国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(一夜にして四面楚歌の小沢だったが)

2010/06/05


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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010)6月5日(土曜日)
       通巻2982号
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 小ずるさとカンの良さで権力をかすめ取った子ネズミ政権
   小沢一郎には最後の滅私奉公のチャンスが来る。いざ、民主党を割れ
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 鳩山首相は「明るいニヒリスト」だった。自ら造成した政治危機に対しての説明責任を果たさず、米国におしかりを受けてシュンと縮こまり、あげくに「小さな小さなマキャベリト」=オザワも最後に切って、世界から嘲笑された小鳩政権を放り投げた。
お坊ちゃまに特有の歴史感覚の欠如だが、似ているとはいえ、日本新党とつくった細川にはまだ最小限のモラルがあった。

 この滅多にないチャンスに機敏に動く本能がひらめき、ひとを裏切るのは当然、どんなエゴを通してでも機会はいかす。菅直人は「ネアカの機会便乗主義者(オポチュニスト)」としての面目躍如。

他人に嫌われようが、目的のためには他人の不幸はかまわない。培った信用を踏みにじってもてんとして恥じない能力も政治家の器量の内だ。
この無法な政治家の条件を一晩でクリアした、ぬけめのない子ネズミ男の名は菅直人。

 鳩山はたまりたまった小沢への怨念を最後になって噴出させた。生来なかった能力を振り絞って幹事長にも詰め腹を切らせ、誰にも相談せず、唐突に辞職した。
 同時に党内に反オザワ感情が噴出した事態も想定外だった。なるほど、外面とは別に、民主党のなかでも、これほど小沢は嫌われていたんだ。

 つまり世論の批判は小鳩の金銭汚職印象に対してのものだが、党内では独裁者への鬱積した心理、屈折した感情との苦渋の選択が各派を反小沢で糾合させるダイナミズムを生み出し、一夜にして小沢派を少数派へと追い込んでいたのだ。戦局が一夜にして不利となり周囲は楚の歌を歌っていた。
 まさに四面楚歌、小沢一郎は項羽の心境だったのでは?

 筆者は、この政変劇のあいだ、たまたま講演旅行をしていたので、旅先のホテルで外出も控えてテレビをみた。
日頃テレビも見ないので、ニュース番組をこれほどながく見たのは数年ぶりである。


 ▲小沢君、秋に民主党を割って、つぎの野合時代をひらけ

呆然自失の党内にあって、この機をとらえる計算高い男が俊敏に動いた。さすが、東工大理系、麻雀の得点カウンターを発明して特許を取得しただけの管はカンが絶妙によく、計算力が冴える。

 およそ党内に人望なく、派閥なく、金もない。指導者としての基礎条件を欠いているのに、めぐりきたチャンスには強かった。前原も岡田も原口も油断した。対抗馬で名前をあげた樽床も、その意味ではオポチュニストたりうる。

情勢を穏健に読めば、前原も岡田も「次の次をまつ」から、参院選挙惨敗を前に、一期見送るのが得策と順当に分析される。
しかし政治家たる者は、権力が目の前にある時に一期見送ると次の永遠のチャンスはない。河野一郎も大野伴睦も安倍晋太郎もそうだったように。

 小沢と距離を置くというのは美辞麗句のたぐい、管はここで報復人事をやらなければ政権の長期化は望めないだろう。妥協的総花人事となれば、いずれハードランディングがまつ。民主分裂、ふたたびの野合時代がくるだろう。

 しかしいずれにせよ、小沢には最後のチャンスが九月にはやってくる。
 いでよ、民主党を。そして乱世を、その「豪腕」とやらで切り開き、非民主党野合のあと、自滅せよ。
それが、もし君に多少の愛国心があれば、最後にのこす仕事ではないのか。
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(読者の声1)ホンダ・中国が生産再開ですね。年2万台は小さい規模。カルホル二ア・トヨタNUMMIでも。カローラ5万台だったから。
それよりゲイツの訪中が拒絶された。11月の中間選挙は共和党が米議会の両院を制す公算が高い。つまり、国家の財布を握る。もともとブッシュを除いて、中国の軍拡に警鐘を鳴らしてきた共和党です。
アメリカが制御しようとするイラン、北朝鮮、アフリカ側に中国は立つ。さらに共和党とイスラエルは仲良し。そのイスラエルは中国がハマスなどに武器弾薬を売るのを嫌っている。中国は包囲される。
   (伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)中国のネットでは、尖閣諸島は中国領、日本は生意気だからやっつけろ、という勇ましい書き込みが急増しています。菅直人新政権への批判も強いようです。



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(読者の声2)6月1日に東京で開催された井尻千男先生の新刊を祝う会、貴紙の告示で知り、予定を都合してでも伺う予定でしたが、無理でした。わたしも拓殖大学卒業組で、井尻先生の主導された季刊誌『新日本学』の愛読者です。
 どういう雰囲気だったのか、知りたいです。
   (YU生、茨城)


(編集部より)同会は時間前から参加者がホテルにつめかけ、220名が参加しました。司会はジャーナリストの大高未貴さん。定刻通りに、同会は午後六時ウエルカムドリンクで開場となりました。
場内には井尻さんの数々のスナップがスライド上映、BGMに信時潔の「海道東征」が流れる中、発起人、友人、同僚、塾生らが入場しました。たまたま同日発売の『正論』のグラビアも井尻さん特集です。
 舞台中央は金屏風の前を幾本もの生花がきらびやかに飾られ、拓殖大学茶道部の学生十人が和服姿で遠州流立礼席のお手前。とくに女子学生は全員振り袖でした。
 一般席でも和服での女性参加者が目立ちました。ちなみに呉善花教授も和服でした。
 午後六時半開演です。発起人を代表して拓殖大学総長・藤渡辰信氏、前総長・小田村四郎氏、現学長・渡辺利夫氏らが挨拶し、また岡崎久彦、榊原英資、稲田朋美、城内実、門田隆将、田久保忠衛氏らも挨拶。呉善花、黄文雄、石平のトリオも壇上に上りました。長谷川裕一氏もスピーチ。
拓殖大学日本文化研究所の新所長となった遠藤浩一さん、最後は版元の下村のぶ子・社長が中締め。そして南丘喜八郎(月刊日本主幹)が三三七拍子の音頭をとって幕となりました。
場内は和気藹々、なごやかな中にも独特のムードがあり、保守論壇勢揃いのおもむきもありました。
会場には西尾幹二、藤岡信勝、山本卓真、西村幸祐、東中野修道、桶谷秀昭、高森明勅、すぎやまこういち、富岡幸一郎、尾崎護、大島信三、高山正之、松本徹、藤井厳喜、水島総の各氏がずらり。ほかに花田紀凱WILL編集長、田中健五・元文春会長、鈴木隆一ワック社長、竹本忠雄、村松英子氏らも。井尻さんが台湾で李登輝先生と会見中のスライドも展示されました。
 なかんずく、井尻先生の新刊とは『明智光秀―――正統を護った武将』(海竜社)です。秀吉が歴史を改ざんして光秀を謀反人としましたが、天皇をなきものにしようとしていた信長への、あれは『義挙』ではないのか、とするのが、井尻史観です。しかも、意図的に開催の6月1日は本能寺の変から428年目の前夜でした。
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樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム 樋泉克夫のコラム  樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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   ――あなたも韓国美女になれるかも・・・よ
         愛国主義教育基地探訪(その5)



大黒河島から戻り、黒河の市街を歩く。
最初に目に付いたのが黒河第一人民病院の大きなビル。中に入ってみると、廊下から中の診療風景がまる見え。プライバシーも個人情報保護もあったものではない。

広い待合室は多くの患者で埋まっている。日本でも見慣れた病院風景だ。正面玄関を背にすると広い駐車場の先の商店街には瑞祥、寿瑞、譲民などメデタイ名前の「寿衣店(葬儀屋)」が並ぶ。

もちろん、寿衣店は病院ビルの一角にもあった。中を覗くと棺材(棺桶)、骨灰盒(骨壷)、寿衣(経帷子)に加え竹ヒゴと紙でできた車や家電製品が並べられていた。
これら紙製の車や家電製品の模造品を焼いてあの世に送り、ご先祖サマに使って戴くという仕掛けだ。

この世の生活が近代化し便利になればなるほど、あの世でもモダンな生活が送れるということになる。ゴ先祖サマと子孫との“交流”の、なんともほほ笑ましくも即物的なことよ。
あの世は、この世と同じ仕組み。やはり役人が威張っていて、カネ次第だ。これが中国伝統の《あの世観》ということになる。

さて文革時代、寿衣店では“あの世用“の『毛主席語録』を売っていただろうか。
こんな霊験あらたかな書物をゴ先祖様にも読ませたいと思ったところで、ご先祖サマに届けるためには焼いて煙としなければならない。

だが、そうしたら焚書だ。寿衣店製の『毛主席語録』といったところで『毛主席語録』は『毛主席語録』だ。まさか焚書はできないだろう――たわいもないことを考えながら寿衣店の窓に目をやると、そこには、「廠家直銷(工場直売)」「喪事詢問(ご相談応じます)」「剃頭刮臉/穿衣(化粧と装束)」「上門服務(お宅に参上)」「快速翻相(遺影速成)」「現代寿衣(現代経帷子)」と営業内容が4文字で書き連ねられていた。

はたして不治の病を抱えた患者は病室の窓から寿衣店街を眺めながら、その時を待つのだろうか。体調が回復し、病院内を散歩しながら、寿衣店でウインドーショッピングしたり店内をひやかしたり・・・。中国では患者もまたタフでなければ務まらないようだ。

さらに街を歩くと、宣伝ビラを配っている。
ここでも携帯電話の販売合戦だ。1台買ったら電気炊飯器、電気蒸し器、自転車などが景品として付いてくるとか、もう1台は無料ですとか、大型最新冷蔵庫が当たりますとか、アップルのiPhoneをサービスしますとか、ともかくも派手なビラばかり。
それほどまでに熾烈な携帯電話商戦が展開されているということだろう。

街角を曲がると、パソコンで手作りと思われる「韓粧秀 韓国化粧品服装店」のビラを貰った。「尊敬する多数の消費者・美を愛する女性の皆様、ごきげんよう」で書き出されたビラには、「私はソウル留学という好条件を背景に、黒河で正真正銘の韓国最新流ブランドの化粧品・ファッションを提供させて戴いております。
皆様には韓国の美女と同じように韓国発の最新流行のファッションをご満足戴けるに違いありません。!)ニセモノや紛い物だった場合。!)韓国以外の品物だった場合。!)お客様に損害を与えた場合。!)お客様を騙した場合――以上の際には、購入価格の10倍を弁償させて戴きます」と。

ということは、この街でも、それだけニセモノが横行しているということだ。このビラもまたニセでは・・・。
やはり国境の街にも、消費文化の荒波は確実に押し寄せていた。
(つづく)
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★(愛書連 宮崎正弘講演会) ★(愛書連 宮崎正弘講演会)
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(愛書連講演会 宮崎正弘先生講演会)

とき   6月19日(土)18:00〜21:00
(18:00開場 18:30開始〜20:30終了)
ところ   文京シビックセンター地下学習室
(文京区春日1−16−21)
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html

講師    宮崎正弘(評論家)
演題    「シナのバブル崩壊はいつか?」
会場費   1000円
【連絡】愛書連 aishoren@yahoo.co.jp
http://aishoren.exblog.jp/
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  • 名無しさん2010/06/05

    小沢一郎は参議院選後の9月の民主党総裁選に立候補して起死回生を狙ってくるんじゃないかと推測してます。その際は選挙の惨敗の責任を菅直人政権に押し付けて自分に仕切らせないから負けたんだと詭弁を弄すんじゃないかと。