国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

全て表示する >

宮崎正弘の国際ニュース・早読み(日本人麻薬密輸四人処刑の裏側)

2010/04/16

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◇◆◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010年)4月16日(金曜日)貳
      通巻2942号
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 日本人麻薬密輸犯の四人を中国は処刑したが
   裏にはAIDS撲滅キャンペーンが絡んでいる
****************************************

 日本人だからといえども、麻薬犯罪に手を染めれば特例なく死刑とする。
 だから中国は法治国家?

 日本のマスコミ報道は死刑をめぐる情緒的な論議に流れた。日本のように滅多に死刑が執行されず、鳩山(弟)が法務大臣時代に何人か死刑執行を命じたら、朝日新聞は鳩山を「死に神」と書いた。
こと犯罪の処罰に関する限りは、日本のほうが法治国家ではない。「?」。

 日本の議論では、大事なポイントがいくつか欠落している。
 第一に中国のAIDS感染者は、中国政府発表で「60万人」。実態は1000万人前後。国連WHO推計でも700万。
 中国のAIDS患者は同性愛が原因というより麻薬である。
 注射針を回すため、AIDS患者は急激に増えた。従って日本人の死刑のアナウンス効果は、このAIDS撲滅キャンペーンと繋がっていること。

 第二に死刑は年間5000人から7000人。銃殺後、弾の代金を遺族に請求し、遺体はすぐさま病院に運んで臓器を摘出する。
 臓器手術をまつ金持ち、外国人に売るのだ。ところが今回は薬物注射により死刑執行なので、臓器摘出は無理だったろう。
 昨年の「公式統計」で中国の死刑は1700人(もし、この数字が本当だとすれば、随分と減ったなぁという印象を持った)。

 第三に公開処刑が行われなくなったこと。
 つい十年ほど前まで、中国では死刑は公開銃殺。競技場や運動場にあつめ、数万が見守る中で銃殺が行われた。娯楽のない時代、中国人のエンターティンメントだとまで揶揄された。
最近、その残虐性、残酷な中国というイメージを消すため、公開処刑が行われなくなった。政治的意図が作用している。
魯迅の作品に秋謹が惨殺刑にされたとき、庶民は茶碗をもって処刑場に集まった。血を奪い合い、それを呑むと健康に良いとされたからだ。

 日本の議論はいつものように情緒的で、感情論に流れているのが気になった。
    ◎○
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
◇+++++◆+++++◇+++++◆+++++◇+++++◆+++++◇
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(休刊のお知らせ)週末は休刊となります。次号は19日(月曜)の予定です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ♪
 (読者の声1)貴誌通巻2940号 (読者の声1)で「東海子」氏が、「スターリンがポーランドの将校を殺そうとしたのは、民族の指導的人材を奪い民族を弱体化するためであった。ヒトラーと同じである」
と書かれましたが、同感です。
しかし、「スターリンはドイツの攻撃を少なくとも一年以上まえから予想していたこと、またロシア西部をドイツに占領させる予定でいたことである。これが重大である」
と書かれましたが、これは買いかぶりでしょう。
産経新聞出版から出ている『スターリン秘録』を全面的に信頼するわけではありませんが、スターリンがドイツの攻撃に対して撤退したのは、軍備を対日、対トルコ等の防衛に割く必要があり、単にソ連の対ドイツ軍備が不十分だっただけです。
弱いものはいじめ、強いものにはもみ手をし、うそのつき放題という何時の世にもどこにでもいる典型的な弱い人間です。
たまたまその弱さこそが当時のソ連をスターリンが実権を握るのに役立つ舞台にしたのでした。
それを彼の実力と見誤った議論は不毛です。小沢一郎も同様でしょう。
「スターリンがヒトラーを信用していて騙されたという俗説は、『自分さえ信じない、底知れぬ猜疑心の男』といわれたスターリンにはふさわしくない」
には同意いたしますが、それにも関わらずドイツと条約を結ばざるを得ないくらい追い詰められていたということです。
そこを見切ることができなかった当時の日本の政治家は、そして左翼人士は「間抜け」としか言いようがありません。
  (ST生、千葉)


(宮崎正弘のコメント)平沼騏一郎は言い残しました。「国際情勢は奇々怪々」。



  ♪
(読者の声2)貴誌読者の声欄でNHK論が出ておりましたのでついでに一言。
 個人的にはNHK総合などはほとんど見ておりません。大衆娯楽番組の看板であった朝の連続テレビ小説や紅白歌合戦などの視聴率低下が、NHKの時代錯誤を如実に物語っていると思いますが、大河ドラマについてもそのうち視聴率低下に喘ぐようになるのではないでしょうか? もはや無用の長物です。
 しかしNHK教育の方は、私に小さな子供が居るせいか、大人から見ても斬新な子供番組が提供されており、子供も大変楽しんでおります。なかなか民放では取り上げられないが、しかし特定の年齢や嗜好の人にとってはなくてはならないような番組が散見されるように思います。
 NHKのトップや体質が腐っているという前提は置いておいて、存続廃止については総合と教育は別に取り扱った方が良いのではないかと思いますが、如何でしょう?
   (TM生)


(宮崎正弘のコメント)NHK教育だけを残しますか? テレビ朝日だって前身は「日本教育テレビ」でした。最大株主は旺文社だった。
       □
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
@@ @@@ +++ +++ ◇ +++ +++ @@ @@@
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 ♪
宮崎正弘の最新刊! 
宮崎正弘 v 佐藤優『猛毒国家に囲まれた日本』(海竜社、1575円)
<ロシア、中国、北朝鮮の猛毒国家に囲まれて日本はいかに生き延びるのか?>
http://www.amazon.co.jp/dp/475931122X/


<宮崎正弘のロングセラーズ>
http://miyazaki.xii.jp/saisinkan/index.html
『中国ひとり勝ちと日本ひとり負けはなぜ起きたか』(徳間書店、1680円)
『日米安保、五十年』(海竜社、1680円。西部邁氏との対談)
http://www.amazon.co.jp/dp/4759311092/
 
『増長し無限に乱れる「欲望大国」中国のいま』(石平氏との対談。ワック、945円)
『朝日新聞がなくなる日』(ワック、945円)
『中国分裂 七つの理由』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
『人民元がドルを駆逐する』(KKベストセラーズ、1680円)
『絶望の大国、中国の真実』(石平氏との共著、980円。ワック文庫) 
『中国がたくらむ台湾・沖縄侵攻と日本支配』(KKベストセラーズ 1680円) 
『トンデモ中国、真実は路地裏にあり』(阪急コミュニケーションズ、1680円)
     ★ ☆ ★ ☆
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
+++++++◆++++++◇+++++++◆++++++◇+++++++
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  ◎宮崎正弘のホームページ http://miyazaki.xii.jp/
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
(C)有)宮崎正弘事務所 2001−2010 ◎転送自由。ただし転載は出典明示。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2001-08-18  
最終発行日:  
発行周期:ほぼ日刊  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 川崎TM2010/04/17

    NHKと朝日新聞がけんかし、安倍元総理と故中川氏が中傷された元ネタの「従軍慰安婦裁判」は、教育テレビでしたよね。

  • 名無しさん2010/04/16

    NHKに価値が有るとすればニュース、天気予報、交通情報、災害情報の4ツだけであり、しかもいざと言う時を考えればラジオで十分です。後は全て不要です!