国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(金訪中の目的は何だったのか?)

2010/05/08

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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
     平成22年(2010年)5月9日(日曜日)
          通巻2962号 <5月8日発行>
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 北朝鮮、金正日訪中をはじめて報道。成果は触れず
  入れ違いに胡錦涛はモスクワへ出発した
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 振り返ってみれば奇妙な訪中である。
 5月3日に金正日の特別列車は新義州から鴨緑江を渡り、中国遼寧省の丹東に入った。数週間にわたって国境の交通をウォッチしてきた西側マスコミが「それらしい列車が通過」と報じた。

 通常なら列車はそのまま北上し、瀋陽へ至り、方向を変えて北京へむかう。この線路はかつて日本時代は安東(丹東)―奉天(瀋陽)間を満鉄の列車が疾駆した幹線である。
 
 ところが金正日は、丹東で鉄道をはなれ、車で高速道路を大連へと向かい、夕方、市内へ入った。高速道路は一般車両が締め出された。
 出迎え役の李克強はどこで出迎えたか、大連の何というレストランでもてなしたかは不明。宿泊は大連繁華街のフラマホテル(五つ星の最高級)。
二日かけて複数の企業を見学したことだけは事実で、筆者も三回、この車列に遭遇したことは6日付け小誌にものべた。

 5月4日夕刻、大連は一日中交通渋滞。ようやく金の特別列車は大連から瀋陽へ向かい、5日に天津入りが確認された。

 天津では濱海工業地区を視察した。ここには日系企業も多く進出している。
 そして六日に天津から鉄道で北京へ入り、直ちに胡錦涛、温家宝ら首脳と会談。乾杯の写真をみるとフランスワインを飲んでいる。紹興酒でもマオタイ酒でもない。

 六者協議復帰に関して突っ込んだ話し合いがあったとか、経済援助と引き替えだったとか、様々な観測があがったが、中味は一切が謎である。
 
そして五時間、人民大会堂に滞在したが、夜、金正日はふたたび特別列車に乗り、北京から瀋陽へ向かい、この瀋陽で宿泊。翌7日早朝に瀋陽のホテルをでて、鉄道で丹東から北朝鮮へ帰国した。中国国境を離れるや、新華社は簡単に金訪朝の事実だけをつたえた。CCTVは北京を離れるときに金が列車の窓を開けている写真を公開した。
 
 一日おいて、8日午後、ようやく北朝鮮は金正日の中国訪問を報じたのだった。
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◇樋泉克夫のコラム ◇樋泉克夫のコラム ◇樋泉克夫のコラム ◇樋泉克夫のコラム
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樋泉克夫のコラム
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   ――字を見てせざるは勇なきなり
       『看図認字』(上海人民出版社本社編 1972年)



12センチ四方ほどの大きさの絵本。幼児に絵を見ながら漢字と発音を覚えさせようという意図で編集されている。それだけに、どの頁にも当時の政治が幼児、つまり未来の中国人民に何を求めていたのかが浮かび上がっていて興味尽きない。

先ず表紙だ。顔を正面に向けて斜めに構える愛くるしい女の子は、右手の人差し指で、左手に持つ絵の中に描かれた翩翻と翻る五星紅旗を指している。
表紙を繰ると、最初の絵は青空を背景に大きく描かれた国旗。その上に「guo qi」と発音がローマ字表記の発音が振られている。

次が天安門。
さらに頁を繰ると、見開き2頁に左から溶鉱炉の火花を背にした工人(労働者)、天秤棒の肩にした農民、銃を抱く解放軍、銃を肩にした民兵(女性)、マイクを手に交通整理をする人民警察(女性)、麦藁帽子を背にして農村を行く赤脚医生(はだしの医者/女性)、『毛主席語録』を大事そうに胸に抱える紅衛兵(女性)、槍を手に胸を張る紅小兵。誰の左胸にも毛沢東バッチが燦然と耀く。数えると男女同数。

おそらく「天の半分は女性が支えている」という毛沢東の考えが反映されているのだろう。同時に、これらの人々が当時の中国にとっての理想的な国民像であることを表しているように思える。

さらに頁を繰ると、次は理想的な家族像が描かれている。
こざっぱりとした人民服で「人民日報」を読んでいる爺爺(おじいさん)、やさしそうな眼差しで針と糸を手に繕い物をする奶奶(おばあさん)、短く刈り込んだ頭で新聞を読む爸爸(おとうさん)、活動的な髪型で優しそうな目の媽媽(おかあさん)、収穫物の入った籠を背にした哥哥(にいさん)、二本のおさげも可愛らしい姐姐(ねえさん)、マリを抱きぷくぷくと太った弟弟(おとうと)、女の子の人形を大事そうに抱える妹妹(いもうと)――三世代の胸に耀く毛沢東バッチ。

一人っ子政策など考えられもしなかった当時の理想的な家庭像だ。もっとも「人が1人増えれば口は1つ増えるが手は2本増える」と人口増は生産増に繋がると妄信しきっていた毛沢東の考えに従うなら、一人っ子政策などあってはならない反革命的大罪となる。

続く2頁は乗り物。卡車(トラック)、轎車(乗用車)、火車(汽車)、電車、救護車(救急車)、自行車(自転車)、消防車、輪船(汽船)。
さらに頁を繰ると、ミグ戦闘機をライセンス生産したスタイルのジェット戦闘機、軍艦、大砲、坦克(タンク=戦車)、手榴弾、地雷、大刀(青龍刀)、歩銃(ライフル)など兵器が並んでいる。

次の頁は槍を肩に分列行進の訓練をする軍服を着た紅小兵の集団が描かれた軍訓(軍事訓練)、スイミング・キャップの女の子のクロール姿の游泳(水泳)、三つ編みの女の子がイチ、ニッ、サンと体を動かす做操(体操)など子供の遊びだ。

稲、米、麦、高粱などの穀物、牛、羊、馬、猪(ブタ)、鶏などの家禽類、鍋、碗などの日用雑貨、枇杷、梨、桃子(桃)などの果物などに続き、これまた毛沢東バッチを胸に抹桌(テーブル拭き)、掃地(庭掃除)、拍蒼蝿(ハエ取り)、種樹(植樹)など手伝いに励む良い子たちが描かれている。

まさに文化大革命の時代である。なには差し置いても真っ先に毛沢東が描かれていてもよさそうなものだが、そうではないところが興味深い。
とはいうものの、当時の権力者たちが求めた理想的な中国の子供像の一端を垣間見せてくれる絵本といえるだろう。
《QED》
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(読者の声1)意外な二人が揃う勉強会です。
 「戦略・情報研究会 2010年度東京第3回講演会」のお知らせ。
 2010年の国際情勢激変を予想する−日本を救う『政策』とは何か 〜
講 師: 三橋 貴明 氏(経済評論家、作家)
     矢野 義昭 氏(軍事研究家、元 陸将補)
日 時: 5月15日(土)14:30〜17:00(開場14:00)
場 所: 文京シビックホール スカイホール(文京シビックセンター26F)
      東京都文京区春日1-16-21、03-5803-1100
       http://www.b-civichall.com/access/main.html
       東京メトロ丸ノ内線後楽園駅4bまたは5番出口徒歩3分
       東京メトロ南北線後楽園駅5番出口徒歩3分
       都営地下鉄三田線/大江戸線春日駅連絡通路徒歩3分
       JR中央・総武線水道橋駅徒歩8分)
参加費: 1500円(事前申し込みの学生に限り500円)
定 員: 100名(定員になり次第申し込み締切)
お申込/お問合せ先: 久野 潤 kunojun@amethyst.broba.cc
    [当日] 090-2933-8598 kunojun@ezweb.ne.jp
(御名前・御通勤御通学先を明記のうえ事前お申込頂きますと当日の御記帳無しで
 入場頂けますので御協力頂ければ幸いです。)


(宮崎正弘のコメント)三橋さんは自民党から、矢野さんは民主党から参議院に挑まれる。思白い組み合わせですねぇ。



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(読者の声2)ゴールデン・ウィークは台湾〜バンコク〜香港と廻ってきました。
バンコク情勢ですが、行きのフライトは小型機に機材変更でも空席多数。バンコクの空港はガラガラでしたが、スクンビット(繁華街)の渋滞はいつも通り。要所要所に放水車や兵士の姿。
 伊勢丹前の通りは完全に赤シャツ隊に占拠されていましたが、バリケード内部は仮設トイレが多数設置されているため異臭・悪臭もなく、屋台もたくさん出て花見と歩行者天国を合わせたようなのんびりムード。
赤シャツ隊のDVDは30バーツ、犠牲者の血まみれの死体写真を宣伝に使うのは韓国のデモ隊と同様です。デモ参加者には無料で食事が提供され日当まで出るのですからまだまだ長引きそうです。
バリケードは槍ぶすま程度だったのが古タイヤを積み上げ鉄条網で補強し、さらに土嚢まで積んで万全の備え。対する警察・陸軍はデモ隊を刺激しないようかなり離れた場所で待機中。
最寄り駅のチットロムでは小銃を下げた兵士が警戒にあたり、ポリカーボネート製の透明な盾が多数準備されていました。日本の新聞だと「物々しい雰囲気に包まれていた」などと決まり文句が出そうですが、実際は右手に小銃、左手にタバコあるいは携帯でメール、と緊張感のかけらもありません。
写真好きなタイ人は一緒に記念写真を撮ったりしていますが、支那事変当時の日本軍も戦闘がなければ歩哨以外はのんびりしていたのでしょうね。

 夜のバンコク、パッポン・タニヤは閑古鳥。対するスクンビットのナナプラザとソイカウボーイは客足も戻り賑わっていました。
空港占拠事件の時には客寄せの女の子がいなくなりましたが、今回は完全復活、パッポンの客が流れているのかもしれません。
スクンビットのソイ3から5にかけてのアラブ人街は大賑わい。アラブ・アフリカ系はスクンビットの東西に勢力を広げておりアフリカ系の娼婦も激増。ナナプラザのバービアにもアラブ・アフリカ系が進出、欧米系白人と日本人がメインだった客層に変化の兆し。
スクンビットの日本人相手の店は家賃の高騰もありどんどん東へ移動中。ソイ55のトンローは日本人が多い地区ですが、泊まったホテル近くの工事中の店を覗いたら美女多数が「こんばんは」。日本人クラブがタニヤから越してきたそうだ。出張族と駐在員でもっていたタニヤの地盤沈下は止まりそうもありません。韓国人はどこへ消えたのか一人も見かけませんでした。

 バンコクの日本食ではタイスキのMKと日本のプレナス(元ほっかほっか亭・現ほっともっと)による「やよい軒」が急成長中。テレビCMでよく見かけていたのでが、すでに30店舗を超えておりタイ人に大人気。タイ人に人気の店というと味は? の店が多いのですが、この店は正解でした。
やよい定食は小ぶりの海老天2本にかぼちゃ天と玉ねぎ天、サバ照り焼き(1/3)、茶碗蒸しと味噌汁がついて税込119バーツ(350円程度)と格安。天ぷらは日本のやよい軒にはありませんが衣がサクサクして美味しい。
サバも茶碗蒸しも日本の味そのもの。水が無料ででてきたのも高得点。日本の定食屋程
度の味とはいえこの値段では満足できます。シーロムの日本人経営の某店よりはるかに安くて美味しい。マクドナルドのセットの2倍程度の値段でまともな日本食が食べられるのですからタイ人に人気が出るのもわかります。

 5日の昼便で香港へ移動。トンローから空港までは下の道で25km程度、183バーツ、わずか30分でした。空港前では一台一台セキュリティチェックをしていましたが、日本のパスポートを見せたらノーチェック。ワゴン車やライトバン・ピックアップトラックなどが重点的に調べられているようでしたが、ベルリンの壁やスリランカの空港のように車の床下をミラーでチェックするようなことはありませんでした。このチェックの甘さが命取りにならないよう願いたいものです。
   (PB生)


(宮崎正弘のコメント)「赤い帳面」(日本人パスポート)は抜群の信用力ですか。
 躍動的なタイの表情をお伝えいただき、有り難う御座いました。
そういえば小生、バンコックへ何年ほど行っておりませんかねぇ。カンボジアとバングラデシュへ行くときに乗り換えで一泊、イラクのバグダッドへ行ったときは、往復ともにバンコックで乗り換えのため一泊。デタニとナラヤに泊まりました。最初に行ったのは1972年、あのころのタイは本当に貧乏でした。
(蛇足。日本のパスポートは現在、公用旅券は緑、外交旅券は茶、そして五年有効のパスポートは藍色です。「赤い帳面」と通商されるのは十年有効の一般旅券)。



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(読者の声3)貴誌2960号の「武蔵国杉並住人」氏に対するHK生の御意見に感想をのべます。
ご意見は現実論というよりも「現在論」として貴重です。しかし前提に米国が永久に日本を守るという思いこみがあります。
米国は自国の利益がなくなれば当然日本を守りません。いくら日本が対米従属したくても不可能になるのです。国防は古来最悪に備えるのが原則です。
その意味で日本の方向性としては防衛費を増額し、国民国防自衛体制に向かい、その過程で米国の極東政策を最大限利用して国家と国民の安全に役立てるというのが現実的で賢い選択と思います。
ご存じと思いますが、有名な諺があります。
東洋の知恵:「備えあれば憂いなし」
ローマ人の言葉:「平和が欲しければ戦争の準備をせよ」 
米国の有名な拳銃の名前がコルト・ピース・メーカー(平和をつくるコルト拳銃)です。 
平和を作るのは武器です。千羽鶴ではありません。
   (東海子)


(宮崎正弘のコメント)何度か書きましたが、ある日米会議で日本人パネラーに向かって、ハーマン・カーン博士が煙草のピールを投げつけながら、「日本人は平和を煙にしている」と言ったとか。



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(読者の声4)自主防衛論議について、概ね2961号の(HK生、大阪)氏の意見に賛成です。当面は米国と同盟関係を強化して周辺諸国の脅威に対抗するのが現実的だと思われます。
その中で一つだけ、これが肝心な点だと思いますが、核抑止力をどのようにして確保するのかと言うことについて、議論を深める必要があると思います。
仮に我国が核攻撃を受けた場合、米国が保有する核で反撃するとなれば、米国も核による再反撃の可能性に直面することになります。
そこまでのリスクを犯して米国が核による報復を行ってくれるのか、と言うことは米国との関係が良好な状態においても、常に突き詰めておかなければならない点だと思います。まして現在の鳩山政権のように神経を逆なでする以外に能が無い相手に対しては、答えは明らかであります。
我国としては、まともに脅威に対して軍事的に対抗しようとすれば、(HK生、大阪)氏が言われるように、人的確保・装備の拡充・錬度の向上などが必要となり、そのためには軍事予算を大幅に拡大する必要が出てきます。子供手当の比ではありません。
我国としてはもっと効率が良く、しかも効果のある方法で抑止力を確保することが可能だと考えます。
それは核兵器を保有することだと思います。
と言っても何も周辺国に対抗して多くの核兵器を持つことは必ずしも必要ではないと思います。極論すれば一発でよいのです。実際問題としては何発か必要になると思いますが、それほど大量に保有する必要は無いのです。
抑止力としては一発で十分だと思います。保有の仕方とすれば固定基地に置くのは狙われやすいことから得策でなく移動式(巡航ミサイルなど)のものを保有するのが良いと思っております。
これも一から開発するのは間に合いませんので、必要が生じた場合に譲り受けるという欧州諸国が結んでいるのと同じような契約を米国と結べばよいと思います。
そのためには「持ち込ませず」などと自分の首を絞めるような原則は即時廃棄すべきだと思います。
これであれば比較的少ない予算で効果のある抑止力が確保できると考えるのです。
通常戦は米国との同盟で行うとしても、抑止力は自分がコントロールできるのもので、いざと言うときに必ず即座に使えるもので無いと役に立たないのではないでしょうか。 
相手に核攻撃を思いとどまらせるためにどうすれば一番効果的かと言う点についてもっともっと議論が進むことが必要だと思います。
なんといっても最終的に我国を守るのは我国民なのですから。国民の自覚と気概の向上なくして自主防衛はありえないと思います。
(宮崎太郎)


(宮崎正弘のコメント)日本がカルタゴ末期という意味は保護国が庇護してきた国を環境も条件も変われば気分も変わって滅ぼすという歴史のパターンです。米国が中国と組んで、日本を滅ぼすという、現時点では考えられないシナリオも、考慮の片隅に入れておくべきでしょう。
実際にローマは保護国だったカルタゴを滅ぼし、市民を殲滅して血の海のうえに塩をまき、生き延びた五万人のカルタゴ市民を奴隷として連れ帰りました。カルタゴはよもや庇護国ローマが牙を剥くとは想像さえせずに経済的繁栄に惰眠をむさぼり、勝手な要求をし、自主的な防衛努力を主張したハンニバルを邪魔者扱いしてフェニキアへ追放し、彼の地でハンニバルはローマの奸計によって毒殺されました。このあたりを詳述した拙著『大国の興亡を論ず』(二見書房)が絶版になって久しく、新装版を出したいところです。



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(読者の声5)チャーマーズ・ジョンソンというアメリカ人学者が日本人記者のインタビューに答えて「普天間基地は不要、日本は基地撤去を米国に要求すべきであり、中国の脅威なんぞないっ。あれは国防予算をふんだくるためのペンタゴンのプロパガンダだ」と言っているそうですが、こういう意見が米国内であることを初めて知りました。
 どの程度普遍的なのでしょうか? オバマ政権の内部にもこういう意見の持ち主がイルのでしょうか。
   (KY生、目黒区)


(宮崎正弘のコメント)ジョンソン? あの人、まだ健在だったのですね。驚きました。アメリカ人ジャパノロジストのなかでもとりわけ反日的言辞を吐く人で、過激リベラリスト。しかも親中派ですから始末に負えません。
 米国でも「アメリカ人で反米」というレッテルを貼られているようです。少数異見の持ち主として捉えておけば良いと思います。
 そう、思い出しました。1988年、パパ・ブッシュ当選直後だったと思いますが、小生がロスアンジェルスに滞在のおり、彼にインタビューを申し込むと断られました(苦笑)。日本の保守派とは会いたくない、という意味のことを言いました。



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(読者の声6)WSJは、英国選挙の結果を受けて第一党となった保守党は「自民党と組む方向だが、指導力不足は明らかで、英国経済に及ぼす負は大きい」と報じました。
早速、英国ポンドは下げた。英国債のYEILD(利回り)プレミアムの要求も上がった。これも日本の次期政局の経済予兆と思う。
この世界経済が緊縮またはリストラに向かう中で、国債の扱い方は要注意だと思うけども、先生はどうお考えでしょうか?
(伊勢ルイジアナ)


(宮崎正弘のコメント)同日(5月8日)付けのウォールストリート・ジャーナル(WSJ)はドイツ問題を取り上げ、「ギリシアを救済しなければ、連鎖でポルトガル、スペインとつづきドイツは合計2000億ドルの支出を迫られることになるだろう。だからギリシア救済にドイツはしぶしぶ283億ドルを拠出することにしたのだ。それはドイツGDPの1%未満だから」と書いていますね。
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 三島由紀夫研究会主催の公開講座
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次回は古田博司(つくば大学教授)が登壇
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  記
とき    5月22日(土曜日) 午後3時ー5時
ところ   高田馬場駅前「ホテル・サンルート」三階会議室
      http://www.sunroutehotel.jp/takadanobaba/access.asp
講師と演題 筑波大学教授 古田博司「文化防衛論と日本文明圏」(仮題)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%8F%A4%E7%94%B0%E5%8D%9A%E5%8F%B8
会場分担金 おひとり2000円(会員と学生は1000円)
(ふるたひろし先生は産経新聞「正論大賞」新風賞受賞者。朝鮮文化歴史に造詣が深く、独自の視点からの日本文明論史観に切り込む話題の論客です)。
   ◆
(特記)土曜日の午後なので会場が変わります。いつものアルカディア市ヶ谷ではありません。高田の馬場です。なお、終了後、講師を囲んで懇親会を付近の居酒屋で予定(別途会費お一人3000円)。
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(休刊のお知らせ)小誌、地方講演のため5月11日付けが休刊となります。
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<< 宮崎正弘の最新刊 >> 
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
<ロシア、中国、北朝鮮の猛毒国家に囲まれて日本はいかに生き延びるのか?>
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/

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<宮崎正弘のロングセラーズ>
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
『日米安保、五十年』(西部邁氏との対談。海竜社、1680円)
http://www.amazon.co.jp/dp/4759311092/
   
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『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
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 ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
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(C)有)宮崎正弘事務所 2001−2010 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
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  • 名無しさん2010/05/09

    韓国艦船天安の沈没現場で米国原潜まで沈没していたというビックリ情報が有りますね。このなかで二隻の艦船が同士討ちの可能性もあると言われていますが、ソマリアでの監視者攻撃の結果、このような反撃をくらったのではないかとの憶測もあるようです。



    米国の原潜が沈没しても秘密にしているところを見ると、ソマリアに行った各国の艦船も同様にやられているのに秘密にしているのかも。



    しかし、もしこれが監視者の反撃であるなら、世界権力奥の院にとって何としてもそれは人々が知らないようにしなければならず、そのような場合、普通は国と国との間に戦争を勃発させて人々の記憶を消しているのが普通です。



    今回だけは、株価暴落という大ニュースがあるので、戦争にならないで済むかも と期待したいです。



    キム・ジョンイルはシナに何をしに行ったのでしょうか?

  • 名無しさん2010/05/09

    日本をカルタゴのようにしたいと考えているのは中国ではないでしょうか。経済面でも軍事面でも10年以内にアメリカを抜く自信があります。その点では、アメリカと組んで日本に戦争を仕掛けカルタゴのようになりたくなければ、「隷従しろ」となると思います。日本に真の保守政党が立ち上がり、この悪夢から抜け出すことを願っています。 (愛子)