国際情勢

宮崎正弘の国際ニュース・早読み

 評論家の宮崎正弘が独自の情報網を駆使して世界のニュースの舞台裏を分析

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宮崎正弘の国際ニュース・早読み(その後、ビシュケクに暫定政権)

2010/04/09


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From: "有)宮崎正弘事務所 [メルマ!:00045206]" 
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Sent: Thursday, April 08, 2010 8:37 PM
Subject: 宮崎正弘の国際ニュース・早読み(


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>   「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
>       平成22年(2010年)4月9日(金曜日)
>       通巻2934号
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>  キルギスタン大統領は政権を放り出して逃亡
>   街のギャングらが略奪をはじめたビシュケク市内は無法地帯
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>  ビシュケク市内の中央部に大統領府があり、抗議のデモ隊は最初そこへ向かった。司法省ビルを襲い放火、このため警備部隊が発砲した。
>  不当逮捕されていた野党指導者ら十人は、この日に釈放されたが、かれらは暴徒と化してしまったデモ隊を制御できなかった。
>  
>  そもそもキルギス騒乱の直接の切っ掛けはガス、水道、電気料金などがいきなり二倍に値上げされたことで、仕掛け人は国家利権を独占するバキーエフ大統領の息子マキシム。かれが民衆から恨まれていた。
>  マキシムは6日に訪米し、米国と基地継続交渉を予定していたが、デモ暴動により訪米はキャンセルとなった。
>  
>  バキーエフは2005年チューリップ革命のとき、前任のアカーエフ大統領を追い出し(アカーエフはモスクワへ亡命)、世界から「チューリップ革命」の指導者と賞賛されたのも、束の間、一族郎党が利権を独占し、汚職が蔓延し、敵対する野党を妨害し、批判的なジャーナリストは何人も暗殺された。
>
>  「何のためのチューリップ革命だったのか。バキーエフはアカーエフ元大統領一派よりも劣悪だった」と批判的な国民の声が蔓延していた。 
>  首都のビシュケクばかりかキルギス北部の大きな街ではデモが連日のように荒れた。 

>
> 最初は組織化されてデモ隊のように見えたが、統一された指導者がおらず、たちまち暴徒と化した群衆は政府ビルを襲い、片っ端から備品を運び出しコンピュータを破壊し、しかも集団で警官隊を襲撃し、武器を奪った。
> 街のスーパーマーケットも略奪の被害にあった。
>
>
> ▲オトンバエハ(元外相)が暫定政権を主導するというが。。。。
>
> 治安部隊は暴徒に襲われるため姿を消し、街は無法地帯と化した(英紙「インデペンデント」、8日)。
>
>  ようやく野党指導者で元外務大臣のオトンバエハ(女性)がテレビ局に現れ、「当面(半年)、わたしが大統領代理をつとめ、改憲と選挙の準備をおこなう」と声明したため、バキーエフ政権が物理的に崩壊した事実が判明した。
>
>  バキーエフは大統領専用機をつかって南部のオシへ脱出した。オシは北部ビシュケクと部族がことなり、対立関係にある。キルギスの南北対立である。
> バキーエフはオシ地域では圧倒的人気があるのも、一族郎党が政権の利権を独占したからだ。
>
>  英紙「フィナンシャルタイムズ」は「暫定政権は米軍基地の継続しようを認めた」と速報した(8日)
>  ウォールストリートジャーナルなど全米有力紙も異例のスペースでキルギス特集を行っている。理由は明瞭すぎるほど明瞭だが、キルギスのマナス基地に米軍が駐屯し、ここがアフガニスタンへの兵站中継拠点となっているからである
>
> NYタイムズはすこしニュアンスが異なる報道で、暫定政権は野党の連立であり、親ロシア姿勢が濃厚である。昨年の一連の国会決議(キルギス国会は米軍基地撤収を決定)をみても背後にロシアの策謀がみえていて、いずれマナス基地継続使用は契約解除の懼れがある、と分析した(7日、モスクワからクリフォード・レビィ記者)。
>
>   ♪
> 宮崎正弘のキルギス紀行 ↓
http://miyazaki.xii.jp/tyosya-kinkyou/index.html
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> ●◎ブックレビュー◎●BOOK REVIEW◎●書評◎●ブックレビュー◎●
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>  実存主義は虚妄に過ぎないのではないのか(神は死んだ二十世紀には)
>   ヘミングウェイ『老人と海』は虚無と冷酷から倫理への通路をあけた
>
>   ♪
> 福田恒存評論集(15)『西欧作家論』(麗澤大学出版会)
> @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
>
>  福田恒存氏評論集のなかの作家論、今回配本(第十五巻)の中味は欧米作家が中心で、シェイクスピア、ローレンス、サルトル、チェーオフ、エリオット(エリオット会見記も併載)、そしてヘミングウェイ。
>  福田の読者ならシェイクスピアとローレンス論に関して言えば、おそらく耳にタコができるほど聞かれたに違いない。
> サルトルとエリオットも比較的よく読まれている筈だろうが、『老人と海』を訳した福田氏がヘミングウェイに関して評論を綴っていたことはすっかり忘れていた。
>  というより発表年月を確認したところ、サルトル論は昭和23年、ヘミングウェイ論は昭和28年。これでは評者(宮崎)はものごころも付かなかった幼年時代ゆえに読んだ記憶もないのは当然だった。
>  そこで本欄ではサルトルとヘミングウェイの箇所を取り上げる。
>  
> 終戦直後の精神的空白時代にサルトルの『嘔吐』が日本で一大ブームとなった。昭和23年の時点で、福田氏は、まずその怪しげなブームを訝って「インテリゲンチアにとってそれ(嘔吐)はどこかに本質的な魅力を持っているのか」、「知識階級のうちに実存主義を受け入れようとしている空洞」と比喩し、でまわったサルトル論は「無用の饒舌にすぎない」と一刀両断。
>  『実存主義』なるものは似非知識人が飛びつきそうな空虚な考え方だが、福田氏は続けてこういう。
>  「なにが其れ(存在の意味)を正常化しうるか。かつては神がその役割を引き受けていた。が、神が死んでしまった二十世紀においてはたしてなにものがそれにこたえうるか。いや、真相はなにものも、それをなしえない。神すら甚だしい虚妄にすぎず、たんなる自己欺瞞でしかない。ルネサンス以後のヒューマニズムすらこの汚名を免れるものではない」
>  つまり「実存主義もまた虚妄にすぎない」と歯切れ良く締めくくる。
>  戦後すぐの時点でこれほど鋭角的に実存主義なる怪しげな思想をあばいてみせた福田氏だったのに、それから十数年もあとにサルトルにかぶれた大江健三郎が、左翼の風潮を背景に文壇にデビューし、伝統的な日本文学をおおきく毀損するに至るのだが、それは後の祭り。
>
>  
> ついでヘミングウェイに関して、福田氏は本論に入る前にアメリカ文学の歴史を俯瞰し、社会主義的、文明批評的な小説が多く、欧州のような文学伝統の土壌がないところでアメリカ文学が育っていたが、と前置きしている。
>  だからパリのカフェで「あなたたちはロスト・ジェネレーションね」と有名な女流作家にヘミングウェイは揶揄された。それもまた有名な話であろう。
>  だが福田氏は『老人と海』を読んで、おなじ虚無主義の多いアメリカ人作家のなかで、ヘミングウェイに一種のストイシズム、イギリス清教徒の子孫としての倫理的なものを直感的に発見され、次のように言う。
>  「その虚無的な否定と冷酷な突き放しとにもかかわらず、むしろその反対の旺盛な現実
> 肯定ないし現実謳歌を感じとる」
>  以前のヘミングウェイは「敗北者に同情を抱かない」。「勝ち抜き、生き抜く」男の冷酷と、思想のなさ、倫理のなさを描いてきたが、『老人と海』でトーンが変調していることを直感的に福田氏は感得したのだ。
> つまり「否定を肯定に転換する」のが『老人と海』である。
> 過去のヘミングウェイの作品は「否定のあとに開けられた空洞を、もっぱら肉体的情念で埋めていた」けれども、『老人と海』も確かに「肉体的行動にたよってはおりますが、それが精神的に肯定されることによって、倫理への通路が開かれている」として、福田氏個人も読後感は「心身の爽快さをおもえる」「剛気の文章」であると昭和28年に自ら翻訳した『老人と海』の解説を書いている。
>  いやはや大学英文科でヘミングウェイを選択した評者としては初めて読んだ福田氏の批評だった。
>
>  ▲以下は蛇足。
>  
> 往時、福田恒存氏は左翼から保守に転向してきた清水幾太郎氏を随分と辛辣に批判したが、思い出すのは「出トチリ」論。演劇世界でも有力だった福田氏ゆえに舞台のことに通暁していて、俳優が袖から出番のタイミングを間違えると芝居全体の雰囲気を毀すことがある。清水は左翼前衛から、ある日突如として「核武装」を唱え、保守ブンカジンに加わった。明らかに思想上の『転向』である。
>  清水は内灘、砂川党争を思想的に支えて左翼ブンカジンの筆頭にいたひとであり、かつ今上陛下が学習院大学卒業に際して「出席日数不足」(外遊が多かったため)を理由に卒業を認めなかった学習院大学教授会の張本人ではないか。
>  だから『核の選択』なんぞを書いて再デビューしたおり、福田氏はすかさず大きく時代の空気を読み違えて清水は「出トチった」と比喩された。
> またもや飛躍するが、今度の平沼新党「立ち上がれ!日本」のドタバタ劇をみていて、福田の出トチリを思いだした。平沼氏は昨年、衆議院選挙のときに新党を発足させるべきであった。そうすれば二十、三十議席は取れた。「みんなの党」のように若いだけで何を言っているか分からない不満分子の政治集団より、明確に改憲を唱え、文化伝統を守るというのであれば、それなりの保守票を取るだろう(65歳以上の有権者3500万人です)が、チト遅いって。
>    ◎◎
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