪人」様。
挙兵をしなければ、政官民とも骨身に染み渡った精神の腐敗は治らないでしょう。挙兵といえば、100億円ぐらいの隊士募集資金と銃砲爆薬が必用となります。
どれも日本企業、大衆、政党にはその気概は感じられないですね。残るはCIAだけです。キリスト教徒アングロ・アメリカンにしか日本を救えない気がする。日本人が誇る明治維新も、南北戦争の中古の銃砲を高杉らが上海で買い付けることから始まっている。
つまり明治維新は、リンカーンとリンクする。そして挙兵した者は、みな若くして死んだ。
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)アンゴラの件、初耳です。まだ欧米の新聞にも載っていない記事の筈です。
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(休刊のお知らせ)小誌、地方講演旅行のため7月9日―11日を休刊します。
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< 宮崎正弘の最新刊 >
宮崎正弘 v 佐藤優
『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
<ロシア、中国、北朝鮮の猛毒国家に囲まれて日本はいかに生き延びるのか?>
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/


<宮崎正弘のロングセラーズ>
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
  ★
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4759311092/
 ★
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
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 ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有)宮崎正弘事務所 2001−2010 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
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発行者プロフィール

宮崎 正弘

宮崎 正弘

http://www.nippon-nn.net/miyazaki/

国際情勢の裏情報を豊富なデータと人脈から解析してゆく。独特な方法と辛辣な批判精神によるニュースの裏側で織りなされている人間模様に興味を持つ。筆者の人生観と執筆を継続する動機の基軸は同じ。ホームページは http://miyazaki.xii.jp/

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